「THE ART OF PIANO」イグナツ・ヤン・パデレフスキ
おはようございます。曇り空ですね。今日もクリニックFの診療日です。
今日は「THE ART OF PIANO」という20世紀を代表するピアニストの映像を集めたDVDから聴いています。偉大なピアニスト達をどこにいても動画で観られる・・・というのは、この時代ならではの贅沢ですよね。
106分のオムニバス形式のインタビューと演奏映像なのですが、昨日紹介したアルフレッド・コルトーの映像も入っています。
昨日のブログで中村紘子さんの話をすこし書きましたが、それでふと昔読んだ「ピアニストという蛮族がいる」という彼女の本を思い出して、このDVDを久しぶりに探してきたのです。
ちなみに、この本は僕がいまさら言うまでもないですが、名著です。読まれたことのない方にはお薦めします。
さて、このDVDで最初に紹介されているピアニストのイグナツ・ヤン・パデレフスキは1860年生まれ。
ピアノを本格的に習い始めたのは24歳の時だったのだそうですので、テクニックが優れているよりは、長い髪で、気品のある演奏姿が、フランツ・リストが作り上げた「ピアノリサイタル」というビジネスモデルに見事に合致したのでしょう。
1887年にウィーンで果たした公式デビューから世界的なツアーに出て、ピアノ史上最大の興行収益を上げ、ホロヴィッツの出現まで、半世紀もの間ピアニストの代名詞となったと言います。
パデレフスキの演奏をライブで聴いた初めての日本人は、瀧廉太郎だったといわれていますね。どんな感想をもったのでしょうか。
演奏家として活動したのち、1919年に短い間ですがポーランドの首相という要職に就任したという、ちょっと珍しい人物です。
パデレフスキ (1860-1941) は、首相退職後、ハリウッド映画にも出ましたので、スターオブハリウッドにも名前が刻まれているのですよ。
スターの中にレコードプレーヤーが彫り込まれていますよね。
その他、19世紀から20世紀初頭に生をなし、興行成績を上げたこれらのピアニストの映像と演奏が収録されているのです。
■ヨーゼフ・ホフマン (1876-1957)
■セルゲイ・ラフマニノフ (1873-1943)
■ベンノ・モイセイヴィチ (1890-1963)
■ウラジーミル・ホロヴィッツ (1904-1989)
■ジョルジュ・シフラ (1921-1994)
■マイラ・ヘス (1890-1965)
■アルトゥール・ルービンシュタイン (1886- 1982)
■フランシス・プランテ (1839-1934)
■アルフレッド・コルトー (1877-1962)
■ヴィルヘルム・バックハウス (1884-1969)
■エトヴィン・フィッシャー (1886-1960)
■エミール・ギレリス (1916-1985)
■スヴャトスラフ・リヒテル (1915-1997)
■アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ (1920-1995)
■グレン・グールド(1932-1982)
■クラウディオ・アラウ (1903-1991)
■アニー・フィッシャー (1914-1995)
収録されたピアニストは前世紀を代表する人ばかりで、まさにお宝もののDVDですね。
世界最先端のレーザー情報がわかる
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