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2009年12月の43件の記事

2009年12月30日 (水)

2010年春の米国レーザー医学会の演題

2010annualconf昨晩、クリニックFの最後の診療を終えた後、メールをチェックすると、アメリカから嬉しいお知らせが飛び込んできました。

2010年4月14日から17日にかけて、アリゾナ州フェニックスで行われる米国レーザー医学会(ASLMS : American Society for Laser Medicine and Surgery)での演題が通過したと知らせがあったのです。

ASLMSでの演題発表は、足掛け7年。これで9演題目です。

レーザー治療の学会としては、ASLMSは間違いなく世界最高峰ですので、この学会で発表できるのはレーザー専門医としては嬉しい限りです。

毎年この合格の知らせを年末にもらうと安心して年を越せるんですよね(笑)。

今回僕が提出した演題は、アジア人の肝斑治療に使用するレーザー比較について。

COMPARISON OF LOW FLUENCE Q-SWITCHED ALEXANDRITE LASER vs Q-SWITCHED Nd:YAG LASER FOR THE MELASMA TREATMENT OF ASIAN PATIENTS

「肝斑」にQスイッチレーザーか、フラクショナル・レーザーなどのレーザー治療を行うのは、世界では常識になりました。

ただ、「アレキサンドライト」と「Ndヤグ」の波長で“トーニング”を行うと、双方肝斑を薄くする効果があるのですが、細かく観察すると、効果の違いがあるのです。その辺りをまとめたつもりです。

使用したレーザー機器はHOYAコンバイオ社の「メドライトC6」と、CYNOSURE社「アコレード」。

昨年末にクリニックFに導入したメドライトC6を、今年1年間、患者さんの治療に使ってきましたが、このレーザーは、安定感といい、照射径のエネルギーの均一性といい、肝斑治療には本当に素晴らしい能力を持っていますね。

照射時のパラメーターなどは熟練が必要ですが、今年最もお世話になったレーザーの一つでした。

今年も15回の海外学会発表や講演をして多くの休診日を頂き、患者さんにご迷惑をおかけしましたが、おかげさまで無事に今年の診療とすべての学会発表を終える事ができました。ありがとうございます。

支えてくださったすべてのみなさんに大変感謝しております。

海外の英語での講演も昨年末までに47回になりました。

来年も、一つでも多くの海外の学会に参加して、より新しいレーザー治療技術を学び、クリニックFの患者さんに世界の最先端のレーザー治療をフィードバックできるよう、頑張ります。

皆様どうぞ良いお年をお迎えください。本年もありがとうございました。

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2009年12月29日 (火)

ラフマニノフの「鐘」

僕がラフマニノフを好んで聴くことを知っているスタッフや患者さんから、同じ質問をされました。

「先生、“鐘”って有名な曲なんですか?」

???

どうして、同じ質問が来るのかな、と思ったら、なるほど、浅田真央さんの今期のフリー演技で使われているからですね。

週末の全日本選手権で見られた浅田真央選手の完全復活。

フリーに使われているのが、ロシアが誇る作曲家=セルゲイ・ラフマニノフ19歳の時に作曲した「前奏曲 嬰ハ短調」作品3-2。

よくこの曲をスケートに使うなあ、この曲を「制する」にはよっぽどの実力者じゃないと難しいだろうなあと思っていましたが、日曜日の浅田真央選手は素晴らしかったですよね。

この曲は、ラフマニノフがクレムリン宮殿の鐘の音にインスピレーションを受けて書いたといわれています。

「鐘」もしくは「モスクワの鐘」といわれ、彼の作曲したもっとも有名なピアノ曲の一つです。

この曲の人気度は非常に高く、海外の音楽会などではアンコールで「C Sharp !」と声がかかるそうです。巨匠エミール・ギレリスの演奏がYOUTUBEで見つかったのであげておきますね。

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2009年12月28日 (月)

今日の僕 20091228

200912282009年の診療も残すところ今日を含めてあと二日。明日の夜7時までとなります。

明日は今年の仕事納め。スタッフ一同倒れるまで頑張る予定ですので(笑)、お越し頂けそうな方はご連絡ください。

さて、僕の横にあるのは、日本未発売の新型フラクセル「フラクセル:リストア デュアル」。デモ機です。

患者さんに照射するために、今日はいつもより早く出勤してパラメータの設定をしましたよ。

僕にとっては楽しい時間です。

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2009年12月27日 (日)

宇宙戦艦ヤマト 復活編

Img_5572今年最後の日曜日、皆さんいかがお過ごしでしたか?

僕は髪を切ろうといつもの美容院に電話をしたのですが、残念ながら予約が一杯。

映画でも観ようと映画館に行ったところ、偶然見つけてしまいました。

「宇宙戦艦ヤマト 復活編」

12月12日から公開されていたのですね。

そのまま館内に吸い込まれるように(笑)、観てしまいましたよ。

僕が育ったのは、ガンダム世代よりも少し前の、まさに宇宙戦艦ヤマト時代。

著作権問題などでヤマトの続編が作れないと報道されていたのは知っていたのですが、「ヤマト完結編」を映画館で感動して観たのが中学生のとき。

1983年の事です。

もう25年も前の事なんですね。

僕が子供のとき、ヤマトの映画は、仲の良い友人達のほとんど全員がみていました。ストーリーを通じて日本の武士道の考えや、それこそ友愛の精神とかを学んでいたんだなあとおもいます。

もう一つ、ヤマトの曲のほとんど全ては、僕のブログでもいちど触れた羽田健太郎さんや宮川泰さんなどの作曲家が、丁寧に曲を作り込み、実際にオーケストラを使って演奏していたのです。

同じ敵が出て来るシーンごとに同じ曲が流れますので、オーケストラの演奏の曲が何曲も敵役のキャラクターとともに耳に残っています。

ところで、この復活編。ネタばれになるのであまり書きませんが、新しいヤマトのストーリーとしては良かったですよ。

Yamato ヤマト完結編から17年後の設定。古代進も壮年の戦士になっています。

古代進と森雪との間の娘である「古代美雪」が登場し、僕が小中学生当時から好きだったヤマトの技術師長であった真田志郎(頭脳明晰、冷静沈着、そして機械に詳しいキャラクターなのです(笑)。)に至っては、地球連邦宇宙科学局長官の任についています。

前作でヤマトは氷の中に閉じ込められましたが、古代が真田さんに乞われて、再度宇宙戦艦ヤマトの艦長に就任し、氷を割ってヤマトが再出発するシーンは往年のファンにはたまらない感動でした(笑)。

数の論理で勝る敵を倒すごとに、これでもかというぐらい、さらに巨大な敵が現れるのですが、苦難の末に、最後には奇跡的な逆転劇で勝利するという前向きな物語。

この不況の時期に、すべての人がとても勇気づけられるのではないでしょうか?

映像効果も格段に上がっていて、宇宙空間の画像は、さながら壮大なプラネタリウムを観ているようでした。

そして、僕が気に入ったのは、随所に入れられるオーケストラ音楽の名作。

クラシック音楽とヤマトは相性がいいんですね。

ヤマトの序曲が終わった後の冒頭シーンに、いきなりマーラー交響曲の第2番、つまり副題「復活」の第1楽章が流れたのには思わずにやついてしまいましたが、

僕が気づいただけでも、チャイコフスキーの「スラブ行進曲」 ベートーヴェンの「エグモント序曲」やピアノソナタ「月光」 ショパンの「ノクターン第1番」  

そして、極めつけはグリーグの「ピアノ協奏曲 第1楽章」

どれも名曲ばかりでさながらコンサートのよう。
しかもすべて映像付き。

年甲斐もなく、かなり楽しんでしまいました。 
あー。もう一回観たいぐらいです(笑)。

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2009年12月26日 (土)

会員制のクリニックになる可能性は

005クリニックFの診察券です。001

クレジットカードや保険証と同じ大きさ。

この手のクリニックの診察券にしては、品がいいですね

と、お褒めのお言葉を頂くことが意外と多くて、僕も気に入っています。

008照明を少し変えるとわかりますが、この診察券はマットな白ではなくて、僕の好きな色の一つであるパールホワイトなのです。

実は開院当初に用意したこのカードが、もう少しでなくなってしまいます。

僕がクリニックFを作った当初考えていたことは、この体制で診療をしてゆくと、ある人数の患者さんが集まったら、予約も入りにくくなるため、クリニックを会員制(一定数の患者さんの入れ替え制)にしようということでした。

クリニックFは、完全予約制です。また、僕が海外出張に度々行くことができるように(笑)、施術室がふたつしかない、できるだけコンパクトなつくりにしています。患者さんに治療を行うスペースよりも、レーザーの倉庫代わりになっているスペースの方が広い(笑)。患者さんに対して、いつでもどんなレーザーでも使用できるよう、すべてのレーザー機器を準備しているためです。

ある時期を迎えたら、患者さんが入らなくなってしまうこともありますが、限られたマニアックな患者さんに対し、全力で接客できるようにするには、「会員制」にしたほうがいいかな、と思ったんですよね。

そして、クリニックを維持するために、必要な会員の数を経営学的に割り出し、その人数を想定して、その数だけ作ったのがこの診察券。

ひと昔前までは、美容クリニックを「会員制」にする、なんていう発想はありえませんでした。あったとしても、それはビジネスとして成立しずらかったことでしょう。

なぜなら、美容クリニックが想定している顧客層は、以前ならば「一見さん」がメイン。初診で来て、疾患の治療や改善が済んだらもう来ることはないお客さんでした。こうしたクリニックに来ることも、友人や家族にも内緒で来ておられるケースが多々あったことでしょう。

しかしながら、ここ数年の機器の進歩によって、レーザー/光治療が

■病気を治療する診療/施術

から

■若々しい肌を維持するための診療/リピート施術

に代わって来ました。

これは、

○1999年のフォトフェイシャル・デビューにより、色素性老化の治療が

○2002年のサーマクール・デビューにより、形態的老化の治療が

○2005年のフラクセル・デビューにより、感触的老化の治療が

可能になり、また、数種類の治療器を繰り返して打ち込む施術・・・

たとえば

e-light SR + e-light ST + Matrix IR (トリニティ)

オーロラ + リファーム or ポラリス (ギャラクシー)

ライムライト + タイタン + ジェネシス

フラクセル + サーマクール (サーマフラックス) 

なども市民権を得るようになり、

これで表皮から真皮まで、肌を若返らせるための役者がすべて出揃ったためです。

つまり、ニキビ跡であろうと、毛穴であろうと、肝斑であろうと、疾患や肌質に関わらず、ハリとツヤのある、透明感に溢れる肌を、誰もが手に入れることを望むことができるようになったのです。

そうした変化に伴い、レーザークリニックが想定する顧客は一見さんではなく、リピーターに代わっていきました。

クリニックに来ることも、誰に隠す必要もなくなり、よりカジュアルで明るいイメージになってきました。

実際、友人同士や、親子、時にはご夫婦で仲良くおいでくださる患者さんがどんどん増えてきました。

レーザー/光治療が、自然劣化する肌をメンテナンスするために使用されるものに変化しつつあるのであれば、リピートしてクリニックに足を運んでくれる患者さんが最もクリニックFにとって大切な顧客であり、そういう人たちに最もメリットがあるようにクリニックを運営してゆきたい。

そういった視点で考えると、「会員制の美容クリニック」がにわかに現実味を帯びることになるのです。

経営学的に言っても、新規の顧客を開拓するコストは、リピート顧客を維持するコストに比べて5倍以上のコストがかかります。

クリニックも三年目を迎え、日本でもクリニックFにしか導入されていないレーザー光機器も出てきました。

さて、冒頭の診察券。このまま新規の患者さんが増えていくことを想定しさらに枚数を発注するのか、それとも当初の予定のように会員制に移行するのか。

思案中です。

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今日の僕 20091226

20091226ノルウェイに行ってしまったスタッフが、日本に一時帰国中。ノルウェイのお土産と共に遊びに来てくれました。

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2009年12月25日 (金)

メリークリスマス

みなさんクリスマスをいかがお過ごしですか?

クリスマスの季節になると、いろいろな歌を思い出すと思うのですが、この季節になると必ず聴きたくなるモーツアルトの曲が僕には一つあるのです。

クリスマスソングではないのですが、

Mozartが1778年に作曲したピアノ曲 「12 Variation "Ah, vous dirai je, maman" K.265」です。

フランスの恋の歌曲であった「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲

主題の提示と12の変奏曲からなるこの曲。

日本ではこの旋律は恋の歌ではなくて、「きらきら星」の童謡として知られるようになりましたね。

僕はこの曲を、小学校一年生の時、ピアノを習い始めた一年目の発表会で弾いたのです。もちろん全部ではなく抜粋ですが。

当時は、

この子はピアニストになる才能がある

なんてことを言われて(笑)、鎌倉の山奥に住んでいた芸大出のピアノの先生の家まで一時間かけてかよって、週一回、それは厳しいレッスンを受けていました。

でも、この曲の発表の後ぐらいに、そんな厳しい練習が辛くなって、

「もう辞めたい」

と言い出し、親と大喧嘩。

でも、何度辞めたいと訴えても、辞めさせてもらえません。

思いつめた当時小学校二年生の僕は、ある日庭で大きな石を持って、ガラスの前に立ちました。

そして

「・・・ピアノを辞めさせてくれないなら、ガラスを割る!!!」

・・・と言いましたっけ(苦笑)。

子供のときは、

「まるで獅子を育てているようだ」

と、母親によく言われました。たぶん、理系な分、言語による上手な主張が出来なかったんでしょうね(笑)。

その先生は、僕の父親のフルートの師匠にもあたる方でした。

父親に

「今、ピアノを辞めるならもう二度と習いたいなんて言うなよ。」

と厳しく怒られたのを覚えています。

優秀な先生だったのでしょう。僕はその一年の間に絶対音感を学びました。

実は今でも楽譜は読めません。でもその後の人生、僕は楽譜を読まないでもそれショパンであれ、映画音楽であれ、旋律を耳コピーできるようになりました。

今も単なる娯楽でピアノを弾いたりフルートを吹くことがありますが、幼少時の経験は本当に大切ですね。

このきらきら星変奏曲が僕の中で、クリスマスに紐づいているのは、この季節にきっとこの曲を練習したんでしょうね。

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2009年12月24日 (木)

今日の僕 20091224

クリスマス・イヴの今日は、クリニックも比較的のんびりモード。僕も診療の合間に、いくつか溜めていた作業が捗っています。

20091224 デスクの上がちらかっていますね(苦笑)。写真手前にあるのは、使わなくなったCD-ROMを利用したコースター。けっこうこれ、便利です。

そして、マグ。これ座間キャンプにお邪魔したときのもの。

愛用しています。

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2009年12月22日 (火)

開業医のためのポスト・マーケティング時代②

昨日書きかけたブログの続きを。

サービス業は、米国のGNPの80%、日本の70%を占める今や先進国の産業です。

いわゆる「所有欲」や「物欲」が満たされた客層が次に向かうところとして、「経験」や「体験」、「自己実現」などにお金を使うようになると言われています。

たとえば、「旅行」は、「経験」のわかりやすい形ですよね。それから各種イベントに、それらの観賞、スポーツなどもそこに入ることでしょう。

ある程度の欲が満たされ、日々の暮らしもそこそこ安定してくると、「わくわく」すること、「どきどき」すること、知的好奇心を満たすもの、そういったものにお金を使いたいと思うようになる、と考えられているわけです。

最近海外旅行に行く若者、行きたいと思う若者が減っていると言われますが、これは先行きが不透明で、こうした「体験」に手を伸ばすだけの余裕がない、ということなのかもしれません。

「自己実現」の方は、大人になってから資格をとるために学校に通ったり、今よりも高いレベルの自己になりたい、自分に足りないものを補いたい、と「自分磨き」に投資することです。

これは、先ほどの説=ある程度の欲が満たされてから向かうところ、という解釈もできますし、逆に今ある欲が満たされないのは、自己実現がされていないからだ、目指す自己が手に入れば、それによって欲も満たされるはず、と先にこちらに向かう場合もあり得ます。

僕たちが関わっている美容医療という職業は、この「自己実現」と「わくわく・どきどきする体験」どちらもをカスタマーに提供することを求められる「サービス業」である、と考えています。

医療はサービス業なのか

というのは、何度もなされてきた議論だと思いますが、こと美容医療・アンチエイジング医療に関しては、サービス業である側面は否定できないと、僕は考えています。

なぜなら、医師が必要な領域であっても、この分野で求められている医療は病気を治すための医療ではないからです。

ビジネスにおいて、自分が携わっている産業・企業・店舗などが「商品」そのものを買ってもらうビジネスなのか、それとも「サービス」という“ラッピング”が必要不可欠な「商品」を買ってもらうビジネスなのかによって、マーケティングは異なります。

インターネットの普及によって、商品を買ってもらう産業は熾烈な戦いを強いられることになりました。消費者は、どこでその商品を買うのが最も「得」なのかをネットサーフィンで見極めることが常識となり、各ビジネスが

「うちで買うことこそ得だ」

ということを強力にアピールしなければならなくなったのです。

「得」には、さまざまな見せ方があります。「価格的に安い」「商品自体が他で買えない」はその中でも最もわかりやすい「得」でしょう。「価格ドットコム」や「楽天市場」などがその“売り場”として機能することも多々あります。

一方、「商品」そのものではなく、商品を包んだ「サービス」で勝負するビジネスの場合、カスタマーにとっての「心地よさ」「便利さ」または「不快を最小限に留める」ということに重きを置いた商売センスが求められます。

こちらも同じように、インターネットの普及によって戦いが熾烈になった産業もあるかと思いますが、医師及び病院にとっては、その限りではありません。

なぜなら、広告を出すことを基本的に禁じられている開業医にとって、ホームページの充実やブログによって、他社(他院)との差別化を図ることが初めて可能になったからです。

つまりインターネットは

■「商品」を売る業種にはマイナスに働いた面もあることを否定できない。

なぜなら戦略上、「コストリーダーシップ」に舵を切らざるを得ないから。

しかしながら、

■「サービス」を売る業種には逆にプラスに働いた面が大きい。

なぜなら戦略上、「差別化」を明確に打ち出すことができるから。

・・・ということがいえるのだと僕は思います。

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2009年12月21日 (月)

今日の僕 20091221

20091221今日は朝からばたばたです。3時過ぎに15分ほど時間が空いたので、急いで昼ごはん。

写真に写りこんでいるCDは、ウラディミール・ホロヴィッツの「The Complete Original Jacket Collection」。

クリニックのBGM用に、現在せっせとインポートしています。

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開業医のためのポスト・マーケティング時代①

昨日、今年最後の講演が無事終わりました。

 

001場所は御殿山。現在東麻布から一時移転中の「東京アメリカンクラブ」です。

移転中のアメリカンクラブには、僕は初めて行ったのですが、とても綺麗な場所でした。

0021今回お声を掛けてくださったのは、「日本アンチエイジング歯科学会」という学会です。この中の、特に光治療の分野に携わる40人前後の歯科医師の方が、この日は「レーザー部会」という名の下集まっておられました。

僕が講演を依頼された演題は、「光学医療とマーケティング」について。

「マーケティング」

という考え方が、日本の医師や歯科医師の中でも徐々に浸透してきました。

「マーケティング」の定義は様々あり、一般的な概念についてはフィリップ・コトラーなどの著作を読んでいただくとわかりやすいと思うのですが、

商品やサービスが「売れる」ためには、

顧客のニーズをまず知り、

ニーズを満たす商品やサービスをつくり、

顧客がその商品やサービスの存在を知り、特徴を理解し、

手に入る場所に商品とサービスが置かれ、

さらに、それを入手できる適切な価格で提供されている必要があります。

しかし、この10年のインターネットの普及によって、このマーケティングの仕組みが大きく変わって、もしかしたら今までの「マーケティング」的ツールが通用しなくなり、「ポスト・マーケティング」時代に突入しているのではないかと思うときがあります。

特に、「サービス」と「商品」について、それぞれ独自のアプローチが必要になってきたのが特徴だと思います。

ちょっと診療に入ってしまうので、続きは後ほど。

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2009年12月20日 (日)

2009年レーザー機器総括③

2008年12月の話ですが、米国カルフォルニアで生まれ、新技術を持った二つのレーザー会社の合併が行われました。

ひとつはThermage社。

1995年に設立され、肌を引き締めるタイトニング効果があるRF機器、サーマクールの米国特許を1997年に取得し、2002年FDAの認可を取った機器を開発した会社です。

もうひとつはReliant社。

こちらは2001年に設立され、フラクショナル光融解理論と呼ばれる理論を構築し、レーザーを使用して、肌を安全に入れ替える技術であるフラクセルを2005年に販売した会社です。

サーマクールは、今まで不可能だと思われていた肌のタイトニングを可能にした機器であり、フラクセルは特にアジアンスキンには、肌を「改善する」レーザー治療から、「肌の入れ替える」レーザー治療にパラダイムシフトさせた機器。

ともにこの2000年代のマイルストーンになった機器です。

Soltamedical 2009年には、この二社が合併して「ソルタメディカル社」となり、お互いの技術がシナジーを起こし、二つの新しい機器が生まれることになりました。

Thermagecpt ひとつが先日ご紹介した サーマクールCPT いわゆる第三世代のサーマクールです。

バイブレーターとクーリングパルスによって痛みを弱め、照射部位に対してより効果が高くなるように新しいアルゴリズムが開発されました。

001 そしてもう一つが、8月にデビューが発表されたフラクセルⅢに相当する

「フラクセル レストア デュアル」

です。

この新フラクセルは通常の1550nmのエルビウムグラスレーザーに加えて、

「ツリウム」というランタノイド系列元素の波長1927nmのツリウムファイバーレーザーが付加されるのです。

ツリウムレーザーは、現状のフラクセルに比べて浅い部位に効果があり、今までのフラクセルが得意としていなかった色素斑などに、より効果があると期待されています。

また、スキャナーデザインを変えたことによって、今までの25%増しに施術のスピードが上がります。

日本での発売は来年になってしまうそうですが、二社の技術者達のシナジー効果によって生まれたこの二つの新機種は、来年に向けてとても期待ができるレーザー界の新星と言えますね。

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2009年12月19日 (土)

2009年レーザー機器総括②

2009年のレーザー市場を語る上で欠かせない重大ニュースが、9月に発表された新興シネロン社による老舗キャンデラ社の買収です。

イスラエル・シネロン社は、フォトフェイシャルの開発で有名になった、同じくイスラエル・ルミナス社からスピンアウトした集団が作り上げた会社です。

「わたしの肌は光で洗う」

これが当時フォトフェイシャルにつけられたキャッチフレーズ。

Ipl「フォトフェイシャル」「IPL」「APL」「フラッシュランプ」・・・と呼び方こそ会社や機種によって変わりますが(写真は国内で使用される代表的なIPLの機器達です。)、いずれもレーザーではない、ナロー(狭い)バンド(波長の帯)の光を使った治療器という点では一緒であり、このデビューはそれまでの美容市場を一気に変えてしまうことになります。

それまで脱毛や、ほくろやイボ、アザなどを取ることが主な仕事だったレーザークリニックが、これらの機器が市場に出てきたことによって、立ち居地が変わり、役割が大きく変化し

今まで「シミ」なら「シミ」、「ほくろ」なら「ほくろ」、「あざ」なら「あざ」をそこにフォーカスを当て“点”で治療をするメスのような使用法であったレーザー機器ではなく、顔全体を”面”で治療する光治療器の登場によって、「美肌」をレーザーや光によって追求する「美容医療」という分野が新たに生まれ、新規クリニックを開業する医師が一気に増えることになるのです。

そういう意味で、フォトフェイシャルは美容の歴史を塗り変えた一台であり、日本に関して言えば、それまでの医師の常識では想定できなかった「美容で開業する」医師を飛躍的に増やすきっかけとなった、エポックメイキングな一台と言えます。

シネロン社は、特にRFと光治療器を合わせたelosシステムを開発して、「オーロラ(フォトRF)」、「ポラリス」、「ギャラクシー」、「リファーム」、「マトリックスIR」、「トリニティ」など、独自に名付けた施術とそれに使用する機器を開発してきました。

現行の最新機器は、

■ e-light

■ e-laser

■ e-max

この三つ。

この中の最上機種のe-maxでのみ施術可能な「トリニティ」と呼ばれる、「色彩+形状+感触」というトリプルの問題に働きかけ、相乗効果でより改善のクオリティと速度を高める施術が、クリニックFでは現在最も人気の施術になっています。

Elos_2施術内容を具体的にここでご紹介すると、トリニティでは上の三つのハンドピースを使用して

①表皮のホワイトニング(ブライトニング)

②真皮のタイトニング

③角質表面のリサーフェシング

を一回の施術で行い、さらに

④その3つの働きの相乗効果

で、肌を確実に若返らせるのです。

僕の過去の診療経験上、肌を数歳若返らせるためには

○20代の肌にはホワイトニングの施術が

○30代前半の肌とアトピーによる色素沈着肌にはホワイトニングとタイトニングの施術が

○30代後半からの肌と、ニキビ跡にはホワイトニング、タイトニング、リサーフェシングの三つの施術が

必要だと思っています。

若々しい肌とは、

黄身がかったくすみがなく、ピンクがかって透明感があり

パツッとしたとした張り感があり、

モチモチ感のある表面が滑らかな肌

だと思います。

昔はDNA遺伝子の良い、一部の人しか若い肌を維持することはできなかったと思うのですが、今はレーザー/光治療によってこうした肌を手に入れられるようになりました。

トリニティは、現在の施術方法の中では、そのために最も効果的な施術だと言えるでしょう。

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2009年12月18日 (金)

EADV クリスマス・グリーティングカード

Eadvグリーディング・カードが届く季節になりましたね。

今日メールを開けてみたら、ヨーロッパ皮膚科学会 (EADV) が会員全員にグリーディングカードを送ってきていました。

綺麗なのでアップしておきますね。

今年のEADVは、
春期はルーマニア・ブカレストでの開催。本会はドイツ・ベルリンでの開催でしたが、

C3来年は春期が5月にクロアチアのCAVTAT開催。

僕は偶然にも、2006年にギリシャのロードス島で行われたEADVの時に、この地を訪れています。

ドブロニックという都市の近くにある港町です。

Gothenburg 本会は10月にスウェーデンのGOTHENBRUGで行われるようです。スウェーデンには行った事が無いので、本会には参加したいですね。

どんなレーザーを使って演題を出そうか、考え中です。

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2009年12月17日 (木)

2009年 レーザー機器総括①

さて、年末が近づいてきたので、今年一年様々な学会を回ったり、臨床現場で治療を通して得てきたレーザーと光治療器に関する情報をここで総括したいと思います。

何回かに分けてお届けしますね。

2009年のレーザー市場の総括として、まず僕が注目したいのは、アブレイティブ・フラクショナル・レーザー機器がアジアンスキンに対して使用されるようになったことです。

2005年に「肌を入れ替える」という衝撃的なコンセプトの元デビューを果たしたフラクセル以来、「ノン・アブレイティブ・フラクショナルレーザー」と呼ばれる機器がいくつもデビューを果たし、その市場が確立されました。

皮膚に点状にレーザー照射して円柱状にタンパク質を変性させ、変性した部位を、部分的に若い肌に入れ替えてゆくという、一見アグレッシブな施術が、「ノン・アブレイティブ」という名のとおり、ダウンタイムが1~2日で済んでしまう。ここに多くのドクターとクライアントが引き寄せられました。

それ以降はこのフラクセルが基準となり、「フラクセルより効果の高いレーザーを」と、各社が模索する流れが新たに生まれたのです。

ただ、フラクセルよりも効果の高いレーザーを追求してしまうと、「ノン・アブレイティブ」ではなく「アブレイティブ」にどうしてもなってしまいます。

アブレイティブは、欧米人の皮膚には耐えられますが、アジア人の皮膚には強すぎるというのが定説。

「フラクセル以上の機種が出ても、それはアブレイティブにならざるを得ないのだから、そうであればアジア人の皮膚には使えないだろう。」

これがレーザー関係者の一致した意見でした。

ところがこの定説がくつがえることになるのです。

CO2レーザーやエルビウムヤグレーザーを中心とした、アブレイティブ・フラクショナル・レーザーが、2007年に開発されるのですが、これを欧米人の中でも皮膚の色が比較的濃い中南米や南欧で生まれ育った人々の皮膚に使用してみたところ、予想に反して結果が良く、ダウンタイムも少ないことが臨床報告でわかってきました

これを聞いたアメリカやヨーロッパ在住の中国や韓国のドクターたちが自国のクライアントに試してみたところ、こちらでも結果は良好。

いくつもの臨床例を踏まえて

「アブレイティブ・フラクショナル・レーザーは、アジアンスキンに対しても有効であり、安全である」

という報告がなされ、2008年半ば頃から、アジア人の肌にも使われるようになったのです

クリニックFでも、2007年の終わりにルートロニック社eCO2(エコツー)を導入し、2008年から本格的にアブレイティブ・フラクショナル・レーザー機器を導入、使用してきました。

ニキビ跡や、ひどく毛穴が開いた肌のように、今までの治療方法では治療効果が出しにくい症例に対して、予想以上の効果があり、患者さんに喜んでいただいています。

Ematrix_2 また、フラクショナル機器自体にも変化がありました。

Ematrix ひとつは、シネロン社から発売されたe-matrix (イーマトリックス)です。

この機器は、レーザー光ではなく、RF(ラジオ波)をフラクショナルに照射するというもの。

通常のレーザー光を使用すると、肌のメラニンや水に吸収されて、エネルギーが減衰するため肌の表面に強く、肌の奥に弱く効果が出るのですが、

RFを使用すると、本来エネルギーが必要な真皮により強いエネルギーが入るのです。

クリニックFでは、このe-matrix (イーマトリックス)をテスト機の段階から使用していますが、フラクセルとの併用療法に特に効果があると思います。


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2009年12月16日 (水)

今日の僕 20091216

20091216今日はクリニックFの休診日。とはいえ、結構細かい仕事が溜まっていますが、午後の時間を使ってふらっと箱根に行ってきました。

今日の箱根は、雪がちらついていましたよ。

写真は、ポーラ美術館。ガラスを多用した建物が好きなんですよね。

時間があれば、お茶か食事でもしたかったのですが、ざっと館内の絵を見て、とんぼ返りで東京に帰ってきました。

良い気分転換になりました。

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2009年12月15日 (火)

Activities abroad 2009

これまで参加した各国の学会を、リストにしてWEBにも掲載していますが

「最近、英語のページの更新がないですよね?」

と、ご指摘を頂きました。

すみません、うっかりしていました。

取り急ぎ、今年のものまでを下記にまとめてみました。明日以降WEBにアップしていきます。

Latest activities abroad

2009
11/2009 Laser Florence 2009 in Florence,Italy
10/2009 EADV 18th Congress in Berlin,Germany
09/2009 5 Continents Congress Lasers and Aesthetic Medicine in Nice,France
08/2009 Controversies and Conversations in Laser and Cosmetic Surgery in Bermuda Islands
08/2009 Cosmetic Surgery in China 6th Congress in Beijing,China
07/2009 Intrnational Workshop Fullernes and Atomic Clusters in St.Petersburg,Russia
07/2009 The 3rd IMCAS Asia in Bangkok,Thailand
05/2009 Cynosure Laser Workshop in Shenzhen,China
05/2009 Cynosure Laser Workshop in Shanghai,China
04/2009 6th EADV Spring Symposium in Bucharest,Romania
04/2009 LASER 09 ASLMS Conference in Washington D.C.,USA
03/2009 PromoItalia Workshop in Monte Carlo,Monaco
03/2009 Anti-Aging Medicine World Congress & Medispa in Monte Carlo,Monaco
03/2009 AAD 67th Annual Meeting in San Francisco,USA
02/2009 Lutronic Laser Workshop in Seoul,Korea
02/2009 Lutronic eCO2 Users Meeting in Seoul,Korea



2008
12/2008 USA biotech Laser Inc. Discussion in New York,USA
11/2009 LASER Workshop in Tel Aviv,Israel
09/2008 EADV 17th Congress in Paris,France
09/2008 ESLD European Society for Laser Dermatology in Paris,France
08/2008 Laser and Anti aging Workshop in HCMC,Vietnam
08/2008 Controversies and Conversations in Whistler,Canada
07/2008 The 2nd IMCAS Asia in Singapore
06/2008 KSCD 9th Annual meeting in Seoul,Korea
04/2008 ASLMS 28th Annual Meeting in Florida,USA
02/2008 Laser and Anti aging Workshop in Cairo,Egypt



2007
11/2007 Conventional vs. Contemporary in Laser Medicine and Surgery in Seoul,Korea
11/2007 Cynosure Laser Workshop in HCMC,Vietnam
10/2007 The 21st World Congress of Dermatology in Buenos Aires,Argentina
09/2007 The 21st World Congress of Dermatology in Buenos Aires,Argentina
09/2007 ESLD in Buenos Aires,Argentina
08/2007 Controversies and Conversations in New York,USA
07/2007 The 1st IMCAS Asia in Bangkok,Thailand
07/2007 Cynosure Asia Pacific Distributor meeting in Bangkok,Thailand
06/2007 Syneron Leadership Academy in San Francisco,USA
05/2007 EADV 16th Congress in Vienna,Austria
04/2007 Laser Seminar in Hong Kong,China
04/2007 Anti-Aging Seminar in Jakarta,Indonesia
04/2007 ASLMS 27th Annual Meeting in Dallas,USA
03/2007 Micro Needle Therapy System Seminar in Seoul,Korea
01/2007 1st ECAA in Bangkok,Thailand



2006
10/2006 EADV 15th Congress in Rhodes,Greece
09/2006 1st Asia Fraxel Users Meeting in Seoul,Korea
08/2006 Controversies & Conversations in San Diego,USA
04/2006 ASLMS 26th Annual Meeting in Boston,USA
03/2006 AAD 64th Annual Meeting in San Francisco,USA
02/2006 EADV 4th Spring Congress in Saariselka,Finland

2005
12/2005 A4M 8th Annual International Congress in Las Vegas,USA
11/2005 Q-switched YAG Laser Peeling Congress in Bangkok,Thailand
10/2005 EADV 14th Congress in London,UK
08/2005 Aesthetic Surgery Congress in Singapore
06/2005 Q switched Nd:Yag Laser congress in Krakow,Poland
05/2005 Chinese Congress of Dermatologist in Taichung,Taiwan
03/2005 ASLMS 25th Annual Meeting in Florida,USA

2004
09/2004 1064nm Nd:Yag Laser Congress in Taipei,Taiwan
04/2004 ASLMS 24th Annual Meeting in Dallas,USA
03/2004 Korean Congress of Dermatologist in Seoul,Korea

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2009年12月14日 (月)

ファーストクラスでローマから帰国 

921約1日半の間、ローマの散策を楽しんだのち

922ローマのテルミニ駅から空港に向かう電車に乗ります。

924帰国はJALでした。

今回の出張期間はヨーロッパ便がとても混んでいて、エアチケットを手に入れるのにとても苦労しました。

なんとか直前に手に入れたチケットは、ディスカウント・エコノミー。

「だんだんエコノミークラスだとツライ身体(歳)になってきたなぁ・・・」

と思っていたところ、驚きのハプニングが。

なぜなのか理由はよくわかりませんが、なんとファーストクラスにアップグレードされたのです。

今年は合計15回も海外出張をしましたが、こんな二段飛ばしのアップグレードはもちろん初めて。

驚きの嬉しいご褒美でした。

思い返せば今年もワンワールド、スターアライアンス、スカイチームそして、その他も、世界のエアラインに沢山乗りました(笑)。

923 空がきれいでしたよ。

925  今回のお土産はスカラ座で観たジぜルのパンフレット

926 そしてローマの駅で買った、ボッティチェリ画集とローマの写真集でした。

これで2009年11月に行われたレーザー・フローレンス2009の口演発表の、新国際学会周遊記での報告を終わります。

今年も本当に多くの国に行きました。

次の国際学会は来月、新年早々から開催されるパリ IMCAS 2010(International Master Course on Aging Skin)での発表です。

日本人の講演者は僕を含めて二人だけのようですが、毎年パリで行われるこの学会も12回目になりました。

また学会情報をお伝えしますね。

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2009年12月13日 (日)

医学の神が現れた小島とイタリアの医療事情

イタリア出張記も終盤です。

さて、僕が最後に向かったのはローマを流れるテヴェレ川の中州に当たるこの小島である、ティベリーナ島です。

Photoグーグルの地図で場所をご確認ください。 

897この島には、チェスティオ橋とファブリーチョ橋がかかっています。

ふたつとも古代ローマ時代からかかっているそうですよ。

写真はファブリーチョ橋。紀元前62年に造られたもので、ほとんど変わっていないのだそうです。すごいことですよね。

908橋を渡る途中の景色です。

この島が船状の形をしているのが写真でわかるでしょうか?

902このファブリーチョ橋を渡るとティベリーナ島につきます。

この島は、医術の神であるアスクレピオスが、姿を蛇に変えて現れたという伝説があり、紀元前3世紀に神殿が建立され、病気回復を願う人々がここで祈りをささげたとのことです。

アスクレピオスが蛇に姿を変えたところから、医学を示すシンボルは、蛇のことが多いのです。

Jma ちなみにこちらは、日本医師会のマーク。

ほら、よく見ると左に蛇がいますよね。

今はこの神殿の跡地にサン・バルトメオ教会が建っています。

903そしてこの教会の目の前には、近代的な病院が建っていました。

904

すぐ横の川がよく見えます。

イタリアは、先進国の中では、特に医師免許を所有する人が多いことで知られています。

イタリアの医学部の入学試験はほとんどないに等しく、高校卒業資格だけで入学できます。

ただし卒業できるのは少ないようです。

イタリアでは人口1000人に対し、医師免許を持つ人は3.9人。これは日本の2.1人に比べると、人口比で倍近い数ですね。

特にローマのような都会には、100人に一人が医師であるような過密なところがあり、患者さんが集まらないので、医師免許を持ったのにタクシーの運転手をしているような人もいるようです。

基本的に、イタリアの人が病気になったら、保険会社を介して登録医のリストから、医師を選び診察を受けることになります。それは無料ですが、その後専門の医師を受診する場合は有料になるようです。

またCTやレントゲン、MRIなどの高額医療機器に至っては、取り入れている施設の方が少なく、順番待ちに1週間以上かかることは常ということでした。

一方で、緊急を要する救急の処置は無料でできるそうです。しかし、症例のトリアージ(重症度の選択)のシステムはあまりうまくいっておらず、自己アピール力(ときに演技力?笑)のある人の方が優先的に診てもらえるといった弊害もあるようです。

医業で収益を上げるのは難しいため、僕の専門とする特に最新のレーザー光治療機器などはこれまであまり導入されずに来た現状があります。

そうなると、アンチエイジングの施術は、メソセラピーやフィラー、グロースファクター、イオン導入器、そしてエレクトロポレーションなど、注入系の原価がかからないものが選択されがちになります。

ヨーロッパで、注射を中心としたアンチエイジング治療がメインになるのも、よくわかる気がしますね。

レーザー・光治療器をきちんと使用すれば、肌の中の、しかも自前のエラスチンやコラーゲンを確実に増やすことができます。このあたり、光治療器は一日の長があり、そういった情報も含め、イタリアでもレーザー治療に徐々にスポットが当たり始めているのを今回の出張では肌で感じました。

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2009年12月12日 (土)

今日の僕 20091212

20091212次に買うレーザーを選んでいます。

今日は良いお天気ですね。頑張って働こう!

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ローマの鳩

フォロロマーノからカンピドーリオ広場に向かいます。

888この広場は、ミケランジェロが設計したもの。

美しい広場です。

8801_2横には世界最古の美術館 カピトリーニ美術館があります。

時間の関係で内覧はできませんでしたので、残念ながらパス。

882_2僕は左の丘の上にあるサンタ・マリア・イン・アラチェリ教会に向かいました。

8837世紀から建っていたというとても古い教会。質素な扉を開けてみると…。

885白亜の大理石を中心した、こんなに素晴らしい内装。

884この教会の、主祭壇の左奥には、「病を治す」奇跡を起こすといわれている「聖なる幼な子」の像が飾られています。

お祈りしている方が沢山いましたのでちょっと写真は憚られましたが、特別な力を持った像だと思いましたよ。

Cimg0561この教会を出ると、ちょうどヴィットリオ・エマヌエーレ二世記念堂の裏手に出ます。階段には一羽の白いハトがとまっていました。

Cimg0565綺麗ですね。

昨日ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂で見た白いハトのステンドグラスを思い出しましたよ。

886さて、この帰国日に僕が予定していた最後の観光地に向かいます。

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フォロ・ロマーノ

842 コロッセオからヴェネツィア広場に向かう一帯が、「フォロ・ロマーノ」と呼ばれる地帯。

ここはローマ時代の市民の生活の場所でした。

840 ここにも20年前に来たことがありますが、印象は変わりませんね。

836 2000年前の建物とは思えません。

8442 こちらは「聖なる道」と言われた宗教的な行列や凱旋の行進が通ったといわれている道。

860ローマ時代に高級住宅街だったパラティーノの丘に丘に登ると、ローマを見渡せる展望が見えます。

861昨日サンタンジェロ城から観たローマとはまた違いますね。

僕はローマの展望というとこういったイメージがあったので、サンタンジェロ城から見た光景にはちょっと驚きました。

859写真を撮っている人もたくさんいましたよ。878

さて、僕はミケランジェロが構想したカンピドーリオ広場方面の出口に出ます。

こちらからの景色もよかったです。

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2009年12月11日 (金)

剣闘士とコロッセオ

再びイタリア出張記です。

826コロッセオを訪れました。

コロッセオ下に赤いマントをつけた人が見えます。

左下なのですが、わかりますか?

Cimg0542_2拡大するともう少しわかりやすいかもしれません。

Cimg0543なんと、グラディエーター(剣闘士)でした。

観光客がたくさん写真を撮っていましたよ。

796_2コロッセオの中に入るのは、20年ぶりなのです。

800英語のガイドツアーについてみました。

817 今考えても、壮大な施設ですよね。

816ツアーに参加していたオランダ人と話が弾みました。

写真も撮ってくれましたよ。

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2009年12月10日 (木)

年末診療延長のおしらせ

今年の年末は12月28日まで診療をし、29日からお休みを頂く予定でいたのですが、ありがたいことに28日の予約がすでに一杯。キャンセル待ちの患者さんが何人も出る状況になってしまいました。そのため急遽診療日を一日伸ばし、29日まで診察をできるよう今日体制を整えました。

お正月休み前にレーザー治療をお考えの方がいらしたら、明日以降クリニックまで御連絡ください。

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日本における痩身市場の成熟度合い

昨夜は、アメリカから来日中の医療機器会社の方々との会食の席にお声を掛けて頂きました。

Zelitiqその会社名はZelitiq(ゼルティック)

2005年に設立され、脂肪組織を氷結によって溶解させる技術を開発してきた会社です。

僕のブログにも何度か登場していますよね。

020 中央は現在チーフ・サイエンティフィック・オフィサーのMitchell E Levinson。僕は彼と米国やヨーロッパの学会会場で会うのですが、今年は10月にも日本で会食したばかりなので、

日本でもよく会うね(笑)

とお互い再会を喜びました。

このゼルティック社については、今年の5月の

ボルチモアのロバート・ワイスクリニック訪問

2009年4月の

ワシントンDCで行われたASLMSでの発表

2008年3月の

オーランドの秘密のカクテルパーティー

などで触れてきました。

この機器は、運動ではとりにくい下腹部の脂肪や側腹部の脂肪を、約1時間吸引された状況で氷結されることによって、脂肪細胞をアポトーシス(プログラムされた自然死)に持ってゆくというものです。

彼らの研究グループは、ハーバード大学のウェルマン光医学研究所のロックス・アンダソン教授と綿密な連携を取って地道な研究をしてきています。

僕も2ヶ月前にこの機器を実際に体験してきました。

吸引を始めて、その後にクーリングが始まるのですが、最初は感じた鈍痛も10分ぐらいで消失します。僕は側腹部にたまった脂肪の施術を片方だけやったのですが、確かに2カ月すると、左右の違いがわかり、脂肪が減ったのがわかります。

このゼルティックは、現状唯一の可能性を持つ脂肪溶解機器だと思います。

弱点は、吸引のカップが大きすぎて、まだアジア人には向かないこと(これについてはミッチは数か月以内に対処するといっていました。)そしてある程度大きな吸引カップを装着しなければならないため、患者選択が難しく、部位も選ばなければならないということです。

ミッチは今後の日本市場に対する戦略を考えているようですので、僕の意見をいくつか述べさせていただきました。

ひとつめ。

日本は他の国と違って、エステティック・サロンの数がかなり多く、独自のマーケティングシステムを持っている。

約10年前にフォトフェイシャルという美顔の光治療器がクリニックで使用されるようになったが、明らかにすぐれた効果のある機器であっても、今でこそ当たり前の「クリニックで美肌治療」という考えを、患者さんに浸透させるまでには時間がかかった。

痩身のマーケットは幅広くあるが、現在はまだ「痩身治療はエステティック 脂肪吸引はクリニック」というイメージがまだ患者さんにはあり、はるかに効果のある機器で行う「クリニックでの痩身治療」という考えを患者さんに浸透させるのは、多少の時間がかかるだろう。

ふたつ目。

現在開発されてきた痩身機器の中で、ゼルティックは最高の能力を持った機器の一つであることは自分の実感でも理解している。

ただし、ゼルティックには得意な体型や部位があるが、事前診断できるとはいえあまり効果のない患者も存在する、効果のなかった人たちに対するキラーコンテンツがまだ開発されていない。

三つめ。

エステティック産業の文化から、「痩身」というと、「体重減少」を連想する人が日本には多い。

しかしながら、ゼルティックは写真判定で、脂肪組織を確実に減らすが、体重減少を伴わない場合が多い。

::::::::::::::::::::::::::::::::::

会食は大変楽しく、有意義なディスカッションができました。

「医療現場で行う痩身治療」が近い将来この日本でも確立されることを、僕はこのブログで何度も書いていますが、確信しています。

現在のラインアップを考えると、その中にはいくつかの分類があります。

技術的には

レーザー RF 氷結 超音波 EMS(電流) 薬

に分類でき、

マーケット的には

■皮下脂肪を氷結して、確実に減らすゼルティック

■大腰筋を鍛えて、内臓脂肪を確実に減らすACーBODY

■ボリュームの減った皮膚のたるみをとる サーマクールforボディ

■皮下脂肪を手術で減らすレーザー脂肪溶解と脂肪吸引

■PromoSlimtやUltraShapeなどの超音波機器

そして薬剤治療として

■内服抗肥満薬 (ゼニカル・サノレックスなどの体重減少薬)

■痩身メソセラピー(フォスファジディチルコリン・αリポ酸など)

などになるでしょうか。

たぶん現在開業されている諸先輩方、そしてこれから開業されるドクター、多くの美容/アンチエイジングに関わる医師が、この市場を見据え様々な動きをしていることと思います。

この市場に関わる情報は、今後も随時このブログでお届けしていきますね。

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大聖堂と「聖なる階段」

イタリア出張記にしばし戻ります。

ローマ滞在最終日。フライトの時間までまだわずかに時間が残っています。

もう少し観光をすることにしました。

773朝一番で向かったのは、サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂。

775この大聖堂は、ローマに数多くある教会の中でもランク付で最高位にあるものです。

776313年のミルティアデス教皇の時代から、1309年のローマ教皇のアヴィニョン捕囚まで、このラテラーノ大聖堂と

783横のラテラーノ宮殿に教皇が住んでいたのです。

つまり教皇庁だった場所です。

ちなみに1377年にアヴィニョンからローマに帰った教皇が移動した先が、サン・ピエトロ大聖堂。

1929年にムッソリーニ政権下のイタリア王国と締結したラテラノ条約も、このラテラノ宮殿で結ばれたのですよね。

このラテラノ条約のために、ヴァチカン一帯が「ヴァチカン市国」が政治的独立を認められたのです。

ちなみにヴァチカン市国外のいくつかの区域もヴァチカンの主権が認められていますが、この大聖堂も飛び地の扱いで、ヴァチカンの主権下にあります。

777中央には法王の専用祭壇があります。

さすがに豪華ですね。

786

宮殿斜め前の礼拝堂には、「Santa Scala」と呼ばれる28段の階段があります。

784この階段は、「聖なる階段」と呼ばれていて、キリストが十字架にかけられる前にかけられ66度の裁判の際に使ったとされるもの。イスラエルのエルサレムから運ばれたのだそうです。

多くの敬虔なクリスチャンが膝をついて祈りながらこの階段を登っていました。

イスラエルは、フォトフェイシャルで有名なルミナス社や、オーロラ、ギャラクシー、リファーム、トリニティと魅力的な機器を発売してきたシネロン社の本社がありレーザー光機器と関連が深い国です。

国民の中で、博士号の学位を持つ者の比率が最も高い国といわれており、日本に似た完全な技術立国。信頼感がありますよね。

この聖なる階段を見ていて、昨年行った国際学会周遊記イスラエル編にも書きましたが、イエスの最後の地、ゴルゴダの丘の風景を思い出しましたよ。

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2009年12月 9日 (水)

昨日の僕 20091209

20091208昨日は夕方早めに診療を切り上げて、渋谷文化村オーチャードホールに向かいました。

レニングラード国立歌劇場オペラ「トスカ」を観に。

日本では日々の忙しさに追われ、またチケットが高いこともあり、オペラを観る機会は限られているのですが、今回のトスカは集客があまり良くなかったのでしょうか、先週定価の半額で売り出されたのです。

先月トスカの舞台・イタリアはローマを旅したこともあり、このタイミングで観られるならぜひ観たい。

診察の予定を確認してから購入しよう、と一日購入を遅らせたら、残念ながらS席は完売。A席が手に入りました。

写真は、上演前に文化村B1階のカフェ「ドゥ マゴ」で軽食をつまんでいるところ。

僕と同じように上演までの時間をここで過ごしている人が、沢山いました。

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2009年12月 8日 (火)

サーマクール情報更新

CPT導入でお問い合わせが一気に増えたこともあり、クリニックFのWEB上にあるサーマクール情報を昨日更新しました。

御興味のある方は、こちらから御一読ください。

http://clinic-f.com/thermacool.html

また、レーザー医療関係者の方とそれに関係する編集者の方々にマニアックな人気を誇る(笑)レーザー・光治療の歴史ですが、こちらも年末までに2009年の総括がわかるよう原稿を書きたいと思っています。

もうすこしお時間くださいね。

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2009年12月 7日 (月)

こだわりのカメラ

最近

「“新国際学会周遊記”で掲載している写真は、どんなカメラで撮っているのですか?」

・・・と、何人かの方から同じ御質問を頂きました。

実はこのブログでは、内容によっていくつかのカメラを使い分けています。ブログを書き始めてからもう丸4年。僕なりの試行錯誤や反省、工夫が写真に反映されているので、カメラや写真のことを聞いてもらえるのは嬉しいですね。

もともと僕は、カメラのような光学機器のスペック表を見比べ、その中からあれこれと選ぶのが昔からとても好きでした。

なにしろ理系なので(笑)。

限られた予算の下、その当時の技術のできる限りの最高スペックを手に入れるために、どの機種と、どの機種、どの付属品を購入すれば、どんな条件でも自分の撮りたい写真を撮れるのか。

そんなことをその時代ごとに考えて、機器を選び購入するようにしていたのです。

こうして考えると、僕のレーザーへのこだわりとカメラへのこだわりはよく似ています。

これから開業されるドクターから、どんなレーザーを購入するべきか御相談を受けるときがあります。どんなドクターでも個人で開業する限り、レーザーを全種類揃えては破産してしまいますから(笑)、数あるレーザー機器から予算と時代背景、マーケット・ニーズを考えながら、自分の治療スタンスに合致したレーザー機器を見極め、選択しなければならないのです。

購入するレーザーを選ぶというのは、簡単そうに一見見えますが、一台の価格が価格なだけに、実は結構・・・いやかなり悩むものなのですよ。

クリニックFのレーザー機器は、米国の第一線のクリニックにあるものと偶然にもほとんど同じ布陣でとても嬉しかったことを覚えています。今思えばカメラを選択してきた経験がレーザーを選択するときにも役立っているのでしょうね。

話がちょっと逸れてしまいました。カメラの話に戻りましょう。

Img_4446ブログの写真撮影に使用しているカメラです。

僕がブログに使用するカメラを選ぶ基準は、一般にスペックが追及される画素数よりも、持ち運びの良さと、広角レンズの能力、そして発色の良さに重きを置き、そこを十分に検討して選んでいます。

発色の良さは、画素の再現技術が高いことに加え、レンズのクラリティが高いということが大きく関連すると思うのですが、これは好みがあるので、実際に見なければわかりませんよね。

また、これは実際旅して感じたことなのですが、ヨーロッパの巨大な建物や風景の写真は、絶対に広角の方が扱いやすい。

僕のブログは「国際学会周遊」がテーマなので、人物の細かい表情や動きを撮ることよりも、「国際」にちなんで海外の風景や雑感、雰囲気を撮ることが多い、ということも加味しなければなりません。

学会にはスーツで参加しますが、その前後の移動や観光にはデニムで動きますし、オペラやミュージカル、会食では、ジャケットにパンツという格好。治安の良い国や地域のときもあれば、大きな荷物を持ち歩けない場所もあったり、移動の交通手段も様々。どんなときでも洋服のポケットに入れておける大きさのカメラが重宝します。

そんなわけで、海外に行ってブログ用に写真を撮るとき、一番使用頻度が多いものは、写真左上のキャノンIXY900シリーズ

CANONは発色がとても自然で、昔から好きなのです。

画素数よりも広角レンズを優先して、あえて最上位機種ではなく、二番目の機種を選びました。

IXY900 IXY910 IXY920と、同じ機種の後継機種を何年も使い続けていますが、最近IXY930シリーズが出たので、買い替えを迷っているんですよね。

もうひとつ、海外に持って行くときに使うのが、右上のカシオEXLIM EX-FH20。

こちらも他に上位機種があるのですが、20倍という光学ズームの倍率の使い勝手を考えて、こちらを選択しました。

望遠が必要なときと、動画を撮りたいときはこちらを使います。

さらに、この2機種の組み合わせであれば、どちらも記録様式がSDカードなので相互利用も楽なのです。

そうそう、このEXLIMですが、一秒当たり40枚という、超ハイスピードムービーが撮影できるのです。

初めて使った時は、もうびっくり。面白いのでいくつかご紹介しますね。

ミルクに水滴を落としたところですが、本当に彫刻の様な芸術品みたいですね。

Cimg0696 Cimg0693 Cimg0690

Cimg0776 Cimg0773

一瞬のうちにこんなに様々な変化があるのは驚きますね。

こんなハイテクノロジーの機器を、わずか数万円で販売してしまうのですから、日本の技術は本当に素晴らしいですよね。

ちなみに、国内で写真を撮るときは、キャノンのフルサイズの一眼レフを使います。これはクリニックFの雑誌取材の際に、たまたま撮影に来て下さったプロのカメラマンに教えていただいたのですが、本当に満足しています。

プロみたいな写真が撮れる時もあって、自分でもびっくりしますね。たまにですが(笑)。

そうそう、ひょんなことで始めたら意外と好評な「今日の僕」シリーズは、iPhoneで撮っています(笑)。これは主に四谷とその界隈の僕の行動をお伝えすることがテーマなので、ラフで気軽な親しみやすさというのをモチーフにしています。

iPhoneは本当に日々大活躍していますね。今年僕が購入した商品の中で、最も満足度の高いものでした。

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オペラ「トスカ」第3幕の舞台 

741このサンタンジェロ(聖アンジェロ)城は、オペラファンにとっては馴染みのある場所ではないでしょうか。

そう、世界で最も多く上演されているオペラのひとつであり、イタリアを代表する作曲家ジャコモ・プッチーニの傑作「トスカ」第3幕の舞台なのです。

744「トスカ」は1900年にローマのオペラ座(当時のコスタンツィ劇場)で初演されています。

共和派と旧王制派が争いを繰り返していた1800年のローマを舞台にした、言わば「御当地オペラ」です。

劇の名前となった「トスカ」は、劇中の主人公となる有名歌手の名前。

簡単に概略を説明すると、友人の政治犯をかくまったトスカの恋人であるマリオ・カヴァラドッシは、ローマの警視総監であるスカルピアの命で、処刑されることになります。

トスカに気があるスカルピアは、トスカを部屋に呼び、カヴァラドッシの処刑を空砲を使って見せかけのものにし、イタリアを出国できるように通行証を書いてやるので、体を許すように迫ります。

スカルピアが通行証を書き終えるのを確認すると、トスカは秘かにナイフを隠し持ち、

「これがトスカのキッスよ」

と言い放ち、スカルピアを刺し殺すのです。

そして舞台は第3幕へ。トスカは通行証を手に持って、カヴァラドッシの処刑がまさに今行われんとしているこのサンタンジェロ城に向かうのです。

カヴァラドッシは名アリア「星は光りぬ」でトスカへの熱い想いと死んでいく無念さを歌い、激しく泣いているところに、トスカが到着します。

彼女はカヴァラドッシに、処刑は見せかけであり通行証を手にしていることを伝え、刑を待ちます。

やがて刑が執行。銃砲でもんどりをうって倒れるカヴァラドッシに、

なんて素晴らしい演技者なのかしら。

とつぶやくトスカ。

しかし、あまりにカヴァラドッシが動かないので不安になり、確認に行くと、本当に処刑がなされて、カヴァラドッシが死んでしまっていることに気付きます。これがスカルピアの計略だったのです。

トスカは悲しみにうちひしがれますが、すぐにスカルピア殺人の容疑でスカルピアの部下に追われます。

追い詰められたトスカは、このサンタンジェロ城の屋上から飛び降りて劇が終わるのです。

748そんな「いわくつき」の屋上なのですが、実はこの場所、写真のようにサンピエトロ大聖堂や

749

美しいローマの都市を見下ろせる、絶好のロケーションなのです。

ローマにこんなに美しい展望があったなんて、今回の新しい発見でした。

Cimg0528

まるで絵のようなこの絶景をご覧ください。

750サンタンジェロ橋もきれいに見えましたよ。

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2009年12月 6日 (日)

サンタンジェロ城とパンデミック

パンテオンから、4つの噴水があるナヴォーナ広場を抜けて、僕はサンタンジェロ城を目指しました。737_2

テヴェレ川を渡るときに、とてもきれいなサンタンジェロ橋があるのですよね。

このあたりの景色はフォトジェニックで、大きなカメラを抱えた人がたくさんいます。

735確かに素人の僕でも写真を撮りたくなるようなアングルがたくさんあって、にわかフォトグラファー気分でシャッターを何度も切ってしまいました(笑)。

サンタンジェロ城は、イタリア語で書くとピンと来るのですが

「Castel Sant'Angelo」

つまり、“聖天使城”というわけです。

Cimg0514城の名前の由来は、590年のフランスを中心としたペスト大流行の際、この城の上に大天使ミカエルが現れ、剣をさやに納めるしぐさをすると、間もなく流行が治まった・・・という伝説によるのだそうです。

城のてっぺんには剣をさやに納めるミカエルのこの像があります。

今世紀に至るまで、ペストの大きなパンデミック(伝染病の世界流行)は三回起こっているといわれています。

一度目はこのフランスを中心としたファースト・パンデミック。

セカンド・パンデミックは14世紀。中世の黒死病として知られるもの。

サード・パンデミックは1855年に中国を発症としてインドなどにも波及したもの。

ペストは致死率30%以上の恐ろしい病気。都市どころか、国の人口比率を大きく変えてしまい、国の明暗を左右することもありました。

病原菌の同定が可能になったのは、1894年のこと。

当時、伝染病研究所(現東京大学医科学研究所)の所長であった北里柴三郎が、政府の依頼でペストが蔓延していた香港に飛び、そこで行った研究の功績です。北里柴三郎というとドイツに留学して破傷風菌の発見や血清療法などの功績で、第一回ノーベル賞の人選にも挙がった日本の医学の祖の一人ですね。

研究者として、医師として、そして海外と関連があった人物として、ぼくが尊敬する人の一人です。

ちなみに僕が医学博士号を取った後の、大学病院医師としての最後のキャリアは、北里柴三郎が初代所長を務めていた東京大学医科学研究所の附属病院の大学助手(現在は助教)でした。

実は僕には国家公務員だったキャリアもあるのです(笑)。

白金という高級住宅街の中にある、レンガ建ての歴史を感じさせる建物。秋には紅葉したイチョウ並木の中で、銀杏が沢山とれたんですよ。いい思い出です。

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2009年12月 5日 (土)

今日の僕 20091205

5月にウィーンで購入したモーツァルト全集

毎日、クリニックFのBGMで流すうちに、モーツァルトの全曲を聴き覚えてしまいました。

20091205味をしめてアマゾンで、今度はバッハ全集CD155枚、ベートーベン全集CD85枚を購入。

現在、クリニックのBGMのiTunesにインストール中です。

しかし、本当に格安に手に入るようになりましたね。もしかしてCDという媒体がなくなるんでしょうか…。

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パンテオンへ

トレヴィの泉から、今度はパンテオンを目指しました。

実は何度もローマに来ているのに、パンテオンを見たことがなかったのです。

714紀元前1世紀に完成したものが火事で焼けおちたため、

2世紀に再建したとのことですが、よく見れば見るほど、すぐれた建築物だと思いました。

あのミケランジェロが「天使の設計」と絶賛しただけのことはあります。

Pantheon_floorこれが、パンテオンの図面です。

ごらんのとおり、図面上は ドームとファサードの組み合わせでできているので、後ろから見ると単なるドームに見えますが

716 ほんのちょっと移動して、前から違う角度で見ると、全く違った印象の建物に見えませんか?

723そして教科書に載っているかのようなコリント式の柱頭。

720中に入るとまず目につくのが、丸天井の中央にある直径9mの天窓。

719 ここを訪れたのは、お昼過ぎくらい。

天窓から差し込む太陽の光が、ちょうど中央を照らしていたのです。

パンテオンの動画を見つけましたが、この日も本当に幻想的でした。

Raphaels_tomb

ここにはあのラファエロのお墓もありましたよ。

724大きな柱を通過して外に出ました。

718うーん。素晴らしいものを見せてもらいましたよ。

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トレヴィの泉

706晴れた土曜日のローマ。

スペイン広場から歩いてトレヴィの泉にやってきました。

704本当に人が多いのです。

705泉にコインを投げると、願い事が叶うといわれていますが、この通り、皆が後ろ向きで投げています。

一枚投げると「再びローマに来れる」

二枚投げると「好きな人と永遠に一緒にいられる」

三枚投げると「恋人や配偶者と別れられる」

のだそうです。

三枚投げる時のお願いは、離婚を禁止していたカトリックのイタリアの歴史が垣間見れますね。

みたところ、三枚投げている人はいませんでしたね(笑)。

僕は20年前に来た時に一枚投げましたが、そのご利益があってか、この場所には何度か戻ることができています。

711

晴天のローマは今回が初めて。こんなお天気だと街歩きも楽しいですよね。

街並みを歩いていると、突然よく見知った景色が出てきます。

世界的な観光地ローマのすごいところですよね。

次はどこに行こうかな??

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2009年12月 4日 (金)

今日の僕 20091204

20091204 診療の合間にひとつ用事があって、御茶ノ水に行ってきました。

四谷に開業を決めた理由のひとつに、御茶ノ水(というか本屋街の神保町)が近いということもあります。

僕はこの街が好きなんですよね。

打ち合わせを終えて帰りに三省堂に寄り、本をいくつか物色した後、神保町を抜け、靖国神社と武道館の間を上り、北の丸公園を左に見ながら市ヶ谷へ。番町を経て四谷まで歩いて帰ってきました。

茜色に染まる空に向かって、西へ西へ。

良い散歩になりましたよ。

さあ、ここから今日後半の診療です。

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ローマ コンドッティ通り、カフェ・グレコ

スペイン広場の先にはローマ屈指の高級ショッピングストリート=コンドッティ通りがあります。

697通りの入口に、「Antico Caffe Greco」というカフェがあります。

創業は1760年。ローマ最古のカフェとして知られています。

ゲーテ、アンデルセン、ロッシーニ、リスト、ワーグナー。。。数多くの著名な作家や芸術家に愛され、とりわけドイツ人の芸術家が大勢押し寄せたので、このカフェは「カフェテデスコ(ドイツカフェ)」と呼ばれていたそうです。

698お店に入ってすぐに、おいしそうなスイーツの並ぶショーケース。

コーヒーを中で飲みたかったのですが、残念ながら中は一杯とのこと。

700久しぶりなので、街を見ながら、トレビの泉に行ってみようかと店を出ました。

スペイン広場を背にして歩きだしたのですが、名残惜しくて何度も振り返ってしまいましたよ(笑)。

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スペイン広場にベルリンの壁、母の思い出

再びイタリア出張記です。

690 ヴァチカンを訪れた後は、地下鉄に乗ってバルベリーニ広場に向かいます。

6891有名な4匹のイルカに乗ったトリトーネの泉で知られる場所です。

そこからシスティーナ通りを上がっていくと、あのスペイン広場に出るのです。

691スペイン広場の上に見えるトリニタ・デイ・モンティ広場のオベリスクが見えてきましたよ。

693スペイン広場に近づくと、視界がさっと開けるところが好きなんですよね。

695上からスペイン広場を眺めてみると、中腹に何やらモニュメントらしきものが飾ってあります。

階段を下って見上げるとわかりました。

694この通り、ベルリンの壁が移設されているのです。

壁崩壊の20周年期間限定の記念イベントなんでしょうか?

でも、デザインとしては意外としっくりくるものです。

皆さんもそう思いませんか?

696さて、スペイン広場と言えば、、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」ですよね。

この場所でジェラートを食べるヘップバーンがとても印象的でした。今はもうここで食べることはできなくなってしまったそうですが。

スペイン広場にちなんで、僕は母から思い出話を聞いたことがあります。

カトリック系の学校に通っていた僕の母は、結婚前に3年間ほどスペインとコロンビアの教会でボランティアをしていた時期があったそうです。

1960年代の話です。

ちょうどスペインからコロンビアに移動する途中、サマー・ボランティアで1ヶ月半ほど、このローマのスペイン広場近くに下宿していたことがあるのだと、子供の頃よく聞かされていました。

このボランティアにはヨーロッパ各地から子女が集まり、そうした国際交流もとても楽しかったのだそうです。

ヨーロッパの学生は、遠い場所でも電車やバスを使わず本当によく歩くのよ

と、母は言っていましたっけ。

また、「ローマの休日」公開以後、このスペイン広場が一気に有名になり、ここで映画の撮影が当時行われていたのを何度か目にしたそうです。

後でアテレコをするからでしょうか。俳優さんが毎回「口ぱく」状態で言葉を発せず口だけ動かした状態で演技をしているのが、見ていてとてもおもしろかった、皆で大笑いしながら見ていたのよ、と聞いたことがあります。

歩いていてそんなことを思い出しました。

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2009年12月 3日 (木)

今日の僕 20091203

20091203今日はこの冬初めてダウンジャケットでクリニックに出勤。雨風もあって寒いですよね。

僕は買い物が苦手なのですが、先日家で夜中、大好きな焼酎を飲みながらネットサーフィンをしていたついでに(お酒の勢いか)、楽天のオークションで新品のモンクレールを落札してしまいました(苦笑)。

金額は、13,500円でしたよ。

今日のクリニックは、トリニティを御所望される患者さんのオンパレード。

「一度マトリックスIRの施術を受けてしまうと、肌質の良さに感激して、ギャラクシーにはもう戻れない!」

と、カウンセリングで何人もの方がおっしゃってくださいます。

僕も打とうかな(笑)。

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ミケランジェロのピエタ4作

「ピエタ」は「慈悲」を表わす言葉。

磔刑に処せられたイエス・キリストと、その亡骸を腕に抱く聖母マリア像をモチーフにした絵画や彫刻のことです。

Cimg0494この像に心惹かれる人は多いと思うのですが、僕も20年前にこの像をここサン・ピエトロ大聖堂で見た時に、本当に心打たれました。

子供を失った親の悲しみの深さはあまりに深すぎて、ちょっと想像できませんよね。

ミケランジェロは全部で4作のピエタを作成しています。

それぞれ、

サン・ピエトロのピエタ 1499年 (ヴァチカン サンピエトロ大聖堂)

ドゥオーモのピエタ 1547年 (フィレンツェ ドゥオーモ博物館) 

パレストリーナのピエタ 1550年 (フィレンツェ アカデミア美術館

ロンダニーニのピエタ 1564年 (ミラノ スフォルツァ城博物館)

ですが、

ミラノから入って、フィレンツェで学会講演をし、ローマ・ヴァチカンに入る・・・という今回の旅で、僕はこの四つのピエタをすべて見ることができました。

年代順に考えると、新しい作品から順序よく見ることができたということになります。

このうち、サン・ピエトロにある像のみが完成し、あとは未完成に終わっています。

339_2 年代順に、ヴァチカンの次に制作されたのは、フィレンツェのドゥオーモ付属美術館のフィレンツェ(もしくはドゥオーモ)のピエタ。

イエスの亡きがらに三人の人物が寄り添いますが、右が聖母マリア。左がマグダラのマリアといわれています。

 

Pieta_p こちらは同じくフィレンツェのアカデミア美術館にあったパレストリーナのピエタ。

アカデミア美術館は、写真撮影を厳重に注意されましたので、写真は複写を使いますね。

149_2 そして、今回の旅で最初に見た、ミラノのスフォルツァ城にあるロンダニーニのピエタ。

ミケランジェロは、視力を失ったのもかからわず、手探りで病で倒れる直前まで、この像を彫っていたそうです。   

こうして見ると、最初に制作されたサン・ピエトロ大聖堂の若きミケランジェロの作成したピエタと比較して、イエスの像が年を追って作られるごとに、痩せ細って来ますよね。

彫刻家のミケランジェロが、齢を重ねるごとに、ピエタの解釈が変化したのでしょう。

何と言葉で説明して良いのかわかりませんが、どの彫刻にもそれぞれのもつオーラのようなものがありましたが、それぞれのオーラの色は少しずつ変化していったような気がしましたよ。

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サン・ピエトロ大聖堂

684

晴天のサンピエトロ大聖堂です。

Cimg0513初冬でしたが、とても暖かい日でした。

679 サン・ピエトロ大聖堂はキリスト12使徒の長であった、聖ペトロの墓所があった場所に建てられたといわれています。

マタイ福音書には、聖ペトロがイエスから天国への鍵を渡されたことが記されています。

西洋の絵画で鍵を持った人が描かれていれば、聖ペトロの物語を描いていると判断できるのです。

ですからこの彫刻の示す人物は聖ペトロですよね。

反対に、鍵と対に剣をもった人が描かれていることがありますが、それは聖パウロという聖人です。

686この日のサン・ピエトロ大 聖堂の目の前の広場は、来るクリスマスのイベントの準備のため、ものすごい多くの椅子が並べてありました。

660あまり見ない光景でした。

681こんな写真も撮りました。

678毎回来て思いますが、ファサードだけでも、すばらしいですね。

大きな柱の下に、米粒みたいに見えるのが人です。

50階建てのビルが入る高さなのだそうです。

6581ヴァチカンを守っているスイスの傭兵さんです。

コスチュームもよく変わるらしく、写真を撮る列が並んでいました。

中にも久しぶりに入りました。

676

中央に光が差し込んでいる茶色のステンドグラスがわかりますか?

669

この写真だと、半分柱に隠れてしまっていますが。

Cimg0492ここには、精霊の象徴である鳩が、光の中に描かれています。

Cimg0488建物内外の小さな彫刻も、注目してみると、どれも素晴らしく、さすが世界最大の大聖堂です。

667 こちらの彫刻も見事です。

666入口右側には、ミケランジェロのピエタもありましたよ。

前の時には直接観れた記憶があるのですが 、残念ながら今回はガラスの奥に入っています。

ピエタについては詳しいことは、次のブログでふれますね。

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2009年12月 2日 (水)

ヴァチカン市国 システィーナ礼拝堂

626 翌日、朝からヴァチカンに向かいます。

この日のローマは、朝から霧。

サンタンジェロ城も霧の中。

20年以上もローマに住んでいるというホテルの人が、

霧がかかることは本当に珍しいけれど、そんな日はたいてい快晴になるよ

・・・と言っていましたが、確かに30分もしないうちにこんな空に変わりました。

634僕はこれまで何度かローマに来ていますが、快晴だったことは一度もないのです。

貴重な体験ですね。

627 この日はシスティーナ礼拝堂を見ようと、早朝に、まずヴァチカン博物館の入口にやってきたのです。団体入口と個人入口がありますが、個人の客はなかなか入れない仕組みになっています。

僕は、英語のツアーに参加することにしました。

650 このヴァチカン博物館ですが、ご存知の通り、歴代法王のコレクションがある世界有数の美術館です。

僕は20年前にローマに来た時に見学した覚えがあります。

博物館にはこの地図の間や、

6381 「ラオコーン」

ラファエロの「アテナイの学堂」など、

数多くの美術品がたくさん並んでいます。

631 システィーナ礼拝堂の天井にフレスコ画そして、ミケランジェロの「最後の審判」の絵についての説明を、部屋に入る前に30分にわたり聞きました。

6291写真は禁止されていたので、これは複写ですが、絵画史上の大傑作といわれるだけありますよね。

次に来られるのはいつのことだろう。

いつまでも眺めていました。

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2009年12月 1日 (火)

オペラ「タンホイザー」

606オペラ「タンホイザー」は1845年にドレスデンのゼンパーオペラで初演が行われました。

なんと、その時にはワーグナー自らがタクトを振ったのだそうです。

なんて贅沢なんでしょう。

ワーグナーのタンホイザーの中には、僕が好きでたまらない旋律が二つあります。

ひとつは、「タンホイザー序曲」。

この曲は、数年前に放映されたTVドラマ「白い巨塔」で財前五郎教授のお気に入りとされていた曲ですので、聴けばご存知の方もいるかもしれません。

「ソードーソミ・ミファソ・ソラソソファ♪」

トスカニーニの演奏をYOUTUBEで見つけました。少し音が小さいけれど、名演です。

序曲が終わると、いよいよオペラが始まります。

ヴァルトブルグ城の騎士タンホイザーは、エリザベートと清き愛で結ばれていましたが、ある時、愛欲の女神であるウェーヌスの棲むヴェーヌスベルクに迷い込みます。

故郷の夢を見て、ふと我に返ったタンホイザーはヴェーヌスベルクから脱出し、ヴァルトブルグ城に帰るのです。ここで一幕目が終わります。

609幕間のホールでは、たくさんの観客が感動を分かち合っています。

610 グランドピアノもありましたよ。

599 タンホイザーの譜面です。

さて、第二幕では、タンホイザーは吟遊詩人たちの集まる歌合戦に参加することになります。

この歌合戦が始まる時の入場の曲が本当にすばらしいのです。

「ソーミードド・ソーファ・ミードミレドシドーソ♪」

これではわかりませんよね(苦笑)。

わからない方は、こちらもYOU TUBEでどうぞ。

僕はいつもこの歌の合唱のフレーズが入ると、感動して反射的に鳥肌が立って涙が出そうになるのです。

本当は途中、合唱が入るビデオを探したんですが、残念ながらありませんでした。

さらに、このときに歌合戦に使用されたといわれる部屋が、先日訪れたヴァルトブルグ城歌合戦の大広間です。

イメージが引き立てられますよね。

さて、歌合戦の課題は「愛の本質について」なのですが、

ここでタンホイザーはこともあろうに、この場で官能の女神ヴェーヌスを讃える歌を歌ってしまい、領主と民衆に反感を買い、その罪深さについて教皇の赦しを得るためローマに向かうことになります。

614ローマにたどり着いたタンホイザーは、教皇の赦しを得ることができず、失意のまま故郷に帰りますが、ちょうどその場でタンホイザーの赦しを祈って自ら命を絶ってしまったエリーザベトの葬儀に遭遇し、エリザーベトの亡きがらに寄り添って息を引き取ります。

タンホイザーが息を引き取る時、ローマの教皇からの特赦が下りたと知らせが来るのです。

617以前、ブログにも書いたことがあると思うのですが、自信に満ちたワーグナーの曲を聴くことができるかどうかは、僕自身の精神状態を測るバロメーターになっています。

ワーグナーが素晴らしいと思うときは、僕の仕事がうまくいって、精神状態が安定している時。

逆にストレスがたまっていたり、落ち込んでいたり、余裕がないときは、聴くとかえって気が滅入ってしまうのです。

この日はフィレンツェでの講演がとてもうまくいったこともあり、本当にオペラを楽しむことができましたよ。

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ローマ オペラ座の赤

再びイタリア出張記です。

この日、フィレンツェで開催された学会での発表を終えてすぐ、急いでローマに向かった理由はただひとつ。

オペラです。

577この日の夜、ローマオペラ座で開催されたワーグナーのオペラのチケットを取っていました。

576ローマにつき、ホテルにチェックインしたら、すぐにその裏にあるオペラ座へ向かいます。

公演は僕も大好きな、あの超名作「タンホイザー」です。

このオペラをローマのオペラ座で観ることができるなんて、本当に幸せでした。

586 待ち切れずに、会場が開くだいぶ前の時間に会場に着きました。

588 まだ時間が早すぎてほとんど誰も観客のいないローマオペラ座を見ることができましたよ。

このオペラ座は、ミラノのスカラ座 そして、ナポリのサン・カルロ歌劇場と並んで、「イタリアの三大歌劇場」といわれています。

589 今年、海外の様々な劇場でオペラを楽しみましたが、個人的には、このローマオペラ座の音響設備は群を抜いて素晴らしいと思いました。

イタリア人歌手の声の質もあるのでしょうか。

天井はこんな感じで、天井画がきれいでした。

590 シャンデリアを拡大して撮ってみました。

618 印象深かったのが、このふかぶかとしたシート。

とても座りやすくて、こちらも群を抜いていました(笑)。

592劇場には赤が使われているところが多いのですが、イタリアの劇場を今回、ミラノとローマどちらも体験して思ったことは、他の国の劇場で使われている赤と、イタリアの劇場で使われている赤は、トーンが違うということ。そして、イタリアの劇場の赤は、なぜか気持ちの高揚度合いが違うのです。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、実際は臙脂色よりも朱にほんの少しだけ傾いているような独特な赤です。

イタリアの赤い色に囲まれて、幕が上がるのを待ちます。

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