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2013年4月の28件の記事

2013年4月30日 (火)

鎌倉に帰ろうか 村上春樹新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

おはようございます。

今日は4月30日(火)。ゴールデンウィークの中日です。

今週クリニックFは本日~明後日までの開業となります。

僕の診療は、今日と明日。週明けは7日火曜日からとなりますので、よろしくお願いいたします。

ゴールデンウィーク前半は、江の島と鎌倉に行ってきました。

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鎌倉市で生まれ、鎌倉高校出身の僕にとって、この地は18歳まで育った思い出の土地。

また地元というのは独特の安心感がありますよね。

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大渋滞を横目に

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波打ち際でウインドサーフィンや遠くヨットが往く景色を見ながら朝の砂浜を歩き、藤の花が満開の鎌倉湖まで足を延ばしたり。ゴルフを楽しんだり。

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リラックスできましたよ。

考えてみればうちの父も大学に赴任する前は、この地から東京の研究所に毎日通っていました。

鎌倉に移住してもクリニックに通うことができますよね。

真剣に鎌倉に帰ることを考えてみたいと思います。

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そして、楽しみにしていた村上春樹の新刊も読みました。

村上春樹の著作は高校生の時からほぼすべてリアルタイムに読んでいます。

エルサレム文学賞を取った時の英語の名スピーチには感動して、このブログでも僕の翻訳を載せました

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

謎ばかりの題名でしたが、物語の中でフランツ・リストのピアノ独奏曲集「巡礼の年」が出てきましたので、CDを聴きながら読みました。

物語には、この第8曲〈郷愁(ル・マル・デュ・ペイ)〉が使用されました。

ちょうどこのアルバムで36分44秒のところからスタートします。

物語の逸話の中には6本指の話が出てきます。

僕もこの本の出る前にブログで触れたことがあるのですが、ソースがほぼ同じでびっくりしました。

それにしても、村上春樹の作品は伏線が多いですよね。

巡礼(じゅんれい)は、聖地を巡るという宗教的行為です。

多崎つくるの高校生時代の色彩を持つ友人、アカ アオ シロ クロの名前の由来ですが、現在の東京で色彩のついた名前を持つ土地、赤坂、青山、目白、目黒への巡礼も、掛けられているのかなあと、ふと考えてしまいました。

江戸時代には赤、青、白、黒、黄の五色不動が東京にあったという伝説もありますが、目黒、目白以外の名前は残っていませんね。

そうした謎解きも楽しみの一つであるのですよね。

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2013年4月27日 (土)

■ASLMS 2013 in Boston⑯ ボストンからNYへ

おはようございます。

今日4月27日(土)はクリニックFの診療日です。

今日は見事に晴れましたね。爽やかな朝となりました。

ゴールデンウィーク前半戦に入り、最初の週末。今日のクリニックのご予約は例年通り一杯です。マドンナリフトなどのダウンタイムが必要な施術が多いようです。

この日のために数ヵ月前からご予約を抑えられている方も多いため、直前にこの日でご希望頂いた方のご予約は承ることができなかったケースも発生してしまいました。申し訳ありません。

ゴールデンウィーク後半の診療予定日は、来週の火曜日と水曜日。4月30日、5月1日となっています。お問い合わせ含めご対応させて頂けるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

ゴールデンウィーク明けは5月7日からのスタートとなります。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、今月10日まで米国レーザー医学会の発表のため滞在したボストンとニューヨークの話が続きます。

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ボストンからニューヨークへ。

今まで飛行機、車、アムトラック(電車)などなど、様々な交通機関を利用してきましたが、今回は飛行機で移動することにしました。

JFKよりもラガーディア空港のほうがNY到着時の利便が良いので、こちらを選択。

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ボストンは空港が近いので、便利ですよね。

中心街からわずか30分程度で空港に到着します。

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ボストンの空港で待ちながら、本を読み、文章を書く。

空港は有効に時間を使うことができます。

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夕日が落ちる頃にNY行きの飛行機が出発しました。

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ボストンとマンハッタンの夜景がきれいに見えましたよ。

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飛行時間は約1時間ほど。

あっという間のニューヨーク。

ニューヨークは20回以上訪れていますが、いつ来ても新たな体験のできるエキサイティングな街ですね。

ニューヨークブログに続きます。

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2013年4月26日 (金)

■ASLMS 2013 in Boston⑯ MIT Massachusetts Institute of Technologyにて

おはようございます。

今日4月26日(金)はクリニックFの診療日です。

いよいよ今年もゴールデンウィーク・・・という金曜日。

四ツ谷の街もクリニックも混み合っています。

四ツ谷駅周辺、特にクリニックのある麹町側は通常学生とビジネスで使われる街といった色合いが濃く、たぶん例年同様、実際ゴールデンウィークに入る来週は、がらんと静まり返ってしまうのでしょうね。

クリニックも来週は二日間だけ開けますが、どちらも今週と違って空いていますので、ご予定のない方はいらしてください。

昨日は工学部の大学院で、工学博士号のための二度目の予備審査を受けてきました。

年末から3月にかけて連続して工学論文が受理されましたので、気持ち的にはずいぶん楽になりましたが、それでも昨日は教授6名の前で約1時間かけて工学部博士課程で行った研究についてのプレゼンテーションを行うということで、さすがに前日から緊張していました。

学会発表とは勝手が違いますよね。

次回は6月末の公聴会。

これが終われば論文を提出して、晴れて定期修了の9月頃に、工学の博士号が確定します。

研究も気を抜かずに頑張ってゆきたいと思います。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は今月米国レーザー医学会で滞在したボストンについて引き続きお届けします。

MIT Massachusetts Institute of Technologyに行ってきました。

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ボストンの素晴らしいところはいくつもありますが、そのうちのひとつはやはりハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)という、世界を代表する優秀な大学があり、両大学の垣根が低く、学生ばかりか研究者なども交流があるという点だと思います。

学生達はそれぞれの学校の授業を卒業単位に組み込める単位互換制度(Cross-registration system)が確立され、ケンブリッジ市は「世界最高の学びのテーマパーク」と言われているのだそうです。

ちなみに学生生協COOPもハーバードとMITは共通です。

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赤レンガの建物に囲まれるハーバードに対して、MITは先進的な建物が並びます。

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こちら、もっとも著名な建物。

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学生も、MITの服を着ていますね。

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校舎の中です。

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校舎を歩いていると、ラボが見渡せます。

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現在は世界の工学の最高峰として知られる大学ですが、1865年の創立当初は一部の学生を除き、多くのMITの学生はいわゆる社会人で、建設業者や熟練工、工事監督、熟練機械工、見習い工、熟練エンジニアなど、既に一定の技能を身につけた人々だったのだそうです。

つまり、職業訓練校のような位置づけだったのですね。

このために、学生には明確な目的意識があり、必要と思われる講座のみを選択し受講しに来る者が多く、キャンパス・ライフというものはなかったのだそうです。

興味深いですね。

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2013年4月25日 (木)

■ASLMS 2013 in Boston ⑮ ボストンの街並み ハーバード•ビジネススクール ハーバード・ケネディスクール ジョンハーバード像

おはようございます。

今日は4月25日(木)。クリニックFの僕の外来はお休みです。

木曜日は休診日とさせて頂き、工学部大学院のレーザー研究室で勉強しています。

しかしながら、本年度から木曜日にも電話番のスタッフを出勤させていますので、クリニックにお電話頂ければご予約やご相談、クリニックFの医薬化粧品の注文などはできる様になっています。

何かありましたら03-3221-6461にお電話くださいね。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は約10日前に滞在したボストンの続きです。

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ボストンの街並み。

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こちらは小沢征爾さんがタクトを振られたボストン交響楽団

以前ボストンでこの米国レーザー医学会が開催された時にはコンサートを聴くことが出来たのですが、今回は日程が合わずに残念でした。

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ハーバード大学にも行ってみました。

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こちら有名なハーバード•ビジネススクールの校舎です。

ハーバード大学の敷地とは少し離れたチャールズ川向こうにあります。

経営学を学ぶ人にとってハーバードビジネスレビュー誌は必読の書。

今は撤退してしまったのですが、僕も数年前に海外のビジネススクールの日本校でメディカルマーケティングの准教授として教鞭をとったことがあり、この時に教育者としての登録がされているため、現在でも英語版の記事を無料で読めるのです。

このシステムはとてもありがたく、いつもお世話になっています(笑)。

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道が混んできましたので、タクシーを降り、大学の敷地を歩きます。

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赤レンガで重厚感があり、本当に良い大学ですね。

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ハーバード・ケネディスクール(Harvard Kennedy School)、1936年に設立されたハーバード大学の行政大学院の校舎です。

国を率いる日本の政治家にも、こうした学び舎があると良いですよね。

こちら、幸運が訪れるというジョン・ハーバード像の左足。

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こちらはハーバードスクエアにある大学生協。

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見ての通り、本も多いですが、ハーバードグッズが充実していることでも知られています。

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マグカップだけでもこれだけあるのです。

さすが世界一の大学といわれるだけありますね。僕も生協では、マグカップやセーターなど、沢山買い物をしてしまいました。

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この日はMITにも立ち寄りました。それは次のブログで。

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2013年4月24日 (水)

■ASLMS 2013 in Boston⑭ ハーバードクラブでの会食

おはようございます。

今日4月24日(水)はクリニックFの診療日です。

連休を控え、ダウンタイムのある施術をご希望される方も増えてきました。

また、サーマクール、ウルセラといった機器のご要望もこの時期は普段より増えますね。海外在住の方が、夏や冬の一時帰国を決められるのもこの季節。

クリニックは俄かに慌ただしくなってきます。

来月末でクリニックFも6周年を迎えることになりますので、今日も集中力を切らさずに、頑張っていこうと思います。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、先日滞在したボストンでの話に戻ります。

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ボストン初日は、ハーバードクラブでの会食となりました。

ハーバードクラブは、ハーバード大学関係者のみが使うことのできるラウンジです。

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旗が綺麗ですね。

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まずは、ビールで乾杯となりました。

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このグラスにもハーバードクラブのマークがついています。

ついでにこちらのLANもハーバードクラブのメンバー用になっています。

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「HCBostonMember」という表記が見えるでしょうか。

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食事は、日曜日ということもあるのか、ビュッフェ形式でした。

レストランの内部はプライベートを重視した空間でしたね。

日曜日なので家族連れも多く、もしかしたら偉い人がいるかもしれないので写真は控えました。

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落ち着いた雰囲気で、良いところでした。

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2013年4月23日 (火)

■ASLMS 2013 in Boston⑬ 高周波RF機器の理論 ハーバードスクエアでのパフォーマー 

おはようございます。

今日4月23日(火)もクリニックFの診療日です。

ボストンから帰国後は、毎朝・毎晩悩みながら、新たな工学部の論文と、高周波(RF)治療についての教科書の分担執筆分に取り組んでいます。

モノポーラー機器のサーマクールが2002年にデビューしてからというもの、バイポーラーのシネロンelos (オーロラ、ポラリス)をはじめ、数多くの機器がデビューしました。

高周波は出力、インピーダンス、位相変化によって組織への深達度が変わるのですが、レーザー治療に対するロックスアンダソン教授の選択的光熱融解理論のような、生体に対するメカニズムについて詳細に記載した総論的な論文がないのです。

信頼できると思った論文から親論文を引いてみると、根拠が単なるホワイトペーパーにたどり着いたりしますので、僕自身はRF治療・・・特に理論に関して最初は懐疑的でした。

しかしながら、今回工学論文とRF原稿を二つ並行して書いていたことによって、RF治療自体を工学的に理解し直すことができて、ずいぶんと理解も深まりました。

高周波の基本は、真皮にいかに効率よくエネルギーを加えるかということにあります。

高周波加熱には、誘導加熱(電磁調理器の理論)と誘電加熱(電子レンジの理論)という方式がありますが、1MHzを超える周波数の場合誘電加熱が主になりますので、現存の医療機器はほぼすべてが誘電加熱ということになります。

生体に対する作用は、論文的には水素結合を熱破壊し、コラーゲン分子の3 重らせん分子構造を変化させることによって、コラーゲンに即時収縮をもたらす作用と、マイクロ熱損傷作用によって線維芽細胞の寿命をのばし、コラーゲン発現を向上・正常化(新たなコラーゲンの生成/再構築)させる二つの作用です。

コラーゲンの収縮は,特定の温度への到達に依存するのではなく,温度と加温時間を組み合わせることによって決定されることが報告されています。

例えば、目標温度を60〜65℃に設定した長い照射時間の施術と、85℃に目標温度を設定したミリ秒の効果は同様な結果を生むのです。

高周波RF機器は、使用される電極の数に応じて、ユニ(モノ)ポーラ(単極)、バイポーラ(双極)、又はマルチポーラー(多極)として分類されます。

さらに様式としてはフラクショナルRF、サブレイティブRF、フェーズコントロールRFがあり、

RFと何か別のエネルギーを組み合わせた機器としては、レーザー、光、マッサージ、吸引、超音波、パルス電磁場(PEMFs)、局所的電気刺激(DMA)などとの複合機があります。

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周波数別に分類すると、主な美容機器の周波数はそれぞれ

◇MFに属するもの

●インディバ 390-440kHz

●DEKAスマートサイドスクエア 480kHz

●シネロン社のフォトRF eマトリックス スマスアップ 1MHz

●エンディメドプロ 0.8MHz(深部) 1.37MHz(中深部) 2.45MHz(浅部)

◇HFに属するもの

●Exilis(+同軸超音波のもの) 3.2MHz

●サーマクール 6.78MHz

◇VHFに属するもの

●テノール 40.68MHz

…といった形に分かれます。

どのように効率よく熱を加えるかは各社の知恵の絞りどころで、企業秘密も多いです。

VHFに属するテノールなどは、電波の特徴が強くなりますので、対極板は必要ありませんが、それ以外は必要になります。

サーマクールなどは、

①不導体に対して誘電加熱をする

②一部組織のインピーダンスを低下させる

③選択して電流を流しやすくなった組織に電流を流しジュール熱を発生させる

④さらに加熱する 

・・・という工夫をしているようです。

今月末までには論文も教科書もひと段落つきそうで、このまま5月を無事迎えることができれば、そこでようやく一息といったところです。

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4月の頭に出張したボストンの話に戻りましょう。

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こちらはハーバード大学がある交差点で、ハーバードスクエアと言います。

何やらにぎやかなパフォーマーを見つけました。

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日本の昔懐かしい“チンドン屋さん”を思い出しました。

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よく見ると、ものすごく精密な仕組みで各種の楽器から音が出ています。

ハーバードの卒業生でしょうか(笑)?

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2013年4月22日 (月)

eプラス ePlus シネロン/キャンデラ社史上 最高スペックの レーザー/光/RF 機器 

おはようございます。

4月22日(月)はクリニックFの診療日です。

今日は一つ新しい機器のお知らせを。

クリニックFで本邦初導入となり、テストを繰り返してきた、シネロン/キャンデラ社史上最高スペックの複合治療機器 「ePlus」 を、いよいよ今週より患者さんに使用できることとなりました。

メーカーの発表によると、以前のemaxとほぼ同等のスペックとのことでしたが、実際に使用してみるとelosRFの性能が格段に上がっており、同じパラメーターで照射が難しいと思いましたので、しばらくテスト使用してきたのです。

過去の機器との比較特徴としては、インピーダンスフィードバックが1msecと従来の10分の1の精度になったということ。

1ミリ秒づつ適正なRFエネルギーがフィードバックされて照射できるので、RFのエネルギー効率が20-30%アップするのです。

Eplus

この機種は 

◇レーザー 

◇光治療 

◇バイポーラーRF 

◇サブレイティブRF

これらすべての治療を、患者さんの肌質や悩みに応じながら、組み合わせて行うことが可能なものです。

過去10年間でシネロン/キャンデラ社で発表された、ほぼすべての機種の機能を併せ持っています。

Elos

Elos2

シネロン社はもともとフォトフェイシャルを開発した工学博士であるシモン・エックハウス博士をがファウンダーとなって作られた会社。

業績が良いために、老舗レーザーメーカーのキャンデラ社を買収し、社名が変わりました。

シネロン/キャンデラ社が、RFと光・レーザーとの相乗効果を利用したelōs Technology (electro-optical energy or Elos™)を発表したのは2000年のことでしたが、この技術は単一エネルギーソースの治療に比べ、メラニン色素の多いアジア人の表皮の損傷を最小限に抑えながら、真皮で効率よい立体加熱を可能にしたことに意義があると言えます。

僕自身もemaxを治療の中心にしていますので、特にこの機器はクリニックFでも2年以内に買い替えを行ってきました.

開業6年を迎える今は、すでにemaxも3代目です。

Photo

こちらはePlusの吸収特性のグラフ。

Eplusindecation

そして、ePlusに装着可能な10種類のアプリケーターの適応。

患者さんそれぞれの肌を診療した上で、その個性に合った適応アプリケーターを選択・使用し、肌のメンテナンスに使用するという方針ですので、これらのアプリケーターによって生み出せる治療の組み合わせはほぼ無限大と言っていいかと思います。

一台あると、本当に便利な機器だと思います。

Spec

さらに、それぞれのアプリケーターのスペック表がこちらです。

クリニックFでは、しばらくの期間今までのeMAXでの治療とePlusの治療が併用されることになります。

混乱を避けるために、ePlusで施術した場合には、施術名にPlus(+)が付きます。

●トリニティ・プラス

●ギャラクシー・プラス

●オーロラ・プラス

●オーロラアドバンス・プラス

●リファームST・プラス

などなど。

皆さん楽しみに待っていてくれましたので、やっとお届けできることになり僕もうれしく思っています。

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2013年4月20日 (土)

SPIE Proceedings Article WEB公開されました

おはようございます。

今日4月20日土曜日はクリニックFの診療日です。

ここ数年取り組んできた工学部大学院博士課程の仕事がようやくまとまりつつあります。

つい数日前も応用物理学会の英文論文がWEB公開されましたが、昨日も工学系レーザー学会のSPIE Proceedings ArticleがWEB公開されたと編集部より連絡がありました。 

T Fujimoto Y Imai  K Tei T Fujioka S  Yamaguchi

" High temperature heat source generation with a very low power level quasi-cw(continuous wave) semiconductor laser for medical use ", Proc. SPIE 8565, Photonic Therapeutics and Diagnostics IX, 856569 (March 8, 2013);

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doi:10.1117/12.2002723

世界共通言語である英語で論文を書くと、世界各国の人たちに自分たちの研究を知ってもらうことができます。

日本でこんなことについて研究している人間がいるんだ、研究機関があるんだ、と他国で認識してもらうことが先々の日本の工学/医療にとってビジネスチャンスの小さなきっかけとなったり、日本と世界各地との情報や研究を結ぶ何かの懸け橋につながる何かになれば・・・と思うと、夢は広がります。

やっぱり僕は日本の理系人間が現在よりもっともっと世界で認められてほしいと思いますし、医学と工学の融合、医師と工学の専門家の協力関係の強化が、先の国益にも繋がっていくように思えてならないのです。

今後もレーザー医学、レーザー工学で研究をリードして融合できるように、周囲の方々とも力と頭脳を合わせながら研究を続けてゆきたいと思います。

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2013年4月19日 (金)

■ASLMS 2013 in Boston⑫ ボストン開催のASLMS学会内覧

おはようございます。

今日4月19日はクリニックFの診療日です。

のどの掠れは5日目です。

今回は花粉症が影響しているのか、長引いていますね。

体調を整えなければ。

昨日は午前中に、お彼岸に行けずずっと気になっていたお墓参りに向かいました。

その後、工学部大学院に向かい、担当教授と来週の小さな発表のための打ち合わせ。

このところ連続して論文が通過したので、随分気が楽になりました。

工学博士号の主査をお願いしていた工学部教授も

「あの短期間にJJAPに通過したのであれば、それは評価できる」

とおっしゃってくださっている様です。それを伺って僕もほっとしてしまいました。

様々な方に支えていただいているので、一日でも早く結果を出さなければ・・・というのもありますから、結構自分で自分にプレッシャーをかけているところもあるのかもしれません。

まだ判定待ちの論文もありますし、今回の研究で判明した事実について、特許も確定させたいです。

もう少し忙しい日々が続きますね。

さて、「新国際学会周遊記」は先週のボストンはハイネス・コンベンションセンターで開催された米国レーザー医学会での話です。

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空港に到着し、着の身着のまま学会会場に。

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さすがに疲れた顔しています(苦笑)。

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学会展示を見ながらどのブースに寄るか考えます。

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サーマクールとフラクセルのソルタメディカル社。

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そしてシネロンキャンデラ社。

クリニックFでも大活躍の最新機器ePlusが展示されています。

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サイトン社。仲良しのマーケッターのロバートラックと撮りました。

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本年は、新しくセルライトに効く機器を開発したのだそうです。

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同軸RF+超音波の痩身機器EXILISを販売しているBTLも最新機器 Vanquishを展示してデモ中でした。

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先日サイノシュアによる買収が決まったパロマ社。

サイノシュアと隣合わせのブースがつくられていました。

一方のサイノシュア社は、エポックメイキングなピコ秒レーザー ピコシュアーがやはり特に人を集めていました。

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このピコシュアーですが、価格は3000万円程度。

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機器の安定感がまだ途上らしく、ボストンのサイノシュア本社を中心に、技術者が2時間以内に駆けつけられる地域に30台。

まずは導入した様です。

日本に来るのは少し時間がかかりそうですが、発表演題としては本当に沢山ありました。

今までとれにくかったタトゥーについては、より早く治療できるということ。思ったよりもダウンタイムが少ないこと。しかし、色素の大きさを考えると、通常のシミの治療には、ナノ秒で十分ではないかなどの検討もなされていました。

学会での話はもう少し続きます。

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2013年4月17日 (水)

■ASLMS 2013 in Boston⑪ 2013年米国レーザー医学会での僕の発表演題その2 教科書の間違いにどう対処するか?

おはようございます。

今日は4月17日(水)。クリニックFの診療日です。

ボストンの爆弾テロ事件で、大好きなボストンの街と人々が大変なことになってしまい、本当に許せない気持ちと複雑な思いで一杯です。

亡くなった方々や重傷を負ってしまった方々、そのご家族・・・本当にテロという行為は卑劣です。

つい先週まで滞在していたので、ホテルのスタッフや給仕してくれたお店のスタッフ、友人たちなどの顔も浮かび・・・色々と考えてしまいます。

なんとなく眠れず今朝も早く起きました。

今日も声が掠れたままで診察にあたらなければいけないようですが、どうか引き続きご容赦ください。

※※※※※

現在分担加筆している美容皮膚科の教科書があります。

高周波(RF)治療について僕の担当の部分を昨日は書いていたのですが、過去の医学論文の引用で、ちょっと疑問に思うことから工学の教科書と工学論文を見開いてみたところ、高周波が通常医療の現場で使用される時に説明されている工学理論についての記載で、ひとつ間違いを見つけてしまいました。

ある事象について説明されている工学的な理論根拠が、この分野ではある理由から使用できないのです。

大元は、2000年初頭の米国の医学論文にありました。

医師の皆が工学に詳しい訳ではありませんので、おそらく代々孫引きの引用がなされていたのでしょう。

困りましたね。

これを書き換えるためには、現在のものの数倍分量も必要となってきますので、考え込んでしまいました。

まずは自分の指摘が正しいかどうか、数名の識者に聞いてみようと思います。

医学と工学は同じ理系ですが、想像以上に乖離があります。

医学と工学のまたがる分野では、いくつも似たようなことが実際にはあるのかも知れません。

今後の課題ですね。

さて、ブログ「新国際学会周遊記¥は、先週まで滞在していたボストンで開かれた米国レーザー医学会の発表についてお話します。

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2013年米国レーザー医学会(ASLMS)での僕の二つ目の発表は

High Temperature heat Generation With A Very Low Power Quasi-CW (Continuous Wave) Semiconductor Laser For Medical Use

医用利用できる新たな工学レーザーについての発表を工学部の教授と連名でさせて頂きました。

実はこれは2月にサンフランシスコで開催されたSPIE Photonics Westという工学系レーザー学会に出した演題が落ちた時のために予備で入れていた演題なのですが、晴れて二つとも演題通過となりましたので、嬉しかったです。

米国レーザー医学会では過去10年で、すでに13演題を通過させたことになります。

○レーザーピーリング(マックスピール)

○LED+トーニングによる肝斑治療

○フラクセルおよびサーマクール併用療法

○アレキサンドライトとNd:YAGのレーザートーニング比較

○マドンナリフト

○CO2フラクショナルレーザーの比較演題

○1927nm&1550nmのフラクセル3DUALに使用される二つのレーザーの比較演題

○2970nmのYSGGパール

○1440&1320nmのアファームマルチプレックスによる演題

○レーザー照射後に発生する活性酸素の同定

などなどを発表してきました。

よろしかったら僕の研究テーマのこちらをご参考ください。

思えばこの10年間で急激に進化したレーザー医療界。

時代時代で、エポックメイキングな演題を選んできたものです。

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内容については工学的な内容になってしまいますのでここでは少し割愛しますが、ファーバーレーザーの先端部を加工して、アブレーションが可能なブロードな光をつくる機器について、工学的な解析を加えたものです。

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こちらの発表は、既に一部の実験が医学論文や工学論文になっていますのでリプリントをお送りできます。

ご興味のある方はクリニックにご連絡くださいね。

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2013年4月16日 (火)

応用物理学会誌WEBに僕のレーザーの論文が公開されました

おはようございます。

今日は4月16日(火)。クリニックFの診療日です。

都心は朝から春麗らかな陽気で、出勤時の散歩? も楽しかったですよ。ただ昨日花粉症による鼻声にも関わらず診療で喋りすぎたのか、僕の声は朝から掠れています(苦笑)。

本日ご予約を頂いている患者さんや、ご連絡いただく方々には、少々お聞き苦しいかと思いますが、ご容赦いただけたらと思います。すみません。

診療の傍ら、引き続き論文などのことで慌ただしくしています。

今月も月末までに3つの締め切りがあるので、今朝も早くからクリニックに出勤して、原稿書きです。昨日は日中診療に追われてしまって一行も進まなかったのですよね。

秋のトルコ開催のヨーロッパ皮膚科学会(EADV)のアブストラクト演題締切も確か23日でした。

とはいえ、早朝のクリニックはすでに出勤しているスタッフが大抵ハワイアン・ミュージックかボサノヴァをBGMに設定しており、なにやらリラックスムード。

あまり論文書きに適した環境ではありませんね(笑)。

10時過ぎにはこれがバッハかモーツァルトに代わり、最初の患者さんがおいでになる11時頃になるとチャイコフスキーやブラームスなどに移行し、僕もエンジンがかかっていきます。

※※※※※※※

昨日は、3月にマイアミで開催された学会の時に通過した、応用物理学会の僕のレーザー論文がWEB公開されました。

ちょうど10年前に僕が医学博士号のために論文を書いていた時期には、論文の受理の日時と、出版の日時が記載されていましたが、最近の学会誌は、それに加えて電子ファイルでの公開日(すなわちWEB公開日)の日時が記載されるようになりましたね。

Jjap

僕の論文も昨日がWEB公開日なのですが、実際の出版となるのは来月末なのだそうです。

掲載された論文は

「Development of A Semiconductor Laser Based High Temperature Fine Thermal Energy Source in an Optical Fiber Tip for Clinical Applications」

です。

この論文は、僕の工学博士論文のキーになった論文で、これを引用していくつか論文が書けると思っていただけに、研究者としての僕の、今年一番のニュースです。

Photo

拡大して名前を観ることができますが、本当に論文が通過することは、嬉しいですよね。Name

もしも工学レーザー関係者の方々でご希望がありましたらPDFのリプリントをお送りすることができますので、クリニックまでメールくださいね。

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2013年4月15日 (月)

■ASLMS 2013 in Boston⑩ 2013年米国レーザー医学会での僕の発表演題その1 DEKA社スマートサイドスクエアでの瘢痕治療

今回ボストンで開かれたASLMSで発表した演題の一つ目は、昨年に引き続き、慶應義塾大学薬学部と米子林原医院の林原伸治先生と一緒に行った共同研究に基づくものでした。

レーザー光治療を行った後に、皮下に発生した活性酸素の種類の同定を行ったのですが、本年使用した機器は、イタリアDEKA社のスマートサイドスクエア。

Img_0196

RFとフラクショナルCO2(RF発振管)の複合機についてです。

Detection of the Different Reactive Oxygen Species Induced Oxidative Stress in Skin During CO2 Fractional Laser, RF, CO2 Fractional Laser and RF Combination Therapy Respectively

2

この機器は「マドンナリフト」という名称の下、上眼瞼の施術が話題になりましたが、実は陳旧性瘢痕治療にも適しており、こちらは林原伸治先生に素晴らしい症例写真をご提示いただきました。

3

鼻の上の陥没した古い傷や、口唇裂の手術の陳旧性瘢痕が、このように治療ができるのであれば素晴らしいですね。

 

4

今後、治療のために必要な細かいパラメーターなどを医学的・工学的に検討してゆきたいと思っています。

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■ASLMS 2013 in Boston⑨ ボストンの米国レーザー医学会 学会会場へ

おはようございます。

今日4月15日(月)はクリニックFの診療日です。

東京は朝から綺麗に晴れましたが、ひのきの花粉が飛んでいるせいか、僕は少々鼻声です。

昨日は昼に、幼稚園~小学校卒業まで一緒だった同級生の友人とイタリアンレストランで久しぶりに会いました。

偶然にもお互い医師の道を選択し、どちらも現在は東京に住んでいますが、価値観やら何やら、そしてなにより同郷ということもあり、話が合いますね。

小さな頃にザリガニ釣りをして良く遊んだ「藤沢市鵠沼の蓮池」が、未だに残っていることを知りました。

鵠沼は人気の土地になって人口が増えましたし、当然宅地化されてしまっただろうと思っていただけに、これはちょっと嬉しかったですね。

今度見にいってみようと思います。

その後はクリニックに来て、今月中に締め切りのレーザー皮膚医療関連の依頼原稿を二つ仕上げていました。

総論の原稿を仕上げる時に色々と自分の考えをまとめるのですが、レーザーやRF治療について現象としては理解していても、理論をきちんと理解しているかどうかを再認識することになりますよね。

レーザーの生体に対する物理的作用は4つあります。

①光熱作用(Photo-thermal effect)

②光衝撃波作用(Photo-Acoustic effect)

③光化学作用(Photo-Chemical effect)

④光解離作用(Photo-Decomposition effect)

このうち、レーザー治療に用いるのは、主に①の物理的作用です。

生体の特定の物質にレーザーが吸収されると熱が発生し、数ナノ秒以内には熱化して組織温度が急激に上昇します。

だいたい1000nmを超える波長ですと吸収物質は水になります。

体内は60-70%が水分で構成されています。組織中の水の沸点(100℃)を超えると水分が水蒸気となることで体積が急増しますので、その結果、細胞膜や細胞内小器官は水蒸気と一緒に放出されます。

レーザーのフルレンス(W/cm2)と光吸収係数α(cm-1)の積が組織表面の過熱速度(W/cm3)を表しますので、この速度が組織を蒸発させるのに十分なほど長いと組織は蒸散されます。

CO2レーザーやEr:YAGレーザーは吸収係数が大きいので、表皮に近いところが蒸散されますし、反対に吸収係数が非常に小さいNd:YAGレーザーなどは、組織への光の進達長が深いので、組織の熱凝固に適しています。

これらの特定の吸収物質というのがレーザー治療の胆になるのですが、特に可視光線の近辺の波長では、波長に合わせて茶色いメラニンや、赤いヘモグロビン、黄色いキサントフィル、皮脂腺などなど、様々な要素が水以外の吸収物質になります。

これらの理論がきちんとわかっていると、どの波長(nm)を用いて、どの出力(J/cm2)で、どの様な時間(s)でレーザーを照射したら、皮下の何ミリ下のメラニンを破壊できるか?

というのことが明確に計算できるのです。

特にレーザー医療を選択する医師は、物理学や工学が好きな医師が多いと思うのですが、この辺りを何となく経験で治療するのか、きっちり予後を計算した上で治療するかということは大切な問題だと思いますよ。

さて、今日もブログ「新国際学会周遊記」は、先週帰国したばかりのボストンでのお話です。

***********************

こちらシカゴ空港で小さな飛行機に乗り換えます。

Img_1331

Img_1332

アメリカ五大湖ミシガン湖を超えます。

Img_1336

ちょっと飛ぶと、この通り、地面が凍り付いているのに気づきます。

Img_1337

湖もこの通り氷で閉ざされていますね。Img_1339

まだまだ高緯度の春は明けていない様です。今回はあまり防寒の用意をしてこなかったのですよね。ちょっと心配になってきました。Img_1343

シカゴからボストンまでは2時間弱のフライト。

Img_1348

駐機場に着きました。

ボストンの良いところは、空港から市内へのアクセスが良いところです。

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目の前にある地下鉄の駅から、一駅乗り換えがあったものの、わずか20分ぐらい。

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学会会場のシェラトンホテルにある、HYNESコンベンションセンターに着きました。

Img_1355

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日本形成外科学会に参加したためフライトが一日遅れましたので、とりあえず部屋に荷物を置くのももどかしく、学会会場に直行します。

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既に始まっていますね。

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レジストレーションをして今年の名札とパンフレットをもらって、まずは自分の発表を確認します。

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2013年4月13日 (土)

■ASLMS 2013 in Boston⑧ 再びシカゴへ JALでモスバーガー

おはようございます。

今日は4月13日(土)。クリニックFの診療日です。

一昨日帰国して、昨日から診療を再開しています。

昨晩は診療後、雑誌の取材で記者さんからお声掛け頂きました。撮影含め夜11時過ぎまでかかりました。

僕も自分のことをワーカホリックだと思う時がありますが、こうした現場の方々にはいつも頭が下がります。

医師や病院の取材は、診療後ということも多いですし、医師が二人も三人も必要な撮影となれば、それぞれの時間調整も必要となります。

カメラマンさん含め時間的にも大変ですよね。

今回は、日頃から僕が尊敬する先輩のクリニックで撮影が行われ、その方のあり方含め改めて勉強になりましたし、刺激も受けました。

また記事が出ましたら、ご報告させて頂きますね。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」では、先日訪れたボストンブログを再開したいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回のフライトはJALを選択しました。

僕が予約した時には、JALの787 ボストン直行便が開通したばかり。

ボストンに住む友人も、長年の夢が叶った、ととても喜んでいたのです。

Img_1322

ところが787の機体が使えなくなってしまったため、4月5日に出発予定だった僕の便は休便に。

シカゴ経由の飛行となりました。

過去何度も出張を繰り返して得た知恵なのですが、僕はいつも到着後の生活を考えて機内食は極力食べないようにしています。

機内で何も食べずに、到着後軽食を入れたほうが、時差の改善につながるのです。

今回もそのつもりでいたのですが・・・シカゴ到着前になんだかやけにおいしそうな匂いが…。

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匂いの正体はこちら。到着前の軽食に、なんとモスバーガーが出てきたのです。

しかも、自分でバーガーを組み立てて、照り焼きソースとマヨネーズを付けるもの。

これは見送るわけにいかず・・・久しぶりにハンバーガーを食べました(笑)。

美味しかったですよ。

Img_1325

約ひと月前にマイアミの全米皮膚科学会の帰りで立ち寄ったシカゴは大雪でした。

今回は気温が摂氏3度とのアナウンスがありましたが、晴れていました。

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シカゴの空港というと、この国旗が並んだ場所が好きです。

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一番奥に大きなアメリカの国旗があるのです。

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ボストン行きのアメリカンエアラインを待ちます。

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2013年4月12日 (金)

■ASLMS 2013 in Boston⑦ 米国レーザー医学会からの帰国

おはようございます。

今日は4月12日。東京は朝から良く晴れましたね。

昨晩アメリカより帰国しましたので、本日からクリニックFの外来を再開します。

留守中ご迷惑をおかけしましたが、また多くのことを学んできました。

日進月歩のレーザー医療を学ぶためには大切な知識ばかりでした。

機会ある毎に患者さんへ還元したり、同じ業界で頑張っている方々とシェアしていけたらと思っています。

ボストンはとても寒かったのですが、ハーバード大学とMITを訪問してきましたので、こちらはまたブログにアップしますね。

今回も7日間の出張で、沢山の本を持ってゆきました。

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海外出張の時には、空港の待ち時間や機内、時差ぼけで眠れない深夜など、結構空白の時間ができます。

本を読むことが出来る、貴重な時間です。

個人的には

「これが物理学だ」

「脳は美をどう感じるか」

が面白かったですかね。

前者は物理学の基礎理論、後者は大脳生理学と西洋美術の分野にまたがった知識があればとても早く読めますし、得る知識ものも深いです。

人類が作り上げた高度な文明文化の素晴らしさを享受するには、文理に関わらず、いくつかの分野にまたがった専門知識を持つために幅広い勉強をするのが良いのでしょうね。

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2013年4月11日 (木)

■ASLMS 2013 in Boston⑥ NBA ブルックリンネッツとフィラデルフィア76ers

一週間のボストン〜NY出張でしたが、いよいよ帰国となりました。

年末からアメリカ出張が続いていましたので、今回で5ヶ月連続の渡米でしたが、しばらくアメリカ出張はお休みです。

来月から、今度は欧州出張が数回続く予定です。

さて、NY滞在最後の晩は、昨年末ブルックリンに完成したばかりのバークレーセンターにて開催されたNBAの公式試合 ブルックリンネッツとフィラデルフィア76ersの試合を観に行きました。

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ニュージャージーからネッツがブルックリンに移ってきたのです。

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僕は海外に行くと、どうしても限られた夜はオペラやコンサート、バレエやミュージカル・・・といった観劇についつい引っ張られてしまい、これまではスポーツ観戦というところまで余力も余裕もありませんでした。

しかし今回はちょうど様々なタイミングが合って、初めてバスケットボールの試合を見に行くことに。本場のプロの試合を見に行けるなんて、幸運ですね。

ブルックリンの会場に到着すると、すでにすごい熱気と人の数。オペラの会場とは全く違う雰囲気に圧倒されます。

間もなく試合開始。

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これは興奮しますね。

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試合の運びも盛り上げる音楽やMCも、これぞアメリカン•エンターテイメント。

試合の合間も、ここぞとばかりにアトラクションがあり、楽しませてくれます。

考えてみると、お客さんを楽しませる、そして飽きさせないということの大切さを、僕はアメリカで随分教えてもらっているように思います。

医療の現場でも大切なことです。

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結果はホームのネッツが大勝。

会場は大盛り上がりでした。

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試合の途中に入る余興でチアガールが投げたTシャツを、幸運にも僕もひとつ見事にキャッチ。

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周りの人が、良く取った!と、喜んでくれました。

こういうところが、アメリカっぽくてよいですね。

部屋に帰ってきて開けてみたら、サイズはXLでした。

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僕にはちょっと大きいですが、良いアメリカ土産になりました。

一週間の留守中関係者の方々にはご迷惑をおかけしましたが、沢山勉強してきました。

クリニックFの外来は12日金曜日に再開いたします。

おかげさまでご予約はしばらくの間、ほぼビッチリ入っていますが、米国レーザー医学会で学んできた事をまた診療に生かしてゆきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

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2013年4月10日 (水)

■ASLMS 2013 in Boston⑤ NYCへ コンコルド効果 日米の歴史観について

おはようございます。

ボストンから日本に帰る前に、ニューヨークにやってきました。

ニューヨークはもう20回以上来ているでしょうか?

もう地図が無くても歩けますし、どんな季節に来ても楽しめます。

来るたびに元気をもらう事が出来る街なので、短い時間でも寄りたくなってしまうのです。

そんなニューヨークで、今回初めて訪れた場所をご紹介します。

この写真ですが、どこだか分かりますか?

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なんとコンコルドのコックピットの中です。

Img_0407

コンコルド見学の特別ツアーに参加して写真を撮ってもらいました。

ちなみにこのコンコルドは、最初から商業的な失敗がわかっていたと言われています。

マッハ2を誇る英仏が共同開発した超音速旅客機は、機体の開発費が投資に対して割が合わないことがわかっていながらも、途中で開発を辞めることが出来なかったのです。

それにちなんで、投資がかさみ、割に合わなくなることがわかっていても、それまでの投資がもったいなくて途中でやめられなくなることを「コンコルド効果」というのですよね。

ここは、Intrepid Sea, Air & Space Museumといいます。

アメリカの退役空母Intrapidがハドソン河に係留してあるのですが、そこを利用した博物館です。

スペースシャトル•エンデバーなど、展示物は豪華でとても楽しめたのですが、もともとIntrapidはパールハーバーに始まる第二次世界大戦でも活躍した空母。

展示の映像の中には零戦の神風特攻隊の攻撃を空母の上で疑似体験する様なアトラクションもありました。

英語が理解出来ない頃だったら、これを観ても全く違う印象を受けたでしょう。

この話は重くなってしまうのですが、重要な話だと思うので、日本に帰ったらもう少し詳しくブログにアップしますね。

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2013年4月 9日 (火)

■ASLMS 2013 in Boston④ サーマクール創業者のキースと遭遇

おはようございます。

ボストンのバーで飲んでいると偶然Keith Lear Mullowneyが通りかかり、一緒に飲む事になりました。

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彼はサーマクールとクールスカルプティンブ(現ソルタメディカル社とゼリティック社)のファウンダーです。

もう10年以上の知り合いですが、元海兵隊上がりの鉄の経営者。

企画力と実行力はずば抜けています。

僕が尊敬する経営者の一人です。

彼の人柄を知るエピソードの一つに、こんな話があります。

サーマクールやゼリティックの初期株を売却していますので、この業界の誰もが知る成功者であり、地球を年間何周するのかというぐらい毎年世界中を旅している人物であるのにも関わらず、出張で使う飛行機の座席はいつもエコノミークラス。

「私は、ビジネスクラスに乗って世界を旅出来るほど、まだ成功してはいない。」

と、べンチャー精神も忘れないのです。

何年も前にそんな話を聞いて、僕も招待講演の関係でビジネスクラスを利用する事はあるものの、自分の学会発表ではなるべく初心を忘れないようにエコノミークラスを使っています。

毎月のように出張があると、時差や前後の過密スケジュールも手伝ってビジネスを使いたくなる時も正直ありますが、勉強に行くのですから修行の一環だとおもっていますし、またハングリー精神を保つ事にも役立ちますよね。

また、渡航費を浮かせれば、その分ひとつでも多くの学会に参加したり、高額な学術書も購入出来ます。

クリニックFに置いてあるレーザー機器だって、ひとターム早めに入れ替えが出来ます。

彼は今、未熟児網膜症などの疾患を診断出来る、簡便で安価な眼科機器の開発をしています。

自分の機械が、世界の子供達を救うのだと熱く語ってくれました。

今回のビジネスでは、まだ渡航はエコノミーのようですが、きっと数年後にはビジネスクラス、いやファーストクラスで世界を飛び回っている事でしょう。

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2013年4月 8日 (月)

■ASLMS 2013 in Boston③ 蘭フィリップス社と打ち合わせ

おはようございます。

引き続き、ボストンでの米国レーザー医学会に参加しています。

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学会の昼休みに、今度機器の共同研究をする事になった蘭フィリップス社の研究者達と4人で打ち合わせ。

昼食をとりながら時間にして2時間ばかり。

とても良い打ち合わせが出来ました。良い商品が出来上がると思いますよ。

新しい機器を作り上げたり、臨床評価するのは僕も本当に興味のある事です。

契約期間が切れたら、次は日本の企業と是非医療機器を作りたいです。

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■ASLMS 2013 in Boston② 米国レーザー企業のビデオインタビュー

おはようございます。

本日米国時間の4月7日も引き続き米国レーザー医学会(ASLMS)に参加しています。

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今日は学会会場で出会った米国レーザー企業の社長に頼まれて、ビデオインタビューを受けてきました。

東京で活躍中のレーザー医師として、30分ぐらい様々なインタビューをされました。

自分のクリニックの話や、気に入っているレーザー機器の理由など,色々な事を話しました。

昨日15人。本日は僕で8人目の取材をしたのだそうです。

アメリカはプレゼンテーションの文化がありますから、米国の医師はこうした事には慣れていますよね。

僕は沢山のカメラの目の前で、ちょっと緊張しましたよ。

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2013年4月 7日 (日)

■ASLMS 2013 in Boston① ボストンの米国レーザー医学会2013 参加中です

おはようございます。

ボストンのシェラトンホテルのコンベンションセンターで開催されている米国レーザー医学会に参加しています。

シカゴからボストンに来て、ダイレクトに学会会場に来ました。

ちょっと外を歩こうとしましたが、こちらはあまりに寒いため、出歩く気になれません。

プレミナリーセッションの様子です。

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こちらが今回のレジストレーションの名札です。

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僕は今回2つの発表がありますが、どちらもePOSTERですので、気が楽ですね。

ひとつは、マドンナリフトに利用するスマートサイドスクエアのCO2フラクショナル、RF、そして両方を使用した際に、皮下に発生した活性酸素を同定した研究で、昨年から続いている鳥取県米子市の林原医院の林原伸治先生との共同研究です。

もうひとつは、工学博士号を取得するために使用した、工学的なレーザー基礎研究の発表です。

こちらで多くの打ち合わせもあり、バタバタしていますが、時差ぼけの中、なんとかスケジュール調整してやっています。

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また報告しますね。

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2013年4月 5日 (金)

再びシカゴトランジット中です

マイアミ帰りでシカゴにトランジットしましたが、今回も偶然シカゴ経由のボストン行き。

ひと月前は大雪でしたが、今回も外気温3度の寒さです。

本当はボストン直通便チケットを取っていたのですが、残念ながら787の件で今日のダイレクトフライトはキャンセル。

シカゴ経由となったのでした。

ボストンに着いたらまたブログをアップしますね。

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日本形成外科学会2013年 新規ビタミンC GO-VCの招待講演 肝斑へのレーザートーニング談義

おはようございます。

今日は4月5日。本日より、クリニックFの僕の診療はお休みです。

これからボストンに向かい、米国レーザー医学会(ASLMS)にて、演題を二つ発表してきます。

クリニックFの僕の診療は12日の再開予定です。

関係者の方々や患者さんにはご迷惑をおかけしますが、スタッフは出勤しておりますので、医薬化粧品の注文や、ご予約、さらにご質問などはいつでもお受けできますので、よろしくお願いいたします。

次の診療に役立てる様に沢山勉強してきます。

*********************

昨日は晴れましたね。

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京王プラザホテルからの景色もこの通り。東京の天気は雲一つない快晴でした。

朝から日本形成外科学会の、眼瞼挙上のセッションを拝聴。

昼には、株式会社ITO社のランチョンセミナーに招待講演者として呼んでいただきました。

今年の形成外科学会はランチョンセミナーに整理券を発行して、定員性のスタイル。

ドキドキしながら見ていたのですが、4日の昼に並列して6室あったランチョンセミナーのうち、僕たちのセミナーの整理券がいち早く終了となりました。

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もちろん、講演会場の大きさや、用意されたお弁当の数の関係もあったのだとは思いますが、ちょっと嬉しかったです。

今回の講演テーマは、新規ビタミンC誘導体GO-VCの基礎と臨床について。

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この通り、会場に立ち見も出る満席の状態で講演が始まりました。

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○座長の慶應義塾大学形成外科教授の貴志和生教授

○クリニックモリの森文子先生

とお話しされ、僕は二人目の演者でした。

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今回お話しさせていただいた新たなビタミンCは、2013年にデビューしたGO-VCという名前です。

過去、医薬化粧品の歴史は、より安定した、浸透率の高いビタミンCの開発の歴史と言っても過言ではありません。

なぜならば、ビタミンCの肌に対する薬効は

①正常なセラミドの増加

②一重項酸素除去

③ヒドロキシラジカル除去

④皮脂分泌抑制

⑤皮脂酸化抑制

⑥角化細胞分化の正常化

⑦コラーゲン産生促進

⑧紫外線防護作用

⑨メラニン生成抑制作用

⑩酸化型メラニンの還元作用

⑪基底膜の活性化

⑫NOラジカルの消去

⑬細胞外マトリクス産生促進作用に伴いう創傷治癒促進

⑭フリーラジカル除去に伴う炎症の鎮静作用

と、ほぼ肌に必要なすべての要素を持つからです。

純粋なビタミンCをグリコシドで安定化させたのはアスコルビン酸グルコシド。しかし、人間の肌にはアスコルビン酸(ビタミンC)とグルコシドを切り離すグリコシダーゼがありませんので活性化することは出来ませんでした。

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1990年に完成した、リン酸型ビタミンC(APS)は純粋なビタミンCよりは安定した物質で、ニキビには一定の効果を示しましたが、ナトリウム塩を含むために肌が乾燥し、化粧品としては質感の悪いものでした。

2000年になると、リン酸型ビタミンCにパルミチン酸をつけた両親媒性 (水溶性+脂溶性)の非常に効果的なAPPSが完成しましたが、残念ながら安定度は低かったのです。

2005年にはAPSよりも効果の高い、VCP-IPが完成しましたが、やはりナトリウム塩を含みましたので質感の悪いものでした。

そしてこれらのビタミンCの弱点は、水溶性高分子(ジェル)に溶かすことが出来ないこと。

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上記のようにビタミンCをジェルに配合してしまうと、粘性が落ちたり、水になったり、白濁してしまったりとジェルの質が低下してしまうのです。

1202

そこで開発されたのがGO-VC

18_2

オクタノールとグリセリンによって安定化したビタミンCです。

グリセリンの保湿効果に加え、オクタノールの抗菌活性も期待される

線維芽細胞賦活作用を持つ

アルブチンよりも強いメラニン産生抑制効果を持つ

ヒト皮膚における色素沈着抑制効果 (in vivo)を持つ

赤味、毛穴、色素沈着、眼下のシワに対する改善効果がある

などの特徴を併せ持つ新規ビタミンCです。

クリニックFでのクリニカルテストの講演をさせて頂きましたが、非常に効果的ですね。

今後の展開が楽しみです。

*********************

講演の後は、レーザーセッションに顔を出しました。

肝斑のレーザートーニング治療に関する葛西健一郎先生と山下理絵先生のディスカッション。

僕自身はレーザートーニング賛成の意見なのですが、「他院でレーザートーニングを数回施術されて悪化した症例が何名か来院されているので、注意を喚起し、施術も慎重にすべきである。」という葛西先生のご指摘。

その他院からの紹介状を持って患者さん来院された訳ではないので、

果たして適切なパラメーターで照射されたのか?

本当にメドライトC6によるレーザートーニングを施術されたのか?

悪化したのはレーザートーニングが直接の原因なのか?

他の施術を併用されたのではないか?

この辺りをきちんと判断しなければなりませんが、賛成派と反対派の意見が何度も出ることによって治療方法は進化するものです。

学会中のご指摘にもありましたが、まずはレーザートーニングという施術の定義をきちんとした上でのディスカッションが必要だと思います。

現在ではレーザートーニングは、

「1064nmもしくは755nmの波長のQスイッチレーザーを用いて、ホワイトニングができない程度の弱い出力で、10Hz前後で病変部位に数百ショット照射し、紅斑が出るかどうかをエンドポイントに照射をやめる」

という曖昧なプロトコールとなっており、照射に使用する機種どころか明確な波長もパルス幅も照射数も定義が確立されておらず、医師の経験によってしか治療されていないのですから。

何れにしても、こうしたセッションが成立するという事は、レーザートーニングは注目されるべき施術方法なのでしょう。

大変興味深かったです。

実際にレーザートーニング治療を続けて行く上では、常に医師が照射頻度やパワー選択をしなければなりませんし、色素脱失などの副作用の発生を見落とさないなど、注意深い診察が必要となります。

また、そもそもすべての患者さんに対して第一選択肢として適応があるものではありません。

レーザー治療は経験ある医師に診察をしてもらった方が良いということですよね。

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2013年4月 3日 (水)

2013年 日本形成外科学会総会 京王プラザホテル 

今日は新宿の京王プラザホテルで開催された、日本形成外科学会に出席してきました。

僕は診療を17時までに終えて、夕方より学会に参加。

その後、夜はイタリアのフローレンスのレーザーメーカーのDEKA社のイブニングセミナーの講演者の集まりで会食に。

イタリアDEKA社の副社長のマウロを囲んでのかいでしたが、いつもお世話になっている

○クロスクリニック  石川浩一先生

○林原医院 林原伸治先生

○河田形成外科クリニック 河田真作先生

や、

マドンナリフトを使用した瘢痕治療の共同研究の可能性が出てきた

○川崎医大形成外科教授の稲川喜一教授

との会食でした。

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場所は新宿の京王プラザホテルの44階の一室だったのですが、京王プラザのレストランのメニューをケータリングしてもらうシステム。

こうした部屋があるのを初めて知りました。

いつもご一緒させていただく先生方なので、楽しい会食&レーザー談義になりました。

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■2013年3月 マイアミ AAD全米皮膚科学会出張⑲ ユリアンナ・アヴデーエワ (Yulianna Avdeeva )のピアノリサイタル シカゴの大雪 雪除去重機 そしてマイアミからの帰国

おはようございます。

今日4月3日はクリニックFの診療日です。

夕方より京王プラザホテルで開催される日本形成外科学会に出席予定ですので、今日の外来は少し早めに切り上げさせていただこうと思っています。

昨晩は診療後、横浜みなとみらいコンサートホールで開催されたユリアンナ・アヴデーエワ (Yulianna Avdeeva )のピアノリサイタルに行ってきました。

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彼女は何と言ってもマルタ・アルゲリッチ以来45年ぶりの2010年ショパンコンクールの女性覇者。しかも1985年生まれのまだまだ成長過程にあるピアニスト。

審査員だったマルタ・アルゲリッチが、「審査をしたのではなくて発見をしたのだという印象を持ちました」と、絶賛していたのが記憶にあります。

何度も来日コンサートを開いていますが、どうしても生演奏を聴きたかったのです。

バッハのフランス風序曲、ラヴェルの夜のガスパールと続いた後、彼女得意のショパンだったのですが、特にスケルツォ第2番は過去聴いたことがないぐらいの完成度で本当に感激しました。

偶然にも幕間に元北里大学形成外科の塩谷信幸教授とお会いして、久しぶりにご挨拶できました。


そしてこちらがこちらはYOUTUBEで見つけた彼女のショパンピアノソナタの第2番「葬送」。

これは心に響く、類い稀なる演奏です。


そしてこちらは「英雄ポロネーズ」。

少しミスタッチがありますが、観客を引き込む素晴らしい演奏です。

本当に将来がたのしみですね。

世界的に著名なピアニストであっても、体調やホールの聴衆の雰囲気によって、とんでもなくひどい演奏になることも何度も経験しています。

音源のために録音したものと、コンサートホールで実際に聴くものを比較するのは意味がないと思いますが、昨日のスケルツォ第2番は、彼女がゾーンに入ったのか、何かが降りてきたという表現が的確かはわかりませんが、あのとき、あの瞬間にしか聴くことが出来ない特別なものでした。

もう一度聴きたいけれど、同じものは二度と聴けないし、追体験も出来ない。

ここに真の芸術の価値があるのでしょうね。

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さて、僕のブログ新国際学会周遊記はいよいよマイアミの最終章。

マイアミからシカゴにトランジットした時の話です。

晴れていたマイアミから一転。

シカゴはこのとおり雪景色でした。

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搭乗機も雪で埋もれています。

カウンターで聞くと、雪のため各地からのディレイが続いたので、今日はフライトの席がガラガラなのだとか。

僕も自家用操縦士免許を取得するときに勉強したのですが、翼に雪が乗ると空力が変わるので、離陸前に洗浄しなければなりません。

ディレイを覚悟しました。

搭乗時間に乗り込みます。僕はちょうど翼の上の窓側。

外を見るとこの通り、翼に雪が乗っています。

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数分待つと、大きな音がします。

窓の外を見ると、このような機器が翼を洗浄しています。

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だんだん視界が晴れて来ました。

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このように、クレーン車のような除雪機があるのですね。

僕は初めて見ましたが、あっという間に翼の上の雪を取り去っていきます。

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さしたる時間の遅れもなく、飛行機は離陸。

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ほぼ定刻に成田空港に到着しました。

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これで2013年3月に滞在したマイアミ開催の AAD全米皮膚科学会の、新国際学会周遊記出張記を終わります。

明日は日本形成外科学会のランチョンで講演。

さらに明後日からはボストンのレーザー医学会(ASLMS)の発表のために渡米します。

12月から毎月アメリカのレーザー関連学会に通っていますが、いよいよこれが前半最後のアメリカ出張の予定(笑)です。

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2013年4月 2日 (火)

■2013年3月 マイアミ AAD全米皮膚科学会出張⑱ 新型ビタミンC GO-VC 早朝のマイアミ空港 マイアミの夜景 美は感じる人の脳に宿る

おはようございます。

今日4月2日はクリニックFの診療日です。

昨日は晴れましたが、今日の東京は雨で、気温は11度までしか上がらないそうです。

明日からは、新宿・京王プラザで開催される日本形成外科学会。

僕も夕方から学会に参加しようと思っています。

そして日本形成外科学会二日目の4月4日。

木曜日のランチョンセミナーでは、本邦初公開の新型ビタミンCであるGO-VCの臨床実験データについて招待講演の依頼がありましたので、僕も話をさせていただく予定です。

GO-VCについては、近々フレグランスジャーナルに僕の論文が載りますので、よろしかったらそちらもお読みくださいね。

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何度かこのブログでもお知らせしてきましたが、現在までに販売されているすべてのビタミンC原材料は、ジェルに配合すると水になってしまったり白く濁ってしまいます。またジェルにビタミンCを入れたいと思うと「塩」を結びつける必要があり、それが常に課題となってきました。

こちらは2013年現在、ジェルの器質に入れることができる唯一のビタミンC。

しかもグリセル化をしたことによって保湿力を高く保った唯一のビタミンCです。

アクティブニキビ、肌の赤み、シワに対してはロボスキンアナライザーでの比較結果、優位に改善傾向が見られます。さらに、保湿力が強いため、レーザー照射後に使用する化粧品としても相性は抜群。

クリニックFでは、ビタミンクレイジェル(上写真)として販売していますが、レーザー施術後のケアが完全に変わりました。

大変重宝しています。



さて、僕のマイアミブログはあと二つで終了です。

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出発日の朝。

3時間ぐらい仮眠をとって、朝、最後にメールをチェックしたところ、工学の英語論文が通過した通知を編集部から受け取りました。

これで工学博士号取得が確実に見えてきましたので、本当に嬉しかったですね。

この日は、記念すべき日となりました。

早朝眠い目をこすりながら、タクシーに乗り、予定通り朝4時台にマイアミ国際空港にチェックインです。

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とはいえ、マイアミ空港にはかなりの人がいて、チェックインに時間がかかりました。

さすがに米国皮膚科学会が開催されると大変な人出になりますね。

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こちらの飛行機に乗り込みます。

日が昇る前の朝早い便だとこの通り、夜景を見ることが出来るのが楽しみです。

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マイアミの夜景。

意図して作り上げたものではないと思うのですが、オレンジ色の街灯が本当に美しいのです。写真では伝えきれないところが残念。

僕は、こうした美しいものを観るのが好きです。

思えば、美を持つ側に宿るのでなく、を感じる側の脳に宿るもの。

人間の脳常に刺激を欲しがるものですが、それは美に対する刺激とて同じこと。

だから芸術廃れないのですね。

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2013年4月 1日 (月)

■2013年3月 マイアミ AAD全米皮膚科学会出張⑰ マイアミ最後の夜

マイアミ最後の夜。

フライトは、翌朝6時。逆算すると、起床は朝3時です。

ぐっすり眠ることも出来ないので、スペインストリートで飲むことになりました。

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こんなところ。

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ロブスターの生け簀もありました。

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マイアミはスペイン語が公用語なのかと思うぐらい、各所でスペイン語を聞きます。

アメリカ合衆国は1819年にフロリダをスペインから購入した歴史があるのです。

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ラテンの血が入った、独特の雰囲気がありますよね。

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最後の日までご一緒したJMECの西村社長をはじめJMEC幹部の方々と、秋田で開業している美子スキンクリニックの小原美子先生と記念の1枚。

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テーブルの上の薔薇が綺麗でした。

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■2013年3月 マイアミ AAD全米皮膚科学会出張⑯ 上野 ラファエロ展 マイアミ1イタリア料理がおいしい店 Osteria del Teatro

おはようございます。

今日4月1日はクリニックFの診療日です。

本来ならば、昨日はインドネシアに出張の予定だったのですが、直前にスケジュールの変更があり、結果今回はキャンセルとなってしまいました。

予定外にぽっかり空いた時間。

とはいえ、それはそれでやるべきことも山積みなのですが(苦笑)。

日曜日ということもあって、ちょっと息抜き方々上野の国立西洋美術館まで出かけてきました。

ラファエロ展です。

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休日ということもあってか、もの凄い混雑でしたよ。一方、知人に聞いた話では平日も休日と変わらないくらい大変混んでいるのだとか。

この規模でラファエロ展が日本で行われるのは初めてですから、無理もないですよね。

ラファエロ・サンティは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ・ブオナローティと並ぶ、「盛期ルネサンスの三大巨匠」といわれています 。

37歳という若さで死去したとは考えられないほどに多数の作品を制作しましたが、これはラファエロが50名に及ぶ弟子や助手を擁する大規模な工房を経営していたことも関係しています。

ラファエロは西洋美術史上でも最高のドローイングの技量を持つ芸術家の一人でもありました。

作品のすべてをラファエロが手がけたものと、弟子が仕上げたものとでは明らかに完成度が違うと言われています。

今回の絵画キュレーターが看板やチケットに選んだ、この絵「大公の聖母」はフィレンツェのピッティ宮殿美術館(パラティーナ美術館)が世界に誇る宝の一つ。

もちろん日本初来日で、主催者側の熱意もあったことと想像するものの、それにしてもよくもイタリアが3ヶ月もの期間貸し出してくれたものです。搬出・搬入含め、その管理まで考えても、よくぞ実現したと専門家の方もおっしゃっていますよね。

1799年にロレーヌ家のフェルナンド3世大公が購入し、旅行中も手元から離さないほど大切にしたことでこの名がついた「大公の聖母」。

聖母子像は、9歳で母を亡くしマザコンとも言われたラファエロの、真骨頂ともいわれるモチーフのひとつです。

多数残る作品はそのすべてがそれぞれに母の表情も子の表情も異なるそうで、いつかすべて見てみたいなあと思ってしまいます。

それぞれに魅力があり、ストーリーがあり、ファンがいることと思いますが、中でもこの絵の中で微笑む聖母の穏やかな表情と、意志強く利発そうな子の姿は記憶に残ります。

この絵の背景は黒ですが、最近の研究では、ラファエロが描いて数百年経ってから、黒く塗りつぶされたという証拠が残っていることがわかりました。

今後修復に入る可能性もあるのだとか。

ラファエロが描き上げた時にはいったいどのような背景だったのでしょう?

興味深いですね。

僕はパラティーナには二度行きましたが、この美術館には同じラファエロの「小椅子の聖母」という絵があることで有名です。

僕は昔からこの「小椅子の聖母」の絵がとても好きです。東京でも見てみたいですね。

2009年2011年に訪れています。

また、ラファエロで記憶に残るのが、ドイツはドレスデンにあるアルテ・マイスター絵画館所蔵の「システィーナの聖母」。

2009年に訪れることが出来ましたが、こちらも素晴らしかったですね。

ヴァチカン市国のヴァチカン宮殿の中にある「署名の間」には、ラファエロの中でもっとも有名な作品の一つ「アテナイの学堂」があります。

こちらは写真が撮れませんでしたが、ラファエロというと思い出す、記憶にある絵の一つです。

さて、長くなってしまいましたが、ブログ「新国際学会周遊記」は、2013年3月に訪れたマイアミブログの続きです。

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マイアミに来たのは3年ぶりですが、前回食事をした店で記憶に残るおいしいイタリアンがありました。

今回も是非行きたいと予約をお願いしていたのですが、やはり人気店だけあって、なかなか予約が入らず。

最終日の夜に行ってきました。

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マイアミを南北に走るワシントンアヴェニュー沿いにこの店はあります。

お店の名前は、Osteria del Teatro

料理の中ではイタリアンが一番お気に入りの僕ですが、実はこの時まで、アメリカでイタリアンを食べても良い記憶がなかったのです。

ちょうど3年前にこのお店に来た時は、一緒に会食させていただいた先生方も絶賛。

その味は健在でした。

よろしかったら写真だけでもご堪能ください。

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モッツァレラチーズのトマト和えと

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キノコのリゾットは本当に絶品です。

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マイアミに行かれた際には、是非ともお立ち寄りください。

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