ウィトルウィウス的人体図
さて、「最後の晩餐」を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチは、医学とも非常に大きな関わりを持っていました。
ダ・ヴィンチが人体を描く上で解剖学に興味を持ち、30体以上の解剖に実際に立ち会い、多くのデッサンを残した事はよく知られていますよね。
世界で初めて子宮と胎児をつなぐ「胎盤」のデッサンを描いたのはダ・ヴィンチだと言われています。
有名なものとして、古代ローマ時代の建築家であるウィトルウィウスの著作を元に、ダ・ヴィンチが描いたこのデッサン。
写真はWikipediaからお借りしましたが、教科書や書籍などで誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
ちなみに原本は、ヴェネチアのアカデミア美術館に保管されているのだそうです。
この図は、人が手を広げた時は正方形に内接し(身長と手を広げた長さはほぼ一定である)、足を広げた時は臍(へそ)を中心とした真円に内接する事を表したもの。
正方形は物質的な存在を象徴し、真円は精神的な存在を象徴するが、それらの図形と人体を関連づけたいと描かれたものだという説があります。
このウィトルウィウス的人体図は、現在の病院においては医療に関わる職業と関連づけられている場合が多く、アメリカやドイツなどでは、この図が医療の専門技術のシンボルになっています。
いずれにしても、この「ウィトルウィウス的人体図」はほぼ完璧な人体比率を表していて、普遍的に共感を得るのでしょう。
現在でも様々なところで使用されていますよね。
ちなみに今回滞在した、イタリアの1ユーロ硬貨にも採用されていましたよ。
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