自律神経とは
今日は最近患者さんから聞かれることが増えた自律神経について。
そもそも、「自律神経」ってどんなものなのでしょう?
この「末梢神経」の内、動物的な機能をに担うものが「体性神経系」。植物的機能をになうものが「自律神経系」と呼ばれています。
つまり自律神経系は、生体の中でも不随意な(自分の意のままに動かせない)消化、呼吸、発汗、代謝のような機能を制御しているのです。
自律神経は、「交感神経」と、「副交感神経」の二つの神経系からなります。一つの臓器に対してこの二つの神経系が支配することによって生体の恒常性を保つのです。
「交感神経」は、闘争のための神経系と言われています。
驚いて、そしてその恐怖のため、まず、瞳孔が開いて、心拍と血圧が上がりますよね。
呼吸も速くなります。
素早く逃げるために骨格筋に血流を回すために、消化管や皮膚などの血流が減ります。
そして産毛が「鳥肌が立って」立毛します。
同時に肝臓でグリコーゲンを分解し、脂肪組織でも脂肪分解することで、エネルギーを発生させます。
これが交感神経の働きです。
ちなみに、神経伝達物質は主にアドレナリンとノルアドレナリンが使用されます。
「俺の体内のアドレナリンが噴出した。」
なんていう表現の文章に出会いますよね。
反対に
「副交感神経」は体を休ませるために使われます。
胃腸に血流が回って唾液などの消化液が分泌されます。
血圧も低下し、瞳孔も開きます。
血液中の糖分も、インシュリンによって体内に蓄積されるようになります。
リラックスした状態になるのです。
つまり、回復と省エネルギー化ですね。神経伝達物質は主にアセチルコリンが利用されます。
「癒し」というのは、この副交感神経を亢進させることを指します。
約100年前までは、人間は太陽が昇ると活動を始めて、太陽が沈むと眠っていました。それにより、この交感神経と副交感神経が、バランスよく働く環境にあったのです。
しかし、現代人は24時間脳を活動状態にすることができます。寝る前に仕事のことが気になって眠れなくなる・・・など、ストレスも多くなりました。
「ON」と「OFF」の区別を頭と身体で出来なくなっている人が、いかに多いか。
いわば、現代人は、ほとんどすべての人の自律神経が程度の差こそあれ、失調していると思うのです。そして、この失調がきっかけとなって起きている病気・疾患は驚くほど多いと言えるでしょう。
病院に行けば、起きている病気・疾患に対して医師が必要な処置を施します。これが西洋医学であり、西洋医学の医者である僕自身も、西洋医学の有効性を心から信じています。
しかし、その病気・疾患が改善されても、自律神経系が安定しなければ、また別の病気を引き起こします。逆に言えば、自律神経系を安定させることによって、起きている病気・疾患は改善を望むことが出来、また未病の予防にもなる、と言うことが言えるわけです。
混合診療が認められず、保険診療のみで戦っている病院では、残念ながらこうした自律神経系へのアプローチに限界がある場合があります。医師が望む・望まざるに関わらず保険診療の病院では、精神科または心療内科で、投薬によるアプローチを選択せざるを得ない。
内服薬は、当然肝臓になんらかの負担がかかるわけですから、それによりまた別の失調を引き起こす可能性がある。
悪循環です。
クリニックFでは、こうした自律神経の失調した状態に対して、栄養療法や熱刺激、自然療法的アプローチ・・・など、心療内科や精神科とは異なるアプローチをしていくことで、身体に負担をかけない治療を行っています。
なかなかニキビが治らない、顔色が優れない、よく眠れない、最近太った、集中力が落ちた、よくモノを忘れる、怒りっぽい、やる気がでない、便秘、下痢、食欲不振、過食、冷え、むくみ、突然悲しくなる・・・
こうした状態はすべて自律神経系が失調している状態ですから、身に覚えのある方は、一度御相談にいらしてください。
世界の最新レーザー情報 はこちらから
| 固定リンク
「自律神経」カテゴリの記事
- 心拍解析による、自律神経機能評価の研究(2012.03.13)
- ガブリエル・モージェイ初来日(2010.08.29)
- 自律神経とは(2008.08.04)
- 自律神経失調症の治療法(2008.06.23)
- インディバの新機種登場(2008.06.21)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント