« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »

2012年7月の22件の記事

2012年7月31日 (火)

■IMCAS CHINA in Shanghai 2012④ 揚子江(長江)の河の色 上海の風力発電 フラクショナルレーザーの最上位機種

おはようございます。

7月31日(火)。夏らしいお天気の今日は、もう月末。早い! 今年もあっという間に夏が終わってしまいそうですね。

今日もクリニックFの診療日です。

昨日は、診療の合間にお客さんが。台湾で5つのクリニックグループ「悠美診所」を経営するドクター朱が、クリニックFを訪れてくれました。

クリニックFで2年前に導入したフラクセル3DUALの認可がいよいよ台湾におりて、今回台湾の一号機をクリニックに購入したのだそうです。

Fraxel3dual_2

この機種の適応は、にきび跡と肝斑治療なのですが、フラクセル3DUALで使用する1927nmのツリウムファイバーレーザー波長は他の機器ではあまり使用されてきませんでしたので、適応や使用感を知りたかったようです。

フラクショナルレーザー機器を使用するにあたっての波長特性は、このブログでも触れてきましたが、細胞活性化、熱変成、蒸散の3つの熱反応体積比率が選択する波長によって変わります。

白人の皮膚だとまた別の選択があるのですが、個人的にフラクショナルレーザー機器の波長としては、適度に蒸散能力があり、止血もキッチリ出来る1927nmの波長が副作用も少なく、原状ではアジア人の肌に最適だと思っています。

レーザー業界の裏話をすると、実はソルタメディカル社でフラクセルを根本から開発したレーザー技術者である工学博士 ドクターレンは、残念なことにリーマンショックの後、ソルタメディカル社を退社してしまいました。

これらの機器は、会社が保持する特許が多く、再就職した会社で、このレベルの完成度の高いレーザー治療機種を作るには時間がかかります。

機器が非常に高額であるということもあり、日本国内ではこの機種の導入はまだ10院程度だと聞いていますが、新たな機器開発者が見つかるまで、フラクセル3DUALがフラクショナルレーザー機器の最上位機種であることは間違いなく、しばらくは不動の地位を誇ることでしょう。

***********************

さて、ここからは、先週訪れた、IMCAS CHINA 上海の話です。

今回は、羽田便の予約が取れなかったため、東京成田→上海浦東の飛行。

ですが、このルートだと上海でリニアモーターカーが選択できるので、乗り物好きとしてはこれはこれで楽しみです。

Img_7059

早朝の成田。気温は34度。

日本の上空から海を観ると、このように青さが際立っています。

Img_7060

しかしながら、上海市に河口がある揚子江(長江)は大陸の黄砂を多く含みます。

中国の圏内に入るとこのように

Img_7061

黄色っぽく水色が変化。

思えば日本は水利に恵まれていますよね。

黄色の水面に、雲の影が見えます。

Img_7064

飛行中、風力発電所が並んでいるのを見つけました。

Img_7068

上海浦東国際空港に到着です。

追い風に乗って2時間半で上海です。

時差も一時間あるので、10時前に飛行機に乗り、現地時間の12時に到着です。

ある意味、大阪出張よりも近いですね(笑)。

中国東方航空機が並んでいます。

Img_7074

Img_7075

空港のデザインはどの空港を見ても同じものがなく、工夫がなされているため、どの空港に降り立っても様々な意味で楽しめますし、デザインを眺めるのも好きです。

大きな施設なので、広角のレンズを使っても写真を撮るのが難しいのですが、いつか世界の空港の写真集を作りたいですね(笑)。

リニアモーターカーの話は次のブログでご紹介します。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月30日 (月)

■IMCAS CHINA in Shanghai 2012③ 上海から帰国しました Flair Rooftop Bar at The Ritz-Carlton Shanghai Pudong

おはようございます。

7月30日。今日もクリニックFの診療日です。

昨日まで上海で開催されていたIMCAS ASIAに参加し、それに付随した米国パロマ社のクリニカルミーティングで招待講演に呼んでいただき、出張先の上海より昨日戻りました。

上海ではFacebookが繋がらない場所が多く、アップしたはずの記事がなかったり、送ったはずの電子メールが届いていなかったり、ちょっと不思議なこともありましたが、まあ、それも含めて中国の魅力なのでしょう。

上海には今までも定期的に訪れているのですが、ここ数年の変化は特に著しいですね。

256

こちらはFlair Rooftop Bar at The Ritz-Carlton Shanghai Pudongで、上海のTVタワーの目の前の、58階のオープンカフェより観た景色。

Img_7378

すでに上海は30階建て以上の高層ビルの数がすでに3000軒を超えて世界一だと聞きました。

世界各地を旅する僕ですが、このような景色にはなかなかお目にかかれませんでしたので、感動しましたよ。

このオープンテラスのバーですが、外で席を予約したい場合、一人450元(7500円ぐらい)注文をしてもらわなければ困ると言われてしまいました。

しかも、数年前にはこうした施設には外国人ばかりだったのですが、現地の人も沢山入っていたこと。

思った以上に富裕層も増えてきていますし、レーザー医療も、いよいよ中国市場を意識しなければならない状況にありますね。

学会会場でのことは、またこのブログにアップしてゆきますね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月27日 (金)

■IMCAS CHINA in Shanghai 2012② Palomar clinical meeting at The Ritz-Carlton Shanghai Pudong

今日は朝から米国パロマ社のクリニカルミーティングでした。

北京、杭州、上海などの中国はもちろん、日本、韓国、フィリピン、インド、タイ、ニュージーランドなど、汎太平洋各国から11名のドクターが招待され、米国パロマ社の製品の使用経験についてプレゼンを行ないました。

僕はMaxG と フラクショナルレーザーのスターラックス1540XDについて講演してきました。

パロマ社は米国のレーザー機器メーカーとしては老舗の一つで、多くの特許を持っている事で知られています。

いわゆる光治療器と言われるIPLの製造には、パロマ社の特許を回避出来ないないところがあり、シネロン/キャンデラ社、キュテラ社、ルミナス社など大手のレーザーメーカー含めて、光治療に関してはパロマ社に特許料を支払っている会社がほとんどなのです。

2

僕の講演の様子を、朝から席が隣で仲良くなったニュージーランドのDr Garsing Wongがiphoneで撮ってくれましたので、ひとまずアップしますね。

非常に有意義な講演もありました。

帰国したら色々とこのブログで報告してゆきますね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月26日 (木)

■IMCAS CHINA in Shanghai 2012① 久しぶりの上海は高層ビルの中

成田から上海までは追い風に乗って2時間半のフライト。

上海浦東国際空港からリニアモーターカーに乗り、その後タクシーを使ってホテルに着きました。

こちらは32度。東京よりも少し蒸し暑いかもしれません。

紫外線がまぶしいですね。

例によって、FacebookとTwitterは中国では全くログイン出来ません。

最近Facebookに記事を載せるのが生活の一部になっていたので、なんだか変な気持ちです。

明日はMaxGやスターラックス1540などで知られる米国パロマ社のユーザーズクリニカルミーティングでの講演を頼まれています。

僕に与えられた時間は英語で40分前後の講演と質疑応答。

これから集中して原稿をブラッシュアップしてまとめようと思います。

クリニックFでも多くの臨床経験が集まってきましたので、使用経験と理論を中心に述べようと思います。

上海は久しぶり。見慣れた景色の中に、建設中の高層ビルも見えて、楽しかったですよ。

街を散策する時間があると良いのですが...。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

上海へ ~京都 祇園祭 八坂神社 長刀鉾のお稚児さん

夏本番ですね。昨夜は熱帯夜でもあったそうですが、早朝のサッカー女子の嬉しいお知らせもありましたから、盛り上がってさらに暑い一日となりそうですね。

さて、僕はこれから成田に向かいます。

今回の行き先は上海。

日曜日には帰国しますが、しばしまたご迷惑をおかけし申し訳ありません。

今日は元々の休診日ですが、明日以降クリニックには電話番のスタッフが出勤していますので、ご質問やご予約についてはこちら(03−3221−6461)までお問い合わせください。

ブログでは、連休に訪れた京都のお話を。

祇園祭のハイライト 7月17日に行われる山鉾巡行を初めて見てきました。

*************************

P7170137

祇園祭は、祇園社(八坂神社)の発祥。

スサノヲノミコトを祭った神社です。

Img_6916_2

祇園際は天禄元年(970年)から毎年営まれ、長徳四年(998年)山が出るようになったのだそうです。

旅館で迎えたこの日の朝。

「(TVの)5チャンネルをつけたほうがいいですよ」

と担当の方から声がかかります。

観れば、中継が出ています。

そして、長刀鉾のお稚児さんの話題でもちきり。

お稚児さんは、祇園祭の生神(いきがみ)様。

古式に則り、八坂神社から長刀鉾町へと養子に出され、やがて神様の使いとなり、数々の儀式をこなしながら、祭りの無事を祈願します。

現在では唯一生身の稚児が乗る長刀鉾。その年のお稚児さんは、6月初旬に発表されるそうです。

今年この大役を担ったのは、福井正賢くん。10歳。

「伊右衛門」でも有名な、寛政二年(1790)創業の老舗・福寿園副社長の御長男だそうです。

しばらく彼のお世話が出来ないお母さんがTVでは映し出され、インタビューを受けていました。

一ヶ月以上に及ぶ、特別な生活を送るお稚児さん。

一説には、このひと夏のためにすべて合わせると5千万円ほどのお金を家族親族で用意しなければならないということですが、きっとそれだけの負担がたとえあったとしても、まだなお世代を超えた財産として残るものがあるのでしょうね。

さて、僕は祇園見学は今回が初めてだったので、御池通り傍に祇園祭の席を買い、鉾と山を待つことに。

日中温度は36度まで上がるとの予報でしたが、席はこの通り満席です。

Img_7031

最初に現れたのは、長刀鉾。

大きすぎて写真に納まりません。

Img_7015

カマキリの、からくり仕掛けの蟷螂山(とうろうやま)

Img_7024

函谷鉾

Img_7032

いくつもの美しい山と鉾に目を奪われます。

夜に観たものとは全く違いますね。

Img_7040

棒振り踊りを披露する綾傘鉾

Img_7036

占出山です。

Img_7041

10ぐらいの山と鉾を観たあたりでしょうか?

あまりの暑さに、満員だった観客席から少しづつ人がいなくなりました。

さすがに僕も耐えられませんでしたので、結局木陰で観るように。

Img_7042

豪華な月鉾がやってきます。

P7170158

祇園囃子が聴こえる中、祭りは続きます。

P7170148

P7170174

孟宗山

P7170176

太子山

P7170178

木賊山

P7170181

18番目の白楽天山が来たところで帰京の時間となりました。

P7170193

鶏鉾を見送りながら、タクシーを拾い京都駅に向かいます。

P7170196

祇園祭初心者としては、今回初めてこの壮大な祭事の輪郭がぼんやりとながら掴むことができましたので、改めて来年また来てみたいですね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月25日 (水)

ローズギャラリーの薔薇

7月25日(水)。今日も朝からクリニックで診療を行っています。

明日から上海ですので、少々予定も混み合っています。

そんな中、お願いしていたものがクリニックに届きました。

Img_7057

ローズギャラリーの薔薇。

実は先週スタッフのひとりが誕生日だったのです。

クリニックFはスタッフもわずかしかいませんので、それぞれの誕生日はささやかなお祝いをしています。

しかし、診療と打ち合わせ、論文、出張・・・などなど、先週はあまりに忙しく、うっかりこの日を忘れておりました(冷や汗)。

すでに誕生日から一週間弱経ってしまった・・・ということで、いつもならクリニック隣の花屋さんで調達するところを、ペナルティ(笑)? の意味も込めて、今回は奮発してローズギャラリーとなりました。

いつもありがとう! の気持ちを伝えないといけませんね。

これからお祝いしてきます。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月24日 (火)

ソルタメディカル本社スタッフの来院 ニキビ治療器「アイソレイズ」

おはようございます。

今日7月24日(火)もクリニックFの診療日です。

昨日は、米国ソルタメディカル社のマーケティングスタッフが来院してくれました。

600

カルフォルニア、オーストラリア、シンガポール・・・といった国際色豊かなメンバーです。

この日のトピックは、ニキビ治療に使用する皮膚吸引+光治療機器である、こちらの機器。

Img_7055

卵形の独特なフォルムで知られる「アイソレイズ」です。

この機器は世界的にも評価が高いニキビ治療器ですが、残念ながら日本では未承認器。

アイソレイズの知名度を、日本国内でも上げてゆきたいという希望があり、何人かアジアのドクターに話を聞きに来たという趣旨のようです。

診療前の約1時間、朝から英語でのディスカッションとなりました。

こうした世界最新の治療機器を利用ができるのは、患者さんにとっても大きなメリットだと思うのですが、残念ながら保険適応はできません。

保険診療ベースの日本では、保険に未認可となる最新機器を利用するニキビ治療は、どうしても高額治療になってしまうため、多くの医院では導入しにくいという弱点はあるのですが、反対にクリニックを経営する医師にとっては参入障壁の高さは、逆に専門性を高めるチャンスともいえるのです。

ソルタメディカル社は、

○2004年にニキビ跡フラクショナルレーザー治療「フラクセル」を市場デビューさせたリライアント社

○2002年にたるみ治療RF機器「サーマクール」を市場デビューさせたサーメージ社

*2008年に合併してできた会社。

さらに、2010年2月にはニキビ治療の「アイソレイズ」の技術を持つ会社を買収し、現在ではシネロン/キャンデラ社に次ぐ、全米第二位の売り上げを誇るレーザー医療機器メーカーとして成長しています。

Photo

僕も、フラクセルを代表するフラクショナルレーザー機器が、この美容医療を根底から変えるのではないかと、初期から注目してきた医師の一人です。

初代のフラクセルも日本で初めて購入しましたし、フラクセル3DUALに至っては、デモ機を直接ソルタメディカル社から購入し、使用してきた経験もあります。

クリニックFでは、その他多くのフラクショナルレーザーおよびRF機器を使用していますので、実際の機器別の使用感などは細かく語ることができます。

1_2

同じフラクショナルレーザー機器でも、患者さんの肌によって、それぞれどの機種が優れているか、違いがあるのです。

この辺りも近いうちに論文か、著書にまとめたいですね。

ソルタメディカル社は、ここ数年、さらに斬新な技術を持つ、いくつかの機器メーカーを買収。

Solta

超音波によるボディ痩せのための機器「リポソニックス」を含めた、以上の6機種を販売している状態ですが、M&Aを主体にして成長する、いわばアメリカ的な企業ですよね。

世界に最先端のより良い医療器があるのであれば、その効力を正確に、さらに一つでも多くの情報を日本の市場に伝えたいと僕は思っています。

こうした機器についての新しい情報が入ったら、またこのブログで取り上げるようにしますね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月23日 (月)

米国レーザー医学会誌Lasers in Surgery & Medicine に論文が通りました

おはようございます。

今日7月23日はクリニックFの診療日です。

今日は蒸し暑くなりそうですね。

**********************

今日の朝メールをあけてみると8時間前に到着した、嬉しいお知らせがありました。

米国レーザー医学会誌「Lasers in Surgery & Medicine」に投稿していた僕の論文が、アクセプトされたと編集部から連絡が来たのです。

Cover image for Vol. 43 Issue 1

Lasers in Surgery & Medicine誌は世界のレーザー医学会誌の中でも最も権威あるもので、さらに、200冊近い外科系雑誌の中でも24番目(2010年)にインパクトファクターが高い雑誌です。

何本書いても、やはり自分の英文論文が世界の一流紙に通過した時の喜びは、研究者としては格別のものですね。

以下、編集室からのメールです。

Dear Dr. Fujimoto:

I am pleased to inform you that your manuscript, Induction of different reactive oxygen species in the skin during various laser therapies and their inhibition by fullerene, is now acceptable for publication in Lasers in Surgery & Medicine.

Thank you for your support of Lasers in Surgery & Medicine. I look forward to seeing more of your work in the future.

Sincerely,

J. Stuart Nelson, M.D., Ph.D
Editor-in-Chief, Lasers in Surgery & Medicine

僕が今回提出した論文は、

「Induction of different reactive oxygen species in the skin during various laser therapies and their inhibition by fullerene」

レーザー照射後発生する活性酸素を、機種ごとに比較し、副作用を抑制する物質としてフラーレンを利用した論文です。

測定に使用した機器は、

○ソルタメディカル社 フラクセル3 DUAL

○DEKA社 スマートサイドスクエア 

○サイノシュア社 アファームマルチプレックス

○シネロン/キャンデラ社 eMAX

などなど、世界一流の機器。

こちらを慶應義塾大学薬学部の研究室に持ち込んでの大掛かりな実験でした。

一人では到底できませんでした。

ご協力下さった方々、ありがとうございました。

ひとつでも多くより良い研究が、この日本から世界に向けて発信できるよう、レーザー医学研究者としても、ひとりの日本人としても、小さなものでもその未来に何かつなげていけるよう、今後も引き続き頑張ってゆきたいです。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月20日 (金)

祇園祭2012 宵山 祇園囃子 昇り鯉

おはようございます。

今日7月20日(金)もクリニックFの診療日です。

昨日は休診日を頂き、午前中にボトックスビスタを販売するアラガンジャパン社を訪れ、仕事の打ち合わせを一つ。

午後からは工学部大学院に移動して、来春2月にサンフランシスコで開催される工学系レーザー学会のSPIE Photonics Westに出す演題のアブストラクト作りをしました。

締め切りが来週の月曜日、23日なのです。

来週後半はフランス系のアンチエイジング学会IMCAS CHINAのため、上海の出張もあります。

月末も近づき、ばたばたしていますね(苦笑)。

今日も朝一番から女性誌の取材に始まり、その後ビッチリ診療もありますので、夜まで集中力を切らさず、頑張っていこうと思います。

ブログの方は、三連休後半に仕事で訪れた京都での話。

**********************

祇園祭の季節に京都に来たのは、実は初めてです。

東京にいると、祇園祭の事をわかっているような、ないようなかんじがありましたので、楽しみにしていました。

16日夜は、山鉾巡行前日の「宵山」。

どのようにこの特別な夜を楽しめばよいのかわからずに来たのですが、宿で夕食を取り街に出てみると、鳥丸通はご覧のとおりの賑わい。

Img_7001

四条通もImg_6981

このとおりです。

ある程度予想はしていましたが、実際自分がこの場に入っていくと予想以上。この日は暑かったこともあって、熱気がすごいのです。

室町通と新町通りにある山鉾建てを見学に行きます。

まずは、南観音山が見えてきました。

Img_6975

山鉾を照らす提灯が綺麗ですね。

P7160124

祇園囃子の演奏による独特な音色も、場の雰囲気を更に盛り上げます。

Img_6976

しばらく道を歩きます。

菊水鉾が見えてきましたよ。

Img_6989

Img_6991

見事な刺繍。

祇園祭が「動く美術館」と称されるのもわかります。

Img_6992

パンフレットを片手に多くの山と鉾を観ているうち、だんだんと鉾の違いが自分なりに解るようになってきました。

こちらは月鉾ですね。

Img_6983

P7160129

山伏山の御神体も観ることが出来ました。

Img_6996

京都の狭い通りまで、このようにImg_6986人でぎっしり埋め尽くされています。

感動したのが、創業270年を誇る老舗帯問屋 誉田屋源兵衛(こんだやげんべえ)がこの季節だけ展示することで有名な、270(+α)匹の「昇り鯉図」の幟(のぼり)です。Img_6970

夜に観たので美しさが際立っていました。

(+α)と書いたのは、この幟は、毎年一匹づつ金色の鯉が描き加えられている、現在進行形の芸術作品だからなのです。

今年増えた金色の鯉がどれなのか、探している人も沢山いました。

京都の文化は歴史があって、本当に素晴らしいですね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月19日 (木)

銀閣寺 銀沙灘 向月台

おはようございます。

今日も暑いですね。

今日7月19日はクリニックFは休診を頂いています。

今日は研究日。工学博士論文をまとめに工学部レーザー研究室に行ってきます。

さて、僕のブログは連休に訪れた京都の話。

昼過ぎに京都に着きましたので、東山慈照寺、銀閣寺に行ってきました。

Img_6931

真夏のもみじ美しいですね。

国際学会で海外を旅する日々を続けると、日本について聞かれることも多いですし、日本の文化について意識する機会が増えてきます。

外国人に人気のある京都で圧倒的な認知度を誇るのはやはり金閣寺と銀閣寺。

金閣寺もよいお寺ですが、銀閣寺も風流が感じられていいですよね。

最近は、日本の「わび・さび(侘寂)」の美意識を理解する外国人も多くなってきました。

この銀閣寺でも参拝客は外国人が多かったですよ。

そういえばこの国際学会周遊記でも金閣寺を取り上げたなあと思って探してみましたら、ありました。金閣寺に行ったのは2009年3月でしたので寒い時期でしたが、今回は真夏の祇園祭の季節の銀閣寺です。

Img_6932

Img_6937

Img_6929

こちらの建物の上の鳳凰も健在です。

銀閣寺で素晴らしいと思うのは、やはりこの庭園です。

P7160093

銀沙灘(ぎんしゃだん)というのだそうです。

P7160091_2

ふと見ると、この銀閣寺のこちらのモニュメント

向月台(こうげつだい)の手入れを行っていました。

Img_6930

京都にはこうした職人さんが何人もいらっしゃるのですよね。

感動しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月18日 (水)

靖國神社 みたままつり

おはようございます。

今日7月18日(水)はクリニックFの診療日です。

いよいよ梅雨が明けて、暑い夏が始まりましたね。

三連休でしたが皆さんどのように過ごされましたか?

僕も連休初日の夜からお休みいただき、初日は診療後クリニックFにほど近い、靖國神社のみたままつりに行ってきました。

クリニックFのある千代田区麹町からは徒歩20分ぐらいなのです。

P7140050

靖國神社問題と言えば、中国、韓国、北朝鮮の対外問題としてこの季節、特に取り上げられることも多いですが、国に殉じた先人に、国民の代表者が感謝し、平和を誓うのはある意味当然のことではないかと思うところがあります。

きちんとした日本の歴史を学べば、靖國問題に対しては、どういう態度を対外的に示せば良いのか自ずと結論が見えてくるような気もしますが、こちらは別の機会に持論を述べたいと思います。

P7140005神社の第一鳥居をくぐると、

P7140007_2

第二の鳥居に向かって、はるか先まで見える灯籠の数に圧倒されます。

靖國神社は、ペリーの来航以来国のために散った英霊を祭っているのですが、その数は、聞けばなんと246万6千余柱なのだそうです。

この灯籠の数ではとうてい足りないということなのですね。

改めてその数を実感することになりました。

P7140008

2012年も期間中30万人以上の人出があったそうです。

大混雑の中第二鳥居を超えます。

P7140048

飾りも立派です。

P7140047

さらに神門の飾りを観ながら境内に入ります。

P7140037

境内はこのように大きな灯籠も飾られています。

P7140033

書家の方が書いた大きな灯籠もありました。P7140034

美しい文字ですね。

P7140008_2靖國神社を毎年参拝されている、著名な政治家のものもありました。

帰る時に第二の鳥居を境内から観たこの光のイルミネーションが美しかったですよ。

P7140046

このみたままつりは、例年東京で一番早く盆踊りが行われるそうです。

今年もいよいよ夏本番。どんな夏になるのでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月14日 (土)

ブラントンの蓋 レーザー医師たちの飲み会

おはようございます。

今日は7月14日(土)。連休初日ですが、クリニックFは開院日です。

今日も朝から患者さんが沢山いらっしゃいます。

集中力を切らさずに、質の高い診療を心がけていこうと思います。

***********************

昨日は金曜日ということもあって診療も長引いてしまったのですが、9時前になんとか終わらせ、湯島に向かいました。

レーザー医学会、そして形成外科学会の大先輩方にお誘い頂いていたのです。

○元東海大学病院院長 天神下皮フ科形成外科クリニック院長 谷野隆三郎先生

○元杏林大学助教授 久保田潤一郎クリニック院長 久保田潤一郎先生

○日本医学脱毛協会理事長 川口クリニック院長  川口英昭先生

そこに若輩者の(笑)僕を混ぜて頂いた、四名。

谷野先生にお声をかけていただいたのです。

場所は上野広小路、谷野先生が御贔屓にされているということでよく以前からお話を伺っていた、厳選洋食「さくらい」。僕は初めての訪問でした。

402861_4355182246171_661389565_n_2

僕が一番遅くお店に到着してしまい、本当に恐縮してしまったのですが、沢山の楽しいお話と美味しい料理を頂き、あっという間に夜が更けていきました。レーザー界の裏話(?)なども伺い、とても楽しい夜を過ごさせていただきました。

普段僕はあまり外で飲むことがなく、診療が終わったり、論文などを書いた後、家でリラックスして飲む「家飲み」が多いのですが、こうした機会に時々恵まれるのは嬉しいものです。

谷野先生、久保田先生、川口先生、ありがとうございました。また次回お声を掛けて頂けるのを楽しみにしています!

ちなみに、家で飲むときはもっぱら焼酎で、これは特に銘柄を指定せず様々なものを楽しんでいます。

一方洋酒もたまには飲むのですが、洋酒の場合は気に入ったお酒のブランドばかりをまとめてインターネットで注文しています。

僕が好きな洋酒は

■バランタインの17年。

■シーバスリーガルの12年と18年。

そして、

■ブラントン。

その時の気分に合わせてその中から選び、あけて飲むのです。

中でもブラントンは、その姿かたちも好きなんですよね。

特に栓の部分。

Img_6892

このブラントンの蓋。馬と騎手を模ったもの。

右後ろ足元の丸の中に、よく見るとアルファベットの“T”が彫られてあるのがわかりますか?

P7110003

実はブラントンの蓋の馬は、8種類あります。

B型 L型 A型 N型 T型 O型 N2型 S型 全部並べてBLANTONSです(笑)。

中でもSが貴重なのだと聞いたことがあります。

マニア心をくすぐる、とてもよいマーケティングシステムですよね。

僕も捨てられず、写真のようにすべて保管してあります(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月13日 (金)

「レーザー医療機器」と「化粧品」でできることの違い

おはようございます。

今日は7月13日(金) クリニックFの診療日です。

今日は雑誌の取材などもあり、予約が一杯になってしまったため、一時間早く開けてクリニックをスタートしています。

湿度も高い東京ですが、今日も頑張っていきましょう。

*************************

レーザー美容皮膚科という、この仕事を始めてから10年以上。

これまでも、様々な機器を使って多彩な肌に対する診療をしてきました。

毎月アメリカやヨーロッパからくる多くの文献も、毎日のように目を通しています。

R0010689

加齢してゆく肌を「メンテナンス」して、「復活」させるために、もっとも必要なことはなんでしょう?

これは、初対面の時に、相手の顔のどこを気にするか?

という点を突き詰めればおのずと答えは出てくるのです。

法則その1

まず、初対面で、相手に最も大きな印象を与えるのは目元まわりです。

おそらく初対面の場合、60-70%の意識が目の周りに集まりますので、目元の周りのしわやたるみ、特に上まぶたの外側のゆるみや、二重まぶたの幅が狭くなるといった点。

これらをもとに戻すことは、年齢の軸を数年戻すのには最も効率が良いことです。

ここ数年は、マドンナリフトという目の上に照射できる機器が出来ましたので、クリニックFではレーザーで対応しています。

目元が引き締まると、目力がついて、印象が大きく変わりますよ。

法則その2

次に初対面の人に大きな印象を与える情報はなんでしょうか?

それは、肌の艶やハリ、透明感など、顔全体の肌の印象です。

顔全体の肌質というのは面積から考えても視神経からダイレクトに入るとても大きな情報で、そのまま大脳皮質で処理されますので、この人は自分よりも年上なんだろうか? などと、年齢を連想させる情報は、特に顔全体の肌質に影響を受けるのです。

この10年間のレーザー光技術の進化は、肌全体を活性化させて、より若返らせるということに集中して進化してきました。

こうした診療機器の中には、まだまだ日本の厚生労働省に認可されていない機器もあります。ドラッグラグならぬ、デバイスラグの問題です。

クリニックFは、レーザー光治療による「肌のメンテナンス」と「肌質の改善」について専門化したクリニックですので、「シミやあざを治療する」と言った旧来のレーザー機器とは少し違うラインナップの機器を揃えています。

健康な肌をより美しくするために、最新鋭のレーザー光治療機器を使用するのです。

これは、化粧品や美顔器とは違うレベルの医療行為です。

************************

クリニックFにいらっしゃる患者さんは、もともと美意識が高く、ご自身が使われる化粧品も、こだわりを持って使われています。

ところが、

「化粧品で行うことのできる肌の手入れ」

「レーザー光治療器のような医療機器によってできる肌のメンテナンス」

とは全く違います。

化粧品でできることは原則として、「紫外線対策」と「保湿対策」です。

化粧品は肌を変えるためのものではなくて、現状の肌を維持するために使用するものと考えたほうが良いと思います。

反対にレーザーによってできる肌のメンテナンスは、

表皮の色素を減らし肌の透明感を上げること。

真皮のコラーゲンやエラスチンを増やし、肌をプリッとさせること。

リサーフェシングのレーザーを使用し、ニキビ跡などの肌を平滑にすること。

肌全体の質感を変えることを意味するのです。

************************

これらのレーザーや光治療器をどう選択するのか?

人によっては、初診の時に機器を指定して予約される方もいらっしゃいますが、それは僕たち専門のドクターにお任せ願いたいところです。

患者さんが診察室に入ってきた瞬間に、10年後にはこの人の肌がどのように変わり、この人の肌を美しく保つために、「この機器」や「この施術」がどのような頻度で必要だということは、経験によってすぐにわかりますので、その人の肌に合った機器を組み合わせて中長期の計画を練ることで、診療方針を立ててゆくのです。

クリニックに定期的にいらっしゃる患者さんの顔をみて、

「○○さんの肌は透明感が出て引き締まって、本当に綺麗になりましたね。」

とか、

「残った症状に対しては、新しく来たこの機械が効くのではないでしょうか。」

といった会話ができることも、またとても楽しいのですよね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月12日 (木)

アルトゥーロ・トスカニーニ全集

おはようございます。

今日7月12日はクリニックFは休診日です。

工学部レーザー研究室に顔を出して、博士論文の続き書き続けたいと思っています。

もしも時間があまったら、今何枚か日本に来ている絵画を観に、都内の美術館に行きたいのですけれどね。

今日のブログはクラシック音楽について。

**********************

イタリアの生んだ20世紀最大の指揮者、アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)。

ドイツのフルトベングラーと並ぶ巨匠ですが、ちょうど20年前(1992年)に発売された「アルトゥーロ・トスカニーニ大全集」が、CDで再発売されました。

1920年から1954年にかけて録音し、RCAから正規に発売された全録音CD84枚+DVD1枚セットです。

Img_6877

これ、何とAmazonで約1万円。

早速購入してしまいましたよ。

トスカニーニは、イタリアのパルマで生まれ、スカラ座やメトロポリタン等の音楽監督を歴任した、20世紀前半を代表する指揮者。

トスカニーニの速く正確な演奏スタイルは新即物主義とも言われ、ドイツが生んだ指揮者であるロマン派のフルトヴェングラーとよく対比されますよね。

イタリア人のトスカニーニが新即物主義、ドイツ人のフルトヴェングラーがロマン主義というのも面白いですが、20世紀初頭の列強の時代に独伊の威信をかけた国を代表する指揮者であったことは事実です。

もう少し後の時代になると、ドイツのザルツブルグで生まれたカラヤンという指揮者が出てくるのですが、クラシック好きの友人の中には、いわゆるアンチ・カラヤンという人たちもいます。

もちろんトスカニーニでもフルトヴェングラーでもカラヤンでも良い演奏、悪い演奏という物があり、その音源によって評価されるべきだと思うのです。

しかしながら、フルトヴェングラーとトスカニーニに関しては、実際に音源が残っている巨匠として、なんといいますか、「現人神」に近い存在で、誰も文句が言えない指揮者と言ったらイメージしやすいのでしょうか(笑)。

トスカニーニにはスカラ座、メトロポリタン歌劇場、ニューヨークフィル、バイロイト音楽祭、ザルツブルグ音楽祭など多くの演奏の音源が残されていたのですが、あまり録音状態が良い物はありませんでした。

トスカニーニが本領を発揮するのは、ムッソリーニのファシスト政権に反対し、アメリカ亡命を果たした後。

20世紀の名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの演奏をラジオ放送することを主目的に編成された、NBC交響楽団(The NBC Symphony Orchestra1937年から1954年)での素晴らしい音源が残っているのです。

NBCトスカニーニの録音は何枚も持っていたのですが、この全集も縁起物みたいなものですものね。

Img_6875

クリニックFの音響は、LINNのDSシステムですので、これからCDをクリッピングしてゆきます。

84枚聴くのが楽しみです。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月11日 (水)

■北京 EADC東アジア皮膚科学会2012⑭ 東アジア皮膚科学会参加証

おはようございます。

今日7月11日もクリニックFの診療日です。

今日も東京は真夏日です。

涼しそうに見えるものを探してみましたが、こちらの江戸切子。

最近ハマっているミラーレスカメラとマクロレンズで撮りました。

OM-D E-M5 ZUIKO OM 90mm F2.0 Macro

318815_4343172545936_2145849291_n1

ちょっと涼しい気分になりましたか?

実は某ゴルフ倶楽部平日杯の優勝カップなのです。

切り子の中央に倶楽部のマークが入っているのですよ。

僕の宝物の一つです。

************************

さて、帰国から2週間経ってしまいましたが、短かった北京での滞在。

興隆する中国の一部を垣間見た気がしました。

帰国便は昼過ぎ。

Img_6780

北京空港から約3時間で東京羽田に着いてしまうのですから、大阪に新幹線で行くような気分ですね。

この日は銀座で開催されたMBAを取得したビジネススクールの同窓会に羽田空港から直行し、出席することが出来ました。

羽田空港が国際化になって世界が近くなりましたね。

そして、こちらが今回の東アジア皮膚科学会の学会参加証です。

Img_6123

レーザー医療もそうですが、こと医療という分野は

Not everything is logical.(何事も理論通りにはいくわけではない) 

There's an exception to every rule.(例外の無い規則は無い)

のです。

もちろん常識として医学という理論を学ぶことは大切ですが、わずかな確率で発生する例外に対して、医師が集まって経験を共有することが、医学系学会の意義の一つ。

レーザー医療という、新しい分野を専門に選んだからには、教科書として出版された時点で数年遅れた情報です。

一つでも多くの国際学会に参加してゆき、新しい情報に入れ替えていく作業がとても大切だと思っています。

帰国してから2週間が経ってしまいましたが、これで僕の新国際学会周遊記、2012年6月の北京滞在記を終わります。

次回の国際学会招待講演は、7月末に上海で開催されるIMCAS CHINAです。

またこのブログでご紹介しますね。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月10日 (火)

■北京 EADC東アジア皮膚科学会2012⑬ 中国元の将来 毛沢東思想の復活

おはようございます。

今日7月10日もクリニックFの診療日です。

東京は今日も真夏日が続きますね。

***********************************************

先月の中国北京(東アジア皮膚科学会)出張に続き、今月末にもIMCAS CHINAというフランス系アンチエイジング学会が上海で開催され、僕もレーザー医療の招待講演をすることになっています。

Imcaschina2012

Imcaschina2012_2

思えば、この5年間で、中国でのレーザーに関する講演依頼が非常に増えました。

中国において、確実に富裕層が育ち、その生活が崩れることなく成り立っているということでしょう。

一つ、北京で気付いたことをご紹介しますね。

現在中国で公表されている一般市民の収入は、日本人の10分の一程度です。

ところが、街を歩くと若者の誰もかれもがiphoneやら、任天堂DSを持っているのです。

通常で考えたら日本で50万円ぐらいの携帯電話を購入するイメージなのでしょう。

ところが、実際にはそうではない。

何人かの中国の方に理由を聞いたのですが、納得できたものは実体経済と国に申告されている経済力に乖離があるということ。

つまり会計システムが未成熟で、一般事業主の売り上げがすべて申告されていないのです。

これらの申告されていない売り上げの経済力を武器に、それこそワインでも、車でも、宝飾でも、高価なものから売れてゆくのだそうです。

北京で僕が一緒にゴルフをやった中国人経営者さんは、日本のヘアスタイリスト4名と組んで、数年前に一人350元(8000円ぐらい)で髪を切るサロンを作ったのだそうです。それまでは中国で髪を切るのには20元ぐらい。つまり300円ぐらいだったのです。

金額にして20倍以上。しかしながらこれが大きな話題を呼んで、常に予約でいっぱいになり、現在では450元に値上げしても予約が捌ききれないのだそうです。

実際の経済が把握できないほど、中国は大きな国であるということでしょうが、この未成熟さが経済圏としての飛躍の伸び代となるのでしょう。

*******************************************

中国は過去 30 年あまりの間、中国政府が把握し公開している経済レベルでも年平均 10% 近くの高成長と、劇的な変貌を遂げてい るのは事実ですよね。

こちら、今回使用した中国元です。

Img_6563

現在でも中国のお札は毛沢東の肖像画が載っています。

Img_6564

文化大革命(66~76年)では毛主席に対する個人崇拝がなされましたが、文革後の改革・開放政策による経済発展が進むと、各地にあった毛沢東の像は次々と取り壊されました。

しかしながら、 官僚の腐敗など社会矛盾が噴出し、発展から取り残された経済的弱者の中には、「平等」であった毛主席の時代を復活させたいと考える人たちもいて、特にこの数年、毛沢東思想が復活してきているのだそうです。

毛沢東と文化大革命については、昔読んだユン・チアン作のワイルドスワンという本が強烈に印象に残っています。ノンフィクションの小説としても面白いですし、現在の中国を理解するために知識人が読むべき本の一つだと思いますよ。

話は中国元に戻しますが、僕もMBAホルダーとして気になっているのは、やはり今後の中国元の動向です。

日本(または日本円)の将来を考えても、これから中国の経済圏の中に飲み込まれてしまうのか、独立した経済圏と知財でアジアのリーダーシップを取り、国を守る方針に移行するのか、現在は極めて重要な局面にあると思うからです。

よく言われることではありますが、ここで改めて認識しておかなければならないのは、中国は2011年の段階ですでに

「世界2位のGDP」を持つ経済圏であり

「世界1位の外貨準備高」を持つ政府があり

「世界1位の貿易黒字」を誇る国であるということ。

それらが意味する未来が何か、ということです。

GDPがアメリカを超えるのは時間の問題と言われていますし、米ドルと欧ユーロが不安定な今、中国人民元が強くなるのは当然です。

外の経済にに対して閉鎖的だった1960年代の社会主義政策の下では、為替レートはほとんど意味のないものでしたが、中国は1970 年代末から対外市場経済を意識した政策への移行を始めました。

特に、1980 年代初頭から為替制度改革に着手して以来、中国元の為替レー トの水準は大きな変化を遂げてきています。他の通貨に比べて元が強くなってきているのです。

近年では、2005年6月には、1ドル=8.27元

ここから2008年6月まで約3年間の間に、1ドル=6.85元になります。

2008年7月より2010年5月末までは米ドルと連動政策を取りましたので 約6.85元に固定されましたが、

2010年6月、米ドルとの連動を解除すると再び上昇をはじめ、6月現在では1ドル=6.28元

となっています。

ここ数年で元の価値は対ドルで約25%も上昇したということです。

日本円に対しても今後は切り上げに向かうでしょうから、今のうちに日本人の資産の一部は、日本国債を購入するのではなく、中国元に変えてもよいのかもしれません。

そして、日本の将来のためにも今後、中国がどのように変化してゆくのか、慎重に見届けなければなりませんね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 9日 (月)

T.S.Elliot “You are the music while the music lasts” 湘南ひらつか七夕祭り

おはようございます。

今日7月9日(月)もクリニックFの診療日です。

P7090058

今朝出勤途中にふと空を見上げると、市ヶ谷の防衛省に向かう自衛隊のヘリが見えました。

東京は真夏日です。

雲や空の色が変わってきましたね。

***********************************************

昨日の日曜日は、朝から原稿を仕上げ、昼過ぎから行動を開始。

横浜のCATSシアターと、湘南ひらつか七夕祭りの最終日に行ってきました。

P7080015

横浜みなとみらいで開催されているCATSも2012年11月11日に千秋楽を迎え、広島に移動することが発表されましたので、どうしてももう一度(いや、また秋までに観にいってしまうかも(笑)?)観に行きたかったのですよね。

P7080016

ミュージカルやオペラを観るのが大好きな僕ですが、実は今回の横浜みなとみらいキャノンシアターの開催期間だけでも3度行っています。

日本でのCATS公演は8226回と、NYブロードウェイの7485回を抜き、今やロンドン・ウエストエンドの8950回に迫る勢いです。

日本語のミュージカルとしては訳も含めて、もっとも秀逸な演題の一つではないでしょうか。

舞台は、座席の場所を変えると全く違ったものに見えてくるのが不思議です。

御存知の方も多いかと思いますが、「キャッツ」は元々イギリスの文学者T.S.エリオットの詩集「キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法(The Old Possum's Book of Practical Cats)」に対しアンドリュー・ロイド=ウェバーが曲をつけたものです。

エリオットの詩は今読んでも考えさせられるものがあり、好きなものがいくつもあります。

その内のひとつ。

“You are the music while the music lasts”

(あなたが音楽なのです。音楽が続く限りは。)

集中力が途切れそうになったり、仕事が続いてあまりに疲れてしまったとき、そしてこのミュージカル「キャッツ」を観る時、必ず思い出すフレーズです。

*************************

さて、横浜を後にして向かった先は、湘南ひらつか七夕祭りまで足を延ばしました。

横浜~平塚間は電車で30分ぐらいなのです。

横浜駅を16時半頃に出発。

平塚駅に着いたのは17時過ぎ。

車内では本を読んでいたので、あっという間につきました。

*********************

藤沢鎌倉地区で幼少期を過ごした僕にとって、平塚七夕祭りは少年時代を思い出すお祭りのひとつです。

一昨日の七夕仕様のお弁当に感化され、30年ぶりに行ってみようかと思い立ちました。

天帝の娘、織姫(こと座のベガ)と、その恋人の彦星(わし座のアルタイル)の二つの星が、雨が降らなければ天の川を超えて、年に一度だけ会うことができるという、東洋に伝わる七夕伝説。

機織りという天職がある幸せを忘れずに、日々の労働に弛まず従事すれば、1年に1度願いが叶い、ご褒美がある・・・そんな話でもあります。

星を見上げて、人間たちも幸せのあり方を考えなさいというメッセージでもあるのでしょうか。

P7080018

駅中に飾りがあります。

そして、ものすごい人。

身動きができません。

200万人以上の人出と聞きました。

P7080031

押し競饅頭状態で、なんとかメイン通りへ。

P7080050

祭りを観ると、さすが日本三大七夕祭りと言われているだけあります。

見事です。

「三大七夕祭り」と言いますが、新暦に行われるものは平塚が最大。

旧暦に行われるものは、仙台が最大。

三番目の枠に関しては、諸説あるそうです。

P7080037

P7080042

P7080046

P7080021

七福神の飾り

Img_1686_2

花坂爺さん

P7080022

大正時代の美人画

P7080051

今年の風物詩として、いくつか飾りが出ていましたが、

まず、「なでしこジャパン」。

P7080032

そして大河ドラマ「平清盛」

P7080048

そして「オリンピック選手」の応援飾り。

Img_1685

僕が個人的に気に入ったのは、確かどこかの小学校の灯篭でしたが、

こちら。

P7080035

写真でわかるでしょうか。三つ並べると大漁の網なのです。

こういう感性好きですね。

Img_1683

暑い夏が今年もいよいよ始まりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 7日 (土)

サンタ・マリア・ノヴェッラ 七夕限定のお弁当 OM-D E-M5 ZUIKO OM 90mm F2.0 Macro 

おはようございます。

7月7日土曜日。今日もクリニックFの診療日です。

先月からスペイン(アンダルシア地方)とイタリア(フィレンツェ)に、2週間の長期旅行に行っていたスタッフが、無事帰国し出勤してきました。

こちらはお土産。

Img_6868

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会横の薬局で買ってきたというラムネ。

僕も二度ほど行ったことがありますが、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局はフィレンツェの街の発達とともに生きてきた、世界でも最も古い薬局の一つです。

素晴らしいところですよね。

クリニックFのスタッフは僕同様、旅行好きが多いようです。

ここ1年程を振り返っても、インドやハワイなど含め国内外問わず皆それぞれに出掛けています。

僕の海外出張や、海外からおいでくださる患者さんのご予定などを見越して、クリニックの予約表兼シフトを3ヶ月前から作成していますので、旅行の予定を立てやすいということもあるかもしれませんね。

一方、クリニックFでは忘年会や新年会などの云わば「宴会」を催すことはありませんし、ミーティングや反省会という形での“集まり”を行うこともありません。

朝礼もないですし、クレドもありません。

ミスがあればその場で修正し、連絡や報告事項も都度行い更新していく。

病院の根底に流れる理念の共有も、場面場面でお互いに確認しあう。

少人数だから出来ることではありますが、こうしたやり方が僕には合っているんですよね。

病院経営というのは、規模の大小に関わらず女性スタッフの雇用抜きには語ることが出来ません。

男性の「医師」という専門職の人間が、女性スタッフのボスとなるのは、様々な局面で難しいこともあり、悩むこともあります(笑)。

とはいえ、今のところ、少数精鋭のまま、クリニックを大きくしたり他店舗展開する意思はありませんので、

東京は四谷まで、わざわざお越しくださる患者さんをどうしたら大切に出来るか。

この一点に集約した経営スタイルを僕なりに考えていけたらな、と思っています。

「仕組みのための仕組み」になっては意味がありませんからね。

***********************

それはそうと、今日は七夕ですね。

僕が子供の頃には、毎年この時期になると日本三大七夕祭りの一つである、平塚の七夕祭りに家族で電車に乗って出かけていました。

七夕祭りの独特の雰囲気でそれはそれで楽しめたのですが、もっとも楽しみにしていたのはお土産でした。

僕は男三人兄弟の長男ですが、七夕祭りでは三人それぞれ、一つだけ気に入った屋台のお土産を買ってもらえたのです。

当時は、誕生日とクリスマス以外にものは買ってもらえませんでしたので、この貴重な機会に何を買ってもらうか、兄弟三人で狙いを定めてゆくのです。

記憶に残るところで、よくわからない知恵の輪や、ワイヤー細工、そしてハツカネズミ、ひよこなどの小動物。

いろいろ買ってもらった記憶がありますよ。

小学校6年生の時に、屋台に並んで売っているウサギがどうしても欲しくなって、予算オーバーだったのに親をなんとか説得し、喜んで買って帰ったのですが、わずか3日で死んでしまい、涙を流したこともありましたっけ…。

今思うと、そのウサギは、きっと動物実験用のものだったのでしょうね。

ちょうど明日の日曜日まで開催だということですので、約30年ぶりですが、ちょっと行ってみようかな?

そうそう。

クリニックFでは昼休みの時間を取らずに、基本はスタッフが買ってきてくれたお弁当を順番に休めるときに食べるのですが、今日のお弁当は、七夕仕様だそうです。

Img_6869

この通り、しいたけ、卵、ニンジンなどの具がすべて星形に切られているのです。

P7060002

最近マイブームの OM-D E-M5 ZUIKO OM 90mm F2.0 Macro レンズで撮りました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 6日 (金)

■北京 EADC東アジア皮膚科学会2012⑫ 北京でゴルフ フェラーリ・カルフォルニア

おはようございます。

今日7月6日はクリニックFの診療日です。

ちなみに今日はなんの日だかご存知ですか?

7月6日はピアノの日なのだそうです。

なんでも1823年(文政6年)のこの日、シーボルトが初めて日本にピアノを持ち込んだのだそうですよ。

ピアノが200年前の日本にあったなんて、不思議な気もします。

**********

昨日は休診日をいただき、工学部大学院のレーザー研究室に顔を出してきました。

工学部所属として二本目となる論文を書き始めているのですが、毎日読み返しては書き換えるという作業を続けています。

こうしたことをやっていると、ついつい時間がたつのを忘れてしまいます。苦しくも楽しい作業です。

さて、ブログでは、先々週に訪れた北京滞在記を、ひとまず終わらせてしまおうと思います。

滞在したホテルには、この通り、ポルシェのショールームがありました。

Img_6482

富裕層の中国人の間で、やはり高級車の人気は高く、ポルシェをぽんと現金で買う人も少なくないのだとか。

そして、中国では今ゴルフも流行しているのだそうです。

とても興味がありました。

ちょうど前日に会食をさせていただいた方のご主人が中国人で、日本人とビジネスをやっている人でしたので、

もしも明日の予約が可能でしたら北京でゴルフをご一緒していただけないか?

とお願いしてみました。

翌朝一番にゴルフ場に電話をしてくださって、ゴルフができることになり、初めて中国でラウンドすることに。

Img_6730

北京の北西の方向にあるゴルフ場に向かいます。

Img_6757

こんな林の中を抜けてゆきます。

Img_6758

こちらがゴルフ場の入り口です。

Img_6759

日本と雰囲気が違いますよね(笑)。

Img_6761

こちらにホールインワンをしたプレーヤーの名前が書かれていたのですが、一名日本人の名前がありましたよ。

Img_6764

キャディさんもこんな恰好をしています。

Img_6766

スタートホールで一緒に写真を撮りました。

ゴルフの服装は全く持ってゆきませんでしたので、必要な備品は買い、クラブも靴もレンタルです。

Img_6768

ホールはこのような感じ。

梅雨もないので、ものすごい暑い北京。

Img_6770

ポカリスエットを飲みながら、なんとか参戦。日本にはない深いラフで苦しめられましたが、大陸での初ゴルフ。楽しめみましたよ。

帰るときに気づきましたが、このゴルフ場の駐車場にはフェラーリ・カルフォルニアが停まっていました。

Img_6775

中国でこの車を路上で見たのは初めてです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 5日 (木)

房総沖でイサキ釣り 地震

おはようございます。

7月5日木曜日。今日はクリニックFは休診日です。

今日は工学部大学院に顔を出そうと思います。

**********************

実は一昨日ひとつ予定していた仕事が直前にキャンセルとなってしまいました。

ぽっかり空いてしまった一日をどうしようか、と考え、房総沖でイサキ釣りに出掛けてきました。

先月予定していた日曜日は、悪天候もあり波のうねりが大きくて船が出ず、断念したので再トライとなります。

房総沖でのイサキは8月で禁漁になってしまいます。

今月下旬に国際学会が控えている僕にとっては、これがある意味今年最後のチャンスだったんですよね。

昼の1時出港に合わせ、釣りに詳しい友人の運転でアクアラインを通り、12時ごろ館山市にある港に着きました。

港に着く直前、房総沖でM5.7の地震が起きて、信号機が揺れているのが見えました。

津波も含めて大丈夫かな・・・? と話していたのですが、テレビの報道で状況を確認し、また津波の心配もないと聞き、そのまま港へ。

軽食を食べ、船に乗り込み、準備します。

乗った船は、房総半島の先端の館山市にある、南房総布良港の松栄丸。

Img_6849

港を出たのち、魚群探知機で魚を探しながら船は走ります。

船長さんが魚群を発見すると、例えば

「はい、15mにおろしてください。」

などと深さの指示があります。

Img_6862

この声を合図に、リールで深さを測りながら仕掛けを魚群に沈めるのです。

Img_6851

このような撒き餌でイサキを釣ります。

Img_6858

魚がいなくなると、「はい、竿を上げてください。」

と指示が出て、船長さんはまた船を走らせ、魚群を探します。

出港の際に雨はなかったのですが、のちに嵐と風雨に。

ですが、レインコートを来ていますので、雨はあまり関係ないですね。

今年は房総沖はイサキが当たりらしく、嵐の中4時間ばかり海にいましたが、本当によく釣れました。

Img_6855

仕掛けに3つの針がついていたのですが、このように3つの針すべてにイサキが食いつくことも何度かありました。

Img_6859

こちら、イサキ釣りに誘ってくれた、プロ級の友人。僕と同じ歳で経営者のS君。

今年4度目のイサキ釣りだそうで、いろいろと教えてもらいました。

釣りの世界では、狙った獲物以外のものを釣り上げるのを「外道」と言うそうですが、この日彼は見事な赤色の鯛を釣りあげていました。

Img_6863

大漁で港に帰ります。

館山道とアクアラインで都内まで約1時間半。

本当に近くなりました。

さて、戦果は?

Img_1733

数えてみると40匹以上。

Img_1742

もちろんイサキもいましたが、

Img_1737

カワハギやタイなどの「外道」も釣れました。

Img_1745003

Img_1746002

捌いてお刺身にすることに。

Img_1747

僕も外科系の医者でしたので、刃物を使うのは得意な筈なのですが、久しぶりだったのでちょっと腕が鈍ったかな(笑)?

Img_1748

出来上がり。ちょっとピンボケしましたが、身が締まっていて、自分で釣った魚という感慨もあり(笑)、本当においしかったですよ。

さらに、この季節のイサキは、白子が沢山。バター焼きにしましたがとろけるように美味でした。

S君と、突然出来た休日に感謝!ですね。リフレッシュして明日も診療できそうです。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 4日 (水)

創傷治癒におけるサイトカイン、ケモカイン、グロースファクターについて

おはようございます。

今日7月4日もクリニックFの診療日です。

今日届いた郵便物に、ヨーロッパ皮膚科学会(EADV)の学会誌が入っていました。

Img_6865

毎月ヨーロッパからクリニックFに送られる学会誌の一つ。

今回興味深いと思った記事は、創傷治癒におけるサイトカイン、ケモカイン、グロースファクターについての記事です。

僕が医師免許を取るために勉強したのはもう20年近く前ですので、それ以降、傷がどのように治るのかというメカニズムの理論が、マクロでもミクロでも大きく変化しました。

マクロの変化では、傷の湿潤療法が一般化しつつある点が挙げられますね。

僕が研修医だったころは、手術傷を消毒剤を使って毎朝消毒するのが朝一番の仕事でした。

しかしながら、この消毒剤が傷が治るのに必要な細胞も殺してしまっていたことがわかってきました。

今では傷は水で洗い流し、汚れを排除した後は、ワセリンを塗った後に創傷被覆材(専用のものもありますが時にはサランラップなど)を使って密封してしまった方が痛みもなく、綺麗に治ることがわかってきました。

最初は、研修医の時から慣れ親しんできた方法を変えるのは勇気が必要でしたが、とても大きな変化でしたよね。

反対にこの記事は創傷治癒におけるミクロの話。

傷が治る過程は、

出血凝固期 → 炎症期 → 増殖(肉芽)期 → 再構築期

と大きく分けることができますが、この間に、サイトカイン、ケモカイン、グロースファクターなどの多くの物質が関わります。

Img_6864

この記事は、創傷内部の各種細胞の遊走、増殖、細胞外マトリックスの形成、血管新生、再構築などに関わる細胞増殖因子およびネットワーク、いわゆる「ミクロ」の創傷治癒についての最新情報を解説したものでした。

創傷治癒は、特にフラクショナルレーザー機器においては治療過程に大きく影響してきます。

ほんの数年前の教科書を見ても全く違った話が書いてある時がありますので、時々こうした最新情報のレジュメを読めるとありがたいのですよね。

ちょっとご紹介すると、こちら急性のヒーリングプロセス。

Img_6864001_2

創面の低酸素状態によって発生した酸化物質(ROS)を抑制するために線維芽細胞からFGF-7が誘導され、Peroxiredoxin-6とNrf2(NF-E2関連因子)を活性化し、組織の抗酸化を抑えることで病理学的な急性炎症期はスタートします。

さらに線維芽細胞から生成されたFGF-2,7,10などのが伝達物質となって組織内での血管新生と再上皮化に関わるのです。

対してこちらは慢性のヒーリングプロセスです。

Img_6864002

主役を演じるのは、線維芽細胞、マクロファージ、血管内皮細胞、け拉致のサイトなどから放出されるインターロイキン6(IL-6)です。

IL-6は、複雑なカスケードで創傷治癒に関わってゆきます。傷の治り方一つとっても生命の神秘を感じますよ。

特にグロースファクターについては、いくつかの因子との新たな相関関係が発見される場合も多いので、効果があるだろうからと言って、副作用を考えずに安易に注入してしまうのは熟慮しないといけませんね。

世界最先端のレーザー情報がわかる

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 2日 (月)

日経ヘルス8月号に載せていただきました

おはようございます。

今日7月2日もクリニックFの診療日です。

昨日は神楽坂の鶏料理店 「鳥竹」さん開催の 神楽坂日曜杯というゴルフコンペに出てきました。

年三回開催で、もう22年の歴史があるコンペです。昨日は第69回目。参加者36名。

548

鳥竹さんは、「アド街ック天国」という番組の神楽坂特集で第1位を取ったことで、良く知られていますよね。

僕は鳥竹の板さん(鳥竹ご兄弟の弟の方)と一緒の組。

雨の中のゴルフでしたが、結果は首位と5打差。

1ホールだけ集中力が途切れて10打叩いちゃったんですよね。それがなければ優勝に絡めたのになあ…。

でも、10位の飛び賞をもらって帰ってきました。

クリニックに出勤すると、先月取材を受けた日経ヘルスの8月号が届いていました。

455

内容をみてみると、クロスクリニックの石川先生、みやた形成外科・皮ふクリニックの宮田先生など、いつもお世話になっている有名な先生方とご一緒でした。

クリニックFの取材内容は

ニキビ跡やたるみを解消する小顔RF機器 「eマトリックス」 

まぶたのたるみを解消する「マドンナリフト」

どちらもクリニックFでの人気施術です。

ありがたいことです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »