AC BODYの減量測定データ解析
昨日、「AC BODY」についてのことをブログに上げたところ、早速何人かの先生や、企業の方々からご連絡やご質問をいただきました。
自分でも反響の多さに、ちょっと驚いています。
メタボリック syndrome の治療に興味を持つ方や、企業の方がとても多いのでしょう。
いくつか共通のご質問が合ったのですが、まだ、この技術とデータの特許申請中ですし、さらに国内外の肥満学会への発表も控えていますので、答えられる部分のみお答えしています。
通常のEMSは、高周波電流を利用するため、皮下の浅いところしか、電流は流れません。
皮下の浅い部分の筋肉は確かに鍛えられますので、使用することで「腹筋が割れた」という報告がありますが、これはもともと腹筋が割れるのが確認できるほど、皮下の脂肪がない人に限ると思います。
多くの医療関係者の方がご存じなとおり、通常のEMSは、「内臓脂肪の減少」に使うどころか、ダイエット(体重減少)に使用するのさえも無意味だという医学論文も発表されています。
この「AC BODY for medical」は、通常のEMSとは違う、特殊なプログラムが含まれていますが、そのプログラムに独自性があるということなのです。
赤い部分が脂肪組織。
20回施術をしたところ、皮下脂肪も内臓脂肪も、ともに減少したのですが、特筆すべきところは、「内臓脂肪の減少率が高いこと」です。
さらにCT断面で、腸腰筋に相当する部分が太くなったのが視覚的にも観察されます。
データを解析していたのですが、取得したデータは、一枚のディスプレイには収まりきれません。
測定したデータを整理して、相関を見てゆきます。
まずは、測定したデータ
体重、BMI、体脂肪、体幹部脂肪量、全体筋肉量、体幹部筋肉量、下腹部周囲、へそ周囲、ウエストを数値化します。
そして、測定回数、1回、5回、8回、12回、16回、20回のプロットを行い、それぞれの平均値の相関を計算すると、検体データの一定の特徴が出てきます。
1.回数依存性に上記のデータがすべて着実に減少している。
2.体重減少があるにも関わらず、筋肉量は保持されている。
3.体幹部における変化の度合いは、筋肉量には変化がないが、脂肪量は減っている。
4.体脂肪と、体幹部脂肪の減少の度合いは、体幹部。すなわちウエスト周囲の脂肪のほうが減っている。
5.「脂肪/筋肉量」比率は、全体と体幹部双方で施術16回以降、急速に減少している。
というデータが解析されました。
次は血液データです。脂肪や肥満に関するホルモン値を測定しました。取得したデータは、血液検査の原価だけでも数万円するほどのデータです。
尿素窒素、クレアチニン、尿酸、総コレステロール、LDL、HDLコレステロール、中性脂肪、AST、ALT、γーGTP、空腹時血糖、白血球、赤血球、血色素量、ヘマトクリット値、MCV、MCH、MCHC、血小板、遊離脂肪酸、ソマトメジンC、インスリン、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、コルチゾール、エストラジオール(女性ホルモン)、遊離テストステロン(男性ホルモン)、レプチンですが、 正直、お金かかりました(笑)。
これらを体重などの実測定データと合わせて多変量解析を行うと、プラスの相関が出るもの(赤)、マイナスの相関が出るもの(青)に分かれるのです。相関データは、0.9以上のものを有意な相関として判定しました。
パッと表の色を見ただけでも、関連している要素が見えてきますよね。
とても興味深いデータが出てきましたので、これは学会発表に回したいと思っています。
この機器開発や、リリース時期、販売会社については、決定され次第、今後もこのブログでご報告させていただきますね。
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