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2009年8月 7日 (金)

リムスキー・コルサコフの家博物館

歌劇「サトコ」や交響組曲「シェヘラザード」で有名な、サンクトペテルブルグ出身の音楽家リムスキー・コルサコフはもともと貴族出身の軍人で、音楽家としては裕福な暮らしをしていました。

ペテルブルグ音楽院の教壇に立ってからは多くの高弟を育てましたが、晩年の15年間を過ごしたこのアパートが、1971年から博物館として公開されています。

表通りから門を一つくぐったところに、落ち着いた雰囲気のアパートメントがありました。101

082広いアパートには、夜な夜な音楽家たちが集まり、歓談を楽しんだりミニ演奏会が開かれたりしたそうです。

デスクやソファ、壁の肖像画など、ひとつひとつ味わいがあります。

091そして、見てください。このピアノ。スクリャービンやストラビンスキー。そして僕の敬愛するラフマニノフなどが実際に弾いていたピアノなのだそうです。

094

思わず鍵盤や楽譜など、しばし

見入ってしまいます。

この白鍵盤を見てください。多くの人に使用されて、それぞれの白鍵盤の真ん中がちょっと削れているのが見えますか?095

僕があまりに熱心にこのピアノを見て、写真を撮ったりしているのを見て、博物館の女性が

「ちょっとなら弾いていいわよ」

と言ってくれました!

Dscf3014久しぶりのピアノ。ラフマニノフのピアノ協奏曲とかをさらっと弾けたらかっこいいのですが、さすがに弾けず、ちょっと考えてショパンの幻想即興曲を弾いてみました。

調律はきちんとはされていませんでしたが、あのラフマニノフが弾いていたピアノを弾くチャンスがあるなんて…。

しかも、長く弾かれたピアノにありがちな、鍵盤のざらつき感と、鍵盤の削れ感に、なんともいえない味わいがあります。Dscf3016

ラフマニノフは、高身長で手指が長く、躁鬱を伴うというマルファン症候群という病気を持っていたのではないかという説があり、僕もその説に賛成なのですが、その彼がこのピアノの前で大体躯をかがめて様々な曲を奏でていたのを想像してみると、感慨深いものがありますね。

しばらく興奮冷めやらぬ感じでした。

ロシアに来てほんとに良かった。

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