チャイコフスキー国際コンクール
チャイコフスキー国際コンクールの入賞者が発表されましたね。ヴァイオリン部門で日本人ヴァイオリニスト神尾真由子さんが優勝されたそうです。同じ日本人としてはとても嬉しいニュースですよね。
日本からヴァイオリンの優勝者が出たのは、90年の諏訪内晶子さん以来ということになります。僕は5年ほど前に一度サントリーホールで諏訪内晶子さんの演奏を聴いたことがあります。細い身体を弓のようにしならせて弾くチゴイネルワイゼンに、感動しましたっけ。
チャイコフスキー国際コンクールは原則として4年に一度モスクワで開催され、音楽の世界では若手音楽家の登竜門のコンクールであり、過去の優勝者の中には現在巨匠と呼ばれる人も多々いることで知られています。
このコンクールが初めて開催されたのは、1958年。ロシアによるロシア人音楽家のためのコンクールであったはずなのに、ピアノ部門の第一回優勝者がアメリカ人のヴァン・クライバーンであったことで物議を醸したと聞いたことがあります。名も知られぬ田舎の若者だったクライバーンは、この優勝によって一躍アメリカの国民的スターとなりました。同年RCAに録音したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が、アメリカでプラチナ・ディスクに輝くなど、クラシック音楽ファンの垣根を越えた幅広い人気を誇り、まさにアメリカンドリームを実現したことで知られています。
また、第二回の62年には、ピアノ部門でウラディーミル・アシュケナージが優勝しました。彼は2004年からNHK交響楽団の指揮をしていますから日本では馴染みのある人ですよね。最近は指揮者として有名になってしまいましたが、以前ピアノ協奏曲の指揮をピアノを弾きながらしていた時期があり、そのときの美しい演奏を良く覚えています。
98年には、以前にもこのブログで書いたデニス・マツーエフが、02年には上原彩子さんがそれぞれピアノ部門で優勝しています。このコンクールの入賞者の演奏を聴くのはクラシックファンとして大きな楽しみの一つです。
神尾さんのヴァイオリンの演奏を聴く機会はいつになるのでしょうか。コンサート情報、早速チェックしてみますよ。
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