Broadway Musical A Chorus Line
診療の合間や終了後に時間を取れるときは(最近は大学院もあってなかなか難しいですが)、東京でもミュージカルや映画、コンサートなどを観ています。
この夏に観たものをいくつか書いてみますね。
ひとつは、大好きなミュージカル「コーラスライン」。
クリニックから程近い赤坂での上演ということで、抜け出して行って来ました(笑)。
ぼくがミュージカル「コーラスライン」を初めて観たのはいつだったでしょうか?
「ドリームガールズ」でも知られるマイケル・ベネットによる、ミュージカル界の最高学府ブロードウェイを目指す、様々なバックグランドを持った人たちのインタビューを軸に展開する作品。
アメリカンドリームを実現するために、厳しいレッスンに明け暮れる毎日を送るダンサーが集まったとあるオーディション。
夢を見ながら実力勝負の世界で勝ち残ろうと、誰もが前向きで熱かった良き時代のアメリカがこの作品に集約されている気がします。
夢は叶うもの、そしてたとえ間違えたり挫折しても、やり直そうと頑張ればもう一度チャンスを掴むことはできる、というメッセージが込められた作品なんですよね。
しかし、バレエやオペラのオーディションとは違って、こうしたエンタテイメントに置けるダンサーのオーディション風景というのは、やはりアメリカが舞台であればこそのリアリティのように思います。
マイケルジャクソンの「This is it」DVDの特典ディスクにも厳しいオーディションの中で、役を勝ち取った出演者たちの喜びにあふれたインタビューが収録されていましたが、背後に控える層の厚さがこちらからも見えるようで、その熾烈な戦いを勝ち抜くことの意味が伝わってきます。
ちなみにコーラスラインとは、コーラスつまり役名のないキャスト達が、ダンス等でこれより前に出ないようにと引かれるラインのこと。メインキャストとコーラスを隔てる象徴ともなっていますが、このラインを超えるかどうかが、言葉で表現できないほどの大きな隔たりとなるのです。
ミュージカル「コーラスライン」でもすこしエピソードがあったように、5年後10年後自分はどうしているんだろう? 怪我をしてしまったら? 踊れなくなってしまったら? 自分の代わりはいくらでもいる世界、だからこそこの瞬間にすべてを出し切らなければ・・・。
単なる趣味や生きがいではない、仕事として踊ることへの誇りとある種の刹那的な焦燥感に、観ているほうもついつい感情移入してしまうんですよね。
「コーラスライン」は、20世紀のブロードウェイ・ミュージカルを代表するともいえる作品です。
75年の初演の際には、オフブロードウェイからわずか3か月でオンブロードウェイに劇場を移動。
76年度トニー賞では最優秀作品賞、振付賞を含む9部門を受賞。同年ピュリツァー賞やニューヨークドラマデスク批評家賞も受賞したのです。
初演は合計6137回、15年間にも及ぶブロードウェイのロングラン公演を記録しました。これはまずは約18年間ロングラン公演、連続上演回数7485回の「CATS」に、そして現在も続けて公演されている「オペラ座の怪人」に抜かれてしまいましたが、偉大な記録です。
06年にはリバイバル版が上演され、08年のブロードウェイ閉幕後には、日本を含む世界ツアーが行われましたが、09年に次ぐ、再々来日。
現在赤坂サカスのACTシアターで今週末8月21日まで公演がされているのです。
期間中にもう一度観たいくらいですよ。
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