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2011年7月12日 (火)

2011年6月イタリア出張38 フィレンツェ5月音楽祭最終日

さて、今週は金曜日の夜まで東京にいる僕ですが、なんとか今週中にイタリア出張記を終わらせたいと思います。おつきあいください。

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フィレンツェから日帰りでミラノに行った日、翌朝の帰国を控えて最後のイヴェントが待っていました。

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フィレンツェ5月音楽祭(マッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ)のチケットをとっていたのです。

この日6月23日は偶然にも今年の音楽祭最終日でした。

初めて行くフィレンツェ コムナーレ劇場。

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開演を前に多くの人が待っていました。

ところで、ちょっと話はずれますが、「オペラ発祥の地」はフィレンツェだということをご存知でしたか?

これは、どこからどこまでをオペラであるとし、その概念を定義するかにもよって諸説あると思うのですが、

「16世紀末に世界で初めてオペラが上演されたのは、フィレンツェである。」

という説があるのです。

興味深いですね。

話を戻しましょう。

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「フィレンツェ5月音楽祭」は、1933年に始まった、毎年4月から6月にかけて開催される音楽祭で、ヨーロッパで開催される音楽祭の中でも重要なもののひとつとされています。788

このフィレンツェ5月音楽祭管弦楽団は、リッカルド・ムーティ―に次いで、1985年よりズービン・メータが音楽監督として率いています。

メータはインドのボンベイ出身。ウィーンのニューイヤーコンサートでも指揮を振っていますし、巨匠の一人ですよね。

思い返せば僕が初めて買ったCDは、メータのものでした。懐かしいなあ。

コムナーレ劇場に少し早く着きましたので、食堂に向かいます。

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ワインと一緒に軽い食事もいただきます。

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古くからの劇場ですので、昔のポスターが貼ってあるのはスカラ座と同じです。

劇場にはオペラで使われた衣装のデザイン画が残っていました。

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会場は歴史を感じさせるものでした。

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最終日は残念ながらメータの指揮ではなく、ソプラノ歌手マリエッラ・デヴィーアが歌う演題でした。

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最後の日の舞台だったので、地元イタリア出身の人が選ばれたのでしょう。

隣の席の人も、ブラボー!!を連発していました。

皆イタリア人らしく、楽しそうにリラックスした雰囲気で聴いているようで、クラシックを楽しむ土壌があるのだなと思いましたよ。

東洋人はほとんどいませんでしたが、それもヨーロッパの音楽祭では最近珍しいですね。

フィレンツェ最後の夜を楽しむことができました。

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皆楽しそうに帰ってゆきます。

さて、いよいよ翌朝に出発となります。

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コメント

藤本先生、

初めてコメントさせていただきます。

ニーノ・マチャイデについて調べていたときに偶然こちらのブログに出会いました。

先生のイタリア出張記、とてもとても興味深く拝読しております。

スカラ座のアッティラ、指揮者のニコラ・ルイゾッティに指導を受けた経験があり、またレオ・ヌッチが大好きなので、私もどうにか観に行けないかと画策しましたがダメでした。先生がご覧になった日はヌッチではなかったようですが、うらやましいです

しかも、今日のブログは、写真をよくよく拝見しますと、デヴィーアのコンサートだったのですね!しかもマリア・ストゥアルダ、アンナ・ボレーナ、ロベルト・デヴェリューと彼女が今、十八番としているものばかりですね!

あまりにうらやましくなって、コメントさせていただきました

ブログを拝見すると、超ご多忙なスケジュールの合間をぬって劇場に足を運んでいらして、そのパワーにも脱帽です。

先生のクリニックのある四ツ谷は、私が小学校から高校まで通った母校があり、なんだか勝手にご縁を感じております。

いつの日か、頬にできたシミを取りに先生のクリニックの扉を叩く日が来るよう、がんばって仕事します。

猛暑の日が続いておりますので、先生にはどうぞお大事になさってください。

初めてのコメントにもかかわらず、長々と書きまして失礼いたしました。

投稿: kakizawa | 2011年7月12日 (火) 19時03分

柿澤さま

ブログ拝見させていただきました。

プロの声楽家の方よりコメント頂けるなんて、幸せです。

四ッ谷で暮らしていらっしゃったなんて、偶然ですね。そして、柿澤さんの大学と大学院の御先輩方でも、幸いなことにクリニックFに通ってくださる方が何人かいらっしゃいます。そういった方と舞台の裏話なんかをお聞きする時に、医師をやっていて良かったなあと、1クラシック音楽ファンとして思います。

専門家の方からみて、僕のオペラ談義は素人そのもので、本当にお恥ずかしいのですが、海外の学会期間中に、良い演奏を聴くのが趣味で、時間を作っては聴きに行ってますので、良いものは良いと感じる力は培って来たと思っています。

フィレンツェの五月祭では、実はデヴィーアの声の調子が今ひとつだったのですが、是非とも訪れたかった音楽祭だけに、本当に良い体験でした。

またコメント頂ければ嬉しいです。ありがとうございました。

藤本 幸弘

投稿: 管理者 | 2011年7月12日 (火) 23時36分

藤本先生

ご多忙のところコメントにご返信くださり、ありがとうございます。

大変嬉しく思い、拝読いたしました。

また私のブログもご覧くださったとのこと、ありがとうございます。

先生のところに通っていらっしゃる芸大卒の歌手の方・・・きっとあの方だろうな、などと何名かの顔が思い浮かびました。オフレコの舞台の裏話は楽しそうですね。

先生のオペラ談義が素人だなんて、とんでもないです!先生のように、世界中の超一流の音楽を聴いて耳を養っている人は、そうそういないと思います。

ですので、先生のレビュー、これからも楽しみにしております。

今週でイタリアは終了とのことでちょっと寂しいですが、、、
オペラ以外の話題も、お写真もたくさんで、イタリア疑似旅行をさせていただいているようで、とても楽しいです。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

柿澤寿枝

投稿: kakizawa | 2011年7月14日 (木) 08時42分

柿澤さん

専門の声楽家の方にそんな風に言って頂くなんて、励みになります。ありがとうございます。

僕はヴェローナのような野外の円形演舞場で聴くオペラが好きだったのですが、ある声楽家の方が、外気で歌うと喉の負担がひどく、声を傷めてしまうので、なるべく受けないようにしているとおっしゃっていたのが非常に印象に残っています。

プロとは、聴き手の気づかないような数多くのことを感じながら、常に繊細な配慮を様々なものにされているのでしょうね。

また柿澤さんのブログも読ませていただきます。

音楽の神様の下いつかどこかでお会いできることを楽しみにしています。

投稿: 管理者 | 2011年7月15日 (金) 18時30分

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