2011米国レーザー医学会の演題名の変更依頼
今年の米国レーザー医学会ASLMS(American Society for Laser Medicine and Surgery)は3月30日より4月3日まで、テキサス州GRAPEVINEにある、Gaylord Texan Resort and Convention Centerで開催されます。
今年僕は、フラクセル3DUALによる、肝斑治療とニキビ跡治療についての演題を提出して、演題が通過したとの通知をもらっていました。
この学会ではこの10年間、ほぼ毎年発表をしているのですが、数えてみると、ちょうどこの演題が通算10回目の発表演題通過でした。
演題名はこちら
CLINICAL EVALUATION OF 1550nm and 1927nm LASER DELIVERED BY FRACTIONAL FOR ASIAN PATIENTS OF MELASMA AND ACNE SCARS
フラクセル3DUALの二つの波長、つまり
「1550nmと1927nm波長を使用したフラクショナル照射で、肝斑とニキビ跡の治療評価」
といった演題でした。
フラクセル3DUALは、日本で販売されているフラクショナルレーザー機器の中で特にニキビ跡治療については、最も効果を出せるものだという概略は、このブログでも報告させていただいています。
フラクセル3を使用した症例が、肝斑、ニキビ痕ともに最も効果が高かったので、この演題名にしたのです。
そして多くの症例写真とともに、スライドの中に一枚だけ、クリニックFで使用してきた数多くのフラクショナルレーザー機器を比較した、下のグラフを加えたのです。
このグラフは、アファーム、イーマトリックス、エコツー、フラクセル2、フラクセル3DUAL、イントラセル、モザイク、サイトンプロフラクショナル、アファームMPXの
「効果ーダウンタイムー満足度」
の比較です。
フラクセル3が、ダウンタイムが短く、効果と満足度が高いことがよくわかります。
ところが、今回の演題を確認していた学会エディターが、昨日アメリカから、こんな内容のメールを送ってきました。
ここまで多くのフラクショナルレーザーの比較演題は過去、演題として例がなく、非常に興味をもたれるので、題名を変更してはどうか?
急ぎで新演題名をメールしてほしい。
というのです。
そこで急遽、
CLINICAL EVALUATION OF FRACTIONAL LASERS FOR ASIAN PATIENTS OF MELASMA AND ACNE SCARS
と「肝斑とニキビ跡治療におけるフラクショナルレーザーの比較」
という演題名に変更するとメールを入れました。
米国レーザー医学会(ASLMS)で、常に発表を引き受ける様な有名なドクターは、機器メーカーに機器を提供してもらっていることが多く、結果として企業寄りの演題を出すドクターが増えてきた現状があります。
このあまりに企業寄りの発表を、冷めた目でみてきた医師も多く、ここ数年のASLMSの参加者が大幅に減少しているのです。
これには学会主催者も頭が痛いのでしょう。
僕が出した演題のように、多くのフラクショナル機器メーカーの比較演題は、最も医師が知りたい内容なので、より注目を浴びるように配慮してもらえたのだと思います。
実際に学会会場でのディスカッションで、どういった意見が出てくるか、楽しみですね。
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