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2014年9月 6日 (土)

最高のレーザー治療を提供するために 日本語で学ぶレーザー学会 世界で流行っているのに、日本で流行っていないレーザー施術

何度かこのブログでもご報告しましたが、今週は美容外科学会に参加してきました。Img_0738

どの演題も非常に興味深く、先輩方のお話もとても勉強になる内容ばかりで、沢山の刺激を受けながら聞かせていただきました。

こうした学会に参加させて頂きますと、日本の美容医療の質や志の高さは素晴らしく、この伝統を守ってきた諸先輩方を本当に尊敬します。

多分ここまでには茨の道も多々あったであろうことが容易に想像できます。

僕は美容外科医ではありませんし、特にこの日本ではこうした先輩方が創ってこられた道に少々違う乗り物に乗って途中参加させてもらっているようなものですので、時折恐縮しながら皆さんにご指導頂いています。

そして、そんな中で引き続き僕はレーザー光治療を専門特化して学びたいと思っています。

日本におけるレーザー関連の大きな学会は以下の通り。

日本美容医学会(JSAPS)

日本美容医学会(JSPS)

日本レーザー治療学会

日本レーザー医学会

日本抗加齢医学会

日本形成外科学会

日本皮膚科学会

日本美容皮膚科学会

その中で、レーザー光治療が語られるのはその中のごく一部に限られます。まだまだ主流のテーマにはなりづらいのでしょうし、また実際に医師の中でもまだまだ理解されづらい部分のある分野であることを肌で感じます。

同じテーマで話をしているつもりが、なんとなく話がずれてしまうなあ・・・と感じることもしばしばあるのは、自分たちは同業者のつもりでも時に驚くほど違った視点で、機器や治療、医院経営を考察している場合があるからでしょう。

それに気づくことができるのも、こうした学会参加におけるメリットと言えます。ひとりで開業している医師は皆そう思っているのかもしれません。

一方で、レーザーを専門に学ぼうと思うと日本で得られる情報と技術にはどうしても限界があり、海外で情報収集をしなければ世界で何が起きているのかリアルタイムに知ることができない現状があります。

ちなみに、僕が毎年なるべく参加しようとしてスケジュールを調整しているレーザー関連の学会は

〇米国系医学会として

米国皮膚科学会AAD American Society of dermatologist

米国形成外科学会ASPS American Society of Plastic Surgeons

米国レーザー医学会ASLMS 

コントロバーシーズ&カンバセーションズ

〇欧州系医学会として

欧州皮膚科学会EADV

欧州レーザー医学会ESLD

〇工学系レーザー学会として

SPIE Optics + Photonics

CLEO the Conference on Lasers and Electro-Optics

が挙げられます。

もちろん学会参加で演題を聞くことも大切なことですが、そこで得られるレーザー開発者や医師たちとの人脈作りや製品を見る目を鍛えることも同じくらい大切なことだと思っています。

そのほか、総合美容とアンチエイジング系の学会として

IMCAS (1月 パリ)

アンチエイジング学会(3月 モナコ)

A4M (12月 ラスベガス)

がありますが、レーザーについての演題はぐっと減ってしまいますね。

これらのすべてを参加できた年はありませんが、常に進化するこの分野を学ぶためには、必要なことだと思っています。

**********************

世界のレーザートレンドを鑑みると、世界では流行っているにもかかわらず、日本ではあまりメジャーではない施術が二つあります。

●一つは肌のリサーフェシング。

フラクショナルレーザー機器を用いて、肌を入れ替えるという施術ですが、

ニキビ跡や毛穴縮小、さらに加齢した肌を若返らせるのに非常に効果が高いものの、ダウンタイムが数日あるために、日本ではなかなか一般治療になりません。

クリニックFにも10台以上のフラクショナルレーザー機器がありますが、

現在のトップブランドは

◇フラクセル3 DUAL バリアント社(ソルタメディカル社)

◇ヘイロー(HALO) サイトン社

◇スマートサイドスクエア DEKA社

◇アンコア ルミナス社

◇スターラックス アイコン 1540XD パロマ/サイノシュア社

であることに異論はないでしょう。

それぞれの波長や機種によって、ダウンタイムや治療の深達度が違いますので、患者さんによって使い分けが必要で、ここにレーザー治療の経験と醍醐味があると思っています。 

●もう一つは、痩身のための氷結の機器。

脂肪組織のボリュームを減少させるための機器。

米国では、やはり氷結させる機器が最も評価を受けていると言えます。

具体的には、ゼルティック社のクルスカ。

脂肪を凍らせることで、脂肪をアポトーシスさせるための機器。

クルスカの氷結に対抗して、RFやパルス電磁場、超音波、さらにはHIFUなどを用いた機器が開発され、鎬(しのぎ)を削っている状況です。

ゼルティック社は、既に今四半期では、大手美容医療機器メーカーで第3位の売り上げを誇っている企業です。

アジア各国を含めてもっとも売れている機種なのですが、不思議なことに日本での販売台数が伸びず、認知も上がらないのです。

これは、エステティック市場が成熟している日本ならではの現象なのかもしれませんが、脂肪減少は今後、危険度の高い脂肪吸引術以外の選択肢として、医師が取り組まなければならないですね。

世界に目を向けて、トレンドをしっかりと見守ってゆこうと思います。

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