診療明日までです
2011年のゴールデンウィーク。クリニックFの診療は、明日が最終日です。
明後日5月1日から学会参加のためアメリカに向かいます。
出張明けの診療は、5月9日から。
GW最後の診療となる明日は御予約でかなり混み合っていますが、1〜2箇所は空いている枠がありそうです。お急ぎの方は明日11時以降お電話ください。
今日は自宅で学会準備に追われています。
世界最先端のレーザー情報がわかる
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2011年のゴールデンウィーク。クリニックFの診療は、明日が最終日です。
明後日5月1日から学会参加のためアメリカに向かいます。
出張明けの診療は、5月9日から。
GW最後の診療となる明日は御予約でかなり混み合っていますが、1〜2箇所は空いている枠がありそうです。お急ぎの方は明日11時以降お電話ください。
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昨日のブログでも書きましたが、2011年4月現在、レーザーによるアンチエイジング領域における最先端治療器により、肌全体を若返りさせる作業には以下の四つを挙げられます。
1 「ホワイトニング」 もしくは 「ブライトニング」
これは、端的に言うと
「表皮にあるヘモグロビン(赤)やメラニン(茶)などの色素を減らすこと」
です。
人の肌の色を決定している要素の多くは、ヘモグロビン(赤)とメラニン(茶)なのですが、これらの色素にそれぞれ反応するレーザー光機器を使用して減少させることで、より「白い肌」、より「透明感のある肌」を手に入れることが出来ます。
化粧品によって「白い肌」は手に入りますが、「透明感のある肌」は、レーザー光治療以外では手に入れることの出来ないものだと思っています。
■使用する代表的な 光/レーザー/RF機器
◎フォトフェイシャル/光治療ベース
○オーロラSR / シネロン社
○オーロラSRA /シネロン社
○ライムライト /キュテラ社
○アキュチップ /キュテラ社
○マックスG /パロマ社
○BBL /サイトン社
◎レーザーベース
○メドライトC6 /ホヤコンバイオ社
○アコレード /サイノシュア社
○エリート /サイノシュア社
○エクセルV /キュテラ社
2 「タイトニング」
これは、
「真皮の線維芽細胞を活性化してコラーゲンやエラスチンを再生させること」
と言えます。
初対面の人の年齢を予想するとき、肌のはりと充実感を1つの“メルクマール”にしていることに気づくと思います。
肌のヒアルロン酸は16歳をピークに。肌のコラーゲンは20歳をピークに。
肌のエラスチン(弾性線維)は25歳をピークに低下してゆく傾向があります。
これらを再生する能力があるのは、現在の医療ではレーザー光治療だけです。
また、コラーゲンやエラスチンを経口で摂取しても、このような高分子がそのまま肌に入ることは、ほぼ100%ありません。「髪を食べたら髪がふさふさになるのか?」ということを冷静に考えていただければお分かりですよね。
■使用する代表的な 光/レーザー/RF機器
○リファームST /シネロン社
○ポラリスWRA /シネロン社
○タイタンXL /キュテラ社
○スキンタイト /サイトン社
○ラックスDeepIR /パロマ社
○ジェネシス /キュテラ社
○テノール /アルマレーザー社
○アクセントウルトラ (ただし主にボディ用) /アルマレーザー社
3 「リフティング」
「皮下脂肪組織を貫通し、支えている、皮下線維組織のゆるみを引き締めること」
と言えます。
人の顔は加齢とともに重力に逆らえずに下がってくるといいますよね。
この肌のゆるみのほとんどは、顔面表情筋よりも表面に近い部分の、皮下脂肪層を支えている皮下線維組織の僅かな弛みから発生しますので、顔面表情筋を鍛えることで、たるみを予防もしくは改善することは不可能です。
■使用する代表的な RF/超音波機器
○サーマクール /ソルタメディカル社
○ePrime /シネロン・キャンデラ社
○ウルセラ /ウルセラ社
4 「リサーフェシング」
肌の一部を入れ替えることで、肌の表面を再びサーフェス(平滑)にする作業です。上記三つの概念が「肌の改善」にあたるのに対し、こちらは「肌の入れ換え」ができますので、これまで治療がされにくかった「ニキビ跡」や「毛穴縮小」などの治療が可能になりました。
■使用する代表的な レーザー/RF機器
◎低侵襲性 (ダウンタイムなし)
○フラクセル3 /ソルタメディカル社
○フラクセル2 /ソルタメディカル社
○モザイク /ルートロニック社
○アファームマルチプレックス /サイノシュア社
○マトリックスIR /シネロン社
○スターラックス1540XD /パロマ社
◎中侵襲性 (ダウンタイム 数日から一週間)
○eMatrix /シネロン社
○イントラセル /ジェイシス社
○パール /キュテラ社
○パールフラクショナル /キュテラ社
○プロフラクショナルXC /サイトン社
◎高侵襲性 (ダウンタイム 数日から数週間)
○フラクセルリペア /ソルタメディカル社
○eCO2プレミアム /ルートロニック社
○アンコア(ブリッジセラピー DeepFX ActiveFX) /ルミナス社
○フラクショナルEDGE /ジェイシス社
○SmartXide2 /デカ社
○CO2RE /シネロン・キャンデラ社
この10年間のレーザー/光/RF/超音波の治療機器の新規開発技術により、これら肌のレイヤーに分けて、1~4の中の必要な治療行程を踏むことで、瑞々しく、ハリがあり、肌理(キメ)が整った美しい肌を再び手に入れられるようになったのです。
中でも、「ホワイトニング」+「タイトニング」の相乗作用を期待した
○ギャラクシー (オーロラ・リファーム) /シネロン社
○タイタン・ライムライト /キュテラ社
○BBL・スキンタイト /サイトン社
の組み合わせなどは、違った種類のエネルギーの重ね合わせにより、数多くのレイヤーに相乗効果があります。
特に
「ホワイトニング」+「タイトニング」+「リサーフェシング」の作用がある
○トリニティ (オーロラSR・リファーム・マトリックスIR) /シネロン社
○トリニティ・アドバンス(オーロラSRA・リファーム・マトリックスIR) /シネロン社
などは、肌のメンテナンスの機器としては、クリニックFでは、最も人気の高いメニューです。
しかしながら、繰り返しお話していますが、こうした肌全体を若返らせる機器を使用する場合、特に注意が必要なのは、同じ機器が隣のクリニックにあったとしても、同じ治療がなされているとは限らないということ。
レーザー治療機器は、あくまで「道具」に過ぎません。
料理人は、調理器具にこだわりをもって料理をつくると思いますが、カリスマシェフと同じ調理器具を購入すれば、同じクオリティの料理が作れるでしょうか?
新たに開発された最新レーザー治療機器は、もちろん機器を持たないクリニックでは治療が出来ないことは、事実です。
しかしながら、たとえ同じ機器を持っていたとしても、実際に治療器を道具として考えた場合、道具を使いこなす知識と経験が必要です。新しい機器を使用して、治療に使うためには機器を導入してからのテスト時間も大切です。
ハイテクである道具を、いかにメンテナンスしているかということも大切なファクターです。しかも、最新機器を使用する分野では、とくに少しでも新しい情報が極めて大切になります。
特に、
4 「リサーフェシング」 ◎高侵襲性 (ダウンタイム 数日から数週間)
のこのカテゴリーのレーザー機器を使用した場合には、パワーや照射密度などの設定を誤って、蒸散させすぎたことでニキビ痕が悪化したり、色素沈着が起こったりするトラブルが比較的多くありますので、クリニック選択には慎重になった方が良いと思います。
僕が毎月のように海外の国際学会に出席し、医師や機器メーカーの人たちとの人脈をつくり、新たな情報を得ているのは、安易に新規機器に飛びつくのではなくて、業界を鳥瞰し、トレンドをつかむという目的もあるのです。
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「レーザー治療 失敗」というキーワードで検索をかける方が多いのだそうです。
先輩のドクターから伺いました。
「レーザー治療 失敗」
う~ん、なかなかショッキングな言葉ですよね。それだけお悩みの方が多い、ということなのでしょうか。
「レーザー治療」で「失敗する」ということがクリニックFではないので、治療中の患者さんとこのトピックについてお話することはないのですが、レーザー治療におけるリスク、そして治療失敗の可能性については、ご来院前の患者さんからお問い合わせを頂いたり、聞かれることはあります。実際他院での治療で「これは失敗だ」と感じられている方もおいでになるようです。
レーザー治療の失敗とは、そもそも何でしょう?
約10年前のレーザー治療とは、
「強いレーザー光をQスイッチの様な極単パルスで照射して、表皮上の平坦なシミやアザの様な色素をとりさる治療」
もしくは
「色素性のイボの様な凹凸物を、CO2レーザーの様な蒸散系の機器と、局所麻酔を用いてとりさる治療」
もしくは
「レーザー脱毛」
のことを指しました。
こうしたレーザー治療における「失敗」とは、
「オーバーパワーによる火傷や色素沈着症」
や
「肌を蒸散させすぎて、表皮が再生せず肥厚性瘢痕となった」
ことが主でした。
こういった古い意味でのレーザー治療の失敗は、現在の最新治療機器を使用し、医師に経験と知識があり、適正なパワーで照射した場合、ほとんど起こりえない症状です。
追記で言えば、古いレーザー機器を使って治療した部位を、現在の新しい機器で再度治療をやり直すことも可能です。
現在世界各地のトップレーザークリニックで需要のある最新レーザー治療とは、
病変部のみではなく、治療域の肌全体に照射して、肌全体を若返らせることを目的としているものが主流となっています。
人間には60兆の細胞があるといわれていますが、その細胞ではそれぞれ、「サイトカイン」といわれる細胞間情報伝達物質が行き来するネットワークが形成されています。
より広い範囲にレーザーや光を照射することで、顔であれば顔の全ての皮下細胞を活性化させることが出来るのです。
日本では、レーザー治療というと「シミとり」や「脱毛」を連想する人がほとんどなのですが、
レーザー先進国の欧米では、「光老化(Photo Damage)」してしまった肌を「リジュビネーション (Rejuvenation)」つまり、「若返り」させることを連想します。
定期的に美容院やスポーツジムへ行くように、レーザークリニックで治療を行うのです。
クリニックFに定期的に肌のメンテナンスにいらしてくださる患者さんの場合
タレントやモデルさん、歌手、美容家、ファッションプロデューサー、政治家、実業家、接客業・・・のように、顔の露出がそのままビジネスの収支に関わってこられる方は3週間~4週間に1回(年間約12~15回)
こうした露出が特にビジネスと直接関係のない方は、人によって2~4ヶ月に1回(年間3~6回)
といった形で、御自身の生活に合った頻度で顔全体のレーザーの施術を行うことをおすすめしています。
僕自身も40歳が見えてきた頃から2ヶ月に1度はレーザーを照射するようにしていますが、おかげさまで実年齢より若く見えると言っていただくのはもちろん、時差ボケや学会準備で徹夜続きでへろへろなときにも疲れが見えづらいようで、患者さんや取引先とお会いするときに重宝しています。日々接客業でもありますから、お客さんである患者さんに疲れを悟られない、というのは大事だな、と思っているのです。
疲れて沈んでいる人よりは、元気で生き生きとしている人と仕事をしたいと思われるのは、ビジネスの常識でもありますよね。
ちなみに、この手の新しいレーザー機器は、「火傷をしない程度のエネルギー光をより広く、数多くショットすること」を目的にしていますので、上記の「レーザー治療の失敗」にあたる様な事例はまずありません。
また、一部の紫外線のように、刺激の強い波長や、ガンを誘発する様な波長は、フィルターを使用してそもそも機器から照射されないようになっていますので、長期にわたり安全です。
それでは最新医学のレーザー/光/RF治療による肌のメンテナンス、リジュビネーション (Rejuvenation)とはどんなことを行うのか?
それは次のブログでお話したいと思います。
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少し前の話になりますが、とあるチャリティオークションに参加しました。
オークションへの参加方法は二種類あって、ひとつが自宅にある未使用のものや、ビジネスでのサービスを、オークション商品として無償で提供することで参加する方法。
もうひとつが、そういった出品物を競り落とすためにチケットを購入することで参加する方法です。
このチケット費用がすべて寄付に充てられる、という仕組みです。
僕は、どちらの方法でも参加させていただき、商品の適用としてはクリニックのレーザー施術を、チケットの購入では20枚ほど購入させていただきました。
特にこのチケットで何か当てようと思っていたわけではなかったのと、オークション当日は診療で伺えなかったので、すっかり忘れていたところ、これを景品として後日頂きました。(オークションに参加できない人は代わってどなたかがbiddingしてくれる仕組みのようです)
「ワインエキスパート資格講座」DVD全5巻。
どなたかが購入されて、志半ばで挫折し出品されたのでしょうか・・・?
せっかく頂いたので、次はワインの資格でもとりますか(笑)。
さあ、今日の診療も残りわずか。最後はフラクセル3の5連発です(笑)。
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昨日も工学部大学院の研究室に行ってきました。5月にアメリカはボルチモアで開催される学会発表の最終打ち合わせです。
毎回のことながら、レーザー工学技術の進歩には感心するのですが、今日は“光技術コーディネートジャーナル”として知られる専門誌「OPTRONICS」誌に寄稿された、東京大学物性研究所 先端分光研究所部門 板谷治郎准教授による「アト秒発振のできるレーザー機器」の話をご紹介しますね。
ちょっと難しいのですが、それでもはるかに難しい原文の内容をかなり易しく書いたつもりなので、どうぞお付き合いください。
シミなどを破壊する医療レーザー機器Qスイッチレーザーのパルス幅(照射時間)は、
○ナノ秒(10の-9乗)秒
の単位の発振が最も短いものとされています。
しかしながら、工学系のレーザー機器では
○ピコ秒(10の-12乗)秒
○フェムト秒(10の-15乗)秒
・・・と進化が進み、最近では
○アト秒(10の-18乗)秒
つまり、医療で使用されている最も短いナノ秒のパルス幅は(10億分の1)秒ですが、その秒数のさらに10億分の1という、想像を絶するほどの短い照射時間のレーザーを作ることができるのです。
フェムト秒のレーザーが開発されたことで、可視光線の光電場の振動の数周期に相当する数フェムトの超短パルスの発生を可能にし、ピコ秒からフェムト秒の時間のスケールで起こる物質内の「原子」の運動を直接観察することが可能になったことは、2006年のブログでもご報告しましたよね。
ここ数年の技術革新により、フェムト秒よりさらに1000分の1の、アト秒単位のパルス発振が可能になったことで、原子に比べて1000分の1以下の質量の「電子」のダイナミクスを観測することができるようになったのです。
これがどんなに偉大なことか、想像つきますか?
まずこの恩恵にあずかるのは、
◎最外殻電子軌道が同定できる
ということです。
約10年前に高強度レーザー光によって、分子の配向を操作できる技術が開発されました。高強度レーザーパルス光を配向をそろえたガス中に集光させると、
最外殻電子は
1)強レーザー場中でトンネルイオン化し
2)レーザー磁場で加速されたのちに
3)分子に再衝突して短調波の光を放出する
のです。
このデータを計時測定し、それをまさに生体CTスキャンの、コンピューター断層撮影の計算アルゴリズムを適応することで、原子または分子に特有な最外殻電子軌道の三次元形状を推定することができるのです。
理論では考えられてきたことですが、これが実際に測定できるなんて本当に画期的なことだと思い、感動しました。
また、こうしたアト秒ダイナミクスの代表例は、紫外線によるDNA損傷や、光合成などに関わる光化学反応です。
つまり、光化学反応をミクロに考えると、光励起(レイキ)によって電子が励起され、電荷が分子内を移動してゆきます。特に原子の結合に関与している電子が移動することによって電子配列の組み換えが引き起こされるのですが、この反応が実際に測定できる時代に入ったということなのです。
レーザー/光が生体に対してミクロでどのような変化をきたしているのか、それが測定できるとすると、物理学、生物学そして化学を融合させる、本当に画期的なことだと思います。
こうした最新の工学知識の知見を得ながら、今後の医療レーザー機器開発および、臨床治療がどのような方向に向かうのかを予想してゆくことは、興味深いことでもありますし、最先端レーザー医療にかかわる医師としては必要なことなのだと思いましたよ。
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ここ最近クリニックFは大忙しの日々が続いています。
特に昨日はばたばたでした。
特に意図してこの日にぶつけたわけではないのですが、クリニックFに導入している、または導入予定のレーザー会社の国内法人の方々、ディストリビューターの方々など、朝から夜にかけて、あわせて5社の訪問と打ち合わせが診療の合間にあったのです。
打ち合わせた内容は
○今後の国際レーザー医学会の演題の打ち合わせ
○本国社長のクリニックFへの訪問や、訪問予定の打ち合わせ
○工学系レーザー学会への次の研究演題の打ち合わせ
○クリニックFへの新規購入予定機器の打ち合わせ
○友人から依頼された、彼の新しいクリニックのコンセプトに必要な機器の選定
○レーザー機器販売のための新たなマーケティング構想の提案
・・・などなど。
皆レーザー機器がらみですが、
僕の持っている三つのクオリフィケイション
①医師(MD) ②医学博士(PhD) ③経営管理学修士(MBA)
つまり、
①の資格を使ってレーザー医療臨床「医師」としての診療と、診療技術の向上の仕事
②の資格を使って「医学博士」としての最新レーザー機器開発のための研究の仕事
③の資格を使って「MBA」としての医療系企業医療コンサルタントや病院経営コンサルタントの仕事
をバランスよく生かした仕事ができたらいいな、と思っています。
こうした
レーザー/美容医療関連の機器開発の依頼
新規に国内外で開発された機器評価の依頼
などが、電話やメール、郵便物などでクリニックFにも良く頂くのですが、今は直接の知人を介した紹介以外の仕事はお受けしていません。自分の力不足もあるかもしれませんが、まだちょっと時間の余裕もないような状況です。
次いで、ここ最近は音楽関係の患者さんが増えて、それもとても嬉しく思っています。
昨日も長年僕が尊敬している方がお越し下さって、それは感無量な出来事でしたよ。
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アメリカから東京に帰国後は、日々の診療と大学院での勉強に追われています。
診療では、季節の変わり目と震災、その後に続く不安定な日々・・・というファクターが相まって、「心と身体を映す鏡」といわれる皮膚にトラブルが一気に出てしまっている患者さんが、例年に比べ飛躍的に増えている感があります。
熟睡もままならず、自律神経系が乱れるばかりなのでしょう。
この一月余りで一気に老け込んだ気がする、とおっしゃる方も。
レーザー治療ではニキビやニキビ跡、毛穴、若返り適応の機種が一気にフル稼働。サプリメントや点滴の処方も必要に応じて行っています。
先日初診でいらした患者さんが、興味深いことをおっしゃっていました。
「家や車や装飾品、洋服といったものをいくらもっていても、地震のときに持って逃げることは出来ないですよね。身ひとつで逃げる可能性があることを考えると、もっていける財産は自分自身しか無い。自分の健康維持がいかに大切かわかりました。」
これからまたがらっと価値基準も変わっていくのでしょうか。
さて、ここで改めてこの春の学会情報総括を行っておきたいと思います。
毎年春、連続した月に開催される米国皮膚科学会(AAD)と米国レーザー医学会(ASLMS)。
今年は2月にAADがルイジアナ州ニューオリンズで、3月にASLMSがテキサス州グレープバイン開催されたことになりますが、世界のレーザー/光機器メーカーは、この二つの学会に新商品の発表をぶつけてくることが多いのです。
おそらく来年まで新しい機器デビューがないと考えると、この時期が今年の最新情報がすべてそろっている時期とも言えます。
2007年から治療器として最も注目を浴びてきたCO2フラクショナルレーザー治療器。
僕が定期的に目を通す、アメリカの「WebMD the Magazine」という美容健康のサイトがあるのですが、こちらで特集されたアンチエイジング・ブレイクスルーのTOP6の中の見事一位に選ばれていました。
Antiaging Breakthrough No. 1: Fractional CO2 Laser Skin Resurfacing
The antiaging breakthrough of the decade, according to many doctors, is a skin-resurfacing treatment known as CO2 fractional laser therapy. Combining the effectiveness of traditional carbon dioxide lasers -- long thought to be the gold standard in wrinkle removal -- with a new application technique, it delivers powerful results without the traditionally harsh side effects.
ちなみに第二位は「しわに対するフィラー治療」。第三位は「抗酸化剤」。第四位は「ペプチド」。第五位は「ビタミンA」。第六位は「アンチエイジングサンスクリーン剤」。と続きます。
CO2フラクショナルレーザー機器は、2007年以降、今までも数限りなく機種が発売されてきました。
以前のブログでも書いたのですが、萎縮性のニキビ跡の場合、治療をする以前にどのタイプのニキビ跡なのかを診察することが大切です。
ニキビ跡は、形態的に4種類(ヨーロッパでは3種類)に分類するのが一般的です。
それらは
①Rolling ローリング型
②Ice-pick アイスピック型
③Shallow box-car 浅いボックスカー型
④Deep box-car Type 深いボックスカー型
と、呼ばれています。
①ローリング型とは、丘のようにうねって平らな部位が少ないニキビ跡(Rolling scars are gently undulating, appearing like hills and valleys without sharp borders.)のことを指し
②アイスピック型とは、表面が広く深くなるに従って細くなる円錐状のニキビ跡(Ice-pick scars, also known as pitted scars, appear as round, deep depressions culminating in a pinpoint base; in cross-section, they are shaped like a “v”.)
③浅いボックスカー(箱形の車)型(Box-car scars have a flat, “u-shaped” base. Broader than ice-pick scars, they are round, polygonal, or linear at the skin surface)と、
④深いボックスカー型(Shallow box-car scars terminate in the shallow-to mid-dermis, and deep box-car scars penetrate to the reticular dermis.)
ヨーロピアン・アクネ・グループ(The European acne group (ECCA) )では、
◎ローリング型を「W-shaped」
◎アイスピック型を「V-Shaped 」
◎ボックスカー型を「U-shaped」
と分類しています。
2011年現在では、アジア人を対象とした場合、上記のどのタイプのニキビ跡治療でも、
「フラクセル3」
がファーストチョイスになりますね。
強いCO2フラクショナルレーザー機器を最初から使用してしまうと、ダメージが多すぎて、その後の治療に結びつきにくい場合があります。
フラクセル3で数回治療したうえで、残存した深いニキビ跡には、フラクショナルRF機器であるe-matrixや、フラクショナルCO2レーザー機器を照射するのがよいと思います。
どの機械が最も効果的なのか?ということをよく美容レーザー機器を使用する同業医師に聞かれるのですが、一定の性能基準を満たしたレーザー機器を購入することを前提とした場合、機器の違い以上に、使用する医師の経験の違いが現れやすい施術ということがいえると思います。
特に治療効果の違いが現われやすいのが、「ニキビ跡治療」ということになるでしょう。
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ニューヨークのメトロポリタン美術館には常時5枚のフェルメールの絵が展示されているのですが、このうち何点かは貸し出されていることが多く、5枚をすべて同時に観ることが今までは出来ずにいました。
フィリックコレクションの後、セントラルパーク沿いを歩いて
ニューヨークメトロポリタン美術館(MET)に向かいます。ゆっくり歩いても10分程度の道のり。
約一年ぶりのメットです。
広い美術館の中からフェルメールの絵を探します。
メットにある5枚のフェルメールの絵画は、いずれも寄付によって同館の所蔵になりました。
19世紀にフランス人のテオフィール・トレが、長い間忘れ去られてきた17世紀のオランダ人画家フェルメールを再発見し発表したところ、世界の注目を浴びるようになります。ちょうどその時期、19世紀末にアメリカの産業は黄金時代を迎え、実業家たちは巨万の富を得ました。
その富を背景に、世界のフェルメールの絵画が買われたので、現在世界に散らばる三分の一のフェルメールがアメリカ合衆国にある、というわけです。
1枚を除いて1918年の第一次世界大戦終戦までにアメリカに買い集められたものなのだそうです。
世界に37枚しか作品が現存していない画家の絵画ですから、現在ならば高すぎて値段がつかないでしょうね。
マイケル・フリードサムの寄贈した「信仰の寓意」
チャールズ・ライツマン夫妻の寄贈した「少女」
コリス・P・ハンティントンの寄贈した「窓辺でリュートを弾く女」
ベンジャミン・アルトマンの寄贈した「眠る女」
そして、ヘンリー・G・マーカンドの寄贈した「窓辺で水差しを持つ女」
以前のブログにも書きましたが、やはりこの絵が最も印象に残りますよね。
特に銀の食器に映る赤いテーブルクロスなど、本当に緻密に表現されています。
思ったよりもはるかに短い時間で5枚の絵を見つけられましたので、メットのほかの場所もさらっと観てきました。
医師の仕事は技術や理論だけでなく、患者さんと接するときに自分の中にある一定量以上のエネルギー貯蔵がないと勤まらない、と僕は思っています。
それがないと良い診療/治療を行う事ができないのです。
どういったものでそのエネルギーをチャージするのかは医師それぞれに違うと思うのですが、僕にとっては心の中に絵画や音楽といったものが画像や音として記憶され、それを必要なときに引き出し慈しむ事ができる、ということでそのエネルギーチャージを行っているような気がします。
日本帰国前に、ここに来てやはり良かった、と思いました。
見えるものとしては形が変わりますが、患者さんに旅の成果物を還元できそうです。
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機会がある度に、フェルメールの絵を見ることを旅の目的のひとつとしています。
今回のアメリカ出張で、ニューヨーク滞在中時間があれば、市内にある8枚のフェルメールを、すべてとはいかなくても一枚でも観られたら・・・と思っていました。
日本に関するニュースは、アメリカで目にするとまた違った緊迫感が漂い、毎日「FUKUSHIMA DAIICHI(アメリカでは福島第1原発をこう呼んでいるようです)」について新聞紙面やCNN他のニュースで見聞きしていると
こんなときに絵画鑑賞・・・?
と思う自分も心の中にいましたが、
こんなときだからこそすこしでいいから美しいものに触れて日本に帰りたい
と思う自分も一方でいました。
ニューヨークにある8枚のフェルメール。そのうち3枚はフリックコレクションに、残りの5枚はメトロポリタン美術館にあります。
どちらの美術館もマンハッタンのアッパーイーストサイドにありますので、時間があまりなくても歩いて移動できます。
フリックコレクションは、実業家であったヘンリー・クレイ・フリックの個人的なコレクションを、彼の邸宅だった場所で展示しているのです。
アンドリュー・カーネギーと一緒にカーネギー製鋼を設立したフリックですが、ワシントンDCのナショナルギャラリーを作り上げたアンドリュー・メロンと友人だったのだそうです。
1880年に一緒にロンドンに旅行した際に、メロンは英国ナショナルギャラリーに感動して、ワシントンにもそれに匹敵するものを作りたいと考えた・・・という話は以前ワシントンブログでもしたと思うのですが、フリックの方は、個人コレクションであるウォレス・コレクションをモデルに自分のコレクションを集めるというインスピレーションを受けたようです。
このコレクションはプロの視点から見てもその卓越した趣味の良さで知られていて、実際行っても本当に素晴らしいのです。
実業家として成功したのちに、そのお金をどのように使うかは個人の考え方によると思うのですが、フリックのように審美眼をもって、散逸してしまいがちな世界の芸術品を蒐集し公開するというのは、我々市民にとっては嬉しいですよね。
ともあれ、フリックコレクションは、美術館としては小さいのですが、僕がとても好きな場所です。
建物の中には中庭があり、皆がくつろいでいます。
この美術館は絵画の写真がとれませんので、ウィキペディアから写真をお借りしました。
以下のフェルメールの三枚の絵が展示してあります。
「兵士と笑う女」
この絵はフリックが最も好んだ絵だといわれているのだそうです。写真になると平面的な絵に見えますが、実物は兵士の赤い服にも質感があり、女性の表情も、光の当たり加減の描き方も素晴らしいです。
女性のこぼれるような笑顔に、不覚にも目頭が熱くなりました。いつもよりエモーショナルになっているのでしょうね。
絵画を画集で見るのが好きだったのですが、光を巧みに使ったフェルメールの絵は特に、実物と画集の印象が違うことが見るときの楽しみです。
「中断された音楽の稽古」
「夫人と召使」
です。
この絵に描かれた「白の縁取りのついた黄色のサテンのコート」は、フェルメールの遺品として実在が知られており、ほかの絵にも登場しますので、見覚えがある方もいると思います。
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先週訪れたテキサス州グレープヴァインの米国レーザー医学会のご報告を閉めてしまいますね。
学会会場の展示場では、例年、レーザー機器メーカーが「Silent Auction(サイレントオークション)」なるものを催します。
各レーザー機器メーカーが自社製品のパーツなどをオークションに出し、Bidding=入札を公開落札にはせずに紙に記名などの形で提出し、落札金額が高い人が落札するという企画。
レーザー治療を行っている医師であれば、結構なお値打ちものもあるので、足を運ぶようにしています。
最初にこれを見たときは「アメリカ的な文化だなあ」と感心したのですが、最近日本でもチャリティオークションなどこうした形式をとられることもあるようですね。
中には著作権の問題で、ここではお見せできない、興味深い新しい機器の演題もありました。
夜はシネロン社のディナーミーティングに参加しました。
シネロン社といえば、昔はオーロラやポラリス、現在はトリニティ(eMAX)を代表する、ノーダウンタイムで肌をメンテナンスする機器を開発するイスラエルの会社です。
従来の光治療機器に、RF治療を加えたコンビネーション治療で、肌の色の濃い、特にアジア人に対する肌治療を可能にした「elosシステム」を開発したことで知られ、老舗レーザー会社であるキャンデラ社を買収するほど大きくなった会社です。
きれいな肌とは、白い肌と勘違いする人が多いと思いますが、透明感が高い肌のことを言うのではないかと思います。
「肌を白くする」という作業は、多くの化粧品を用いてメイクアップすることで、手に入れることができると思いますが、
「肌の透明感を上げる」作業は、専門のレーザー/光治療器で、表皮の微細なメラニンを破壊する作業をしなければ、できません。
この10年間のレーザー光医療の進化は、「肌全体の透明感を上げることができる機器」が開発されたということに尽きるのかもしれません。
今年のシネロン社は、このように円卓を囲んで新機種の発表会を行いました。
今年は以前のブログでもご報告した、針を媒介してRFを照射するフラクショナルRF機器である、ePrimeでしたね。
リフティングとボリューマイズに対して非常に効果的な機械だということはよくわかっているのですが、肌に針を刺す施術となると、「肌のメンテナンス」をするためにいらしていただいているクリニックFの患者さんに受け入れられるかどうか??
現在クリニックFでは、痛くない第三世代のサーマクール。
「サーマクールCPT」の評判が非常に良く、ePrimeクリニックFでの導入を迷うところです。
前日の夜にホテルで今回の学会で取得した情報と資料をまとめ、いよいよ帰国です。
まだ早朝でしたが、綺麗な朝焼けが見えましたよ。
ダラスからは、成田直行便に乗りました。
飛行機からは黄色い菜の花が一面に広がっているのが見えました。
滑走路を走っていて気付いたのですが、ダラス国際空港は全米きっての「ハブ空港」と呼ぶにふさわしい、とても綺麗なシンメトリックかつ、機能的な形をしていますよね。
僕も自家用飛行機ライセンスホルダーで、セスナの操縦をすることがあるのですが、家でグーグルマップを確認して、改めて完成度と機能性の高さに感激しました。
政治的に地元に新幹線を誘致し、国内の新幹線網を広げるのも考え方の一つかもしれませんが、経済的には発達した二つの経済圏を結ぶために交通機関などのインフラを整えるというのが最もメリットがあり、かつ正論だと思います。
発達した経済圏とは、現在では諸外国の都市であり、それを結ぶインフラは空路です。
こうした機能性の高い空港が日本に建設され、首都圏とリニアモーターカーで繋ぐような都市計画ができれば、日本に復興に大きく寄与するのではないかとふと、思いましたよ。
長くなりましたが、月初に訪れたテキサス州グレープヴァインで開催された2011年米国レーザー医学会(ASLMS)の新国際学会周遊記でのご報告を終わります。
この学会の発表で、僕のレーザー機器関連の海外発表・招待講演は64回になりました。
いつか100回まで行けるのでしょうか(笑)?
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地震も続き、原発・プルトニウムの問題も依然緊張が続いています。患者さんからは飲料水や農作物、海鮮物などについての質問も受ける機会がしばしばあります。
クリニックFで採用している日本トリムの整水器で、ヨウ素の除去効果を示すデータが得られたことが4月2日の読売新聞に掲載され、それについての御質問なども頂きました。
こちらが実際の記事になります。
担当の方による、この記事にはないもう少し細かい情報をここでご紹介しておきます。
「放射性物質については、厚生労働省が3/19日に水道局宛に出した文書内で、活性炭にヨウ素131を除去できる可能性があるとする指摘があった。しかしながら、素材メーカーも含め民間でこれに対するデータを持っている所は無かった。
厚労労働省見解の追試として、日本トリム社では取り急ぎ福島県いわき市内のユーザー宅2軒にご協力いただき、水道水と整水器通水後の水を採水し、分析を日本食品分析センターに依頼した結果。」
ということのようです。
もちろん放射性物質は浄水に関して想定外のものであり、自然界に微量にしか存在しないセシウム、ストロンチウム、プルトニウムなどは取り扱いも出来ない為、試験自体することが困難ですが、理論的には活性炭を使用して微量元素を吸着させるだけでも、飲料水の安全度は増しそうですね。
東京都や千葉県の水道水や、一部の農作物、魚介類に放射性ヨウ素131が含まれていたという情報が出てから一月あまりが経ちました。
ここで改めてヨウ素(ヨードとも言う)とはなんであるか復習しておきましょう。
ヨウ素とは、原子番号53番。ハロゲン元素のひとつです。
これは以前のブログでもふれた、「世界で一番美しい元素図鑑」のヨウ素の画像です。クリニックFにも英語版と日本語版の二冊が備品として置いてあります。
ヨウ素自体には同位体が37種類あることが知られていて、ヨウ素127のみが安定型です。
甲状腺ホルモンの構成成分として、人間にとって必要な微量元素であり、体内には約25mgが存在します。食物としては海藻類に多く含まれていることは、このひと月でよく理解された方も多いかと思います。
甲状腺は、ヨウ素が体内に入ると、甲状腺ホルモンを作るために、必要な量を取り込み蓄積する作業をします。
通常のヨードが甲状腺に取り込まれた場合、30日程度で半分の量が体外排出され、甲状腺に取り込まれないヨウ素はその日のうちにほとんどが出て行きます。
放射性ヨウ素とは、放射線を放射するヨウ素で、数種類あります。特にヨウ素131(半減期約8日)、ヨウ素133(半減期約21時間)は、ウランの核分裂によって生成される放射性ヨウ素です。
半減期が長いヨウ素131のほうが放射線を放出する時間が長いといえます。
セシウム、ストロンチウム、プルトニウムなど他の放射性元素の体内動態を考えると、基本的には体内代謝経路に関わりません。一旦筋肉のような血流の多い組織に移行することはあれ、ほとんどが尿から排泄されます。
これに対してヨウ素は、沸点も低く、気化して大気中に広範囲に拡散しやすい上に、呼吸や飲食により体内に吸収されやすいという性質があります。
原子力施設の事故で放出されたヨウ素131が体内に吸収されると、甲状腺で甲状腺ホルモンに合成・蓄積され、その後長期間にわたって体内被曝をしますので注意が必要です。
チェルノブイリ原子力発電所の事故では、癌患者が増えるだろうと予測されていたのですが、結果的には事故の5年以上後に統計学的に優位に増えたのは、特に幼児だった子供たちの甲状腺癌の発症率だけでした。
甲状腺癌の予防のためにヨウ素剤を飲むのは、吸収された放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積される前に、正常なヨウ素で甲状腺のヨウ素必要量を飽和させるという意図があるのです。
行政は原発の事故より近い地域より、一刻も早く、特に小児を優先してヨウ素を予防的に飲ませるといった、二次的被害を防ぐ対策を直ちに練るべきだと思います。
一方で、医学的にはこうした放射性ヨウ素を短期間に使用することで、甲状腺癌治療や甲状腺機能亢進症の治療が行われています。同位元素のヨウ素123やヨウ素131は単一光子放射断層撮影(SPECT)に、ヨウ素124はポジトロン断層法(PET)に用いられています。
このような治療目的の場合、なるべく甲状腺に放射性ヨウ素を集めたいので、治療前の患者さんには、昆布や海苔などのヨウ素の摂取を控えてもらいます。
放射性ヨウ素の経口摂取を防ぐには、花粉症と同様な対策が必要となります。特に手洗いとマスクは大切です。
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おはようございます。
海外在住の患者さんから、この週末は御連絡が相次ぎました。
震災後、日本の様子を見られていたようですが、そろそろ一度帰国しよう、という方が多いようです。
クリニックFには、日本在住の外国籍の方や、ご主人様や奥様が外国人の方、外資系企業にお勤めの方も多くおられますが、こうした方々は大抵3月に一度、国外または関西の方に出られてしまっています。また、たとえ日本に留まる方がいらしても、お子さんの面倒を見られている外国人のベビーシッターさんやインターナショナルスクール閉鎖他の影響で、御自宅を出ることがほとんど叶わない、というお電話も頂きました。
数週間前は、アメリカンクラブや外国人記者クラブもがらがらだと、知人や患者さんから話を聞いていました。
しかし、そういった流れもここに来て変わってきたようで、東京に戻ってこられる方から御予約のお電話をいくつも頂いています。カナダやアメリカ、ロシア、フランス、イギリス、オランダ、オーストラリア、中東・・・といった地域からの方々。
香港やシンガポール、上海などに一度出られている方々は、まだ若干様子を見よう、という感じなのか、こちらについては御帰国の予定がまだ未定との御連絡が多いようですね。
ゴールデンウィーク期間中の診察についてお問い合わせを同時に頂きましたので、こちらに書いておこうと思います。
4月28日は木曜日ですが、連休前ということで診療をさせていただきます。29日はお休み。30日は通常診療です。
このあと、5月1日から僕はアメリカ・ボルティモアの工学系レーザー学会の CLEO, the Conference on Lasers and Electro-Opticsでの発表のため出張に出てしまいます。帰国は8日の予定です。
また御迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。
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今回のASLMS米国レーザー医学会が開催されたテキサス州は、アメリカ合衆国本土の南部にあります。
人口はカルフォルニア州に次いで、面積はアラスカ州に次いで、全米二番目の州になります。
テキサス州の主な都市は、ヒューストン(全米四位)、サンアントニオ(全米七位)、ダラス、フォートワースなどといった都市。
テキサス出身者は初対面の際、必ず3分以内に「俺はテキサス出身だ。」と名乗るし、逆に名乗らないのはもぐりだ(笑)と、友人のテキサス州出身のアメリカ人に聞いたことがあります。
これだけ愛州心が強いのも、理由があるようです。
実は、メキシコと国境を境にする現テキサスの地域は、過去6つもの国が支配しているのです。僅か200年のアメリカ新大陸の歴史では、極めて珍しいことです。
コロンブスの新大陸発見の後、最初にこの地をスペインが領有権を主張。次に先月全米皮膚科学会でも訪れたニューオリンズとともにフランスがこの地を植民地としました。さらにメキシコが領有した時期を経て、1836年にアメリカ合衆国に併合されるまで10年間は、なんとテキサス共和国として独立国家となります。
この画像上で、黄色の国土ですが、面積としてはフランスとイタリアを合わせた位の大きさですよね。
現在でも存続していたら、メキシコ以上のGDPを生産していたかもしれません。
その後、南北戦争ではアメリカ連合国に加盟しましたので、結局この地はスペイン、フランス、メキシコ、テキサス共和国、アメリカ合衆国、アメリカ連合国と6か国に所属したことになるのです。
また、テキサス州は牛の放牧のイメージからカウボーイを連想しますよね。
学会会場のホテルにもテキサス風の洋品店がありました。
確かに1800年代にはいわゆる牛の放牧をするカウボーイ達の州ではありましたが、1900年代に良質な石油油田が発見され、テキサス州の経済状況が一変します。
現在ニューヨークマーカンタイル取引所で取引されているWTI原油価格というものがありますが、WTIは、ウエスト・テキサス・インターミディエートの略。
つまり日経新聞に掲載される原油価格とは、テキサス州で取れる良質な原油の先物取引価格なのです。
また、テキサス州はNFLのダラス・カウボーイズ(Dallas Cowboys)の本拠地でもありますよね。
僕は2006年に友人の米軍パイロットが勤務する厚木基地を訪れたことがあるのですが、この時に以前アメリカで買ったダラスカーボーイズのプレミアム・スタジアムジャンパーを着ていったのですが、米軍の兵士に評判の良かったこと、良かったこと。
基地の至る所で「そのジャンパーは最高にクールだ!」と話しかけられました(笑)。
NFLの中でも全米トップチームのダラスカーボーイズは、30年前の日本の読売巨人軍の様な存在なのでしょう。ダラスカーボーイズを擁するテキサス州では当然のことながら、街中がファンのようで、いたるところにスーパーボールのチームの展示がありました。
現在のダラスカーボーイズのシンボルとも言える五角スターのマーク。
これはテキサス共和国の国章に起源があるのです。
例えばこちら、駐車場の車のテキサス州の自動車プレート。
米国は州独自のプレートをつくりますが、テキサス州の場合、左上に、五角スターのマークが入っています。
今回の学会開催中のサイトン社のディナーパーティーポスターでもこのスターを見つけました。
そして、何より今回の学会会場の建物の屋根に。。。。
この通り、大きな五角スターを見つけました。
テキサスを愛する気持ちが伝わりますよね。
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今回の学会会場では、美容レーザー機器についての新しい発表はなかったのですが、レーザー/光機器を使用したいくつか興味深い機器は発表されていました。
一つはこの機器。
緑色の光が僕の手にあたっているのですが、ここで何が起こっているかわかりますか?
これ、光が照射されている部位で、僕の静脈の走行が見えているのです。
理論を詳しくは教えてもらえなかったのですが、ヘモグロビンに集光させているのでしょう。
もともとは静脈の硬化療法の手術時に使用する機器のようで、紹介されている動画で、下枝静脈瘤がきれいに治療されていくのが目に見えてわかり、これはおもしろいな、と、そしてこれを使用することで可能性が広がるものがいくつか思い浮かびました。
また、医療従事者なら経験があると思いますが、患者さん中には、本当に血管が見えにくい人がいます。特に出血や脱水がひどい場合、救命救急の場では、輸血のラインが早くとれるかどうかは一刻を争います。
僕も研修医の時に、神奈川こども医療センターという小児専門病院で研修を受けたことがあるのですが、あのとき新生児の血管をとるのが難しかったことを思い出しました。新生児の血管って、皮膚からはほとんど見えないですからね。
開発が進み、懐中電灯のような、もう少し小さな機械になって、血管の場所を素早く同定できる様になると、小児や救急の場でも使用できそうですよね。
こちらは赤色LEDを使って、頭皮の血流を上げ、増毛効果を期待する機器です。
特に赤色光によって、皮下の細胞が活性化する研究は盛んに行われています。増毛にどこまで効果があるかは、正直なところ、まだ世界的に信頼のおける医学雑誌では研究結果が出ていませんが、まだまだ研究の価値があると思いますよ。
毎年、何十台と新たな機器が発売されますが、思えば、毎年この学会では発売会社の担当や開発者に意見を聞き、自分の医学知識に照らし合わせて果たして効果があるのか考えるということを、ここ何年もやっています。
最終的には、「自分のクリニックの患者さんのために是非購入したい!」と思うような機器は、年に一台あるかどうか?
という感じですよね。
以前訪れた、NYの一流クリニックで導入されていたレーザー機器がクリニックFで導入した機種とほとんど一緒だったと、ブログで書いたことがありますが、どのレーザー機器を選択するかということは、こうしたレーザークリニックのコンセプトを作るうえで、最も大切なことかもしれません。
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本日木曜日はクリニックFの休診日です。
通常の木曜日は、僕は工学部大学院でレーザーの研究をする日にしているのですが、震災後は、普段診療を行う「レーザー治療」のほかに、日本ペインクリニック学会認定医としての僕のもう1つの専門分野である「痛みの治療」で御相談を受けたり、診療に借り出されることが増えています。
日々余震と原発の存在を感じながら先が見えないことによる様々なプレッシャー、不安、恐怖、強烈なストレスなどなど。
そうしたものと戦っていると、心や身体にいくつもの不具合を感じるようになりますよね。
ぐっすりと眠れない毎日が続き、リラックスできるはずの家の中でさえ、緊張感を感じながら避難道具を脇目にTVやインターネットをついつい見てしまう人もいることでしょう。
心理的ストレスを長期間受け続けると、ストレスに対抗するため、副腎皮質よりコルチゾールが分泌されます。さらにストレス状態は持続的な交感神経優位状態になりますので、心身のバランスが崩れないわけがありません。
闘争モードの交感神経が優位になっていると、細動脈も収縮し、末端組織に血流が行きにくくなりますので、頭痛を始め、関節の痛みや腰、首などの痛み、腹痛などが引き起こされることもあります。
こんな際には、クリニックFでも行っていますが、「痛みの悪循環」を断ち切るペインブロック注射が非常に有効な場合があります。
しかるべき関連医療機関に紹介状を書く場合もあります。
また、最近似たような御質問を何人かから受けました。
「先生は、痛みのメカニズムに関して本を書いていますが、トラウマのメカニズムと痛みのメカニズムは一緒なんですか?」
この御質問についてお答えしますね。
まず、トラウマとPTSDの違いが分からないと言われる方がいますが、「PTSD」とは Post Traumatic Stress Disorder(ポスト・トラウマティック・ストレス・ディスオーダー=心的外傷後ストレス障害)の略です。
「PTSD」の方が直後に引き起こされる生体ストレス反応までを包括した表現なのですが、現在使われている「心的外傷・トラウマ」の意味においては、基本的には同じものと考えてよいです。
確か、以前のブログにも書いたことがあるのですが、まずそもそも「痛み」とは何か、ということをクリアにしていきましょう。
世界疼痛学会(IASP)で決定された、「痛みの定義」という ものがあります。
それによると
「「痛み」とは、実質的、または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはそのような経験から表現される不快な感覚、または情動経験をいう。」 と定義されています。
「情動経験」・・・日常生活でなかなか聞きなれない言葉ですが、“情動”とは短時間で強く作用する脳とホルモンや免疫系、生体物質における興奮状態としての「生理反応」であり、わかりやすく定義すると「感情の動き」ということになります。
つまり、痛みとは「感覚」であると同時に、それに伴う「感情の動き」でもある、ということなのです。
また痛みの知覚が、脳の中では「視床」と呼ばれる部位で感知されることが多いのはご存知の方もいるとおもいます。
しかしながら、
この「痛みによって引き起こされる情動反応」
さらには
「痛み刺激の予知と回避についての学習」
といった、感知された痛みに対するより高次元な脳反応には、大脳辺縁系の一部の「前部帯状回」という部位が関わっています。
心的ストレスは、「心が痛い」といった表現をしますよね。
その言葉通り、心的ストレスを受けた場合、fMRI (functional Magnetic Resonance Imaging=機能的磁気共鳴画像)を利用して、脳のどの部位が活動しているのかを機能分析すると、この「前部帯状回」が痛み刺激を受けた場合と同じように反応することが分かっています。
「トラウマ」と「痛み」によって引き起こされる情動、つまり脳における反応メカニズムはほぼ一緒なのです。
これはむしろ、人間の進化の過程で、生体にとって最も脅威となる「痛み」を感じるために発達した「痛みの脳回路」が、同じように社会生活の中で最も脅威になる「心的ストレスのための脳反応回路」に、「転用」されたと考えた方が良いのでしょうね。
人類が社会生活を初めて早4000年の歴史があります。進化の過程による対応策の1つだったのでしょう。こう考えると不思議ですね。
ただし、今回の震災を考えた場合、それによって受けた心の痛みとからだの痛みとでは、その癒すべきタイミングは、多少異なるかもしれない、というのが僕の見解です。
心も体も、痛みをメカニズム的に癒し、傷を再生させるためには、自律神経を整えることがどうしても必要です。
闘争と逃走の神経=交感神経は、いついかなるときに震災が起きても逃げられるよう日々準備を整えておかなければならない昨今のために、現在日本に住むどんな人の体の中でも日夜フル稼働していることでしょう。
しかしながら、Relax & Digestの副交感神経を十分に作動させ優位にしない限り、傷はなかなか癒えてはくれません。
身体的な傷や痛みは、自律神経の状態に関わらず、西洋医学的な治療薬でもって早期解決する事が日常生活を送る上でも、からだの機能的にも求められる場合があります。
けれど、災害によって心に出来てしまったトラウマのケアをしていくときには、こうした社会状況も考えながらのケアが求められると僕自身は思うのです。類似した状況が続き、交感神経が優位であることを刻々と求められる状況では、痛みを根本的に癒すことは難しい。
つまり、ある程度余震や原発状況が落ち着き、日々の生活への不安や恐怖が遠のいてから・・・せめて枕元に避難道具を置かないと落ち着かない夜が去ってからの方が、有効的な治療ができると考えています。
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数日前のブログにも報告した通り、ニキビ跡などのスカー治療に対する演題は、ソルタメディカル社のフラクセル3DUALの演題が圧倒的に多く、この機種の優位性は変わらない様に思いました。
ちなみにこちらは僕の今年の発表演題です。
フラクセル3DUALを利用した、ニキビ跡と肝斑治療についてです。
フラクショナルレーザーは
『ヒーティングによる細胞活性化』
『ネクローシスによる細胞入れ替え』
『アブレーションによる細胞蒸散』
の3つの生体反応のバランスが大事で、機器の持つ波長によってどれが長けているかが違います。
ちなみに、光治療は『ヒーティング』
フラクセル2は『ネクローシス』
CO2フラクショナルは『アブレーション』を
おこすことが主な作用機序です。
フラクセル3 DUALは特に
1550nmエルビウムレーザーで『ネクローシス』
1927nmツリウムレーザーで『アブレーション』
を行うことで治療をするのですが、
やはりエルビウムドープと、1927nmのツリウムドープの二つの波長を独立して利用できるのは、メリットがありますよね。
CO2フラクショナルレーザー機器は、ここ数年、あまりに数が多くデビューしたため、演題は逆に減ってきました。
ただし、機種としては注目すべき第二世代の機種が出てきています。
シネロン/キャンデラ社のCO2REや
DEKA社のSmartXIDE2
この辺りはフラクショナルCO2レーザーとしては注目機種ですね。
そして、米国FDAの認可が下りるのを待つばかりの「イントラセル」
のブースもありました。
会場で目立っていたのは、スタッフ全員が西部劇のような帽子をかぶって、テキサス風だったサイトン社。
いい写真を撮ってきたつもりが、ピンボケだったのです(涙)。
皆この絵のような服装だったので、インパクトがありましたよ。
サイトン社のフラッグシップの機種であるジュール。
こちらのフラクショナルレーザーも、技術力開発力を共に持つサイトン社ですので、2970nmのエルビウム以後の波長デビューが待たれますね。
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今年のASLMSの演題は、例年よりも数が少なかったのですが、
「血管系病変(ヘモグロビンによる赤)に対するもの」
「スカー(ニキビ跡など)に対するもの」
「痩身に対するもの」
の三つの分野で進歩があったように思います。
まず血管系病変に対してですが、
先月の米国皮膚科学会(AAD)のブログでもふれましたが、パロマ社の「MaxG」の演題が多くありました。
MaxGは、レーザーではなくて光治療器ですが、ヘモグロビンに集光しやすいようにパワーバンドが調節されているのです。
ここ数年、ヘモグロビン系の治療ではダイレーザーに代わる新たな機種が模索されていますが、米国レーザー会の重鎮の一人であるエミル・タンゲッティ 医師も「MaxG」を強く推薦していました。
エミル・タンゲッティ医師は僕が米国皮膚科学会(AAD)に入会するときに推薦状を書いてくれた一人です。発表は信頼できますね。
この機種はクリニックFでもテスト済みです。非常に好印象。
もう一つ、こちらも米国皮膚科学会(AAD)ブログでふれましたが、米国キュテラ社も血管系疾患を対象とした532nmの波長のレーザー機器「エクセルV」をデビューさせました。
友人でもあり、エクセルVの開発者Scott Davenport工学博士(右)にもいろいろと質問しました。
血管系に強い532nmの波長で、ここまで細かい設定が可能な機種は現行ではありません。
新しい機種なので、アジア人に対するパラメーターの設定には時間がかかると思いますが、興味深いですね。
クリニックFでも、今年は赤系統の疾患に効果のある「MaxG」か「エクセルV」のどちらかを導入したいと思っています。どちらにするかはもう少し考慮してみますね。
スカーと痩身については次のブログで。
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今日は暖かいですね。
今朝は千代田区役所に寄ってからクリニックFに出勤してきたのですが、九段と靖国神社の桜はもう少しで満開。草花の力を感じながら歩いてきました。
さて、先週訪れた、米国レーザー医学会の報告をしてしまいますね。
第31回米国レーザー医学会、今回の学会会場は、アメリカはテキサス州にあるグレープヴァイン 「GAYLOAD TEXIAN」というコンベンションセンター兼宿泊施設でした。
ダラスフォートワース空港から車で20分のところにあります。
グレープヴァイン自体がとても小さな町で、一番大きな通りを車で走ったのですが、こんなふうに素朴な感じです。
コンベンションセンターはこんな場所。
この大きな建物の中に屋根のある庭があり、全天候に対応しています。
ホテルの部屋から見るとこんな感じでした。
通りを超えると、学会会場になります。
まずは大きな看板の下で写真を一枚。
学会での出来事は、次のブログで。
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今回の学会出張はNYC出張と飛び石になりましたが、ダラス空港経由で、グレープヴァインの米国レーザー医学会より無事帰国しました。
ダラスから成田までは、アメリカンエアラインで直行便があるのですね。
これは便利で助かりました。
クリニックFは長いお休みをいただきましたが、本日より通常通りの診療となります。
学会での出来事は、またこのブログにあげてゆきますね。
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テキサス州グレープヴァインで開催されている米国レーザー医学会の参加も二日目を迎えていますが、残念ながら最終日を残して一日早く明朝帰国します。
この学会は、レーザー機器を中心に、Science Technology Medicine (科学、技術、医学) の三分野を標榜する世界最大の学会。
本日は、新たなフラクショナルレーザー機器、フラクショナルRF機器、脂肪に対する痩身の機器等の開発テストを引き受けている先生が発表する演題もあり、来年度のレーザー医療機器のトレンドを考える上で、非常に興味深いものもありました。
僕も演題を出した、フラクセル re:store DUAL (日本では フラクセル 3 DUAL)の演題も、機器別では最も多く出ており、海外でのこの機種の注目度が本当に高いことを、改めて気づかされました。
日本でフラクセル3が使用されるのは、ニキビ痕や、毛穴縮小治療、そして最近では肝斑治療が多いのですが、老人性疣贅、actinic cheilitis (光線性口唇炎)、3度の熱傷後の肌の再生治療などなど、上記以外の症例への適応の発表も沢山あり興味深く聞きました。
学会に参加してまた新たな知識を蓄えましたし、展示会場見つけた面白い機器もありますので、帰国後に写真入りで、またこのブログでご紹介させて頂きますね。
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朝7時に学会会場に行き、参加登録をしてきました。
コングレスバッジをもらって、今回の僕の発表演題である、フラクショナルレーザーの比較演題のアブストラクトが載ったプログラムも確認してきましたよ。
とりあえず一安心です。
今回、日本人ドクターの発表は、ざっと確認したところ僕を含めて4名のようです。例年以上に少ないですね。
会場で、久しぶりに顔を合わせる先生も、日本から良く来たね。
とか原発は大丈夫とか、声をかけてくれます。
“Welcome to our Congress”といって握手してくれるのですが、ウェルカムという聞き慣れた言葉がイントネーションを変えると、こういった意味にも使うのかと、改めて気づかされました。
米国レーザー医学会American Society for Laser Medicine and Surgery (ASLMS) は、思えばリーマンショックの直前、2007年に元祖フラクショナルCO2レーザーであるフラクセル:リペアが発売された頃が、最も学会として力のあったときなのではないでしょうか。
ここ数年、新規の画期的な機器が出てこないこともありますが、30年以上も続いた学会でありながら、参加者も減りつつあるのはとても残念です。
フラクショナルCO2レーザーの話に戻りましょう。CO2フラクショナルレーザー治療を行なったが、結果が出ないといったご相談をクリニックFでも良く受けるようになりました。ちょうどNY滞在中にも、同じようなご質問のメールを何通か頂きました。
ここで簡単にフラクショナルCO2レーザーについてまとめておきたいと思います。
この種のレーザーは、ここ数年、模倣品含めて実に50台以上も出てきました。
CO2レーザー自体は既に確立されたテクニックで、OEMでも作成出来ますので、コストが下げられます。
それこそ僕自身でさえ、単純に試算しても原価10000ドル(80万円)以下で、CO2レーザーに簡単なスキャナ機能をつけたのみの“疑似フラクショナルCO2レーザー”を作成することが出来るのです。
しかしながら、これらの疑似フラクショナルCO2レーザーと、一流のレーザー機器メーカーが作り上げたフラクショナルCO2レーザーは、設計構造が全く違います。
ニキビ痕治療を考えている方は、フラクショナルCO2レーザー治療と謳われていても、機器自体の性能にあまりに違いがあるので、安い施術にすぐに飛びつくのではなくて、機器選択に注意が必要だと思います。
世界の学会で様々な先生方とディスカッションしますが、現状販売されている機器で、効果が望めるフラクショナルCO2レーザー機器は国内外含めて4機種しかないと僕は思っています。
フラクショナルCO2レーザーの最新情報についてはまた別途、このブログで触れようと思っています。
今回は帰国の日程を一日早めたので、聞ける演題も丸一日分、減ってしまったのですが、今年のレーザー医学会の情報とトレンドをしっかりと押さえてこようと思います。
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