■2013年6月イタリア出張⑤ ピロタトレーニングコース修了 教育を感動の体験としてビジネスにする
F社主催によるトレーニングコース。
アドバンスコースを無事修了しました。
イタリアでのドライビング・トレーニングコースは、クラスを上げて今回が2度目の参加となります。
短い期間ではありましたが、今回の参加による副産物としてヨーロッパ文化にモータースポーツが深く関わっていることを、以前よりよく理解できたように思います。
ヨーロッパ発祥で現代も続く三大スポーツ・イベントと言えば、オリンピック、ワールドカップ、そしてフォーミュラーワンが挙げられます。
中でもモータースポーツは、
○高い集中力を鍛え、それを持続させるトレーニング
○瞬時の判断力を磨き、その判断に基づいて行動するトレーニング
○多くの選択肢からいち早く正解を導きだすトレーニング
といったことが、人間の力を上回る秒速・音速の合間に求められる点で他のスポーツと異なります。
ヨーロッパにおける帝王学や歴史にも深く関わっていると思います。
今回は「父と息子」という親子の参加が4組もあった事にも驚きました。
父親及び一族のサポートがなければ、小さい頃からモータースポーツに関わる事は経済的に出来ません。
動体視力や反射神経が発達する時期に、こうしたモータースポーツに親しむ事が出来ると、大人になってから素晴らしい結果を残す事も出来ますよね。
東洋人はF1でまだなかなか活躍出来ませんが、それはこうした背景にもよるのだということ、以前からわかっていたつもりではいましたが、それを今回目の当たりにしました。
また、イタリアはもちろん、フランスやモナコ、ドイツなどから陸路マイカーを運転してここまでやってきた参加者もいましたが、これにも日本とは異なる大陸文化をよりリアルに感じることとなりました。
モナコからパルマまで、わずか3時間で到着するのだそうです。
東京から鈴鹿に向かうよりある意味アクセスも良いわけですよね。
世界各国から集まる人たちとスポーツ・ドライビングを通じて友達になれることも、本当に貴重なチャンスだと思いました。
今は、Facebookなどですぐ相手に連絡が取れる時代です。
僕がレーザーの専門医だという事を話すと、日本に行ったときにやらせて欲しいとか、どんな機器が良いのか? とか、質問が飛び交うのも楽しかったですね。
そして、ワインの話。
皆本当に詳しいです。出てきたワインひとつひとつに、コメントをメモ書きしている人もいました。
F社ではこうした試みを1980年代から続けているそうですが、適度にブリーフィングや講義を挟み2日間の講習の間集中力が切れないようにする点にも随所に工夫が見られ、ここまでに蓄積された素晴らしい技術とノウハウを感じました。
普段関わる教育機関とは違う環境でなにかを学ぶ、というのは、得るものも多いですね。レーザーのトレーニングや学会での発表について、各企業の方と議論したりブラッシュアップしたりする時に使えるアイディアももらえたので、帰国後に役立ちそうです。
今回僕はF458を使ってのジムカーナで、3位入賞。
皆に祝福されました。
修了証をもらいましたが、これには感動しますね。
コース終了時のセレモニー。
最後に参加者が一室に集められます。
コース内での出来事を映像で流し、修了証を一人一人に渡し、あたかもハリウッド映画のように盛り上げてくれるのです。
サーキット走行でもジムカーナでも1位を取って、インストラクターから
「明日から我々の仲間に入ってもいいよ!」
と言われていたベルギー人の20歳ぐらいの男の子もいました。
彼は明らかにその場にいる誰よりも速かったです。
モノを買う時代、モノを所有することで幸福や優越感を感じる時代から、経験にお金を出し知識や技術、思い出と感性を蓄積する事で充足感を感じる時代へ。
こうした教育を通じて感動を与えるビジネスには、僕たちがお手本にすべき点も沢山あるように思いました。
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