理性の限界
おはようございます。今日もクリニックFの診療日です。
今日は朝早く目が覚めたので、週末に本屋で購入した高橋 昌一郎氏の「理性の限界」という本を一冊読みました。
数年前に出た本ですが、話題になった本ですよね。昨年には続編の「知性の限界」という本も出ました。
人間が、あらゆる問題を理性的に解決できる日はやって来るのか? という哲学的な問題に対して、
「選択」の限界
「科学」の限界
「知識」の限界
の三つの章を設け、数名がディベートをしている形式で書かれたもの。
こういうスタイルだと、僕のような読者にとっては読みやすくなります。
それぞれの章で、
■アロウの不可能性定理
■ハイゼンベルクの不確定性原理
■ゲーデルの不完全性定理
・・・と、人類が到達した三つの限界論が引用され、議論をさらに興味深くしています。
震災後という、あらゆる人間の価値観ががらりと変わってしまうような状況の後にこの本を読んだので、いろいろと考えてしまいました。
特に、「選択の限界」については思うところがありました。
僕のように小さなクリニックを経営している人間でさえ、時に治療上の選択や、経営上の選択を、迫られるときがあります。
今まで培った経験と知識を総動員して、確実に理論的だと思われる選択をしたとしても、それが正しい選択であったかどうかは後々までわかりません。
選択をするためには、まず、選択肢を想定しなければなりませんが、その選択肢さえ思い浮かばない時もあるのですから。
または、ごくごく限られた選択肢の中から――例え、その中に自分の本意が反映されるものがただのひとつもなかったときにでも――たったひとつを選ばなければならないことも、ままあります。
とはいえ、選択の限界があるからこそ、人間は知恵を使うのかもしれませんし、こうした試行錯誤や工夫も、人生を全うする、そして仕事をする醍醐味のひとつ。
選んだ道のひとつが、思いがけない場所に自分を導いてくれることもありますからね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
哲学的な話はさておき、現実的な話をすると(笑)
クリニックにとって、そして僕自身の医師人生にとっても大きな選択のひとつに、このブログでも何度も書いていますが、導入する機器の選択が挙げられます。
ちょうど今月クリニックFでは、いくつか新たに購入するレーザー機器を決定しようと思っているところです。
予算も限られていますので、どういった機器を現在のクリニックに選択するべきなのかということを、ここしばらくずっと考えています。
一台は数日前のブログにも書きましたが、クリニックで最も人気のあるレーザー機器を、そのまま新品に入れ替えるという選択をしました。
新品のトリニティやギャラクシーで施術をすると明らかに結果が変わりますね。
クリニックFでは、特にこの施術に関してはリピート患者さんが多いので、皆効果の違いに喜んでくれています。
しっかりとした治療がしたければ、レーザー機器も2年以内に変えてゆくべきなのかもしれません。
ここ数年、機器購入の一つ基準にしていることは、
新たな技術が開発された場合、または新たな治療法が発表された場合、
一流メーカーの開発した本家のものを購入し、他社の追従品は買わない。
ということです。
医師としても、技術者としても、新たな技術や知識に対して敬意を表したいですからね。
事実、クリニックFに導入されているレーザー機器は、すべて世界一流のスタンダードに叶っています。
ニューヨークでも、LAでも、パリでも、ミラノでも、ロンドンでも、香港でも、シンガポールでも、一流のレーザークリニックに設置してある布陣に勝るとも劣らないラインアップが、クリニックFには常に揃っているのです。
世界最先端のレーザー情報がわかる
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 耳つぼダイエットの本が本日より発売されます(2016.11.29)
- 日経BPムック別冊「ほうれい線は消せる!」に掲載されました(2014.06.13)
- フレグランスジャーナル誌への論文最終校正が終わりました(2015.03.18)
- Escherの飛び出す絵本(2015.03.17)
- 日経ヘルスに掲載されました(2014.07.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント