ASLMS米国レーザー医学会 2011⑤ スカー(ニキビ跡など)に対する注目演題
数日前のブログにも報告した通り、ニキビ跡などのスカー治療に対する演題は、ソルタメディカル社のフラクセル3DUALの演題が圧倒的に多く、この機種の優位性は変わらない様に思いました。
ちなみにこちらは僕の今年の発表演題です。
フラクセル3DUALを利用した、ニキビ跡と肝斑治療についてです。
フラクショナルレーザーは
『ヒーティングによる細胞活性化』
『ネクローシスによる細胞入れ替え』
『アブレーションによる細胞蒸散』
の3つの生体反応のバランスが大事で、機器の持つ波長によってどれが長けているかが違います。
ちなみに、光治療は『ヒーティング』
フラクセル2は『ネクローシス』
CO2フラクショナルは『アブレーション』を
おこすことが主な作用機序です。
フラクセル3 DUALは特に
1550nmエルビウムレーザーで『ネクローシス』
1927nmツリウムレーザーで『アブレーション』
を行うことで治療をするのですが、
やはりエルビウムドープと、1927nmのツリウムドープの二つの波長を独立して利用できるのは、メリットがありますよね。
CO2フラクショナルレーザー機器は、ここ数年、あまりに数が多くデビューしたため、演題は逆に減ってきました。
ただし、機種としては注目すべき第二世代の機種が出てきています。
シネロン/キャンデラ社のCO2REや
DEKA社のSmartXIDE2
この辺りはフラクショナルCO2レーザーとしては注目機種ですね。
そして、米国FDAの認可が下りるのを待つばかりの「イントラセル」
のブースもありました。
会場で目立っていたのは、スタッフ全員が西部劇のような帽子をかぶって、テキサス風だったサイトン社。
いい写真を撮ってきたつもりが、ピンボケだったのです(涙)。
皆この絵のような服装だったので、インパクトがありましたよ。
サイトン社のフラッグシップの機種であるジュール。
こちらのフラクショナルレーザーも、技術力開発力を共に持つサイトン社ですので、2970nmのエルビウム以後の波長デビューが待たれますね。
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