サンディエゴからの帰国と米国サプリメント事情
サンディエゴからの帰国は御存じロサンジェルス国際空港(LAX)からでした。
カルフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のメディカルセンターの前を通りました。一度見学したいのですが、まだ叶っていません。
個人的にちょっとおもしろかったのが、サンディエゴで見つけたこのDVD自動レンタル機器。アメリカらしいラフさも含めて、しばし立ち止まってしまいました。
日本生活が長い外国人が、日本が世界に誇れる素晴らしいビジネスモデルは、「TSUTAYA」と「宅急便」だと話すとよく聞きます。確かにこんなに便利な国は世界中のどこにもありませんよね。
今回も本屋に行ってきました。個人的に気になった本は、この本。
サプリメントは、1910年代にビタミンが発見されるとともに、アメリカでの市場に製品が出るようになりました。
医療費が高コストであるアメリカでは、サプリメントに代表される健康補助食品によって、病気を未然に防ごうというインセンティブが強く働くのです。
しかしながら、医師として指摘しておかなければならない事実としては、サプリメントは「医薬品」とは全く違うカテゴリーにあるということ。
医薬品では「治験」によってプラシボーとの比較により、効果を実証される必要があります。
しかし、サプリメントは科学的根拠がなくても、何らかの証拠があれば効能を表示できることになっており、さらに医薬品ほどに厳しい品質基準を維持する義務もないので、結果として製品の品質のばらつきも許容されているのです。
1994年、アメリカの連邦政府は「栄養補助食品健康教育法」(DSHEA:Dietary Supplement Health and Education Act)を可決し、サプリメントを「ビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸のいずれかを含み、通常の食事を補うことを目的とするあらゆる製品(タバコを除く)」と定義し、サプリメントにわかりやすいラベル表示を義務付けました。
1996年にはアメリカ政府の外圧によって、日本にもサプリメントの輸入が始まったのです。
何らかの効能を謳って世に出てきた数多くのサプリメント。
しかしながら、それぞれの製品の品質は会社によって、ばらばら。
健康のために飲んでいるつもりが、むしろ、健康を害していることもあるのです。
クリニックFでも、採用するサプリメントの選択には、相当気を使っていますが、こういったネガティブデータは、サプリメント大国であるアメリカに実際に行かないとなかなか拾うことができないので、貴重な情報ですよ。
そんな感じで、帰国後少し時間が経ってしまいましたが、新国際学会周遊記、北米サンディエゴ編を終わります。
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