「サーマクールCPT」と「サーマクールNXT」の比較
クリニックFでは、昨年11月に日本でもっとも早く、第3世代のサーマクールである「サーマクールCPT」を導入しました。痛みが少ないともっぱらの評判ですが、僕はそれ以上に効果の違いに注目したいと思います。
RF(高周波)を利用した肌の「たるみ」や「しわ」などの形態的な老化に対する治療機器であるサーマクール。
タイトニングの機器として2002年にデビューして以来、この分野の機器のフラッグシップとしての地位をゆるぎないものにしてきました。
今までも
タイタン
ポラリス
リファームST
テノール
ウルセラ
・・・などなど、魅力的なタイトニングの機器が多く発売されてきましたが、海外でも新しくデビューするタイトニングのほぼすべての機種が
「サーマクールよりも効果的」
「サーマクールよりも痛くない」
(笑)などと表現されることから、サーマクールは世界的にも、このタイトニングの分野においての確固たる地位と知名度を持った機種なのだと思います。
そして、今回デビューしたサーマクールCPT。
第二世代の「サーマクールNXT」
と
第三世代の「サーマクールCPT」
のもっとも大きな違いは、先端の使い捨てトリートメント・チップが変わったことに尽きると思います。
第一世代のサーマクールから第二世代のサーマクールNXTに進化した時は先端チップは同一だったのですが、サーマクールNXTではサーマクールCPTの先端チップは使用できません。
CPTの先端チップのもっとも大きな特徴は、均一なエネルギー分布によるタイトニング効率の上昇ということになります。
通常照射するサーマクールの先端チップは一辺がルート3cmの正方形をしています。
電流分布の性質から考えると、照射をすると、照射部位の正方形の外側にパワーの強い部位ができます。
上記の写真は上の二つが「NXT」。下の二つが「CPT」の照射後の皮膚の温度を表したもの。
左側の写真が照射後15秒後。右側の写真が照射後30秒後になります。
両者を比べると、下の二枚のCPTの写真の方が、照射部位に均一で高い温度が保たれていることが分かると思います。
CPTの場合、患者さんにとって同じ痛さで照射させてもらえるのならば、照射のパワーをより上げることができるので、当然効果も上がります。
実際にクリニックFで、リピートしてサーマクールを照射している患者さん達に、CPTを照射すると、「痛みが弱い」という感想より、「引き締まって顔が小さくなった」とか、「顔の中心に皮膚が引かれる感じ」などと、効果に対する感想の方が多いですね。
もうひとつはサーマクールの照射方法です。
ベクトル法やマルチプルパス法、アンカリングメソッドなどなど、サーマクールの照射方法については学会でも議論されてきましたが、やはり日本人には日本人に適した照射方法がありますよね。
僕は患者さんの顔の骨格などから部位ごとの照射数を先にイメージして、その数だけ照射するようにしています。
顔の表面積は、顔を楕円球として想定することで、おおよそ求めることができます。人の顔の大きさは、男性女性の違いも含めると、面積で1.4倍ぐらい違うこともあるのです。
それぞれの部位に対してもっとも適切な照射数というものがありますし、いたずらにショットが多ければよいというものでもありませんからね。
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