医学・生理学賞ノーベル賞
ノーベル賞が発表されるシーズンになりましたね。
僕が中学の一年生の時に来た教育実習生に将来の夢を聞かれて、とっさに
「ノーベル賞を取ること」
と口走ったことがあります(笑)。
教科の中では理科が大好きだったのですが、残念ながらそうした研究者にはなれませんでしたね。
8日に発表された今年のノーベル賞 医学・生理学賞を受賞したのはマリオ・カッペキ博士でした。
特定の遺伝子の機能を失わせた「ノックアウトマウス」を作り、医学の進歩に貢献した功績を称えられた受賞です。
僕も大学院に所属していて研究生活をしていた時に「ノックアウトマウス」を使用した経験があります。ノックアウトマウスで研究を行うと、特定の病気の原因などを研究するのに役立つのです。
ところで、このカッペキ博士の経歴として、ワシントンポスト紙のWEB版に、すごいことが書いてありました。なんと、博士はストリートチルドレン( Child on Street) だったことがあるそうなのです。
イタリア生まれの博士が、第二次大戦中のわずか3歳だった時、いわゆるボヘミアンだった母親が、強制収容所へ送られるという悲劇に見舞われます。このため、マリオ少年は、ストリートチルドレンになることを選択して、母親が解放されるまでの数年間を物乞いで過ごしたというのです。収容所から出た母親の教育で、博士はハーバードで博士号を取得するまでになりますが、なんて激しい人生なのでしょう。以下、原文がありますのでご興味があればお読みください。
Child on Street to Nobel Laureate
Mario R. Capecchi's earliest memories are of his mother being arrested by the Nazis.
In 1941, Capecchi, then a young boy living in the Italian Alps, saw the Gestapo haul away his mother, a poet who had allied herself with anti-Fascist intellectuals. The arrest was the start of a remarkable journey for Capecchi, one that included being a homeless street urchin, suffering from malnutrition in an Italian hospital, immigrating to the United States -- and yesterday, winning the Nobel Prize in medicine.
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