■2013年7月 IMCAS ASIA⑮ タ・プロームへ Knowledge leads to the thirst for more knowledge
おはようございます。
今日は8月9日(金)、クリニックFの診療日です。
昨日の休診日は今週日曜日に神戸にて開催される日本美容皮膚科学会の招待講演の準備をしていました。
夕方からは工学部大学院の研究室に行き、次回の研究についてディスカッションに行ってきました。
僕は研修医の時に配属された大学病院の外来でレーザーによる痛み治療機器に触れて感銘を受けてから、約20年近くこのレーザー医療領域に関わってきました。
レーザーの理論は遡れば1917年にアインシュタインが発表した理論が発端となります。
こちらは講演で使用したプレゼンテーションの資料から。レーザーを作り上げるにあたって必要であった理論構築をまとめてみました。
工学的に機器の組み上げがなされたのは1960年のこととなります。
わずか50年前です。
その後多くの分野への応用が進み、「近代科学史上最も大きな発明のひとつは人工の光レーザーである」と言われるようになります。
医療やレーザーの研究を始めると本当に奥が深いことに日々気づかされることとなり、益々魅了されていきます。
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Knowledge leads to the thirst for more knowledge.
If something is half known then the academic seeks to complete that knowledge.
という言葉があります。
勉強というと少々つらいようなイメージがあります。日本にいるといわゆる受験勉強の詰め込み勉強をつい思い出してしまうのですが、勉強と研究は全く違います。
こうしたレーザーや医療などの新しい分野は世界的にもまだまだわかっていないことが多く、知識を持てば持つほどもっと研究して極めたくなるのです。
僕自身は
「皮膚の免疫指令細胞マストセル」の研究で医学の博士号を
「電磁気学・量子エレクトロニクス・光学」 の研究で工学の博士号を
取得するに至りましたが、まだまだやりたい研究があります。
今後もレーザーの医療応用の研究を、より極めてゆけるよう努力していきたいと思います。
さて、僕のブログ「新国際学会周遊記」は、先日滞在したカンボジアの話が続きます。
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夕方のツアーはタ・プロームへ。
クメール人の王朝、アンコール朝の王ジャヤーヴァルマン7世により12世紀末に創建された仏教寺院。
後にヒンドゥー教寺院に改修された遺跡です。
道すがら、多くのトゥクトゥクとすれ違います。
こちらの崩れ去った寺院。
さらに歩みを進めると、古い寺院に熱帯雨林の木々が侵食したのが原因で、崩れさっている様子がわかります。
写真でわかるでしょうか。
巨大な根が長い年月をかけて寺院を作り上げている石を移動させているのです。
「盛者必衰の理あり」ということなのでしょう。
人間の作り上げた物は、所詮自然には勝てないことを肌で感じることが出来る場所。
これは衝撃的ですね。
木々の中に埋もれてしまった仏像もあります。
建物を覆う苔に、日本人の僕はまた魅了されてしまいます。
自然に浸食され、滅びつつある旧き王朝。
アンコール遺跡群が、同じく仏教文化圏の日本人に好まれる理由が少しわかったような気がしましたよ。
世界最先端のレーザー情報がわかる
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