光と音楽の関連性
先のブログで書いた、劇場で購入した英語版のパンフレットです。
今回、サンクトペテルブルグのマリインスキー劇場でバレエとオペラを二夜づつ楽しむことができましたが、ひとつ気づいたことがありました。
バレエやオペラは100年以上前に初演が行われ、それ以降多くの表現者が存在するわけですが、近年の表現と最も違うところのひとつは、レーザー光線や照明などの光の効果もあるのではないでしょうか。
イギリスのスワンにより白熱電球が発明されたのがそもそも1878年のこと。(エジソンは白熱電球を実用化した人です。)
つまり、初演当時はロウソクのシャンデリアの光の中で演奏・観劇がなされていたはずなのです。
現在のオペラやバレエの中では、照明やスポットライトなどの光の役割が格段と大きくなっていますよね。
例えば、オペラやバレエで悲しいシーンがある。
オーケストラの演奏は短調を中心とした悲しいフレーズになり、照明も青に近い寒色系の色になります。
恐怖のシーンになると不協和音が流れ、フラッシュ系の断続光が舞台を照らす。
幸せなシーンでは、赤やピンク、オレンジなどの暖色系の色が舞台を照らして明るい長調の曲が流れるのです。
面白いと思ったのは、特定の感情を表す「和音もしくはメロディ」と「光」が世界のどの文化圏から来た人に対しても、ほぼ共通していることです。
考えてみれば、音楽は
ドレミファソラシド
の7音階。
光は
紫藍青緑黄橙赤
=虹の7色。
人が瞬時に区分けできる「5」(指の数から来ています)という数字よりも少し多い「7」という数は、古来より「連続性」というものを想起させるものだったのではないでしょうか。
ただし、圧倒的に違う点もあります。音楽は楽譜という形で古今東西、ほぼ正確に表現を伝えることができますが、光や照明の当て方は全く別。その場の監督の手腕によるものなのでしょう。
先日DVDで観たワグナーも、舞台の上でレーザー光線をうまく使って演出していましたよ。
DVDなどの発達で視覚的な刺激が記録に残せるようになったことで、次世代の表現法も出てくるのでしょうね。
写真のパンフレットは、マリインスキー劇場に行った記念品として、自分用に買ったものですが、こちらはそのパンフレットが入っていた袋です。
マリインスキー劇場とロシア語で書いてあるのですが、読めないですよね(笑)。
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