■EADV 2011in Lisbon,Portugal ⑩ ポルトガルの伝統菓子エッグタルト
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EADVリスボンの学会会場の前を流れるテージョ川
橋の向こうに見える十字架は、ブラジルのリオデジャネイロのキリスト像を模して1959年につくられたものなのだそうです。
ブラジルの宗主国はポルトガルでしたものね。
このテージョ川のほとりは地域住民の憩いの場でもあります。
三輪車に乗った孫と一緒に歩いているおじいさんとかをみると、日本と風景が一緒ですね。
ヨットが出ていたり
船を引き揚げるクレーン車でしょうか?
この学会会場のあるベレンという土地は、リスボン市内からちょっと離れているのですが、ジェロニモス修道院があることで有名です。
修道院に向かって3kmぐらい歩きました。
街並みも綺麗です。
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今回のEADVで参加したセッションの一つが、デンマークのEllipseという光治療器のメーカーが新しく出したEllipse MultiFlex +(エリプス マルチフレックス プラス)です。
今回は、ドイツのミュンヘン技術大学皮膚科レーザー部門(The laser unit of the department of dermatology, Technical University of Munich)で Haut & Laser Clinicの開設者であるProf. Michael Drosnerが講演を引き受けていました。
エリプス社は、本家イスラエル・ルミナス社のフォトフェイシャル(IPL)を超えるという目的で作られた、「I2PL」という光治療器を製造しています。
I2PLは、国内にもファンが多く、非常に評価が高い光治療器ですよね。
レーザー機器と違い、フォトフェイシャル、I2PL、パルストライト、フラッシュランプ、APLなどと呼ばれる光治療器は、レーザーとは違って単一波長ではないので、どの機種が性能的に優れているか評価が難しいです。
I2PLが、ほかのIPLと違って優れた特徴を持つ点としては、
二枚のフィルターを使用することで光源の波長の上下を区切っていること。(これはパロマ社も同じ技術を利用しています。)
さらに、火傷をおこす可能性があるオーバーパワーになるパルス時間を、照射エネルギーを均一にすることでなくしたこと。
という記載がWEBあります。
思えば1999年のフォトフェイシャルの発売以来、10年が経過していますので、光治療器の技術自体は各社肉薄しています。
どちらかというと、光治療器はその機器を使い慣れた職人のような医師が使用するかどうかで、治療効果が大きく変わる施術と言えるでしょう。
もともとフォトフェイシャルに代表される光治療器はシミを取るために使用されてきた機器ですが、現在は脱毛や組織のタイトニング(コラーゲンやエラスチンの増加作用)に使用される機会が多くなりましたね。
このI2PLをベースに血管治療用のロングパルスNd:YAGレーザーを付加したのがこの新しいEllipse MultiFlex +です。
新しく血管治療用に付加されたNd:YAGレーザーの解説をしていましたが、
「同じ波長のNd:YAGレーザーでも、メーカーにより照射時に形成されるパルスに違いがある」という点が強調されていましたよ。
全く同じスペックのレーザー機器が、各社で違う反応をする現象がよくあるのは常識とも言えることですが、同じ機種を使用していても、複雑な構造だけに、機器に劣化が起こっている可能性が非常に高い。
つまり、レーザー機器は製造年月日で性能が変わると考えたほうが良いのです。
クリニックFでは機種によっては、2年以内に機器を丸ごと買い替えますが、それもそのような意味合いがあるのですよね。
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学会会場にあった看板は、この様に大きなものでした。
開場時間とともに会場に入ったのですが、とにかく人が多かったですね。レジストレーションをするのにも1時間待ちといった感じです。
列に並んでいたときも、何人もの人が「ドクターフジモト!」と声をかけてくれました。
ポルトガルで開催されたのもあって、展示場はそんなに大きくはなく、
このようなホールで行われました。
さっと見たのですが、新しいレーザー機器はあまりありませんでしたね。
そんな中、深紅の展示場を作っていたイタリアDEKA社。
欧州系のレーザー会社ですので、このヨーロッパ皮膚科学会では、大きなブースを出していましたよ。
工学博士でデカ社のレーザー機械を設計しているマウロに会いました。
「疲れたらいつでもブースに来てもらっていいよ。」
と言ってくれました。
実はマウロとは今後、フランス語で書かれたレーザーの教科書を翻訳して出版する仕事を一緒にするかもしれないので、その進捗状況などについても情報交換をしました。
今回学会会場講演ブースは、写真を撮るのが禁止になっていました。
こうしたことは年々厳しくなっています。
学会に行くとき、興味深かった講演内容を写真に残せると、後々の見直しが出来るのですが、ちょっと残念でしたね。
それにしてもこの学会会場は、リスボンを望むテージョ川の目の前にあり、素晴らしい立地にありました。
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今年のEADV、リスボンの学会会場は、ダウンタウンから離れた場所にありました。
宿泊したホテルのスタッフに聞くと、会場までは地下鉄と市電を乗り継いでいくことができるようです。
初めての街を把握するのに良さそうなので、そのアクセス方法でトライしてみることにしました。
まだ薄暗いうちにホテルを出発し、歩き始めます。
間もなく、青い空が。
坂の多いリスボンの街を歩いていると
なんだか以前に来たことのある国のどこかに似ているなあ
・・・という感覚がやってきました。
考えてみれば、そう
香港の横にあるマカオです。
マカオはポルトガル領でしたものね。
1kmぐらい歩くと、リスボンの街が見渡せるエドゥアルド7世公園に出ました。
ここの地下から地下鉄に乗ります。
こんなクーポンを0.5ユーロで買い、お金をチャージします。
リスボンの地下鉄の路線は4本。
地下鉄は、この四つの図形と色で、観光客にもわかりやすく色分けされています。
まずは青路線に乗り、緑路線に乗り換えます。
海沿いの緑路線の終着駅で降り、
さらに市電に乗り、
学会会場まで揺られること15分。
地図によると、この橋のふもとにコンベンションセンターがあるはずです。
ようやく今年のヨーロッパ皮膚科学会(EADV)会場にたどり着きました。
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おはようございます。
今日10月27日(木)はクリニックFの休診日です。
いつもはこの木曜日を使って大学院に行くのですが、ここ一年でかなりまとまったデータが揃いましたので、いよいよ工学博士論文に向けての論文書きをスタートしようと思い、朝から資料などまとめるために東京の自宅で作業しています。
これからどこに籠るのか、考え中です(笑)。
大安の明日28日は、通常であれば診療を行う金曜日なのですが、クリニックF開業当時から手伝ってもらっているナースの結婚式が横浜でありますので、臨時休診を頂いています。すみません。これから主賓のスピーチも考えないとなあ...。
そして、タイのバンコクで開催される予定だった学会が延期になりましたので、29日の土曜日からはまた通常診療となりますので、またよろしくお願いいたします。
さて、2011EADV in ポルトガルブログ、続きを上げてゆきますね。
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ポルトガル到着翌日。
時差の関係もあって、目が覚めたのは日の出前。
昨日は真っ暗だった窓の外には、美しいオレンジ色の屋根がたくさん見えます。
本当に素晴らしい夜明けで、幸先の良いスタートを切ることができました。
リスボンでは、きっと良いことが起こるんではないでしょうか?
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今日の日経新聞でもタイ洪水の話題が出ていましたが、
大変な状況ですね。
バンコクは友人も住んでいますし、毎年学会で訪れていた都市なので、とても気になります。
実は今週の30日日曜日から11月3日にかけて、タイのバンコクで開催されるIFSCCという学会で僕は発表をする予定でした。
ですが、今日、正式に学会の延期をするというレターが学会会長から届きました。
Dear All,
The IFSCC2011 organizing committee is regretfully sorry for such sudden notice of postponing the IFSCC 2011 Conference. We do greatly appreciate your understanding of the situation.
As of now the mass amount of water overflowing down from the north of Thailand is becoming more and more fearsome to the Bangkok citizens as it will reach the capitol in the matter of hours to days. This is a very difficult time for whole Thailand, even in central area of Bangkok is still saved from flood.
The security of all guests and participants of the IFSCC 2011 is our first major priority to realize. Secondly, we fully intend to organize this event to its potential; therefore, the IFSCC2011 organizing committee agrees to postpone the IFSCC 2011 Conference. All of you will be consistently informed of further information regarding the event and the new official date of the event will be announced shortly.
We thank you for your kind understanding and cooperation, and look forward to seeing you soon.
Sincerely Yours,
Panvipa Krisdaphong
本当に心配です。
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おはようございます。
今日10月26日もクリニックFの診療日です。
先週訪れたポルトガルのブログをすこしづつアップしてゆきますね。
出発時の成田の天候はあいにく曇り。今回はロンドン・ヒースロー経由でポルトガル・リスボンに向かいます。
空を飛ぶのは本当に爽快ですね。
吸い込まれそうな青い空が広がります。
ヒースローに着いたのは13時間後。夕方です。
さすが世界のハブ空港。各社の飛行機が並んでいます。
トランジットのため空港に降りると、壁に大きく二人のF1ドライバーの写真が。
2008年に当時の史上最年少でF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンと2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェイソン・バトンです。
ワールドチャンピオンを取ったF1ドライバーが国に二人も現役でいるなんて、すごい話ですよね。
思えばモータースポーツはイギリスのいわば国技の1つ。
F1のコンストラクターは半分以上がイギリス国籍です。思いつくだけでもブラバム、ティレル、ロータス、ベネトン、マクラーレン、ウィリアムズ、ブラウン・・・など名門ばかりです。
さらにイギリス人のF1ワールドチャンピオンも沢山輩出されています。
マイク・ホーソン、ジム・クラーク、ジョン・サーティース、、ジェームス・ハント、中でも2度のチャンピオンを取ったグラハム・ヒル、さらに3度のチャンピオンを取ったジャッキー・スチュワートもいます。
自分がF1を観るようになってから印象深かった「情熱のレッドファイブ」のナイジェル・マンセルや、グラハム・ヒルの息子のデイモン・ヒルもチャンピオンを獲りましたよね。
空港にはハロッズもあります。
こちらで小さな飛行機に乗り換え、さらにポルトガルのリスボンまで3時間の道のり。
機内からは、ポルトガルの夜の街がきれいに見えました。
リスボンの空港にはポルトガル航空の飛行機がありました。
スターアライアンスで行けばこれに乗れたのになあ。
ともかく、出国してからすでに20時間以上。
やはりヨーロッパ最西の地、ポルトガルは遠いですね。
タクシーを拾い、何とかホテルまでたどり着きます。
リスボンに行くことを決めたのが直前だったため、学会で提示されていた主なホテルはすでに満室。
エクスベディアで見つけた市内のホテルに宿泊したのですが、こんな新しいホテルでした。
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10月24日、今日無事にEADVヨーロッパ皮膚科学会が開催されていたポルトガル・リスボンより帰国しました。
成田からそのまま四谷に来て診療を何人かさせていただきましたが、今日の診療はこれで終了。帰宅します。
明日からまた通常通りの診療となりますが、今週は長年一緒に仕事をしているスタッフの結婚式があり、金曜日を臨時休診日とさせていただくことになりました。土曜日はまた朝からの診療となります。
秋の学会シーズンにこうしたイレギュラーなイベントも重なり、ご迷惑おかけしますがどうぞよろしくお願いいたします。
ポルトガルの詳しいご報告は、明日以降していきますね。
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ポルトガルはリスボンの学会会場目の前にある「ベレン」という駅から。“カスカイス”という終着駅までおよそ40分。
さらに、そこから20分程バスに揺られると、ユーラシア大陸の最西端 ロカ岬に着きます。
地理が好きな僕としては、ポルトガルに行くからにはどうしてもこの場所に行きたくて、ついつい学会の後に訪れてしまいましたよ(笑)。
ちなみに2008年には喜望峰にも行きましたっけ。
こちらが、ロカ岬です。
大航海時代、真っ先に大西洋に出て行ったのはポルトガル人でしたが、この最西端のロカ岬に来てみると、地理的な影響が大きいのだなあ・・・と、改めて思いました。
ヨーロッパ大陸から他民族に攻め込まれると、まさに背水の陣。
その先には大西洋しかないのです。
ロカ岬にはポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩「ウズ・ルジアダス」第3詩20節の一節
「ここに地終わり海始まる(Onde a terra acaba e o mar começa)」
を刻んだ石碑が立っています。
カモンイスの棺はジェロニモス修道院で、インド航路を初めて発見したバスコ•ダ•ガマの横にありましたが、国民的英雄なのでしょう。
「ここに地終わり海始まる」のフレーズで僕が思い出すのは、最後の文士と言われた宮本輝の小説の題名なのですが、皆さんこの小説を読んだことがありますか?
僕は高校生のときまで、ある作家の全ての著作を読むということが趣味で、三島由紀夫や谷崎潤一郎、夏目漱石など気になる作家については全集読みました。
現代の人の書いた小説はあまり読まなかったのですが、村上春樹と宮本輝だけはそのとき出ていた全編を大学生のときに読みました。
宮本輝の中では「錦繍」や「優駿」、「泥の川」、「避暑地の猫」といった作品が好きで、すばらしい文章を読んでとても感激した覚えがありますよ。
「ここに地終わり海始まる」は、宮本輝にしては文体が軽いなあと思った記憶がありますが、とても綺麗なストーリーでした。でしたが、僕にとってはこの作品が宮本作品を読む分岐点となり、この作品以降なんとなく宮本輝から遠ざかるようになってしまったんですよね。
最近は、文献や教科書ばかりであまり小説を読む時間がないのですが、ロカ岬のイメージがあるうちに、この本を読み返してみようかなと思いました。
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リスボンの学会会場です。
リスボンの市内からはちょっと離れていてアクセスはしにくかったのですが
今年もヨーロッパ皮膚科学会の参加者は多いですね。
このヨーロッパ皮膚科学会も、ほぼ毎年出席していますので、レジストレーションをしようと列に並んでいたり、会場を歩いていると
「ドクターフジモト!」と言って、向こうから声をかけてくれる人も多くなりました。
会場目の前の景色はこちら。
すばらしい天気に恵まれています。
学会会場でのことはまたブログでお知らせしますね。
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イギリスヒースロー空港を経由して、昨晩ポルトガルのリスボンにやってきました。
約20時間の移動時間。9時間時差のあるリスボンの時間で、真夜中の11時半にホテルにチェックイン。
朝起きてみるとこのような夜明け前のリスボンの街が見えました。
直後に中央の建物の右横から大きな太陽がゆっくりと昇ってきましたよ。
ポルトガルは、僕が訪れてないヨーロッパの国の一つ。今回のヨーロッパ皮膚科学会を楽しみにしていました。
滞在は48時間あまりですが、色々見学に行きたいと思います。まずはこれから学会会場に行ってきます。
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おはようございます。2011年10月20日(木)。今日はこれから午前の便で、ポルトガル・リスボンに発ちます。
EADVヨーロッパ皮膚科学会に参加するためと、いくつか打ち合わせもあり、3泊5日のスケジュールでの出張。これから約1月間の11月20日までに、海外出張が立て続けにあります。
イギリス、ポルトガル、韓国、タイ、台湾、中国、再びイギリス、イタリアと言った感じ。
すべてこなせるのかちょっと今から気が遠くなりそうですが(笑)、頑張ってレーザーの最新情報を身につけ、日々の診療と大学院での研究に生かしたいと思っています。
不在中、患者さんを始め関係者の方にはご不便をおかけし申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
******************************************
まだ終わっていなかった2011年のレーザー/光治療総括を、ここでお話しておきたいと思います。
2011年のレーザー治療器の進化を語る上で、
■脂肪溶解を目的とした、レーザー/冷凍凝固/RF施術方法の進化
に向けての研究が引き続き行われている、という点を見逃すわけにはいきません。
ここ数年でも、痩身についての論文は数多く出ています。
痩身治療は技術的には レーザー RF 氷結 超音波 EMS(電流) 薬 に分類されます。
「医療現場で行う痩身治療」が近い将来この日本でも確立されることを、僕はこのブログで何度も書いていますが、この点については確信しています。
今までも、保険診療クリニックを中心としては
医療痩身外来
メタボリック外来
肥満外来
のような特別外来が開かれてきました。
しかしながら、どれも実際の治療法としては、「栄養療法」と「運動療法」をベースとしたものに限られていました。
また、「サノレックス」「ゼニカル」「リダクティル」といった、いわゆるやせ薬も、「ちょっと太り気味」程度な人には使用しにくいですし、長期利用には疑問が残ります。
せっかく医療施設に来ていただいて、
「食事を減らしてください」
「適度な運動をするようにしましょう」
というのも物足りない気もします。
また、最近特に注目されているのは、マラソンなどの有酸素運動時に体内で出現する有害な「活性酸素」です。
博多で開催された日本美容外科学会でも議題に上がりましたが、ミクロで考えると、老化とは細胞が
「酸化する」ことと、
「糖化する」こと
に二分されると言う事実は常識となりつつあります。
一方で、体内で活性酸素を除去する能力(SOD活性)は、35歳を過ぎると低下します。
これは野球選手やサッカー選手がこの年でスポーツ引退しているのをみると明らかです。
痩身のためにマラソンなどの有酸素運動をしても、その際に吸収された酸素のうち必ず一定量は活性酸素になりますので、それを除去できなくなるのです。
最新の論文を見ると、中には遺伝的にミトコンドリアや抗酸化酵素をとても多く持ち、マラソン向きの体質を持つ人もいる様なのですが、
ほとんどの人の場合は、
「35歳以上の人が有酸素運動で痩せようとすると、かえって錆びて老いてしまう。」
と考えたほうがよく、運動で痩せるという選択肢は考えないほうがいいと言えます。
ではどうすればよいのか?
マーケット的には 体表から「皮下脂肪」にアクセスする治療法として
手術室で観血的に施術がされる
■皮下脂肪を手術で減らす脂肪吸引
■レーザースタイリング(スマートリポMPX)などのレーザー脂肪溶解
非観血的に施術がなされる
■ボリュームの減った皮膚のたるみをとる サーマクールforボディなどのRF機器
■皮下脂肪を氷結させる「ゼルティック」
■PromoSlimtやUltraShapeなどの超音波機器
肌に針を刺すことで薬液や気体を挿入する
■痩身メソセラピー(フォスファジディチルコリン・αリポ酸など)
■カーボメッド (CO2注入)
などがありますよね。
さらに、体内から「内臓脂肪」にアクセスする治療法として
■大腰筋を鍛えて、基礎代謝を上げることで内臓脂肪を減らすAC-BODY
■内服抗肥満薬 (ゼニカル・サノレックスなどの体重減少薬)
などがあります。
AC-BODYは、今年の美容外科学会でもいくつか演題が出ていましたし、内臓脂肪の除去のための機器としては市民権を得た気もします。
この機器は、僕も技術開発や基礎医学研究、特許出願に関わりましたので思い入れもありますが、現在新たに干渉波を組み合わせた、自宅でも使用できる個人用機器をある企業と開発中です。
乞うご期待。
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おはようございます。
今日10月19日(水)はクリニックFの診療日です。
明日からのポルトガル出張に向けてクリニックは大忙しです。
出張中は診察はできませんが、電話番をクリニックに残しておりますので、御予約や御質問などはクリニックF(03-3221-6461)にお電話くださいね。
今回のポルトガルはロンドン・ヒースロー経由でとんぼ返りです。帰国は24日。空港からそのまま四谷に戻りその日から外来を再開しますので、またどうぞよろしくお願いいたします。
***************************************************
さて、ブログではエンタテイメントの話題を。
昨晩は診療後に電通のカレッタ汐留のビルで、劇団四季のオペラ座の怪人を観てきました。
東京で開催される劇団四季の「オペラ座の怪人」は久しぶり。公演は10月1日に始まりましたが、実に四年半ぶりなのだそうです。
そんな背景もあってか、昨日も報道関係者の方々が、たくさん招待されていましたよ。
最近の劇団四季劇場は、音響が録音に変わっていて、非常に残念に思っていたのですが、昨日の「オペラ座の怪人」は生演奏でした。
録音と生では、迫力が全く違いますよね。とても楽しめました。
ブログを読んで下さっている方はご存知かもしれませんが、僕は本当にこのミュージカルが大好きで、何度観たかもう分からないぐらい。ニューヨークのブロードウェイでも、ロンドンのウエストエンドでも、そして5年前には日本でも観ています。
曲も舞台設定も全て明確に覚えています。
過去にも書きましたが、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
ミュージカル「オペラ座の怪人」は、もともとは作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーが妻であったサラ・ブライトマンのために作曲したと言われるミュージカルです。
ファントムの歌も、ラウルの歌も名作ばかりでお好きな方も多いかと思いますが、中でもやはりサラ・ブライトマンが演じたクリスティーヌ・ダーエの曲がほんとうに素晴らしいですよね。
無名だった彼女がミュージカルのストーリイとシンクロするように、これを機に世界中から注目されるようになったのです。
劇中使われるオペラはすべてアンドリューの創作なのですが
「ハンニバル」はヴェルディの「アイーダ」もしくは「アッティラ」
「イルムート」はモーツァルトの「フィガロの結婚」
「ドンファンの勝利」は同じくモーツァルトの「ドンジョバンニ」
を暗示しているのでしょうね。
随所に出てくるオペラの衣装も本格的で、視覚的にも楽しめます。
こちらは現在のパリのオペラ座。
天井画のシャガールが有名ですが、中央のこのシャンデリアが落ちてきたとしたら相当な事故になったでしょうね。
ところで、怪人の住処となったパリのオペラ座の地下には、実際に地下湖が存在するのはご存知ですか?
現在のパリのオペラ座ガルニエは、ナポレオン・ボナパルトの甥であたるナポレオン3世の治世下1861年に建設が開始され、1875年に完成しました。
地下水脈の多い地域での地上10階地下7階計画の工事は難航し、地底深くの難所の工事で多くの犠牲者もいたのでしょう。最下層に巨大な地下水のプールを作り上げることで、この建物の工事を進めることができたのだそうです。
この地下湖を見て、インスピレーションを受けた作家のガストン・ルルーが、オペラ座に棲みつく怪人の物語を作ったのですが、当時は特に話題になったものでもなかったようです。
この小説に息を吹き込んだのが、天才アンドリュー・ロイド・ウェバー。
オペラ座で次々と事件を起こし、支配人たちを脅迫するオペラ座の怪人(ファントム)。
一方では、芸術に対する確かな審美眼を持つ人物。優れた作曲家であり歌手であり発明家でもありました。
バレエの端役だったクリスティーヌに歌の才能を見出し、「音楽の天使(Angel of Music)」と称してクリスティーヌをレッスンし、プリマドンナに育て上げます。
ようやく主役としてデビューすることができたクリスティーヌ。
素晴らしい歌唱力を発揮した、成長し完成された彼女を、舞台で偶然見つけたのが、オペラ座の新たなパトロンとなった子爵ラウルだったのです。
ラウルは、クリスティーヌの幼馴染でもありました。
次第にラウルと恋に落ちてゆくクリスティーヌ。
ファントムは悲しみ、深く傷つきます。
その醜さが故に幼き頃に実母にさえ捨てられた過去を持ち、幼いころから愛情を受けることがなかったファントムは、自分が愛する者に対する愛情表現を知らなかったのでしょう。
ファントムはラウルとともに離れてゆくクリスティーヌを、劇場を脅迫することでしか自分に取り戻す手段を知らなかったのです。
そんなファントムの事情を全く理解しない、若く正義感に満ち溢れたラウルによって、ファントムは次第に地下に追われます。
地下での三人の再会の時、クリスティーヌに、
「穢(けが)れているのはあなたの顔ではなくて、あなたの心なの。」
と言われてしまう。
このシーンは本当に切ないですよね。
この時にファントムの心は砕け散るのです。
クリスティーヌが去ったのち、おそらくファントムは地下水脈にその身を投げ込んだのでしょう。
発見されたファントムのマスクにスポットライトが当たるところで幕が落ちます。
何度観ても素晴らしい演出です。
この「オペラ座の怪人」は、NYブロードウェイ史上最長のロングラン公演で、現在でも記録を更新中ですが、それだけ世界の人たちに認められた作品なのですよね。
日本語での四季版もとてもよかったのですが、やはりブロードウェイは「オペラ座の怪人」の専門の劇場ですので、舞台装置の大きさも設備も違います。
僕はまたブロードウェイでの「オペラ座の怪人」を観に行きたくなってしまいましたよ。
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おはようございます。今日10月18日もクリニックFの診療日です。
ポルトガルのリスボンで開催される、今年のヨーロッパ皮膚科学会EADVへは、今週木曜日から出発します。水曜日までは通常診療しますので、クリニックに御用の際にはお電話(03-3221-6461)くださいね。
帰国は24日月曜日で、その後クリニックで診療に入ります。
さて、今日の話題は、先週末に出張に行った大阪でのレストランの話です。
************************************************************
先週15日の土曜日の診療後、最後の伊丹行の飛行機に乗って21時に梅田に到着。
化粧品会社の方との打ち合わせが一つありました。
場所は
「カンティネッタ バルベーラ」というダイニング・ワインバーです。
初めて伺ったお店なのですが、とてもおいしいお店でした。
五種類の前菜
秋刀魚と松茸
栗のニョキ
フォアグラとトリュフの牛フィレソテーのロッシーニ風
そうそう、この料理に出てくる“ロッシーニ”風の、ジョアキーノ・ロッシーニは、「セビリアの理髪師」「チェネレントラ(シンデレラ)」「ウィリアム・テルの序曲」の作曲家としられていますよね。
ロッシーニはのアドリア海に面したイタリアのペーザロで1792年に生まれました。
彼の代表作の一つ、「セビリアの理髪師」は、24歳の時の作品です。
ちなみにこの「セビリアの理髪師」の中で、バリトンが演じる理髪師フィガロ(Figaro)は、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」のフィガロと同一人物なのです。
DVDを並べて二つを観てみると面白いですよ。
もととなった原作(戯曲)が一緒なのですよね。
ロッシーニは、37歳で「ウリリアム・テル(序曲)」を発表したのちにオペラ界から引退を表明しましたが、60歳を過ぎてパリに著名人をあつめたサロンや高級料理店を展開します。この際に食通としても名前が挙がったのだそうですよ。
それぞれの料理に合わせたグラスワインをいただいたのですが、ワインも好みのものがあって、ちょっとずつ食べられる食事といい、東京のクリニック近くにあったら通ってしまうだろうな、というお店でした(笑)。
気になった料理は雷鳥。次回に訪れる機会があったらぜひ食べてみたいですね。
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おはようございます。今日10月17日もクリニックFの開院日です。
昨日は大阪のメルパルク大阪で開催された、イタリアはフィレンツェにあるレーザー会社であるDEKA社のハンズオンワークショップで、招待講演の出張でした。
僕はここで、眼瞼拳上レーザー照射術である「マドンナリフト」の照射法について講演とデモを行いました。
宿泊先は新大阪駅の目の前だったのですが、前日の雨が上がり、快晴。
気持ちのいい朝でした。
マドンナリフトの講演と実践は、先月末の博多の日本美容外科学会でも行いましたが、特に表皮の薄いまぶたの施術は、レーザーのパワー設定が難しく、一つ間違うと大きな事故につながります。
その点DEKA社のスマートサイドドットや、スマートサイドスクエアは、論文も数多く発表され、施術に適したパラメータが決まってきました。
ワークショップで実際に施術をしましたが、参加された先生方も、思ったよりも痛みもなく簡単に行える施術なんですねと話されていたのが印象的でしたよ。
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おはようございます。今日10月15日(土)もクリニックFの診療日です。診療が終わり次第、今日は羽田に向かう予定です。今晩最終の飛行機で大阪に入り、明日予定されているイタリアのレーザーメーカー DEKA社のワークショップで、マドンナリフトの招待講演をする予定になっているのです。
今日は土曜日ということもあって、朝から遠方の患者さんも多く予約も一杯ですが、スタッフ一同頑張っていこうと思います。
***********************************************
さて、ここからは国際学会の話をすこし。
実は今月、10月末にタイのバンコクにて開催される学会で、発表を控えています。
「International Federation of the Societies of Cosmetic Chemists(IFSCC)」
翻訳すると、国際化粧品技術者会連盟となるのですが、この会は
世界の化粧品技術者が集う、化粧品科学技術の最も権威ある研究発表会です。
文章を拡大しますね。
今回発表する演題が、ようやく出来上がりました。
まだ発表前なので、画像を荒くしてアップしたいと思います。
演題名は、
“Effect of Inclusion Complexes of Fullerenes with Polyviniylpyrrolidone on the Skin Barrier”
フラーレンには通常指摘される抗酸化能力に加えて、表皮のバリアを改善する能力があることを示したデータ。
皮膚には皮膚表皮バリアーを形成するタンパク質、専門的な言葉で言うと「Cornified Envelope proline(CE)」という物質があるのですが、フラーレンがトランスグルタミナーゼⅠのmRNA発現を増やし、CE構造物を増加させ、皮膚のバリア能力の維持に寄与していることを証明する研究です。
今回はテープストリッピングという方法で、肌の角質を除去しましたが、既にレーザーを使用した追加実験も行っていて、次回の発表の準備をしています。
世の中知りたい事ばかりで、研究の種は尽きないですね(笑)。
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今日ネットサーフィンをしていたら、なんと指揮者のダニエル・バレンボイムがミラノスカラ座の音楽総監督に就任するとの発表を見つけました。
任期は2011年12月1日から2016年末まで。
ダニエル・バレンボイムはアルゼンチン出身のユダヤ人ピアニスト兼指揮者です。
現在はイスラエル国籍となっているようで、1991年にサーゲオルグ・ショルティからシカゴ交響楽団音楽監督の座を受け継いでからは、指揮者としても卓越した能力を発揮しました。
バレンボイムは二度結婚していますが、最初の結婚相手はイギリスの名チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ。デュ・プレは才能に恵まれながらも、多発性硬化症の発病によって音楽家生命を絶たれました。
デュ・プレの使用したストラヴィバリウスのチェロは、現在ヨーヨーマが使用していますよね。
バレンボイムがスカラ座の音楽監督になるとは。
オペラファンにとっては本当にビッグニュースです。
スカラ座の音楽監督といえば、古くはアルトゥーロ・トスカニーニが有名ですよね。彼が率いた当時のスカラ座は、世界最高のクラシック音楽の殿堂でした。
プッチーニの代表作である「蝶々夫人」や「トゥーランドット」もスカラ座で初演され、世紀のオペラディーヴァであるマリア・カラスの「椿姫」はスカラ座の歴史上において最大の商業的な成功を収めました。
最近は、クラウディオ・アバドやリッカルド・ムーティが長く音楽監督を務めましたが、2005年にムーティが解任された後は空席が続いていたのです。
バレンボイムは2007年より客演指揮者としてスカラ座に参加していますが、今回の音楽監督就任は、プライドの高いスカラ座の団員や本当に目の肥えたスカラ座の観客に認められたという事を意味します。
僕は、2008年年末にニューヨークでバレンボイムの振ったワーグナーのトリスタンとイゾルデを観て、この人はカルロス・クライバーやバーンスタイン、カラヤンと言った名指揮者が亡くなった今、今世紀を担う指揮者として大成するのではないかとふと思ったのです。
ワーグナーの最高傑作とも言われる「トリスタンとイゾルデ」をメトロポリタン・オペラで指揮棒を振った時のバレンボイムの演奏。
年間何度も演奏会を聴きに行く僕ですが、今でも印象に残っている演奏会の一つでしたよ。
この度、バレンボイムがスカラ座に認められたということは、自分の音楽に対する審美眼の正当性が認められたような気がして、ちょっと嬉しかったですね。
以下、AFP通信の原文をご紹介しますね。
Daniel Barenboim to be La Scala's musical directo
MILAN — World-famous conductor Daniel Barenboim will take up the post of musical director at Italy's world renowned La Scala opera house from December until the end of 2016, the Milan theatre said on Thursday. The Israeli-Argentinian musician will open the 2011-2012 season by directing Mozart's Don Giovanni, staged by Canadian Robert Carsen. Barenboim will spend 15 weeks a year at La Scala, where he is already principle guest conductor. La Scala's former music director Riccardo Muti stepped down from the post in 2005 after 20 years following a blazing row over artistic differences with management and the position had remained vacant since then. Since Muti's departure, Barenboim has held the honourary title of "Maestro of La Scala," producing at least two operas a year.
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こんにちは。
今日は10月12日。クリニックFの診療日です。
朝から医学雑誌に依頼された原稿の執筆や、来年の学会の抄録の作成などの作業に追われていて、まだブログがあげられないでいました。
毎年欠かさず参加している米国レーザー医学会。
来年はフロリダでの開催ですが、今年も演題抄録の締め切りが17日に迫ってきました。
今回僕が発表する演題は、以前よりある大学の薬学部と総合理工学部の研究室と共同実験をさせていただいている、レーザー照射後に皮下に発生するラジカルについての研究です。
このESR(Electron spin resonance)という機器を使用するとレーザー照射により皮下に発生した5種類のラジカルが定量測定できます。
フラクセル3DUALは、1927nmと1550nmのレーザー光を発生できますが、今回この2波長を肌に照射すると、それぞれに特徴のある異なるラジカルが発生することが分かったのです。
異なるレーザー波長により、皮下に発生するラジカル種の違いについて、過去発表された論文はありません。
今回の研究結果は、異なるレーザー波長が誘導する固有のラジカル種への、個別の対策により、レーザー処置時における痛みや副作用をより軽減できる可能性を示唆するもので、非常に興味深いものなのです。
ハーバード大学のウェルマン光医学研究所、ロックスアンダソン教授の指導の下、物理学と工学の発達で進化してきたレーザー機器も、リーマンショック後の不景気で研究開発費が出ず、進化が足踏みしている状態。
今後は皮下の反応を、化学的な分析で判断する時期に来ているのかもしれません。
興味深い発表になりそうですよ。
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おはようございます。連休明けの10月11日。
今日もクリニックFの診療日です。
連休中に、ある企業からの依頼で急遽、来週ポルトガルのリスボンで開催されるヨーロッパ皮膚科学会(EADV)へ出席する予定が決定しました。
今回は日程的にもぎりぎりですが、20日に出発。24日の午前中の便で帰国。そのままクリニックで診療という日程で行くことになりました。
ポルトガルはまだ行ったことのない国ですが、やはりジェロニモス修道院はこの目で見ておきたい。
そして、オペラファンとしては、18世紀に建設されたサン・カルルシュ国立劇場 (Teatro Nacional de São Carlos)にももちろん是非とも行ってみたいですね。
学会会場の近くなのです。
さて、2011年レーザー治療器総括のブログをあと2つ。仕上げてしまいますね。
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2011年、施術の点での二つ目の進化は、眼瞼(まぶた)まわり、特に上まぶたのレーザーによる施術方法です。
特に昨年末ぐらいから、ヨーロッパ皮膚科学会誌(JEADV)や、米国皮膚科学会誌(JAAD)などで、まぶたの上のレーザー照射により、まぶたのたるみを改善する施術の論文が数多く出てきました。
通常の脱毛レーザーや、色素を取るレーザー機器は、メラニンに吸収される1200nm以下の波長を使うことが多いため、いわゆる黒目や、網膜のある目の上にレーザーを照射するのは非常に難しいことでした。
しかしながら、フラクショナルレーザーをはじめとした1400nm以上の波長のレーザー光や、RF(ラジオ波)は、メラニンに吸収される率が低いため、まぶたの上のレーザー照射が可能となってきたのです。
サーマクールアイや、フラクセルアイなど、特殊なコンタクトレンズを使用した、まぶたの上の施術が紹介されたのが、2006年ぐらいだったでしょうか…。
特にまぶたの上は肌がデリケートで、表皮も薄いため、レーザーの精度が高くなければ施術はしにくいのです。
僕の記憶では、初期にレーザーによる施術が発表された時には、いくらコンタクトゴーグルをするとは言え、レーザーの深達度が安定していないのに、ずいぶん野蛮なことをするものだという印象を受けたのを覚えています。
しかしながら、5年もすれば新しい施術も市民権を得て、多くの工夫もされてきます。
特にCO2フラクショナルレーザーを、上まぶたに使用した、イタリアDEKA社のスマートサイドドットを使用した「マドンナリフト」は、米国でも欧州でも注目の施術ですね。
目の周りだけはレーザー治療が苦手とした治療部位。
クリニックFでもマドンナリフトの施術を始めましたが、まぶたの弛みに加えて、目の下の細かいしわには、非常に強力なツールになりつつあります。
今後も適応が増えてゆくと思います。楽しみですね。
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おはようございます。
今日10月8日もクリニックFの診療日です。
今月の海外出張は
10月20日より23日までのポルトガルのリスボンで開催されるヨーロッパ皮膚科学会(EADV)の出席。
10月30日から11月3日にかけての、タイ王国のバンコクで開催されるIFSCCという化粧品の原材料学会での発表。
の2つです。
16日の日曜日は大阪でイタリアDEKA社のスマートサイドドットを利用した「マドンナリフト」のワークショップで講師を頼まれていますが、ほぼ日帰りです。
それ以外は、クリニックFは暦どおりの開業です。
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小学生の時に学研の「科学」と「学習」という雑誌をとっていました。
雑誌の後ろにある広告で、最も欲しかったものがこれ。
電子ブロックEX-150です。ご存知ですか?
子供のおもちゃにしては高額だったので、数年に渡って親を説得して、二人の弟と共同のクリスマスプレゼントということでようやく買ってもらった記憶があります。
理科が大好きだった小学生の僕にとっては、宝物の一つでした。
このような電子部品の入ったブロックを説明図の通り組み合わせると、電子回路になって、ラジオやメトロノーム、金属探知機などになるのです。
この機器は、150の電子回路のブロック図が付属しています。
ここ数年この玩具の復刻版がでていたのは知っていたのですが、夜中にお酒を飲みながらネットをやっているときに、限定品ということに惹かれて、ついついポチッと注文ボタンを押してしまいました。
届いてみると、これは大人でも結構楽しめるのです。
小学生の当時は全く分からなかった回路図の意味も今では分かりますし、ブロックをくみ上げて、チェックをしてスイッチを入れラジオの音が鳴った時とか、童心に戻ってドキドキしますね。
僕が子供のころには150回路のものしかなかったのですが、現在は三原色のLEDを含めた拡張キットの光実験60回路が新たに加わっています。
この光拡張キットで、感動したのがこれ。
こんな円盤を取り付けて、モーターで回転させると、色が浮かび上がってくるのです。
見てください。赤橙黄緑青藍紫の虹の7色が
赤、青、黄の色の三原色の組み合わせで見事に出来上がるのがわかります。
写真だとうまく映らなかったのですが、同じように、赤、青、緑の発光ダイオード(LED)の光の三原色を使って発光時間を変え、好きな色を光で作る実験も出来ます。
ブロックと電子部品を組み合わせるという発想。
今考えても世界に誇れるすごい教材です。
誰でも遊べるブロックと、電子部品を結びつける玩具を思いついた人は、本当に天才ですね(笑)。
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おはようございます。
今日10月7日はクリニックFの診療日です。
香港ブログ、博多ブログと続いてしまいましたが、書き始めていた2011年レーザー治療器総括のブログの続きを上げてゆこうと思います。
ちょっと時間が空いてしまいましたのでおさらいしますと、
2011年のレーザー光治療機器の分野では、3つの進化があったと思います。
●フラクショナルCO2レーザー機器の世代交代
●フラクショナルなRF機器や付随した新技術
●赤み(ヘモグロビン)に効果のある機器の世代交代
そして、施術の点では
●ニキビ跡の治療方法がほぼ完成/確立
●眼瞼(まぶた)まわり、特に上まぶたのレーザーによる施術方法の進化
●脂肪溶解のための、レーザー/冷凍凝固/RF施術方法の進化
・・・という点に論点がまとまりますので、その説明をさせていただきますね。
*********************************************、
特にここ数年
「ニキビ跡の治療法は、もはや完成した」
と発言する医師が増えてきました。
CO2フラクショナルレーザー機器や、よりダウンタイムが短く、より進化したフラクショナル機器の「フラクセル3DUAL」や「e-マトリックス」などの機器開発が、この発言の根拠となる機器として挙げられます。
CO2フラクショナルレーザー機器は、2007年以降、今までも数限りなく機種が発売されてきました。
以前のブログでも書いたのですが、萎縮性のニキビ跡の場合、治療をする以前にどのタイプのニキビ跡なのかを診察することが大切です。
ニキビ跡は、形態的に4種類(ヨーロッパでは3種類)に分類するのが一般的です。
それらは
①Rolling ローリング型
②Ice-pick アイスピック型
③Shallow box-car 浅いボックスカー型
④Deep box-car Type 深いボックスカー型
と、呼ばれています。
①ローリング型とは、丘のようにうねって平らな部位が少ないニキビ跡(Rolling scars are gently undulating, appearing like hills and valleys without sharp borders.)のことを指し
②アイスピック型とは、表面が広く深くなるに従って細くなる円錐状のニキビ跡(Ice-pick scars, also known as pitted scars, appear as round, deep depressions culminating in a pinpoint base; in cross-section, they are shaped like a “v”.)
③浅いボックスカー(箱形の車)型(Box-car scars have a flat, “u-shaped” base. Broader than ice-pick scars, they are round, polygonal, or linear at the skin surface)と、
④深いボックスカー型(Shallow box-car scars terminate in the shallow-to mid-dermis, and deep box-car scars penetrate to the reticular dermis.)
ヨーロピアン・アクネ・グループ(The European acne group (ECCA) )では、
◎ローリング型を「W-shaped」
◎アイスピック型を「V-Shaped 」
◎ボックスカー型を「U-shaped」
と分類しています。
クリニックFでも、これらの機器を実際に使用して、ニキビ跡の治療を続けてきました。
2011年現在では、アジア人を対象とした場合、上記のどのタイプのニキビ跡治療でも、
「フラクセル3」
がファーストチョイスになりますね。
強いCO2フラクショナルレーザー機器を最初から使用してしまうと、ダメージが多すぎて、その後の治療に結びつきにくい場合があります。
フラクセル3で数回治療したうえで、残存した深いニキビ跡には、フラクショナルRF機器であるe-matrixやイントラセル、フラクショナルCO2レーザー機器を照射するのがよいと思います。
そしてもう一つの論点は、治療時におけるパワー設定です。
一見すると、パワーが高い方がレーザーの治療効果があるように思われる方が多いと思いますが、フラクショナルレーザー機器の場合は、パワーよりも照射密度のほうが大きな影響を与えるパラメータになります。
一般的なフラクショナル機器の場合、パワーを上げると深い部位までエネルギーが入ることになりますが、その分、レーザー光の周りに熱だまりができますので、火傷を防ぐため、機器によっては密度が自動調整されて照射している場合もあるのです。
たとえば上図の場合、右と比較して左の図は、10倍のパワーで照射された時のモデル図です。
しかしながら、上部の大きさのシミ(時によってニキビ跡)への実際の治療効率は、パワーが低いほうが照射密度が高くなり、治療効果が高かったりするのです。
機械の工学的特性を知った上で、さらにパラメータの設定には診断の経験が必要であり、この診断のフラクショナルレーザーの治療の難しさでもあり、楽しさでもあるのです。
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おはようございます。10月5日今日もクリニックFの開院日です。
昨日の快晴に対して今日は雨。
しかも寒くなって来ましたね。
さて、先週訪れた博多の美容外科学会。これが最後のブログです。
明日からは2011年レーザー機器総括の続きをご報告しますね。
******************************
今回、展示企業のブースにあまりいけなかったのですが、その中でも興味深かったのがこれ。
名古屋のSantecという会社の作った機器です。
何だと思いますか?
これは以前のブログにも書いた覚えがあるのですが、レーザー光を使用して超音波エコーやCTスキャンの様に、継時的に観察することができるOCT(Optical Coherence Tomography) という技術を、皮下に応用した診断機器です。
1300nm前後のレーザー光を利用したもので、僕の手をスキャンしていますが痛みも何もありません。
驚くべきはこの解像度で、皮膚の汗腺の観察ができるほど優れています。
臨床利用可能なレベルとしては、この機器ですと5ミクロンぐらいではないでしょうか?
1300nmの光を利用する方式ですと、二点を判別する分離能力はおそらく0.5ミクロン(500ナノ)メーターぐらいが限界だと思います。
面白いので、CO2フラクショナルレーザーを照射して直後、この機器を使ってみました。
照射して蒸散された表皮が見られます。
蒸散された皮膚が空胞化しているので、その下の部位がシャドウになっています。
照射径の測定値は理論通りでしたよ。
これをCTと同じ技術で三次元化するとこのようになります。
色素斑やがん細胞など、正常細胞と違った組織の深達度が見えるようになると格段に便利になりますが、現状の状態でもフラクショナルレーザーが、皮下深い部位まで均一に照射されていることがわかります。
治療機器の世界では、こうしたより高度な診断装置が開発されると、機器開発も同時に進化します。
以前、レーザー治療をより一段進めるのは、レーザーによる診断能力を治療機器に組み合わせた場合であろうと、このブログでも書いたことがあるのですが、こうしたことがより身近になりそうですね。
表皮のメラニンへのレーザー照射直後の肌の経時的変化など、より高いレヴェルの診断が、この機器で可能になるといいですよね。
今後の機器開発が、楽しみです。
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おはようございます。
今日は青い空高く、清々しい秋晴れですね。
今朝も朝から四谷のクリニックに来ています。
クリニックでは昨日患者さんからこんなプレゼントをいただきました。
ハロウィーンの風船。
受付に飾らせていただきましたよ。
さて、カレンダー上はまだ10月ですが、クリニックには12月、それから年明け1月の御予約についてお問い合わせが相次いでいます。
海外在住や国内でも遠方在住の患者さんも多いため、帰国便の関係もあって、僕の学会出張スケジュールを問い合わせてくださるのです。
ありがたいですね。
12月は北米や韓国での学会参加、そして実は、もう10年以上年末年始に休みを取ることをしていないのですが、今年は年始にパリで仕事があることもあり、年末からケニヤに行こうかと計画していました。
ドバイからケニヤに入り、その後でパリに移動すればいいかな、と思っていたのです。
しかし、
北米
韓国
ドバイ
ケニヤ
をすべて12月に盛り込もうと思うと、診療日がどんどんなくなってしまいます。
これを恐る恐る(?)スタッフと患者さんの一部に打ち明けてみたところ
「年末で、先生に診てほしい患者さんが殺到する時期に、いったい何を考えているんですか!!??」
と、猛反対にあってしまいました・・・(苦笑)。
ちょっと夢を見てしまいましたが(笑)、現実的に考えればそのとおりですよね。
というわけで、とりあえず海外にでかける予定は一旦すべて白紙に戻し、12月はクリスマスまでは国内にいる予定。東京で診療を行いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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おはようございます。
今日10月4日はクリニックFの診療日です。
今日の関東地方は素晴らしい快晴ですね。
先週末に開催された日本美容外科学会のブログですが、あと2つ上げてお終いです。
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博多の街はおいしいものでいっぱいです。
結局二晩、中洲の屋台のラーメン屋に通ってしまいました。
こちら初日に食べた焼きラーメンと焼き明太子。二日目にホテルの人に勧められて行ったのが、このやまちゃん。
ほんとにおいしかったです。
そして、何となく食べたくなったたこ焼き。
いかにもおいしそうだったので、飲みの後に買って帰り、夜中にホテルで食べてしまいました。
本当においしかったのですが、帰京したら体が重くなっていました(苦笑)。
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おはようございます。
今日もクリニックFの診療日です。
秋晴れの気候で、とても気持ちのいい朝ですね。
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先週末にグランドハイアット博多で開催された日本美容外科学会。
会長の大慈弥先生のプログラム構成が秀逸で、興味深いものが多いととても評判でした。
どのシンポジウムも非常に面白く、僕も自分の講演以外はほとんどシンポジウムの部屋にいましたね。
反対に、企業展示のコーナーに訪れる人は少なかったようでした。
僕は学会最後のシンポジストとして医療経営学の講演を行いました。
「医療機関の株式会社化とアンチエイジング治療を含む病院経営の強化策について」
このリスクマネジメントの講演枠ですが、6人の講演者が話す内容が質問が盛んに出たため、どんどん後ろに押してしまい、僕が話す順番が来たときは、すでに学会が終了する時間でした。
他の講師の方の講演が進むうちに、明らかに話す時間が無くなると思い、準備していった自分のプレゼン枚数をやむなく減らしていったのです。
最終的にはずいぶん論理展開が飛躍してしまったような気がして、自分としてはかなりの準備をしていっただけに、心残りでしたね。
ともあれ、日本の美容医療会の頂点である日本美容外科学会でシンポジストを勤めさせていただいたことはとても名誉なことでした。
関係者の方々に厚くお礼を申し上げます。
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おはようございます。昨晩遅くの飛行機で博多から帰りました。
今日10月1日(土)はクリニックFの診療日ですが、週末にもかかわらず朝から通学途中の親子をたくさん見かけました。
クリニックがある地域・・・東京都千代田区麹町・番町、そして新宿区四谷界隈は、上智大学を始め、学校がとても多い地域。
小学校は特に名門揃いです。
赤坂の東宮御所から歩いてすぐの学習院を始め、雙葉、白百合、暁星といった私立と、公立ながらも狩野亨吉、吉田茂や東條英機が卒業生に名を連ねる番町小学校、瀧廉太郎や浅利慶太さんを輩出する麹町小学校・・・といった歴史ある小学校が、どちらもある地域なんですよね。
クリニックの患者さんにも、代々白百合、代々雙葉、代々番町・・・と、親子二代三代に渡って同じ学校に通われ、お母さんと娘さん一緒にクリニックにいらしてくださる方も多くいらっしゃいます。
暁星は、歌舞伎役者さんも多いですよね。
秋は運動会や学園祭などが各地で行われるシーズンでもあります。今日は運動会が開催されている学校もあるようで、応援の掛け声や歓声、音楽も聞こえてきて、なんだか楽しい気持ちになっています(笑)。
**********************
さて、本業に話を戻しましょう。
今週木曜日、金曜日と、博多で開催された日本美容皮膚科学会。
福岡グランドハイアットに併設された、キャナルシティの新館イーストビルがちょうどグランドオープンになったところでした。
オープニングセレモニーも開催されていましたよ。
学会でのことは次のブログに書きますね。
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