■EADV 2011in Lisbon,Portugal③ここに地終わり海始まる
ポルトガルはリスボンの学会会場目の前にある「ベレン」という駅から。“カスカイス”という終着駅までおよそ40分。
さらに、そこから20分程バスに揺られると、ユーラシア大陸の最西端 ロカ岬に着きます。
地理が好きな僕としては、ポルトガルに行くからにはどうしてもこの場所に行きたくて、ついつい学会の後に訪れてしまいましたよ(笑)。
ちなみに2008年には喜望峰にも行きましたっけ。
こちらが、ロカ岬です。
大航海時代、真っ先に大西洋に出て行ったのはポルトガル人でしたが、この最西端のロカ岬に来てみると、地理的な影響が大きいのだなあ・・・と、改めて思いました。
ヨーロッパ大陸から他民族に攻め込まれると、まさに背水の陣。
その先には大西洋しかないのです。
ロカ岬にはポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩「ウズ・ルジアダス」第3詩20節の一節
「ここに地終わり海始まる(Onde a terra acaba e o mar começa)」
を刻んだ石碑が立っています。
カモンイスの棺はジェロニモス修道院で、インド航路を初めて発見したバスコ•ダ•ガマの横にありましたが、国民的英雄なのでしょう。
「ここに地終わり海始まる」のフレーズで僕が思い出すのは、最後の文士と言われた宮本輝の小説の題名なのですが、皆さんこの小説を読んだことがありますか?
僕は高校生のときまで、ある作家の全ての著作を読むということが趣味で、三島由紀夫や谷崎潤一郎、夏目漱石など気になる作家については全集読みました。
現代の人の書いた小説はあまり読まなかったのですが、村上春樹と宮本輝だけはそのとき出ていた全編を大学生のときに読みました。
宮本輝の中では「錦繍」や「優駿」、「泥の川」、「避暑地の猫」といった作品が好きで、すばらしい文章を読んでとても感激した覚えがありますよ。
「ここに地終わり海始まる」は、宮本輝にしては文体が軽いなあと思った記憶がありますが、とても綺麗なストーリーでした。でしたが、僕にとってはこの作品が宮本作品を読む分岐点となり、この作品以降なんとなく宮本輝から遠ざかるようになってしまったんですよね。
最近は、文献や教科書ばかりであまり小説を読む時間がないのですが、ロカ岬のイメージがあるうちに、この本を読み返してみようかなと思いました。
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