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2010年7月の26件の記事

2010年7月31日 (土)

オアフ島から

Photo

すっかり御無沙汰してしまいました。

実は今週ハワイ・オアフ島に行っていたのです。

今日お昼に帰国。さきほどクリニックに到着しました。

今回は半分仕事、半分プライベート。ハワイは本当に久しぶりです。

仕事では、サイトン社のレーザーを使用するDr.Nancy Chenのクリニックを訪問して、ディスカッションを行いました。本当は違うクリニックの訪問予定もあったのですが、お互い予定が上手く合わず、こちらは断念することになりました。

Dr.チェンとは、サイトン社のフラクショナルレーザーについて、良いディスカッションができました。首のたるみやしわ、“アイバック”といわれる目の下の脂肪のふくらみなどの治療にも使用されていましたね。

これについては来週ブログにアップしますね。

そして、プライベートでは、ハワイ州の運転免許を取得してきました。

学科と実地の試験を受けると実質二日でアメリカの運転免許が取れるのです。

なんでハワイの免許が必要なの??

・・・と言われるのですが、ハワイの運転免許があると、ハワイのホテルやゴルフ場、さまざまな観光のアトラクションがハワイの人の価格(約半額)で楽しめるという特典があるのです。

というのは建前で(笑)、今までも

○国内A級ライセンス

○大型二輪の免許

○一級船舶免許

そして

○自家用操縦士(飛行機)免許

・・・などを取得してきた自称「免許マニア」としては、乗り物の免許で取れるものはできれば全部欲しくなってしまうんですよね(笑)

英語の交通教則の試験には緊張しましたが、無事にハワイ州の運転免許を取得してきましたよ。

今回は、

「ハワイに行く」

とは、仕事もあるとはいえ、ちょっと患者さんにも言いづらく(笑)

「あれ? 先生来週お休みって・・・どこに行かれるんですか?」

と、何度も聞かれたのですが

その度

「・・・いえ、あの・・・アメリカです・・・(声小さく)」

と答えていました。すみません、アメリカはアメリカですが、オアフ島でした(笑)。

次の国際学会参加は8月の中旬に、サンディエゴで開催される、ハーバード・コントロバーシーです。お盆前後にアメリカに行く予定ですが、それまではおりますので、また今日からどうぞよろしくお願い致します。

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2010年7月26日 (月)

第一回トータルアンチエイジングセミナーin名古屋 招待講演

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昨日は、名古屋駅前のミッドランドスクエアにて開催されたトータルアンチエイジングセミナーin名古屋の招待講演をさせて頂きました。

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このトータルアンチエイジングセミナーは株式会社JMECが毎年東京で主催するセミナーなのですが名古屋で開催されるのは今回が初めて。名古屋城が見える会場でした。

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それにしても灼熱の中。名古屋駅。すごい人でしたよ。

今回のセミナーは、有料の参加費がかかったにもかかわらず、ひと月以上前に参加定員の100名を超えた申し込みがあり、当日参加も含めて140名の医師が集まると言った、中京地区最大規模のアンチエイジングセミナーとなりました。

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レーザー治療の注目度の高さが伺えます。

僕は前日の夜にマリオットホテルで開催された講演者の先生方との懇親会に合流し、夜中の1時まで様々な話題で盛り上がった後、たっぷり朝寝坊をしてこのセミナーの講演に望むことができました(笑)。地方で講演があると、こういった楽しみがありますね。

今回講演者となったのは、

宮田形成外科・皮ふクリニック院長の宮田成章先生

湘南鎌倉病院、形成外科・美容外科部長の山下理絵先生

駒沢大学大学院経営学研究科の山田勝先生

藤田保健衛生大学の秋田浩孝准教授

神田美容外科形成外科医院の征矢野進一先生

さらに座長は藤田保健衛生大学の松永佳世子教授

といった、国内でも知名度の高い、第一線で活動していらっしゃる、いつも僕がお世話になっている先生ばかり。皆さん気さくな先生ばかりなのですが、講演はさすがに緊張しました(笑)。

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僕が頂いたお題は、「患者様満足度の高いフラクショナルレーザーリサーフェシングについて」

2004年にハーバード大学ロックスアンダソンのグループがダラスの米国レーザー医学会ASLMSで発表したフラクショナルレーザーリサーフェシングの理論は、肌質を断片的に「入れ替える」という、まさにコペルニクス的展開、コロンブスの卵の様な施術理論でした。

2010年現在まで、この治療法を追従する治療法は沢山開発されましたが、フラクショナルレーザーという画期的な治療法を超える理論は未だ開発されていません。

毛穴拡大、ニキビ痕、加齢した肌を「入れ替える」施術には、この治療方法を究めるしかないのです。

レーザー機器が臨床利用されるようになってから約40年経ちました、フラクショナルレーザーリサーフェシングが登場するまでは、レーザー治療のパラメーターは「メラニン」と「ヘモグロビン」により反応する、1064nm以下の吸収波長を主に使用して治療してきました。

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KTP Dye ルビー アレキサンドライト ダイオード Nd:YAGなど、波長名としても慣れ親しんできたものが多いです。

さらに変化させることが出来るパラメーターは

波長 エネルギー 照射時間 レーザー照射径

の四つで、より効果(破壊力)を上げたければ、エネルギーを上げる。という単純な理論が成り立ちました。

しかし、肌を入れ替える「フラクショナルレーザー」は水に対する吸収波長特性を持った、より波長の長いレーザーで治療しますので、まずそれぞれの波長の特徴を覚えなければなりません。

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エルビウムグラス、ツリウム、YSGGなどがその新しい波長です。それぞれの波長がどのような反応を起こすか、実際に機器を利用して経験しなければ学べませんね。

さらに、フラクショナル機能を付加したことによって、新たなパラメーターが現れました。

これが、「治療(照射)密度」というパラメーターです。

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このグラフはエネルギーを表層の入れ替え比率の対比ですが、治療密度が違うと安全治療効果域が異なってきますので、このパラメータをそれぞれの患者さんによって調節しなければなりません。さらにこの値に注目すると、反応性色素沈着症(PIH)などの副作用を格段に抑えることが出来ます。

この治療の難しさが、また効果の違いを出せるということで、治療の面白いところなのです。

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またフラクショナルレーザー機器は、単純にエネルギーを上げれば治療効果が高くなるわけではなく、「トリートメントレベル」というリサーフェシングレーザー特有の新しい概念を理解していなければなりません。

このあたり、自分の診療を通じて得た「治療のコツ」を私見を交えて講演させていただいたつもりです。

講演の最後に座長の松永先生に、「実際にどの様に肌が入れ替わっているのか?」という趣旨の御質問を頂いたのですが、これは実際の肌の中に発現している蛋白を拾わなければなりませんが、次の研究テーマとしてはとても興味深く、とても良いヒントを頂きました。

大きな会で発表の機会を頂くと、その時点での自分で治療方針や思考をまとめるようになりますので、とても勉強になります。こういった機会を頂いて、関係者の方々に深く感謝いたします。

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灼熱の名古屋からの新幹線で飲んだビールと小魚の燻製がおいしかったですよ。

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2010年7月24日 (土)

口頭試問終わりました

大学院入試の口頭試問が終わり、クリニックに帰ってきました。

レーザー機器を専門に扱っていく上で、より細かく工学的基礎知識を学び、さらに自分でも医療のニーズをベースとした治療機器の開発に関わりたい。

そんな気持ちもあって、工学部大学院博士課程の入学試験を受けたのです。

プレゼンテーションの手ごたえはまずまずでした。結果を待ちたいと思います。

10年毎に僕は目標やテーマを作るようにしています。そして3~5年毎にその微調整を行うのですが、これからの10年、僕のテーマのひとつが「医学と工学の融合」です。

医学知識にプラスして工学的知識を蓄え、新たな治療機器が開発できるように頑張ってみたいと思います。

2000~2009年までの10年間、僕の興味は世界最先端医療と医療経営の両立にありました。

米国やヨーロッパの学会で専門医や認定医を取り、経営管理学修士号(MBA)を取得して医療経営を解析する努力をしてきたつもりです。

現在まで僕は、コンセプトやマーケット/顧客層の異なる5院のレーザークリニック設立とそれらの経営を経験してきましたが、クリニックFはある意味、僕のこの10年の総決算的なクリニックになりました。

それは、様々な意味でそうなのですが、経営的側面からひとつお話しすると

通常、経営の世界では新規顧客の獲得にリピート顧客を維持する5倍以上のコストがかかります。逆に新規顧客の獲得コストを極限まで抑えれば、肌を定期的にメンテナンスすることが目的のリピート顧客に対して、最もメリットのある経営ができるはずなのです。

クリニックFは開業以来新規顧客を得るための広告などのコストを一切支払ってきませんでした。クリニックに来てくださる方は、僕のブログを見てくださった方か、知人や患者さんからのご紹介の方ばかりだったのです。

以前議題にしましたが、クリニックFを会員制のクリニックにしてしまうプランもありました。

莫大な広告PR費を省きましたし、クリニックの大きさもコンパクトにして、家賃も最低限の抑えました。こうして工夫してねん出した資金をレーザー機器の購入や、メンテナンスに力を注ぐことができるようになりましたので、リピートして治療にきてくださる患者さんに対して、世界でも最先端医療の施術が東京で可能なクリニックになったと思います。

今日はこれから名古屋に向かいます。明日講演があるのです。

またあちらで時間があれば、ブログを書きますね。

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2010年7月23日 (金)

試験(試練)です

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明日は大学院の試験です。

口頭試問です。

実は人生三つ目の大学院にチャレンジすることとなりました。

久しぶりの試験だなぁ・・・。

結果は来月出るそうです。

無事受かったら報告しますね。

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2010年7月22日 (木)

注目の若手テノール歌手ヨナス・カウフマン

今日はクリニックFは休診日です。

ですが、今週土曜日と日曜日に連続して講演をする予定があって、二つのプレゼンテーションの作成に追われています。

講演のまとめの作業中は、僕は好きな音楽を流すことが多いのですが、最近のお気に入りは今や世界中でブレイクしつつあるテノール歌手のヨナス・カウフマンの出演したオペラです。

テノール歌手というと、今でもルチアーノ・パバロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスの世界三大テノールを思い浮かべる人が多いのですが、最近のオペラ歌手は、世代替わりしてきています。

中でもヨナス・カウフマンは、「過去50年でドイツの生んだ、最も素晴らしいテノール歌手」としてそれこそ世界各国のオペラハウスで喝采を浴びています。

若手テノール歌手と言いますが、もしも日本だったら僕と同学年の生まれなんですけどね(笑)。

一般的にオペラの世界では、音程の高いパートを歌う声の役柄が、善人で、正義の味方であるという約束事があります。

男性ならテノール、女性ならソプラノが善人なのです。

カウフマンは歌も素晴らしく評価をされているのですが、知性あるとてもハンサムな風貌。これがテノールの役柄ともまさに合致するので、世界の女性オペラファンを熱狂させているというわけです。

僕も初めて写真を見た時には、ギリシャ人かスペイン人なのかな?と思いましたが、実はミュンヘン生まれのドイツ人なのだそうです。ゲルマン系には見えないけれど、是非ワーグナーをやってほしいですね。

そうそう、来年ですが、カウフマンが、同じく若手で美声・美貌の世界的に著名なソプラノ歌手アンナ・ネトレプコと同時期に来日するそうですよ。

オペラは海外の劇場で本場の雰囲気を楽しみながら観るのが好きなのですが、なかなか海外で聴けない公演なので、聴きにいきたいなあ。

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2010年7月21日 (水)

180日

Chopin

以前もブログに書きましたが、クリニックFのBGMは有線ではなくて、iTunesに取り込んだ僕のクラシックCDコレクションなのです。

今週のお題はフルトベングラーのベートーベン交響曲。

先ほど、スタッフに

「小学校の音楽の時間みたいになってますよね。」

と言われてしまいましたので、

「この指揮者は世界を代表する名指揮者なんだよ。」

と説明(若干説教)してしまいました(笑)。

ところで、今月もCDの作曲家の全集をいくつも買ってしまいました。

クリニックFのPCには、すでにかなりの曲目数がインストールされています。

確認してみたところ、毎日曲を聴き続けても180日かかるそうです。

しばらくは大丈夫そうですね。

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2010年7月20日 (火)

人間到る処に青山あり

引き続き男性の患者さんも多いクリニックFです。

10代~30代は、ニキビ跡で悩む方。

35歳以降はアンチエイジング目的の方。

最近は、そこからのご紹介で、患者さんの奥様やお母さん、お姉さん、妹、そして彼女が来る・・・というケースも結構あって

「本当に時代は変わったよなあ・・・」

と感じますね。

先日は、20代の患者さんと一緒に、お母さんがお見えになりました。そのお母さんは自分は毛穴のことでもう50年も悩まれてきた、と。

そして

「毛穴を治療することはできないと思ってきたのですが、クリニックFの治療でどんどん綺麗になる息子の肌を見て、自分も来たいと思ったんです」

とおっしゃっていただきました。

これはとても嬉しかったですよ。

また、40代以上の患者さんとは、治療の話だけでなく世間話でついつい時間が経ってしまうことも多いのですが、先日は60代のある経営者の方と漢詩の話で盛り上がりました。

「男として生を受けた人間の生き様」として、たまたま話題に上がったのです。

ひとつは、三国志の英雄で、僕も好きな曹操の漢詩「歩出夏門行」です。

曹操孟徳はその血族の夏侯氏らとともに、魏を作り上げた武将です。三国志演義では諸葛亮孔明を神格化するため?に悪役として書かれていますが、思うに1000年に一人の英雄なのではないでしょうか。

「武」ばかりではなく、「文」においても秀でた才能を持った武将でした。

歩出夏門行も、長い漢詩なのですが、特にこの部分が有名ですよね。

神龜雖壽

猶有竟時

騰蛇乘霧

終為土灰

「神亀は寿しといえども なお終る時あり 騰蛇(ここでは竜の意味)は霧に乗ずるも 終には土灰となる」

老驥伏櫪

志在千里

烈士暮年

壮心不已

「老驥は櫪に伏すも 志は千里にあり 烈士暮年 壮心やまず」

現代語訳は

「亀の中には長寿のものもいると言われているが、いくら長くとも命はいずれつきるものである。

霧にのって舞い上がる竜も、最後は土や灰ととなって消えてしまう。

しかしながら、駿馬はたとえ老いて馬屋に伏したとしても、志は千里を駆け巡っている。

志をもった男は年老いても大志を抱いた心を忘れないでいる。」

・・・といった意味です。

歩出夏門行は曹操が32歳の時の作品であるとか。

曹操は65歳、西暦でいうと220年に病で倒れるまで生きましたが、きっとその時も同じことを思っていたのでしょう。

僕はこの詩がきっかけで、動物の中でも馬が特に好きになりました。今でもそうです。(馬が好きだと話をすると、良く聞かれるのですが、僕は府中に通う馬好きというわけではありません。念のため(笑))

もうひとつ話題に出たのは19世紀の幕末の勤皇僧侶である釈月性が読んだ漢詩。

将東遊題壁 です。

男児立志出郷関

学若無成不復還

埋骨何期墳墓地

人間到処有青山

「まさに東遊せんとして壁に題す

 男児志を立てて郷関を出ず

 学若し無く成るんば復還らず

 骨を埋むるに何ぞ墳墓の地を期せんや

 人間(じんかん)到る処に青山あり」

現代語訳は

「男児たるもの、いったん志を立てて郷里を離れるからには、学問が大成しない限り二度と戻らない覚悟である。

故郷の墓地に埋葬されようなどという考えはとうに捨てている。志を天下に求めるのならばどこで死んでも本望ではないか。

どこであっても自分の骨を埋めるくらいの青々とした山はあるだろう」

今年は「龍馬伝」で盛り上がっていますが、幕末の勤皇志士達はこの漢詩の文言を座右の銘にしていたんでしょうね。

この詩は、高校のとき教科書で読んだのが最初だったと思います。でもあのとき理解した内容と、今理解する内容ははっきり異なります。

大人になったということでしょうか(笑)。

漢詩には良いものがたくさんありますよね。

その中でもこのふたつは僕も大好きで暗誦できるくらいですが、改めてこの連休は本棚から古い本を引っ張り出して声を出して諳んじてみましたよ。

気合いが入りましたね。

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2010年7月17日 (土)

9月開催の韓国のMIPSの招待講演

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この9月に3日間にわたり、形成外科と皮膚科医を対象とした皮膚科学会がソウルで開催されます。

Mips

MIPS( International Congress of Minimal Invasive Plastic Surgery & Dermatology)という学会です。 僕はこの学会に招待講演を依頼されたので、先ほど届いたパンフレットを見ていました。

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スケジュールを見ているとなんと。

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ご覧の通り、初日のオープニングセレモニーの直後の講演。

2日間の、この学会招待講演枠のトップバッターの演者でした。

「アジアンスキンにおけるフラクショナルレーザー機器の比較検討」

について講演をする予定です。

"Comparison study of Fractional Resurfacing using different fluences and densities for skin rejuvenation in Asian skin"

頑張りますね。

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2010年7月16日 (金)

東京二期会オペラ 「ファウストの劫罰」

昨日は診療後、上野の東京文化会館ホールで行われた東京ニ期会オペラ「ファウストの劫罰」を観に行きました。

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クリニックFに定期的にいらしてくださる音楽関係者の方からお勧めいただいたのです。

ゲーテの「ファウスト」は、とても有名な物語ですよね。

「クラシック音楽」とは、「主に250年前から150年前にドイツで作られた作風」と定義しても良いと思うのですが、特に19世紀のロマン派の作曲家にとって、ドイツの文豪ゲーテは特別な存在でした。

フランツ•シューベルトの「魔王」や「野ばら」はゲーテの詩の歌曲ですし、ベートーヴェンの「エグモント」はゲーテの作品の劇音楽です。

そんなゲーテを訪ねて僕も旅したことがあります。2009年のヨーロッパ皮膚科学会(EADV)は、ドイツのベルリンで開催されましたので、僕は学会発表の後、アウトバーンを南下してゲーテゆかりの地であるライプツィヒを訪ねました。ゲーテには、ライプツィヒ大学で法学を学んでいた時期があったのです。

ライプツィヒには、世界最古の民間オーケストラであるゲヴァントハウスがあり、メンデルスゾーンが史上初めてのプロの指揮者(指揮者として生計を立てた)として活躍したとても文化度の高い地域です。

ゲーテも住んでいたこの街の中心部には、アウエルバッハ・ケラーという、ゲーテのファウストの中に実名で登場する地下酒場もあるのです。ファウストがまず最初にメフィストフェレースに連れてゆかれ、庶民の歌を聴き、さらにメフィストフェレースが蚤の歌を披露した場所ですが、そこで食事をした時は感無量でしたよ。

この小説、僕も医学生の時に読みました。現在までにさまざまな翻訳や、手塚治虫さんの漫画にまで引用されていますが、本当に読めば読むほど奥の深い含蓄のあるストーリーですよね。

老研究者のファウスト博士(モデルは実在したらしいのですが)は、中世ヨーロッパにおける最高学位のドクトルを手にした極めて優秀な学者でした。

当時大学に存在した哲学、法学、医学、神学の四つの学問を究めてしまいますが、死を迎える数日前に、「学ぶ前に比較して、自分は少しも利口になっていない」と嘆き、学問の追求だけでは充足感を得られないと、人生に失望しています。

そこに現れたのが黒い犬に扮した悪魔のメフィストフェレース。

悪魔の自分との間に契約を結べば、この世の人生で、今後自分がファウストに伺候して、ありとあらゆる享楽を体験させることを約束する。

その代わり、あの世では、立場を入れ替えて自分に仕えるという契約をしようと言うのです。

この話、実は全くフェアではありません。現世の生を費えた瞬間から未来永劫、悪魔に仕えなければならないわけですから。

ファウストは逡巡しますが、あの世のことなどどうでも良いと考え、ついに死後の魂を売る契約をしてしまいます。

契約をした後、メフィストのアドバイスに従って、自らの若い肉体と、美しい娘グレートヒェン(マルグリート)を手に入れ、人生の中での「最も美しい瞬間」を追い求めるファウスト。

しかしながら、この物語は、悲劇的な結末を迎えるのです。 

この老ファウストの物語に影響を受けた多くの作曲たちが、数多くの曲を作ります。

フランツ・シューベルトのリート「糸をつむぐグレートヒェン」

フランツ・リスト「ファウスト交響曲」

ロベルト・シューマン「ファウストからの情景」

シャルル・グノーのオペラ「ファウスト」(1894年日露戦争の開戦の年ですが日本で初めて公演されたオペラです。)

ムソルグスキーの「蚤の歌(アウエルバッハの酒場でのメフィストフェレスの歌)」

マーラーの交響曲第八番

などがファウストより生まれた楽曲です。

「ファウストの劫罰」の作曲者であるフランス人のベルリオーズもまた、ファウストの物語に心を奪われた一人でした。

ベルリオーズは若かりし頃、「ファウストからの8つの情景」という曲を作曲し、ゲーテ本人にこの楽譜を2部進呈したのです。残念ながらベルリオーズはゲーテから返事をもらうことができなかったようですが、ファウストの素晴らしさを友人であったリストに伝えます。リストはこのファウストを座右の書として何度も読み返します。

約20年後にベルリオーズが「8つの情景」を進化させて「ファウストの劫罰」が完成させると、これを進呈されたリストが作品に影響を受け、「ファウスト交響曲」を作り上げるのです。

この時代の音楽と文学の歴史が長い年月をかけて絡み合い、繋がっているのは、すごいことだと思いませんか?

さて、今回の「ファウストの劫罰」の初日公演ですが、世界的な知名度を誇るダンサーを率いるH・アール・カオス主宰の大島早紀子さんが演出振り付けをされたのです。2007年のリヒャルト・シュトラウスの「ダフネ」のセンセーショナルな舞台を創出して以来の二期会の演出でした。

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歌手陣も素晴らしかったとは思いますが、特に「言葉を発しない」ダンスのチームの表現力には、視覚的に圧倒されましたよ。

オペラでは普通ならば、歌手の歌う舞台の上は、単なる背景です。

しかしながら、今回の「ファウストの劫罰」では、大島さん率いる通常の人間には考えられないほど鍛えられた肉体を持った6人の女性ダンサーが、細いワイヤーを使用して、宙に舞う演技を行ったり、階段を転げ落ちる特殊なダンスを行ったりと、オペラの視覚的な新境地を見せて頂きました。

全ての振り付けが、オーケストラのリズムに見事なまでに合致している。

しかも、劇的物語というオペラと交響曲との間に分類されるこの公演で、ソロの歌と歌との間隙のオーケストラの演奏中に、曲にとけ込むように調和した見事なダンスが行われるのには感動しました。

オペラは命を持った生き物ですので、会場の聴衆の盛り上がりや雰囲気によって、テンポも抑揚も変化します。そうした中、その時々の曲に合わせて高度な技術レベルのダンスを、ダンサーにリズミカルに踊らせる。相当な技術と表現力が必要なはずです。

どのシーンも素晴らしかったのですが、マルグリートが昇天するシーンがあまりに美しく目に焼き付いて、忘れられません。

あのような演出は、他では絶対に観れませんよ。本場であちらの歌手陣と共演しても、非常に高い評価を受けると思います。

本当に素晴らしい夜でした。

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2010年7月15日 (木)

台湾の美容雑誌に載せて頂きました

ここ数年、アジア開催の学会で講演をすることが多いのですが、今日も以前に取材いただいた台湾の女性美容雑誌の7月号がクリニックFに届きました。

「大美人・BEAUTY」7月号

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フラーレンの構造に対しての取材についてでしたが、こんな記事です。

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海外の雑誌取材の場合、まれに日本語での取材というケースもあるのですが、質問者の日本語の理解度を聞いているとなんだか不安になって、結局英語での取材に切り替えてもらうことの方が多いですね。

海外で取材を受ける場合は、原本の本を送っていただけることの方が稀なので、今回のように出来上がりの本を見ることができるのはうれしいですね。ただ、中国語なので見ても内容はよくわかりません・・・(苦笑)。

最近クリニックFでも増えてきた中国の患者さんに、今度翻訳してもらおうと思います。

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2010年7月14日 (水)

フラクセル3DUAL と ポルシェ社の戦略

ちょうどこの週末、香港でアンチエイジング学会である第4回IMCAS ASIAが開催されました。

Incashongkong

IMCAS とは「 Internatinal Master Course on Aging Skin」の頭文字で、レーザー治療、メソセラピー、フィラー、内科的療法などを中心に、皮膚科医、形成外科医を対象としたフランス系のアンチエイジング学会です。

本家は毎年1月にパリで開催されています。

僕は

2007年 バンコク(サイノシュア社招待講演)

2008年 シンガポール(キュテラ社招待講演)

2009年 バンコク(プロモイタリア社とシネロン社招待講演)

・・・と、過去3回のIMCAS ASIAで招待講演をさせて頂きましたが、 今回は2週間前に香港に行ったばかりなので、見送りました。

香港のIMCAS学会に出席した、フラクセル&サーマクールの製造販売会社であるソルタメディカル カルフォルニア本社のスタッフが三名、 帰国の途中東京に寄って、クリニックFを訪問してくれました。

今回のIMCASでは取り立てて新しい発表は無かった

と話していましたが、フラクセル3DUALの施術の話で盛り上がりましたよ。

フラクセル3DUALは、ここ数年僕が使用してきた機器のうち、最も満足度の高い機種の一つです。

患者さんの肌に合わせて複雑な組み合わせのパラメーター決定が自由にできるので、治療効果が出しやすい。

最先端技術を用いた機器がまた、僕の「レーザーマニア心」をくすぐるのです(笑)。

クリニックFでは主に、肌のテクスチャーの改善や、毛穴縮小に使われますが、アメリカの実験では肝斑治療の成績も非常に良いようです。写真も沢山見せてもらいました。

現在国内では、フラクセル3DUALが6台導入されたそうです。

そういえば、僕がMBAを取得する時のビジネススクールで、「ポルシェ社の経営モデル」というケーススタディをした覚えがあります。

ポルシェ社は過去にも現在でも、間違いなく世界で最高性能の車を作る能力があります。それには研究者ベースで機器を開発するポルシェ社の社風もあると思うのですが、ポルシェ社の面白いところは、新規の技術をすぐに公開しないこと。

例えば、他社がアンチロックブレーキや、マルチリンクサスペンションなど、新しい技術を発表すると、その分野について、既に長期間、深く研究を重ねている類似した技術を、初めて市販車ベースで自社の最新車に取り入れるのです。

つまり高性能の車を作ることにかけては、他社に比べて常に数段先を歩んでいるのですが、研究を重ねてもその技術を寝かせており、言わば出し惜しみをしているわけです。

その企業努力によって最新のポルシェは常に世界最高のスポーツカーでいられるわけです。

ソルタメディカル社(元リライアント社)は「フラクショナル」にレーザー照射治療するという、全くオリジナルな理論を2004年のダラス開催の米国レーザー医学会(ASLMS) で発表した会社です。

その後、僕はカルフォルニア州にあるソルタメディカル本社を3度訪問しました。その際に、研究ベースでハイテク機器を作り上げるという社風はポルシェ社に似ているなあと思ったんですよね。

僕もフラクセルの開発者のレン工学博士とも米国レーザー医学会で挨拶をする顔見知りです。いわゆる本家本元のフラクショナルレーザー機器メーカーが本気で作り上げたこの新機器。

以前、レン博士も話していましたが、近年、数多くのフラクショナルレーザー機器の廉価版が発売されていますが、他社が古い機器の構造をコピーして製品を作り上げている間に、本家の機器は研究により、技術も性能も圧倒的に有利なものを作り上げることが出来る。未だ対抗馬にはなり得ないというのが米国のこの業界の専門家の共通認識なのです。

フラクセルレーザー治療という細分化された分野でも、本家とその追従者では技術に圧倒的な差があるということなのです。

今後のレーザー機器開発の、更なる飛躍が楽しみですね。

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香港 百万ドルの夜景 国際空港のハブ化

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もう少し時間があったので、Heritageを出て、夜景を見に行くことになりました。

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昼に訪れた鐘楼です。

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曇り空だったのですが、コントラストが綺麗ですね。

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夜景はこの通り。いつ見ても凄いです。写真じゃあまり伝わらないのが、残念ですが。

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レーザー光線が綺麗でしたよ。

最後の会食ののち、香港空港まで皆で送ってもらい、0時35分発の羽田行・・・という真夜中の便に乗りました。

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そうそう、最後に香港の紙幣を御紹介しておきましょう。

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さて、香港から羽田間は、4時間半。新幹線ですと東京広島間よりも短いのです。

考えてみれば、日帰りが出来るぐらい、本当に近いですよね。

羽田空港は首都に近くアクセスも良いので、先進国の中ではロンドンのヒースロー空港よりも経済価値が高いと言われていました。

羽田を国際空港化することは、日本にとっても大きな経済価値をもたらすことだと思います。

成田空港との間を地下でリニアモーターカーをつなぐ計画もあるそうですが、地政学上でもシーパワーとして発展した歴史を持つ日本にとって、エアパワーの港を手に入れることが今後の日本の国家発展のための一つのキーになります。

首都圏の国際空港のハブ化は、国家戦略としては極めて高いプライオリティを持つと思います。ぜひともやっていただきたいですよね。

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早朝に羽田に着き、この日はクリニックFにそのまま出勤しました。

帰国から少し時間が経ってしまいましたが、これで新国際学会周遊記の香港編および澳門編はこれでおしまいです。

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2010年7月12日 (月)

香港の新名所「1881 HERITAGE」

今日は朝から外来が一杯で、先ほどやっと昼食を食べられました。

昨日は一つ大きな取材がありました。僕としてもとても楽しみなプランがいよいよ練りあがりつつあります。また時期を見てこのブログでご報告しますね。

さて、先月渡航した香港のブログを書きあげてしまいましょう。

澳門から香港につくとあたりはもう夜です。

会食の時間が20時だったため、香港の会社のスタッフとすこし街を歩くことにしました。

どこに行きたいか?

と聞かれ、

九龍サイドに新しくできた「1881 HERITAGE」を見学したい

と言いました。

滞在したホテルから歩いて行ける所にあったのです。

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旧水上警察本部を補修改修したこの建物。

上部の建物は客室10室のみの高級ホテル。

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全室スウィートなのだそうです。一度泊まってみたいですね。

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この地は、香港の新しい名所になっているのだとか。夜景が綺麗ですよね。

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階下はカルティエやダンヒルなどが店舗を構えていました。

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シンガポールや澳門の時もそう思いましたが、歴史的建造物の再生が脚光を浴びていくのはとても良い風潮だと思いますよ。

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2010年7月11日 (日)

2010年上半期のレーザー関連ニュース総括3

さて、三つ目の論点

タイトニングとリフトアップですが、これは昨年末に正式発売された第三世代のRF機器であるサーマクールCPTと、超音波を使用したリフトアップ機器のウルセラの二機種がトピックとなると思います。

Cpt

サーマクールCPTについては何度もこのブログで触れていますが、サーマクールの前行機種NXTより痛みを減らし、タイトニング効果を上げた、皮膚治療機種です。

入れ替わりの激しいこの業界で、タイトニングに関して2002年から一定した評価を維持しつつあるのは見事だと思います。

クリニックFで、痛みに弱いのでサーマクールだけは打てないと言っていたスタッフが、通常のパワーで難なく施術をすることができたのは驚きでしたよ、

Ulthera

もうひとつ、僕が注目している機器は、上の写真のウルセラという機種。アリゾナ州のウルセラ社の商品ですが、HIFU ( 高密度焦点式超音波療法)を使用して筋膜のリフティングを行う機器です。

超音波エコー下で、実際に目視しながら筋膜を狙って施術ができるので、非常に効果が高い半面、施術者の腕の違いが出るのではないかと思います。

サーマクールがタイトニングなのに対し、ウルセラがリフティング。

両者明らかに住み分けができるので、魅力がありますよね。

今週火曜日、ウルセラ社から副社長のRandall E Millerが来日しましたので、みやた形成外科・皮ふクリニックの宮田先生ともども、会食に招待していただきました。

Randallは、もともとジョンソン&ジョンソンに在籍していた薬学博士の学位を持つ研究者。約20年前に、JJで超音波機器の開発にかかわっていたのだと語ってくれました。

ウルセラは、クリニックFでの時期購入予定の筆頭候補の1つなのですが、来月サンディエゴで開催予定のハーバードコントロバーシーズの発表を聞いてからにしようと思っています。

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2010年7月10日 (土)

2010年上半期のレーザー関連ニュース総括2

2010年の上半期に、確実に進歩している分野として上げられる分野は、以下の3つの分野です。

一つ目は、リサーフェシング治療における分野。

肌の毛穴縮小や肌の老化によるキメの変化に対する「肌の入れ替え治療」です。

二つ目は、「ニキビ痕、アクネスカーの治療」における分野。

フラクショナルRF機器といった新しいカテゴリーの機器がデビューしました。

三つ目は、「肌のタイトニング、リフティングに対する治療」の分野です。

以下に、細かく述べてゆきますね。

まず、第一のリサーフェシング治療ですが、

世界的なレーザー機器の市場において、現在もっとも話題を提供している機器は、やはり「フラクセル3DUAL」だと思います。

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肌を「入れ替え」「リサーフェシング」する施術は、もう10年以上も研究され続けていますが、1550nmと1927nmという二つの波長の組み合わせのフラクショナルレーザー治療機器は、アジアンスキンに対しては最終形ともいえるぐらい完成度の高い機種です。

しかしながら、この二つの波長をどこに、どのパワーで使用するのかといった、使用方法が非常に難しい。僕も常日頃からブログでも話をしていますが、同じ機器を持っているからといって、同じ治療ができるわけではないということを実感できる機種だとおもいます。

第二に、ニキビ痕、アクネスカー治療ですが、以前にもニキビ痕分類のブログでもふれましたよね。

浅いニキビ跡の場合、

クリニックFではこれまでも、フラクセルⅡ、アファームMPX、eCO2(エコツー)、マトリックスIR、パールなどをニキビ跡治療器として使用してきましたが、CO2(二酸化炭素)の波長を治療に使用してしまうと、アジア人にはどうしても強く反応が出てしまいます。

通常の深さのニキビ痕であれば、現状では「フラクセル3DUAL」が最も有効だと思います。

ボックスカー型の深いニキビ跡の場合、

レーザー機器を使用するよりはRFのようにより深い部位に効果があるものを選択する方がよいですね。

海外ですと、フラクショナルRF機器とはシネロン社のe2(旧e-matrix)を指すのですが、

現在日本の市場で手に入るフラクショナルRF機器は、イスラエル・シネロン社のe2(旧e-matrix) と 韓国・ジェイシス社のイントラセルです。

Intracel

イントラセル(INTRAcel)は実際に剣山のような針を肌に刺してRFを照射し

E2

e2は金でコーティングされた電極からRFを照射するという違いがあります。

イントラセルは、先週招待講演に呼んでいただいた日本美容外科学会で5つの演題が出ていて驚きました。

実はクリニックFでもイントラセルを使用させていただく機会があったのですが、剣山を刺してRFを流すという痛みを伴う治療に、ちょっと抵抗があったため、見送ってしまいました。ですが、外科出身の先生方には受け入れられやすいのかもしれません。

三つ目の論点についてはまた次のブログで触れますね。

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2010年7月 9日 (金)

2010年上半期のレーザー関連ニュース総括1

2010年も早いもので、半分終わってしまいましたね。

2010年の上半期は、パリに始まり、マイアミ、台北、ジャカルタ、フェニックス、ロンドン、クロアチア、シンガポール、香港・・・と、計8ヵ国9都市の国際学会を巡る出張をしたことになります。そして、英語での招待講演および学会発表を12回行いました。

下半期もまた同じようなペースで出張に出ることになってしまうと思いますので、2010年の上半期に話題となったレーザー治療機器について、ここで一度まとめておきたいと思います。

まず、ひとつめのトピックとして、今年アメリカ系レーザー企業の日本における現地法人が2社設立されたことが挙げられます。

日本の法人が出来ると、情報の伝達や機器の調整など、格段に利便性が高まりますので、僕のようなレーザー治療を専門とする医師にとってはとても喜ばしいことなのです。

一つはサイトン社の日本法人の設立。以前のブログでもお知らせしましたよね。

そして、もう一つはパロマ社の日本法人の設立です。

パロマ社はStarLux(スターラックス)という、マルチアプリケーターをつけることのできる機器を販売しています。既にレーザー界では老舗の一つ。

また、脂肪を溶かすレーザーSlimLipo(スリムリポ)を開発している話は以前の僕のブログでご報告しましたよね。

レーザー治療における肌のクーリング機能で、とても意義のある特許を持っていますので、そのパテント使用料だけでも、浮沈の激しいレーザー業界で生き残ってゆける企業の一つと言われています。

パロマ社の作るIPL(光治療)にはデュアル・フィルターを使用して肌に余計な負担をかけない工夫がされており、特に血管、ヘモグロビン系の赤みに対する治療には高い評価を受けている機器を扱っています。

Accuspectrum_graph

先日も、新社長の小口社長にクリニックFを訪問していただけました。小口社長はもともとレーザー技術者なので、工学系の話が出来るのは嬉しいですね。

一方、治療機器についてですが、今年の上半期には、残念ながらまったく新しい概念を持った機器は発売されませんでした。

色素に対するレーザー/光治療機器や、脂肪溶解に対するレーザー治療機器は、技術の進歩に一段落した感があります。

ただ、機器の新しいリリースはなかったものの、確実に進歩している分野もあります。

そちらについては、次のブログで御紹介しましょう。

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媽閣廟と澳門タワー

さて、僕が最終目的地に選んだのは媽閣廟(マーコッミウ)でした。

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マカオの名前の由来にもなった、澳門最古の中国寺院は明朝(14世紀)に建設されたと言われています。

多くの参拝客が集まっていましたよ。

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ここは船員や漁師の守り神を祀ってあります。

この寺は山の斜面に立っていますが、登ってゆくと木々の中から澳門タワーが見えました。

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澳門にある世界文化遺産の数は30です。

わずか1時間ちょっとの間に、その半分を訪れたことになります。

ちょっと急ぎ足すぎましたので、また日を改めてゆっくりと訪れてみたいですね。

ふと時計を見ると、帰りのフェリーの時間まであと20分ぐらいしかありません。澳門タワーを下から観察してみたくて、タクシーを使って、真下を通ってもらいました。

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シンプルな造りで綺麗なタワーでしたよ。

タワーの上を命綱をつけて歩いたり、バンジージャンプをするツアーがあるそうです。

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数多くできたカジノのビル。それぞれ特徴があって面白いですね。

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さて、わずか1時間半余りの澳門滞在でしたが、会食のため、香港サイドに戻ります。

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2010年7月 8日 (木)

澳門(マカオ) 6つの世界遺産

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セナド広場から歩みを進めると、聖オーガスチン広場に出ます。この場所も世界遺産の1つです。

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こちらは聖オーガスチン教会です。こちらも世界遺産。

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祭壇の中には十字架を担いだキリストが祭られています。

目の前にあるのが同じく世界遺産に指定されている、ドン・ペドロ5世劇場です。

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澳門は小さな街で、しかも道路は迷路状です が、要所要所に看板が立っていて、迷わずに次の目的地を目指すことができました。

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雑居の街並みはこんな感じ。

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このような街の中に突然西洋風の建物が現れるのでとても不思議な感じがしましたよ。

次に訪れた世界遺産は、この聖ヨセフ教会

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この場所にはフランシスコザビエルの腕の骨の一部が聖骨として納められているらしいのですが、時間の関係で断念し、先を急ぐことにしました。

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そして1560年代という、澳門でも最も初期に建築され、海の神様であるローレンスを祀っている聖ローレンス教会。

裏手から回ります。

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内部はこのように淡いグリーンの天井と淡い黄色の壁。

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さらに聖ローレンス教会から南に向かうと法務局大楼が見えてきます。

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この6つの世界遺産は、澳門半島南部のわずか徒歩10分余りのところに集中しているのです。

澳門の夏至の時期には太陽が真上にあるのです。暑くて大変でしたが、頑張って歩きましたよ。

さて、最終目的地 マカオの名前の由来にもなった媽閣廟を目指してあと少しです。

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マカオ セナド広場にて

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ポルトガルの雰囲気漂う澳門で、僕が最も気に入ったのはこのセナド広場でした。

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ここは異国情緒たっぷり。広場を囲む建物は、旧澳門市政庁や郵便局や観光局なのだそうで、ヨーロッパの建築形式が楽しめますよね。

この右手にある白い建物が仁慈堂。これも世界遺産に登録されています。

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広場の真ん中には噴水があります。

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噴水の中央にあるのは、大航海時代のポルトガルの象徴ともいえる地球儀ですね。

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そして、こんな石畳。

なんだか、わくわくしますよね。

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2010年7月 7日 (水)

澳門(マカオ)世界遺産を歩く

さて、またマカオのお話です。

聖ポール天主堂跡から徒歩10分ぐらい。

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こんな道を歩いてゆくと、「蘆家屋敷」と呼ばれる19世紀後半の豪商の邸宅を見学できます。

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こちらも世界遺産に指定されているのです。

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装飾や彫刻が見事でしたよ。

さらにそこから数分歩くとカテドラルが見えてきます。

こちらも世界遺産です。

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この建物。

最初にこの地に建てられた木造の建築物は、なんと1576年なのだそうです。

日本にポルトガル経由で鉄砲が伝来したのが1543年。その後織田信長によって戦略的に使用され、1600年の関ヶ原の合戦につながり、江戸幕府が開かれるのですが、ポルトガルのアジアへの進出は、時代の流れを感じますね。

ポルトガルは当時、文字通り「世界帝国」だったのでしょう。

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そしてここがカテドラルに面したカテドラル広場

こちらも世界遺産に登録されているのです。

この先、細い道を通りながら、セナド広場に向かいます。

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2010年7月 6日 (火)

e2の最終アップグレード

今日はシネロン社の製品開発部門の副社長 James BartholomeuszがイスラエルからクリニックFにやってきました。

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シネロン社の最新サブレイティブRF機器であるe2(e-matrix)のアップグレードに来てくれたのです。

e2については何度もこのブログで触れてきましたが、特に深いニキビ跡治療には最適な治療機器である、RFフラクショナル機器です。

クリニックFでは、昨年この機種をデモ機の段階から購入し、製品に対するアドバイザー医師の一人として、情報をシネロン本社に上げてきましたが

今回のアップグレードで

「鼻に照射できない」

「照射時にセンサーによってエラーを拾う頻度が高い」

という二点のポイントが改善されました。

特に毛穴で悩んでいる人たちにとって、鼻の治療ができないというのは致命的な弱点だったので、これが改善されたのは大きいですよね。

クリニックのスタッフに照射をしたのですが、結果も良さそうですよ。

e2はおかげさまで順調にリピート予約が増えていますが、今後一層ファンが増えると思います。

ところで、アップブレードが終わり、世間話していたところ、Jamesが手に持っているのを見つけてしまいましたよ。

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「iPhone4」です。

触らせてもらいましたが、液晶の表示の性能が格段に上がっていますね。

写真の解像度が凄かったです。

なんでも特別に手をまわして、発売日前に手に入れたのだとか…。

僕のは、既に注文を入れているもののまだ届く気配がありません。

待ち遠しいですね。

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2010年7月 5日 (月)

澳門(マカオ)の世界文化遺産

ポルトガルが澳門(マカオ)に進出し始めたのは約400年前のことです。

ポルトガルはこの地を日本や中国に対する貿易や、キリスト教の伝道の基地として、だいぶ以前から目を付けており、1887年、清庁に対してアヘン密貿易に協力するという名目のもとポルトガルの領土とします。

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1999年の12月に中国に返還されるまで、ポルトガルによる澳門統治は100年以上も続きました。そのため今でもヨーロッパにいるかのような街並みが広がります。

2002年にカジノの経営権が外国企業に開放され、さらに2005年のユネスコの「世界文化遺産」への登録。そして中国からの個人旅行が可能になったことで、澳門には年間2000万人を超える観光客がやってくるそうです。

澳門のカジノによる興行収入は、既にラスベガスを超えているということですから、すごいことですよね。

この日は夜の会食がありますので、澳門に滞在できる時間は実質1時間30分しかありません。

限られた時間でいかに効率よく文化遺産を回ろうか、計画を練ります。

いろいろ考えた末、丘の上にあるセントポール天主堂跡にタクシーで向かい、南東に向かって歩きながら、澳門の名前の由来となった中国寺院である媽閣廟に向かい、そこからタクシーでフェリー乗り場に帰ることにしました。

まずは聖ポール天主堂跡に向かいます。

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この聖ポール天主堂は、17世紀の初頭にイエズス会が立てた天主堂で、東洋一壮大で美しい教会だったと言われています。

丘の上にありますので、とても見晴らしがよかったです。

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1835年の火災でファサードを除くほぼすべてが焼失し、現在に至ります。

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結婚式を挙げるカップルもいましたよ。

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次の目的地に向かって歩きます。

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2010年7月 4日 (日)

香港から日帰りでマカオ(澳門)に

香港出張記に戻ります。

この日の午後、以前より一度訪れたかったマカオ(澳門)にフェリーで行くことにしました。

マカオと言えばカジノも有名ですが、僕の興味は建築にありました。

新国際学会周遊記でチェコなどの建築ブログを読んで頂いている方は良くご存知だと思いますが、僕はさまざまな建築を見るのがとても好きなのです。

元ポルトガル領であったマカオには、世界遺産となっている建築物が実は30もあると聞いています。

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澳門行の九龍側のフェリー乗り場。現代的なデザインの乗り場です。

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チケットを入手し、パスポートも用意して。

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いざ乗り込みます。

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フェリーの旅は、約一時間。

ですが、決して優雅なものではなく(笑)、この日は波が高くて水しぶきが上がり、窓は雨が降っているようになり、船の中からは写真が撮れませんでした。

僕は自家用操縦士免許に加えて一級船舶免許も持っているのですが、あまりの揺れに乗り物好きな僕としては珍しく、ちょっと酔いそうになりました。

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ともかくも、澳門に上陸です。

最初に驚いたのは、澳門のカジノの宣伝の幟です。

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高級ホテルのカジノへの、ものすごい勢いでの勧誘をなんとか振り切りながらタクシー乗り場を探します。

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澳門の海沿いの街並みです。

長い橋が印象的ですね。

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2010年7月 3日 (土)

今日の僕 20100703

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7月に入ってお中元を連日頂いています。今日も写真のようにいくつか頂いてしまいました。

ありがとうございます!

今日は土曜日なので、朝からてんやわんやでしたが、やっと一段落。コーヒーでも一杯飲もう。

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2010年7月 2日 (金)

アヴェニュー・オブ・スターズ

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翌日は香港最終日です。

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この日僕の予定は終日「フリー」を頂いたので、朝起きてまず、ホテルの周りを歩いてみました。

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フェリー乗り場から海沿いを歩き、対岸の香港島の高層ビルを眺めます。

香港には何度も来ていますが、毎回仕事でほとんど予定が埋まってしまうので

オーソドックスな「観光地」でも歩いてみようかな

という気持ちになりました。

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こちらは九龍駅のシンボルでもあった時計塔。

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これらの香港芸術館の目の前のモニュメントです。

この東側に、アヴェニュー・オブ・スターズという、香港歴代の俳優や監督101人のプレートがあるプロムナードが。

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ブルース・リーのプレートを見つけました。

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こんな銅像もありましたよ。大人気ですね。

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こちらは手形のついたジャッキー・チェンです。

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ちょうど夏至のシーズンですので、香港では真上に太陽がありました。

ものすごい暑い中、歩いて回りましたよ。

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ホテルに戻るときに、回教寺院を見つけました。

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こちらの建物。

ネイザン・ロード沿いにありました。

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2010年7月 1日 (木)

香港のゴールドコーストで

「香港のゴールドコースト」と呼ばれる海岸があるのを御存知ですか?

新界の屯門市街の近くですが、お昼の招待講演に来られなかったドクターが二人、この地に住んでいるというので、夜はこちらのリゾートホテルまで出かけて会食をしました。114

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このホテルで出てきた広東料理は、手も込んでいて本当に素晴らしかったです。

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今回の香港滞在中、最もおいしい料理でした。

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僕を挟んだお二人のドクターは皮膚科医ですが、現在中国で爆発的に人気が出て注目されているレーザー治療を自身のクリニックに導入してまだ数年ということで

「先生のようにアメリカでレーザー治療を学んだ経歴をもつ、レーザーの専門家がいらっしゃるのをお待ちしていました。」

と言われ、本当に、さまざまな質問を受けました。

ここ数年特に進化の著しいレーザー治療ですが、日本を含めて通常の医学部のカリキュラムにレーザー治療の講座はありません。医師の資格や免許がある人間でも、専門外ですと全くこの分野の知識も技術も持たない、というのが現状です。

医学の教科書に載るためには最新の学会発表から10年ぐらいのブランクがありますので、実際にレーザー診療を始めると、さまざまな疑問点が浮かんでくるのに、答えを書いてある教科書が全く無い。

誰に聞いたら良いのだろう???

という状態に陥るわけです。

レーザーのエネルギーとパワーの違いや、メラニンや肝斑を破壊するためのパルスデュレーションや波長やその理論といった、より細かい物理的な内容について特に詳しく説明を頼まれましたので、紙を何枚も使って細かく説明してあげました。

僕のおかげで、レーザーに関する理解がより深まったと、非常に感謝されました。

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帰るときにふとホテルのバーを見ると、こちらもワールドカップの参加国の国旗一色でしたよ。

今日のW杯決勝トーナメント第一戦。最後まで応援していましたが、本当に善戦してくれたので、心から応援し楽しめました。延長PKであの結果は、もう仕方がありません。パラグアイに比べてちょっとだけ運が足りなかった、ということでしかないですよね。

短期決戦でしたが、ここ数週間で日本代表チームの実力や結束力が階数的に進化したのがよくわかりました。4年後に期待ですね。

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