レーザーの歴史 その弐 東洋人における脱毛レーザーの応用
東洋人における脱毛レーザーの応用
1996年、アメリカのフルモト(日系人)が、有色人種にも対応できる最初の脱毛レーザー、サイノシュア社LPIR(ロングパレスアレキサンドライトレーザー)を開発しました。 それがアレキサンドライトレーザーです。アレキサンドライトという人工宝石を用いて755nmという波長を出すレーザーでした。日本にも、その翌年である1997年に株式会社JMEC により輸入されました。
その後、よりパルス幅(照射時間)が短いキャンデラ(Candela)社のアレキサンドライトレーザージェントルレーズ(GentleLASE) =冷却ガスとともに照射さGentlelase れるレーザーが日本に入ってきました。パルス幅が短いことによって、より細い毛にも対応可能となったのです。
さらに、ルミナス社(旧コヒレント社)より、半導体を使ったダイオードレーザーライトシェア(Light Sheer) が登場しました。ライトシュアは先端のハンドルピースに冷却装置がついているため火傷を起こしにくく、パルス幅も1秒当り5~30ミリと広くなっています。レーザーの性質上、不得意分野とされているうぶ毛の脱毛にも効果を発揮し、男性のヒゲの脱毛にも利用されています。このダイオードレーザーは、1999年4月に世界初の「永久減毛(Permanent Hair Reduction)」のFDA承認を受けました。
次に脱毛の世界に入ってきたレーザーが、ロングパルスヤグレーザー(波長1064nm)です。 肌の色の濃いApogee_elite 部位や毛根の深い場所の脱毛に最適なレーザーで、メラニン色素への吸収率は波長が長いほど低いため、1064nmのヤグレーザーは色素が多い肌には有利になるのです。日焼けした方の細く薄い毛を処理することもできます。メラニンに対する吸収率が高くないので、照射エネルギーをあげてもヤケドを起こす可能性はずっと減少します。最近アメリカでは、黒人やヒスパニッシュの脱毛に多く用いられています。
明日は、あざやほくろに効くレーザーの歴史について書きます。
世界最先端のレーザー情報がわかる
| 固定リンク
「レーザーの歴史」カテゴリの記事
- 2025年までに起こりうる、レーザー治療の大きな進化について(2014.05.03)
- レーザーの歴史 その壱 レーザー発想の誕生と黎明期 (2007.05.28)
- レーザー・光治療の歴史更新(2011.12.26)
- ■EADV 2011in Lisbon,Portugal番外編 手術の傷跡を目立たなくするレーザー機器EKKYO(2011.11.08)
- 2011年レーザー治療機器総括その6 痩身と脂肪溶解(2011.10.20)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント