鎌倉の紫陽花 色の化学
僕は花が好きで、街を歩いていても、車を運転していても、つい目で花を探してしまいます。
室内で豪華に生けられた花よりも、自然の中で咲く花が好きです。
そして、綺麗な花を見ると写真を撮りたくなります。
写真に撮った後は、ブログやFacebookに上げることもありますが、そのまま特に誰に見せることもなく撮ったまま保存しているものもあります。
毎年同じように見える花も、やっぱりひとつひとつ違うんですよね。一期一会なのです。
考えてみれば、僕の母は教室こそやっていませんでしたが、華道草月流の師範を持っていましたし、父方の明治生まれの大叔母も、逗子で華道と茶道の教室を長いことやっており、父自身も学生の時に習っていたことがあると聞いています。
花に魅せられる家系なのかもしれません。
何を見て美しいと感じ、その美しいと感じるものをどう愛でるのか。その心は人それぞれに色彩や形があるのだと思います。
子供の頃に置かれた環境で感性の基本的な土台はきっとほぼ完成し、その後時を経て熟成し、育まれ、またその先の世代へと伝えられていくのでしょうね。
花には好きな種類がいくつもありますが、その中でも紫陽花は好きな花のひとつです。
生まれ育ちが鎌倉でしたので、6月のこの季節になると、なんとなくそわそわしてしまうんですよね(笑)。今頃鎌倉の紫陽花は綺麗でしょうね。
鎌倉には、「アジサイ寺」と呼ばれるの紫陽花で有名な明月院があります。臨済宗建長寺派のお寺です。
紫陽花の咲く季節は雨。
明月院は駐車場が小さく、北鎌倉から歩いて10分以上かかりますので、雨の中、鎌倉の細い車道の横の歩道を歩いて行くのはけっこう大変なのですが、そんな道中もまた楽しいものです。
こちらはクリニックF近く、四ツ谷駅外堀公園沿いに咲く紫陽花。
今日撮ってきました。
そういえば、紫陽花の花がなぜこのように7色に変わると言われているかご存知ですか?
紫陽花の赤は、「アントシアニン」という色素によるものです。
これに土壌のアルミニウムのイオンが加わると、青色の花となるのです。
土壌が酸性ならば、アルミニウムが根から吸収されやすいイオンになりますので、青い花が咲きます。
余談ですが、アルミ箔に梅干を触れさせると溶けることがあるので気を付けた方がいいといいますよね。
反対に土壌がアルカリ性ならば、赤い色のままです。
さらに下の写真にあるように、若い花の時分は含まれる葉緑素のため、薄い黄緑色となるのです。
様々な色の紫陽花があるのはこんな理由があるのです。
化学の知識ですね。
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