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2011年4月25日 (月)

レーザー治療 失敗

「レーザー治療 失敗」というキーワードで検索をかける方が多いのだそうです。

先輩のドクターから伺いました。

「レーザー治療 失敗」

う~ん、なかなかショッキングな言葉ですよね。それだけお悩みの方が多い、ということなのでしょうか。

「レーザー治療」で「失敗する」ということがクリニックFではないので、治療中の患者さんとこのトピックについてお話することはないのですが、レーザー治療におけるリスク、そして治療失敗の可能性については、ご来院前の患者さんからお問い合わせを頂いたり、聞かれることはあります。実際他院での治療で「これは失敗だ」と感じられている方もおいでになるようです。

レーザー治療の失敗とは、そもそも何でしょう?

約10年前のレーザー治療とは、

「強いレーザー光をQスイッチの様な極単パルスで照射して、表皮上の平坦なシミやアザの様な色素をとりさる治療」

もしくは

「色素性のイボの様な凹凸物を、CO2レーザーの様な蒸散系の機器と、局所麻酔を用いてとりさる治療」

もしくは

「レーザー脱毛」

のことを指しました。

こうしたレーザー治療における「失敗」とは、

「オーバーパワーによる火傷や色素沈着症」

「肌を蒸散させすぎて、表皮が再生せず肥厚性瘢痕となった」

ことが主でした。

こういった古い意味でのレーザー治療の失敗は、現在の最新治療機器を使用し、医師に経験と知識があり、適正なパワーで照射した場合、ほとんど起こりえない症状です。

追記で言えば、古いレーザー機器を使って治療した部位を、現在の新しい機器で再度治療をやり直すことも可能です。

現在世界各地のトップレーザークリニックで需要のある最新レーザー治療とは、

病変部のみではなく、治療域の肌全体に照射して、肌全体を若返らせることを目的としているものが主流となっています。

人間には60兆の細胞があるといわれていますが、その細胞ではそれぞれ、「サイトカイン」といわれる細胞間情報伝達物質が行き来するネットワークが形成されています。

より広い範囲にレーザーや光を照射することで、顔であれば顔の全ての皮下細胞を活性化させることが出来るのです。

日本では、レーザー治療というと「シミとり」や「脱毛」を連想する人がほとんどなのですが、

レーザー先進国の欧米では、「光老化(Photo Damage)」してしまった肌を「リジュビネーション (Rejuvenation)」つまり、「若返り」させることを連想します。

定期的に美容院やスポーツジムへ行くように、レーザークリニックで治療を行うのです。

クリニックFに定期的に肌のメンテナンスにいらしてくださる患者さんの場合

タレントやモデルさん、歌手、美容家、ファッションプロデューサー、政治家、実業家、接客業・・・のように、顔の露出がそのままビジネスの収支に関わってこられる方は3週間~4週間に1回(年間約12~15回)

こうした露出が特にビジネスと直接関係のない方は、人によって2~4ヶ月に1回(年間3~6回)

といった形で、御自身の生活に合った頻度で顔全体のレーザーの施術を行うことをおすすめしています。

僕自身も40歳が見えてきた頃から2ヶ月に1度はレーザーを照射するようにしていますが、おかげさまで実年齢より若く見えると言っていただくのはもちろん、時差ボケや学会準備で徹夜続きでへろへろなときにも疲れが見えづらいようで、患者さんや取引先とお会いするときに重宝しています。日々接客業でもありますから、お客さんである患者さんに疲れを悟られない、というのは大事だな、と思っているのです。

疲れて沈んでいる人よりは、元気で生き生きとしている人と仕事をしたいと思われるのは、ビジネスの常識でもありますよね。

ちなみに、この手の新しいレーザー機器は、「火傷をしない程度のエネルギー光をより広く、数多くショットすること」を目的にしていますので、上記の「レーザー治療の失敗」にあたる様な事例はまずありません。

また、一部の紫外線のように、刺激の強い波長や、ガンを誘発する様な波長は、フィルターを使用してそもそも機器から照射されないようになっていますので、長期にわたり安全です。

それでは最新医学のレーザー/光/RF治療による肌のメンテナンス、リジュビネーション (Rejuvenation)とはどんなことを行うのか?

それは次のブログでお話したいと思います。

世界最先端のレーザー情報がわかる

クリニックFオフィシャルサイトはこちらから

http://clinic-f.com/

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レーザー・光治療 」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しく拝見させていただいています。
レーザーで気になったことがあるのですが、ある医師が「最近の研究で、紫外線以外の可視光線や赤外線でも光老化してしまう事がわかったので、あまり頻繁に光を使うレーザーは使用しない」
と言っていました。
これは事実なのでしょうか?

すごく気になったのでレーザーに大変詳しい先生に御答えいただきたくご質問させていただきました。

投稿: あけ | 2011年6月25日 (土) 06時50分

あけ様

この発表とは、本年開催されたニューオリンズの全米皮膚科学会(AAD)で発表された、「可視光線と赤外光線による光老化の可能性」についてだと思いますが、実は僕のブログでも今年、この発表演題について詳しく触れています。宜しかったらバックナンバーをご覧下さい。

僕も発表の現場にいましたが、発表者は、光老化の可能性があることは述べましたけれど、そういった結論ではなかったですよ(笑)。

レーザー機器や光治療器を使用する診療は、新しい医学でもあるため、現在の医学部の教育ではほとんど触れられていないのです。

僕のように米国や欧州のレーザー治療専門医資格を取る様なオタクな医師は日本にはほとんどいません。

大学病院で教育されないため、日本で特に肌を改善するためのレーザー/光治療を行うための医学/工学知識は、一般の医師はもちろんのこと、まして皮膚科医師にも良く理解されていないのが現状です。

どんな日本の医者も、レーザー/光機器を購入して初めて、レーザーの勉強を始めるわけです。

どんな治療でも功罪があります。

良薬口に苦し。

例えば、毛穴、ニキビ跡、シミ、アザ

これらのそれぞれの症状に対して、特定の波長のレーザー光治療器を利用して、メリットとデメリットのどちらが多いか??

常に考える必要があるのです。

僕も、レーザー治療特性を考えて、光老化(デメリット)の方が多くなるならばその疾患についてはレーザーは選択しませんね。

よりデメリットが少なく、よりメリットが多い治療法を統計学的に選択するのが、医学であり、治療というものだと思います。

投稿: 管理者 | 2011年6月25日 (土) 11時14分

お忙しい中返答ありがとうございます。
インターネットなど色々な情報が飛び交うなか、何が正解で何を信じてよいかわからなくなってしまっておりすごく悩んでいましたが、先生に返答頂き安心しました。ご多忙の所ありがとうございました。

投稿: あけ | 2011年6月26日 (日) 17時13分

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