学園祭とお受験
連休の初日、クリニックFのある四谷は大変賑わっています。
新宿通りをはさんで向かいにある上智大学では、学園祭が行われているようで、大音量で音楽が流れ街中に響き渡っています。
クリニックFには、上智や明治学院、青山学院、早稲田、法政・・・などなど都内各地の学生さんや、時に一時帰国中のアメリカの大学・大学院に通われている学生さん(女子ばかりでなく男子も)がニキビ・ニキビ跡の相談で来ることもあり、ちょうど先月辺りは
「来月は学園祭で忙しくて・・・」
と何人か言っていたのを思い出しました。
また、外堀通りを中心に東と西では、“お受験”シーズンまっさかり。紺色のスーツに身を固めたお父さんとお母さんがお子さんの手を引く3ショットを、今日何人も朝から見かけました。
この界隈は、幼稚園や小学校で言えば、四谷雙葉、白百合、学習院初等科、暁星・・・など名門私立がずらり揃っているようで、実際医者仲間や患者さんが説明会の帰りにふらっとクリニックFに寄ってくれて、
「うちも大変だよ・・・」
なんていうボヤキ?も聞いてますよ(笑)。
四谷には学問の神様がいるのでしょうか? この場所にクリニックを構えてから、患者層も変わったように感じています。時々「銀座にクリニックを出したら?」とか「青山や表参道がやっぱり美容の“メッカ”だよ」と言われることもあって、僕自身も
「銀座に出すのも魅力的なんだろうな」
とか
「確かに青山や表参道は環境が整っているよな」
とは思うものの、自分にはこの四谷が今は合っていると思うんですよね。四谷に来てから学術の分野におけるネットワークも不思議と広がっています。
受験の話に戻ると、普段の診療でも、中学・高校受験を控えたお子さんをお持ちの患者さんも多く、施術の後に世間話をしているときなど、たまに
「先生はどうやって勉強されたんですか?」
とか
「どうやって子供を勉強させたらいいのやら・・・」
なんていう相談を受けることがあります。
どうも私立の受験経験があるように思われているようなんですね。
実は僕自身、私立小学校や中学お受験の経験は残念ながらなく、小学校、中学校、高等学校・・・と、公立の“たたき上げ”です。考えてみれば大学どころか、大学院まで国立でした。
神奈川県の鎌倉・藤沢学区ではそこそこ優秀な公立校が多数ありました。よほど良い環境にいなければ、私立の学校に通うという発想が当時はなかったのです。
自然に囲まれていましたので、小学校の時はそれこそ泥んこで遊んでばかりでした。3月生まれだったこともあって、小学校の時は運動もそんなに得意ではなかったし、勉強もそこそこでした。教科は理科が好きでしたね。当時将来の夢は研究者でした。
なんとなく勉強をするようになったのは、中学の2年生の時です。
当時神奈川には県下の中学2年生が一斉に受ける、アチーブメントテストという制度があって、その時に県下の順位がわかる模擬テストを受けたのです。
思えばこれが契機だったんですよね。
小学校や中学校は相対評価だったので、「学校の先生に気に入られた生徒が成績が良いだけ」だって、小中学校の成績には子供なりに、とっても冷めた目で見ていてたんですが、共通テストとなると話は別です。
順位や偏差値がわかるようになると、正当に評価を受けているような気がして、俄然燃えてきたんですよ。
高校生のときには、高校の授業は全くそっちのけでしたが、駿台予備校の模試の成績優秀者に名前を載せるのが目標みたいになりました。
中でも数学は、平均点が低い難しい問題がでると、高得点をとると偏差値が目に見えて上がるので、とても好きな教科でした。
教科にもよるのだと思いますが、日本の受験勉強は、「記憶力」と「要領の良さ」が必要なのだと思います。
「与えられた、必ず答えのある問題を、一定制限内の時間で解くこと」
が目的なのですから。
でも、実際に社会に出て成功している人たちをみると、こういった受験の能力が必要な職種は極めて少ないと思います。
特にコンピューターという、すぐれた記憶力と検索能力を持った機器を所有してしまうと、受験で必要な二本柱のひとつである「記憶力」というファクターはほとんど必要なくなるわけです。
日本における受験戦争を戦う能力というのは、単に「事務能力の高さ」と記憶力を調べる指標なのかもしれません。
そして、
「あきらめない強い意志」であるとか、
「逆境に強い」ことだとか、
「ひとつの事項について深く考えたりする」ことだとか、
「人に共感を得られる」能力であるとか、
「上下関係を重んじて先輩に好かれる」能力であるとか
ある意味上下関係のしっかりした組織で培われるような資質が、日本の社会で生き延びてゆくためには、より必要なのかもしれませんね。
世界の最新レーザー情報 はこちらから
クリニックF http://clinic-f.com/
| 固定リンク
「教育」カテゴリの記事
- 論文を書く手法 治療を組み合わせる 医師の教育(2012.08.13)
- プラモデルと空間把握能力 DUCATI レゴのミレニアムファルコン(2012.06.18)
- 今日、弟が博士号(地域政策学) をとりました(2012.03.24)
- 一級小型船舶免許の更新 飛行機(操縦士)免許の更新 (2012.02.15)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント