メソセラピー から 水光注射 そして レーザーアシストのドラッグデリバリーへ
先日facebookの記事を眺めていたら、メソセラピーについて文章を書かれていた先生がいらっしゃいました。
メソセラピーは、Michel Pistor (1924–2003) 医師が1948年から1952年にかけて完成した手技で、皮下に注射を使って少量づつ薬剤を打ち込む方法。
この方法は、レーザー治療が今よりも盛んではない頃、美容医療で主要な役割を閉めていた時期があり、僕もメソセラピーの国際専門医を持っています。
こちらの写真は、2005年、約10年前にパリで、メソセラピーの講習を受けたときのもの。
国際学会周遊記の記事もあります。
ボルドー大学のメソセラピーの主任教授であるProf. Philippe PETITと撮った写真です。
ちなみに、当時のメモを見返してみますと、利用できる薬剤は以下の様でした。
Phosphatidylcholine T3-T4 thyroid, Isoproterenol Aminophylline Pentoxifylline L-carnitine L-arginine Hyaluronidase Collagenase Yohimbine Co-enzyme cofactors Dimethylethanolamine Gerovital Glutathione Tretinoin Alpha lipoic acid Vitamin C Procaine Lidocaine Ginkgo biloba Melilotus C-adenosine monophosphate Multiple vitamins Trace mineral elements Carbon dioxide Mesoglycan
肌に必要なほぼすべての物質が導入できると思ってよいですよね。
当時はナッパージュ法という、細い注射針を用いて皮下にまんべんなく薬剤を注入する方法しかありませんでしたが
後に、メソガンやダーマローラー、さらにはダーマシャイン、ダーマクイーンなどの水光注射が日本でも利用されるようになったのはご承知の通りです。
僕はピアノをやっていたこともあり、比較的注射が得意な方だと思いますので、機器を利用するよりも、実際にナッパージュで手打ちしたほうが結果を出しやすいなあと思っていました。
しかしながら、これらの注射による機器を圧倒的に上回る方法が出てきました。
フラクショナルレーザーアシストによる、皮下へのドラッグデリバリーです。
フラクショナルレーザーを使いますと、皮膚の任意の深さまで、任意の大きさの孔を空けることが出来ます。
この密度は、1cm四方あたり2000発など、とても人間の手では照射できないような密度。
LMS誌によると、レーザーの波長によっても上図の二つの方法をレーザーアシストのドラッグデリバリー法として紹介していますが、現在僕が薬学部大学院で研究しているものは、これよりも新たな方法です。
リポゾームなどを利用して、皮下に先に薬剤を輸送し、表皮からレーザーエネルギーを加えることでこれらを破裂させ、薬剤を必要な部位に投入するのです。
ヒアルロン酸などの高分子を、勾配をかけて導入するようなこともできると思いますよ。
これから先、画期的変化が起こりうる分野です。
世界最先端のレーザー情報がわかる
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