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2017年3月の2件の記事

2017年3月10日 (金)

新しいIPLプラットフォームinmodeについて

先日クリニックFに来院してくれたMoshe Mizrahy、彼が開発した新しいIPLプラットフォームであるinmodeですが、
 ①IPL
 ②RF
 ③フラクショナルRF
 ④アレキサンドライト+ダイオードレーザー(2波長)
 ⑤バキューム+RF
など多彩なモードが組み込まれています。これ一台でかなりの用途を満たします。

IPLについては515nmと580nmの2種類の波長が選択できるようになっており、アジア人に関しては580nmから始めるのが安全だと思います。

RFは各パーツごとに10分間行い、40〜41℃程度まで温度を上げます。
しっかりと温度上昇を感じて効果が実感できそうです。

フラクショナルRFのヘッドは3タイプあり、
 「浅い層や小じわに効く」
 「しわやにきび跡全般に効く」
 「ヘッドにコーティングがされておらず深い層まで到達し、重度のにきび痕や深いシワに効く」
といったラインナップです。正確な診断と組み合わせるとパワーを発揮しそうですね。

また1つのヘッドでアレキサンドライト(755nm)+ダイオードレーザー(810nm)が出せるモードがあり、同時に強力なクーリング機能もついています。安全にシミの治療もできそうです。

バキュームRFについては吸引と2タイプのRFで脂肪のアポトーシスを促します。
 normalモード:腹部、大腿
 sensitiveモード:内腿、上腕
 redesisモード:硬めの大腿や腹部
という3モードがあり、1部位25分程度かけて40〜41℃をターゲットにして十分に温めます。

どのモードも効果が楽しみです。またレポートをお届けしようと思います。

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2017年3月 3日 (金)

痩身に欠かせない重要なホルモン レプチンについて

痩身に重要なホルモン:レプチンについて

こんにちは、金曜日土曜日クリニックFの外来を担当している宮下宏紀です。
2/12に日本痩身医学協会の認定講師会議にて藤本先生と一緒に痩身の講演を行ってきました。私の担当は痩身に重要なレプチンというホルモンについてです。

メタボリックシンドロームという言葉が市民権を得て久しいですが、肥満は高血圧・糖尿病・高脂血症などを介して脳血管障害や心筋梗塞の原因となります。まさに「肥満から疾患が始まる」のです。肥満への対応は国としても急務です。

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そこでレプチンというホルモンに注目が集まっています。レプチンは食後に体の脂肪細胞から分泌されて、脳内へ移行し体に満腹感を与えるペプチドホルモンです。Jeffrey M. Friedmanという米国の分子遺伝学者が世界で初めて報告しました。フリードマン博士の報告以前には生物の体重制御のシステムはほとんど知られていなかったために大発見であったと言えます。

レプチンは視床下部にある弓状核・背内側核・腹内側核などに作用し食欲減少に働きます。それ以外にも体の代謝を高めてエネルギー消費を増やすなどの働きがあります。まさに「痩せホルモン」と言えます。

例えば痩せている人はレプチンが少ない、食欲が多い、たくさん食べて普通体型に戻る。太っている人はレプチンが多い、食欲が少ない、少ししか食べないので普通体型に戻る。というような形で体重の恒常性(ホメオスタシス)を調整しているわけです。

しかし実際問題どうでしょうか?太っている人は本当にレプチンが効いて食欲を少なく抑えてダイエットに成功しているでしょうか?実際には過食を続け肥満を維持しているケースの方が多いように思います。ここで考えなくてはいけないのが「レプチンの悪循環」です。

太った人で考えます。カロリーを多量摂取して、脂肪が増えるのでレプチンが増える、ここまではいいのですが、いつもいつもレプチンが増えている状態だと「レプチン抵抗性も上昇」します。ちょうど糖尿病患者の体内にインシュリンが分泌されすぎて「インシュリン抵抗性が上昇」して血糖値が上がってしまっているのと同じ状態です。レプチン抵抗性が上昇した結果、体内のレプチンシグナルは無視されてしまい、結局過食に走り肥満は悪化します。

長引く肥満が、レプチン抵抗性を上昇させて、さらなる肥満を招く。これが「レプチンの悪循環」です。

ダイエットを成功させる鍵は悪化してしまった「レプチン抵抗性」を下げることにあります。

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講演会を行うにあたり過去の栄養学や生理学の英語論文を20個弱読みましたが、そこから得られた知見としては

●オリゴ糖を摂取すると体重減少効果や耐糖能改善(糖尿病改善)の効果があった
●高たんぱく食が食欲抑制や体重減少につながった
●食事量低下+運動量増加するとレプチンが増えて体重が予測を上回る勢いで減った
などなど・・・

もう少しざっくりとまとめると 
「レプチン抵抗性を改善」するためには
●ジャンクフード(糖質と粗悪な脂質)をやめて フルーツや野菜を摂取する
●運動する
●タンパク質を十分に摂取
●睡眠時間を増やす(7-8時間)
●そもそも太らない

といった感じになります。これらを実践するだけでも十分にダイエットが可能と思います。

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過食が良くないというのは感覚的にはわかるのですが、なぜ過食するといけないのかのヒントとなる論文も見つかりました。この論文の調査によれば

過食を行うことで
●小胞体のストレスが増加
●視床下部の炎症
●謝ったautophagy(自食作用)が起こる
それらの結果SOCS3, PTP1B, NFκBなどの炎症性サイトカインを介して、視床下部におけるレプチン抵抗性が起こり、最終的に肥満につながるという内容。

NFκB(エヌエフカッパービー)は、ヒドロキシラジカルなどの酸化作用の極めて強いフリーラジカルによって起こる酸化カスケードを構成する炎症性サイトカインで、慢性炎症を通じて老化の原因となります。ビタミンCなどの還元物質摂取も、主にこの酸化カスケードを止めることが目的です。

過食がNFκBを介して視床下部の慢性炎症によりレプチン抵抗性を増している、という報告を見て、科学の複雑なつながりに感動しました。老化を止めるには体の慢性炎症を止めないといけないわけですが、過食に伴う慢性炎症もアンチエイジング達成のためには止める必要があります。

慢性炎症の予防するための還元物質としては水素も忘れてはいけません。体内に広く存在し、液体にも個体にも溶解する水素は、身体中に行き渡らせることができるため、摂取すればレプチン抵抗性の改善に伴い痩身効果があるかもしれません。この辺りは今後の検証が必要ですね。今後も継続的に勉強を続けていきます。



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