内蔵脂肪と皮下脂肪
クリニックFのメニューの中で、「常連さん」に人気のある隠れメニューがあります。
それは、痩身メニューです。
30分~1時間で、お腹の脂肪を減らすのに効果のある機器があるため、忙しいビジネスマンの方や女性の患者さんが、仕事の合間やレーザーのついでに施術をされていきます。この痩身メニューは、レーザーの施術を受けながら同時に出来るので、多忙な方にとっても一石二鳥で便利、というわけです。
「AC Body」と、僕はその施術を呼んでいます。脂肪細胞は、医学用語で“Adipo Cyte”と呼ぶので、その頭文字をとっているわけなのです。良い名前だと思うんだけどなぁ・・・。どうでしょう?
そういえば、最近メタボリックシンドロームの害が言われていますが、皮下脂肪に比べて内蔵脂肪の方が悪だと言われています。これはなぜだかご存知ですか?
解明されていないことも多いのですが、内蔵脂肪は皮下脂肪に比べて脂肪合成や脂肪分解も活発で、多少の体重変化でも遊離脂肪酸が血中に遊離しやすいのです。
内蔵の脂肪組織から遊離された遊離脂肪酸は、そのまま門脈を介して肝臓に流れ込みます。
さらに脂肪細胞から大量がアディボサイトカインと呼ばれるホルモンが肝臓に流れると、インスリン抵抗性を起こして糖尿病の基礎の病態を作るのです。
同じ脂肪組織でも、内蔵脂肪が悪とされるのはそんな理由があるのです。
また、最近注目されている生化学的血液検査にレプチンというものがあります。レプチンは、アディボネクチンと同様に脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの一つなのですが、皮下脂肪からより分泌されるという性質があります。
女性は男性に比べて皮下脂肪が多いので、女性の場合、BMIとレプチンの値がよく相関します。そういったことでも男女の性差はあるのです。
不思議ですね。
効果的なダイエットの方法として、食生活の改善と運動が挙げられるかと思いますが、アンチエイジングに携わる医師の視点から言うと、運動については
「どんな運動を」
「どういったタイミングで」
「どれくらい身体に負荷をかけて行うか」
これを慎重に考える必要があります。
運動の内容によっては、活性酸素を大量に増やし、それが皮膚を含めた身体の老化につながる可能性があるからです。プロアスリートが、現役引退後何年かして年齢よりずっと老けてみえることがあります。それはこうした理由もあるのです。
食事についても同じことが言えます。
「痩せる」=体重を減らすことだけに焦点を当て食生活を組み立てるよりは、「糖化」を防ぐための献立を考える方が、結果的に体重も落ちますし、エイジングも最小限に抑えることができます。もちろん成人病を未然に防ぐことにも役立ちます。
しかし、この「糖化」について、僕はたいして偉そうなことは語れないのです・・・。糖度の高い魅惑的な液体の誘惑と、毎晩戦っている酒飲みですから(苦笑)。
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