カテゴリー「医療」の81件の記事

今日の僕 20090828

衆議院選挙が30日に行われますが、皆さん投票には行かれる予定ですか?

僕は明日から北京で行われる第六回 Medical Aeshthetics & Cosmetology という学会に二つの招待講演を引き受けています。

001 明日の朝一番の便で北京に向かいますので、今日はクリニックFの診療時間前に期日前投票に行ってきましたよ。

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レーザークリニックの利益還元

クリニックF

「患者さんにとって、とてもわかりやすいクリニックであること」

を信条としています。

いくつもの「わかりやすい」のひとつは、クリニックの仕組みについて。

「患者さんから頂いた治療代から、経費を差し引いて、もしも利益が残った場合、それは何に使われるのか」

という部分を、日頃から意識して明確化するようにしているのです。

株主が存在しない=株式会社ではない病院という組織では、院長・理事長の方針によってこの利益の使われ方は異なるわけですが、僕自身は、

「いつの間にかクリニックの内装がゴージャスになった」

とか

「クリニックが広いところに引っ越した」

とか

「病院や医者、スタッフが増えた」

とか

「いつの間にか院長が良い家に引っ越してる!」

とか(笑)

そういうものに使うのではなく、クリニックで治療を受けてくださった患者さんが後日御来院されたときに、治療内容のレベルアップをお約束できるような、利益があればそれをそっくりそのまま患者さんに還元される形が良いな、と考えています。

クリニックには常に、世界レベルでその技術力が認められている最新鋭のレーザー/光治療器を配備し、機器のメンテナンスを日々怠ることなく、またそれらの機器のポテンシャルを余すことなく引き出し治療にあたることができるよう、世界各地の学会で、最先端の情報と技術を仕入れてくる。

ここは絶対ぶれないよう、開業からずっと心がけているんですよね。

というわけで

実は

クリニック開院当時から丸2年間使ってきたレーザーを、今回新しく買い替えることにしました。

その話をしたら、スタッフにも患者さんにも

「ぎょっ」

とした顔をされ

(ま、また買うんですかっ!!!???) 

(まだ十分使えるんじゃないですか!!!!????)

という心の声まで聞こえてきましたが(笑)

たぶん誰一人気付いてないと思いますし、同じドクターでも気付かないくらいのごくごくわずかな範囲で、どうにも最近切れ味が鈍くなってきたような気がしていたのです。

今日は朝から銀行で海外送金を済ませ、それからクリニックに来たので、患者さんにその話をしていたら

「・・・先生は、“レーザーおたく”じゃなくて、実は“レーザー貧乏”なんじゃないの?」

と、言われてしまいました。

う・・・そうかもしれないなぁ・・・。

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機械で病院を選ぶ時代

みなさんは、病院を選ぶとき、何で選びますか?

ほんの10年前までだったら、その選択基準は 病院までのアクセス、規模や設備、そして医師の評判や実力であったのではないでしょうか。

特に医師の実力に関しては、医師・患者さんそれぞれに意識したり、こだわりがあったりするところだったと思います。

外科医の場合は、手術能力。

内科医の場合は、診断能力や優しさ。親しみやすさ。

あの先生は肝臓がんの名医だとか、今まで誰も見つけてくれなかった病気を発見してくれたのだとか、患者さんに親切で温かいとか、そういったファクターが病院の最も大きく重要な選択基準のひとつだったと思うのです。

医師はどこまでも専門家であり、職人であることを求められ、さらに人間力も求められてきました。

しかしながら、高度工学技術が医療の世界に入ってきてから、こうした医師の努力と実力、持って生まれた才能だけでは覆せない、もうひとつの基準が徐々に出来上りつつあるのではないかと思います。

それはその病院にどんな機器が揃っているのか。

そして、それらを正確に扱い解析できる医師であるのかどうか。

保険診療であれば、放射線科の抗がん治療器やSPECTやPETのような診断装置。

循環器科の心臓ペースメーカーや、人工補助心臓。

産科であれば、4Dエコー機器。

眼科であればイントラレーシック機器・・・などなど。

それぞれ数百万から数億円の投資が必要な医療機器ばかりなのですが、これだけ進歩が著しいと、

「医師の腕の違いが、機器の違いを越えられない。」

または

「優秀な医師でも、その機器が勤務先に導入されていないため、病院自体が患者から選ばれない。」

はてまた

「その機器を操作する環境に恵まれない為、操作をマスターできず最新の治療に遅れをとってしまう」

・・・といった事例がどうしても出てくるのです。

医者が経営者も兼ねる、病院という特殊な組織でこれは、時に悩ましいことではないでしょうか。

こと、自由診療の領域ではこの傾向が、じわじわとですが、顕著に見られるようになってきていると思います。

先日治療後に、とある患者さんと世間話をしていたら、その人が興味深いことを言っていました。

その方はお子さんを妊娠中、最初は小さなクリニックに通われていたのだそうです。

仮にこのクリニックをAクリニックとしましょう。

Aクリニックはこぢんまりとしていて分娩設備もないため、やがて妊娠後期になり、主治医の先生が懇意にしている、産科では大病院として有名で医師の知名度も非常に高い、B病院に転院することとなった。

さすがにこの世界では有名なB病院。設備もスタッフも素晴らしく、本当に良くして頂いた。

でもひとつ大きな違いがあった。

Aクリニックにはあった4Dエコーが、B病院にはない。

(ちなみに4Dエコーとは、いわゆる三次元(3D)の立体視画像を、さらにもうひとつの次元であるD(ディメンション)=すなわち時間経過を含めて見ることができる=動画で見ることができる というものです。

最新のエコー装置では、お腹の中の赤ちゃんの成長の度合い、手や指、足の裏などが立体的に見えたり、表情などを動画で見ることができます。起きているのかどうかも表情でわかるし、時に笑顔も見られたりするのです)

自分は検診の度に4Dエコーに映る赤ちゃんを見るのと、帰りがけにその写真をもらえるのをなによりもの楽しみにしていた。

検診の費用は決して安くないし、待ち時間もいつも長かったけれど、それを見るのが楽しみで楽しみで毎回きちんと通っていた。

マタニティブルーや、妊娠中のキツイ仕事も、その写真を見ると励まされ乗り越えることができた。

なのに、B病院にはそれがない。

大きな楽しみがひとつ減ってしまった。

B病院がいくら有名な大病院だとしても、

いくら知名度のある先生がいるとしても、

出来ることならそのままAクリニックに通い、Aクリニックで産みたかった。

・・・そう言うのです。

時代はほんとに変わったのだな、と僕はその話を聞いて思いました。

どんな機器がその病院にあるのか。そしてその機械からどんな感動とメリットを引き出せるのか。これに患者がこだわり、それを元に「患者が病院を選ぶ」。

これは10年前にはほとんど聞くことのなかった話です。

僕の専門であるアンチエイジング領域、美容皮膚医療では、しかしこの傾向はすでに数年前から見られていました。

サーマクールフラクセルアファーム、タイタン、パール・・・など、治療を受けたい「機械」がまず患者さん側に明確にあって、その機械がある病院であることを条件に、病院を探したり検索する患者さんが出てきたのです。

そして、もちろんその中から、お目当ての機械を使って確実に治療できる

「名器を使いこなす能力のある医師」

を更に絞り込んでいく。

いくら腕のいいピアニストでも、ピアノがない場所でその腕を披露することはできない。あるいは、ストラディヴァリウスのように、この名器の極上の音色を聴きたいから、そこから最高のパフォーマンスを引き出すことのできる、このヴァイオリニストのコンサートに行く。

そんなかんじでしょうか。

以前ならこういうことはなかった。患者さんはその病院の評判や悩んでいる疾患に応じて病院を選ばれていました。

雑誌やTV、ネット内で評判の病院だから。

毛穴治療で定評のある病院だから。

たるみを改善したい、

シミを改善したい、

肝斑やにきびを改善したい 

その設備がある病院だから・・・etc。

そのように選択し訪れる病院では、実際の治療法はあくまで医者・病院まかせであり、どんなツールを使うかまでを患者さんが指定することはなかった。

それが時代と共に変わって来た。

患者さんの情報レベルや病院に要求するレベルが上がってきたことと技術革新がシンクロし、「レーザー医療」という機器そのものにこだわり、特化した医療が確立され、その認知度とその分野の専門医であることの重要度が、急速に高まってきたのです。

治療をするためのレーザー機器は波長ごとに機器が必要なので数多くありますが、このハイテクのレーザー皮膚科の世界で、医者にとってのレーザー機器は、F1パイロット(レーサー)にとってのマシンみたいなもの。

マシンの性能差が僅差であれば、腕でカバーできる場合もありますが、挽回できない格差というものも確実に存在します。

アイルトン・セナやミハエル・シューマッハーがいくら優秀でも、マシンにある程度のポテンシャルがなければF1の世界で勝てないように、いくら優秀な医師でも、波長のぴったり合うレーザー/光治療器がなければ、この世界では厳密な意味での最適な治療法は導き出せません。

Qスイッチレーザーやフォトフェイシャルで治療できるレベルと、フラクセル、アファーム、eCO2などのフラクショナルレーザーで治療できるレベルには圧倒的に乖離があります。

本来であれば、こうした最新鋭のレーザー機器を大学病院に配備し、医師をトレーニングすることができれば、もともと器用な日本人医師ですから、日本の美容皮膚レーザー医療の技術は格段に上がるのでしょう。

しかしながら、これができない大きなハードルがひとつあるのです。

それは「厚生労働省」の新規機器の認可の問題です。

毎年のように米国をはじめとして、新しいレーザー機器などが開発されていますが、この機器が日本の厚労省で認可されるのには最低でも数年の時間と、検査のための相当の額のお金がかかります。

これは国民の生命を守るためには当然のことで、慎重な姿勢をとらざるを得ないのはよくわかります。けれど、FDA(米国の厚生労働省に相当する機関)などの認可は、日本に比べると遥かに早く、ことレーザーの分野では技術革新が速すぎて、日本で数年かかる厚労省の認可を待っていると、その間にまた別の新しいコンセプトのレーザーがデビューしてしまう。

厚労省の認可のないものは、文科省下の大学病院に入れることはできません。ですから最新のレーザーは、日本の大学病院には配備できないのです。

一方で、僕たち開業医は自分の医師免許を使って、レーザーを個人輸入するという手段で最新のレーザーにアクセスすることができます。

しかし、個人輸入するわけですから、所有権を他に移すことはできず、リースもかけられません。

さらに技術革新のすさまじいレーザー機器は、税法上の機器としての耐用年数は10年にされているにもかかわらず、実際に使用できる期間は3年余りと、償却年数に大きくズレがあります。

これが、レーザー医療開業医の経営状態を徐々に悪化させてゆく、トラップなのです。

クリニックFには、ニューヨークで最も有名なレーザークリニックとほぼ同じレーザー機器のラインナップがあることは、以前のブログでもお話ししたのですが、現在の機器を選択するのは、長い年月がかかりました。

僕は

「クリニックFで治療できなかった患者さんは、NYに行っても駄目」

・・・というくらいのレベルを維持しようという意気込みで、このクリニックFをやってきました。そのためにも、たとえ前年の利益が全部ぶっ飛んでも、「治療に必要な」最新のレーザーだけは、必ず購入すると決めています。

さて、こんな自由診療の現場での、医療全体を見れば「小さな」ムーヴメントが、果たして保険診療の臨床現場にも波及していくのか否か。

これまでの医者は“腕の良い職人”そして“良い人”であれば、“良い医者”だと言われていました。

病院は、そんな良い医師をどれだけ集めることができるか。患者さんからのアクセスをどれくらい確保できるか。ベッド数、科目数、臨床データの数などを看板に掲げてきました。

しかし、これからの時代、それだけでは患者から選択されないようになる。

多くの情報を収集する能力。

その情報群から必要な情報だけを選択する能力。

最新の機器に対する目利きがいて、それらを備え、操る能力。

加えると、医師にとってはその環境に身を置く嗅覚と先見性。

こうしたものを常に備え、先を読む重要性に気付くことの出来る医師と病院が、これからの日本の医療を変えていくことになるのではないでしょうか。

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医学の進歩とは

世界の国際学会を回っていると、ひとつ改めて気付くことがあります。

「医学の進歩は、医師同士の議論によって進むのだな」

と。

新しい機器や薬が出たときに、その英文論文を根拠にご紹介(売り込み?)に来て下さる企業の方がよくいらっしゃいますが、研究者として医療に従事していた人間としては、それを頭から信じることは出来ません。

統計のマジックや、実験のプロトコールの立て方によって、いくらでも新しい機器や薬剤に有利な研究結果を提示することが出来るからです。

優位差を出すための「手の内」は、良く知っています(笑)し、簡単には騙されない自信もあります。

まず、その内容やプロジェクト、商材に自分のアンテナが引っかかるかどうか、ピンと来るかどうかを見極めた後、次に僕が行うことは、その種の関連論文で、対抗論文が出ていないか、そして、その数の多さをチェックすることなのです。

世界各国で新しい薬や治療方法は、学会の発表か、論文によって医学誌に発表されます。

この発表や論文が優れた、そして画期的であればあるほど、多くの施設で「追試」なるものが行われます。

同業者が本当にその方法で正しいのか、見極めるのです。

皆が興味のある分野、注目される分野だから、確認をしようとするわけですね。

ある理論が提示され、それが正しいとサポートする論文と、間違いを指摘する反論論文。

過去の経験から、この論文の数が多ければ多いほど、その理論が皆に注目を浴びていて、しかも効果的だと思われる場合が多いと言えます。

今では、西洋医学は万能のように思われていますが、顕微鏡と抗生物質が開発された時を本格的な西洋医学の歴史の始まりと考えると、その歴史は100年もありません。

Photo_3 世界初の抗生物質が発見されたのは、1929年。写真のイギリス人医学者アレクサンダー・フレミングによってでした。(画像はウィキからお借りしました。)

ブドウ球菌の培養実験中に、ブドウ球菌の生育が阻止される領域が生じる現象を発見したフレミング。そこにアオカビが生じていたことから、のちにアオカビの学名(Penicillin Notatum)にちなんでペニシリンが誕生したことは、有名ですよね。

西洋医学はその後飛躍的に発展していきますが、その中で生まれたのが、新しい発想の医療=「アンチエイジング医療」です。

その歴史はまだまだ浅く、アンチエイジングの分野は、そもそも論文の数自体が少ないですし、さらに現在の新しいサプリメントや治療が、30年後にどういった効果、そして作用/副作用を及ぼすかは、実際には現在まだまだ人体実験中のものも多くあるのだと思います。

新しい治療法や薬に出会った時には、そうした状況を前提に、医師は自分の持つ医学知識に照らし合わせて、理が通っているかどうかを考え、一人ひとりの患者さんにとって、利と不利を判断し、本当に必要か否かを毎回立ち止まって考えることが大事だと思うのです。

たとえば、FDAでの認可及び評価が目まぐるしく変化している「ハイドロキノン」。

美白剤としての効果は誰もが認めているものですが、白斑症をはじめとしたその他の危険性を提示する論文が数多く提出されています。

クリニックFでは、メニューに載せてこそいませんが、希望の患者さんに対して裏メニューとしては存在しています。

そして、「プラセンタ点滴

効能を考えるとメリットも多く、完全否定するのはもったいないと思うのですが、感染の可能性を考えるとメニューには載せられない。

ただし、患者さん個人で使用する量を決めた後、仕入の薬剤を100本程度を一括購入してロットを連番で揃え、連続したロットを一人の人に使ってもらえれば感染のリスクは格段に下がるので、希望者にはその方法を提案しています。

最近国内の医師の間でも広まり始めた、ライナス・ポーリング博士の「メガビタミンC療法

これも1965年当時から、反論が沢山出て、何度も葬り去られた理論ですが、しばらくすると、不死鳥のように議論が湧き上がってきます。実際に効能を実感する患者さんや医師がいるという証拠でしょう。

栄養学的に体内のビタミンC必要量を考慮すると、ここまで大量のビタミンCは必要ありません。日々の食事に気をつけたり、足りない場合にもサプリメントの量で十分だと思います。

しかし、メガビタミン療法は、

「若く健康な人が、それを維持するために必要な栄養としてのビタミンC濃度」

の多寡や必要性を議論しているのではないのです。

35歳を超えると、活性酸素を除去するために必要な、SOD活性が急激に低下しますので、老化や癌の助長因子である活性酸素を除去できなくなります。

そこで、ビタミンCの持つ抗酸化作用をSODの代わりに使用する。ここが、メガビタミン療法のポイントであり、ここをまず理解できないと、とんちんかんな議論になってしまうのです。

ビタミンCは3時間でほぼすべてが尿から排出されますが、その3時間の間に活性酸素を「キレート(=排出・除去)」することを目的に、あの量のビタミンCが集中的に必要となる。

ここでビタミンCに期待される役割は、「掃除やさん」。

掃除が終わればゴミと一緒に一度出て行って欲しい=そのままビタミンCが体内に留まっていればそれは意味がない、ということがこれで想像つくかと思います。

ビタミンCの特性である

「3時間でほぼすべてが尿から排出されてしまう」

というところに目をつけたところが、云わばこの療法第二のポイントであり、これを逆手に利用している点が画期的なわけです。

流行の言葉で言えばいわゆる「デトックス(解毒)」をその3時間で行ってくれているのと一緒ですから、仕事が終わった“必殺仕事人”には、速やかに去っていって欲しい・・・=むしろ時間と共に体外に出てもらった方が良い、ということが言える。

この作用のために使用することを考えると、若返りを含めた美容目的や抗老化、疲労や糖化、ストレスなどによって進んでしまった酸化の抑制、さらに抗癌作用を期待する場合は、必ずあの量を「点滴」で導入することが必要となります。

サプリメントなどの経口剤で、口から取り入れたビタミンCでは、どんなに大量に摂取しても、「解毒」に必要な血中濃度には上がらないのです。

ビタミンCについての、今までと違った新たな効能を生かすために、必要濃度と、投与方法が違うということなのです。

さらに、最近流行の化粧品の素材であり、コラーゲンやエラスチンを増やす作用のある細胞増殖因子=「グロースファクター」(EGF FGF IGF-1など)。

これらは基礎医学論文、つまり動物実験やシャーレ上の細胞では、確実に効果が証明された素材です。これが臨床医学で、実際の体内に入れたときにどうなるかはグレーなのではないでしょうか。

女性ホルモンや、男性ホルモンを注射する、ホルモン補填療法やドーピング療法も同じだと思いますが、リスクの見極めがまだ成されていない。女性ホルモンで言えば、閉経後のエストロゲン療法などでは乳がんのリスクも上がります。

増殖系の蛋白を皮下に入れることには、癌化を引き起こす可能性を完全に否定できず、自分としてはまだ抵抗があります。

勤務医だった時代も慎重だった方だと思いますが、開業し自分自身が患者さんすべての命と責任を背負っていると思うと、さらに輪をかけて慎重になりますよね。

いつまで経っても、日々勉強です。

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電子カルテ

海外出張に行くと、もうひとつ勉強になることがあります。

それは患者さんの情報管理について。カルテをどのようにしているのか、国や地域による様々な違いを知ることができることです。

最先端を走るのは、やはり今回出張で行ったアメリカではないでしょうか?

003写真のようなモニターが施術室に設置され、受付とのオンラインで繋がっているクリニックが主流となってきているようです。

全ては紙でなく、電子カルテ化されており、施術前・施術後の写真や情報もここでチェックできるようになっています。

クリニックによっては、外部につながるネットワークであるインターネットと、画像などの情報と診察内容を管理する院内で閉じたネットワークであるイントラネットを併設するところが多いです。

日本での電子カルテシステムを取り囲む環境は・・・と言えば、保険診療を行う病院ではだいぶ整ってきているようですが、自由診療のレーザー/アンチエイジングクリニックで採用するものに関しては、まだまだ課題が多いように感じています。

実際僕自身も、顧客管理システムや電子カルテシステムを過去のクリニックで導入した経験がありますが、納得のいくものにはまだ出逢ってないですね。

最近の大学病院では、すでにあるシステムをいくつか独自に組み合わせ採用するような流れもあるようですが、個人クリニックの規模ではなかなかそこまで出来ない現状があります。

また、サービスを重視する上で、電子カルテでは管理しきれない情報というものも生まれます。欧米のクリニックでは、日本的なホスピタリティや細やかさを患者さんが求める、ということはまずありませんから、システム化も多少楽なのでしょうね。

クリニックFでは、画像や会計などはPC管理で電子化し、施術内容は紙のカルテを使うといった併用をしています。毎回の診察で撮影した写真は、カルテ番号の名前のフォルダで管理するのです。

二つのファイルを共有化させるためのカルテの整理番号は、患者さんの誕生日にしています。

たとえば1月1日生まれの方で、初めてクリニックにいらっしゃった患者さんは

0101-001番

となるのです。同じ誕生日の方が来た場合、一番下の番号が2になります。

つまり

0101-002

というわけです。

誕生日で顧客管理すると、あいうえお順で管理するのに比較して、一度に患者さんを365分割できるのでとても楽ですよ。

困った時も、患者さんに誕生日をお聞きすれば、カルテもデータもすぐに見つけられるわけです。

こうすると、ファイルメーカーなどの高価なデータベース管理ソフトが要らないのですよ。

これから開業される先生にはお勧めです。

また、ちょっと話はずれますが、この仕組みでおもしろいことがひとつあります。それは、予約表を見ると似たような番号の患者さん=つまり誕生日が一緒だったり近い患者さんが、同じ日の予約に集中することがあるのです。

棚にずらっと並んだカルテを見ても、

なぜかこの月生まれの患者さんはすごく多いけど、この月は少ない

とか

同じ誕生日の人が集中して、末尾の番号がすでに6番まで来ている日があったり

とか

不思議なことがあるのです。

ちょっと言えないですが、患者さんの中でも、個性的な人の誕生日が集中している月とかあるんですよ(笑)。

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ユダヤ人に多い病気

そういえば、イスラエル出張中にふと思い出したのですが、実は最近日本人にも増えているある疾患で、イスラエル人に多く見られるものがあることを御存知ですか?

実はユダヤ人に多い病気はいくつもあります。腸の疾患であるクローン病や潰瘍性大腸炎。血管の疾患であるバージャー病(TAO)などなど。

そんな中、日本人にも増えている疾患として最も注目すべきは「多血症」です。

多血症とは、赤血球増多症とも呼ばれ、血液中の赤血球量が正常範囲を超えて増加した状態です。

血液の粘稠度が増すため、頭痛・眩暈などの非特異的な中枢神経症状や高血圧が出現する他、脳梗塞・心筋梗塞などの原因にもなり得ます。

治療法としては、赤血球の増加によるものの場合、心筋梗塞・脳梗塞などの合併症を回避するとともに、自覚症状を軽減する目的で「瀉血(しゃけつ)」が行われます。

瀉血とは、血液を抜いて赤血球濃度を薄めるもので、これにより粘度が高まらないようになるのですね。

一般には高地で生活を続けると、反応性に多血症となることがあります。

しかしながら、この多血症に「真性多血症」と呼ばれるものがあります。これは、骨髄原発の白血病類縁疾患であり、化学療法の適応となるのですが、これがユダヤ人に発症することが多い病気なのです。

真性多血症とは、まれな悪性腫瘍の一種であり骨髄の異常な増殖により赤血球の他、白血球、血小板とも増加するものです。

中年以上の男性に好発し、血小板は増加するものの機能は低下しているためむしろ出血傾向を示します。急性骨髄性白血病への進行があり得るため、楽観はできません。

TVなどで「どろどろ血」と言われる状態は、調べてみると多血症である場合がありますから、注意が必要ですね。

ふだんから予防及び進行を止めるためにできることは、脱水症状を避けるため、出来るだけコマメに水を飲むこと。(利尿作用の強いお茶などではなく、水や白湯などをメインに)

飲酒・喫煙を控えること。

飲酒をどうしても止められない人の場合は、肝臓への負担も考え、せめて適量の蒸留酒(焼酎・ブランデー・ジン・ウォッカ・泡盛・テキーラなど)に留め、飲酒の際その倍量の水をチェイサーとして摂取していただくことをお薦めします。

アルコールの分解には水が大量に使われてしまいますから、脱水症状を招くことによって血液の粘度を高めないためにも必要なのです。

酒飲みからすると、

「喉が渇いたから、水の代わりにビールを一杯!」

が、この上なく旨いこともわかりますし、この時期熱燗やワインを控えなきゃいけないことがツライのもわかる。「水を飲んでください」と言うと、

「金魚じゃないんだから水ばかり飲めるか!」

という気持ちも、僕自身酒飲みとしてよくよくよくわかるのですが(苦笑)、健康の為、そしてお酒をこれからも適度に楽しむためにはやむを得ません。これから本格的に忘年会のシーズンが始まりますから、くれぐれも気をつけてください。

そして、適度な運動を心がけること。肥満は厳禁です。

今後この日本でも益々増えることが予測されるこの疾患。ユダヤ人に何故多いのかと言えば、遺伝子の違い、環境要因や食生活もあるのでしょうが、興味深いですね。

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人間の体は左右対称なのか?

クリニックで皮膚・・・主に顔をメインとしたアンチエイジング治療を行っていると、患者さんの顔を診察でも治療でも、経過の写真でも毎日観察することになります。

そして思うのです。

人間というのはつくづく左右対称ではないのだな、と。

だからこそ、美術や建築などの世界では、シンメトリー(対称性)・・・左右対称な様式美を追求してしまうのでしょうね。自分が不完全であることを知っているからこそ、「完全」に憧れてしまう。

医者の視点で解剖学的に人体を考えると、そこからすでに人間は左右非対称です。

人間の体を縦に真っ二つに切ったとき、右半身と左半身では、どちらが重いかご存知ですか?

一般の人は心臓が左にあるのだから、当然左が重いのではないかと考えるかもしれません。

ですが、実は心臓に関して言えば先端が左にあるというだけで、実質心臓の大半は体のほぼ中央にあります。

では、どちらが重いのでしょう?

正解は右半身です。

人体の中で脳の次に重い実質臓器は、肝臓です。肝臓の体積の内、その8割が身体の右半分にあります。

真っ直ぐに立っているつもりが、鏡で見ると右肩の方が下がっている場合があります。あるいは右足の方が長く感じるときがあります。これもこうした臓器の位置による影響があるのです。

また、船や車、バスなどで車酔いを起こしたとき、右を下にして横向きになると楽になると聞いたことはありませんか?

これは、胃の位置が関係しています。

胃は右を下にしたほうが安定するので、胃の内容物が逆流しづらくなるのです。

他には、妊婦さんが横になるとき、左を下にして横向きで横になるとよいと、医師が指導する場合があります。

妊婦さんは子宮が大きいので仰向けで長時間眠ると、子宮が背骨の右側にある下大静脈を圧迫します。心臓へ戻る血液が減少すると、動悸や息切れがおこり、貧血と同じ状態になります。母体に酸素が不足すると赤ちゃんも苦しくなるため、左を下にすることで、下大静脈の圧迫が減り、血液の循環が良くなるのです。妊婦特有の腰痛も、左を下にして、クッションや枕などを膝で挟むことで軽減されます。

右脳と左脳がまったく違った働きをすることも、最近わかってきましたよね。

美容医療の現場でも、ニキビやたるみ、シワ、毛穴・・・など、いずれをとっても左右対称ではなく、どちらかの方が他方より、より深刻です。

最近「身体のゆがみをなおす」「左右対称に近づける」という施術があるようですが、これらは体をスケルトンにした、いわば骨格組織だけを考えた施術なのかなと考えさせられます。

医師の視点で考えれば、「左右対称に近づける」のではなく、「左右非対称」を受け入れ、左右どちらの機能も理解し、その上で「相互作用」の視点からどちらもうまく活用する為にはどうしたらいいのか考えていく方が、建設的のように思います。

人間は、左右非対称であることに意味があるわけですからね。

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歯茎から血!!

パリから帰国したのは先月の15日でした。報告をブログに書くだけで一ヶ月かかってしまった計算になります。

それにしても2008年も海外出張が多い年でした。

2月 エジプト カイロ大学でレーザーの講義

3月 ニューヨーク レーザークリニック見学

4月 フロリダ 米国レーザー医学会(ASLMS)発表

5月 イースター島 方位取り??

6月 ソウル 韓国美容皮膚科学会 招待講演

7月 シンガポール IMCAS 招待講演

7月 南アフリカ エンビロン開発医Dr.フェルナンデス訪問

8月 カナダ コントロバーシー&カンバセーションズ 学会参加

9月 ベトナム レーザーワークショップ

9月 ベトナム レーザーテレビ出演

9月 NY・ボストン ハーバード大学ウェルマン光医学研究所訪問

9月 パリ ヨーロッパレーザー皮膚科学会(ESLD) 学会参加

9月 パリ ヨーロッパ皮膚性病科学会(EADV) 学会発表

来月の頭にはイスラエルの出張も控えていますが、今年に入って出張した国は、すでに12ヶ国を数えます。特に9月は月の半分が海外出張でした。

最新医療の、こと1年おきに新しく登場するレーザー治療に関しては、当然、教科書も出ていないですし、実際に学会に参加してディスカッションすることで得られる「生」の知識がとても大切だと思っています。

「こんな話がされていた」なんていう学会の報告書をもらっても、あまり役には立ちません。

カタログ上に出ているスペック表を見ると、理論上は同じ機能があるはずのレーザー機器も、製造会社の技術力によって安定度や効力が全く違うことがあるのです。

また発表、講演するドクターも、企業が用意したプレゼンテーションを使用するときもあり、発表自体が企業寄りのデータになることもあります。

最新鋭の機械を扱うこの分野に関しては、いくら時間がかかっても、現地に足を運び、開発者と、使用者に腹を割って話を聞いて、実際に使用してみることがとても大切なのではないかとおもいます。

患者さんに質問されたり、レーザーの治療効率が悪かったりするときに、ふと、

「そういえば前の学会でそんな話をしていたな」

と思い出すのです。

意識の下に知識が刷り込まれるのでしょうね。

閑話休題

今までもいくつもレーザークリニックに携わってきましたが、代診の医師を入れてしまうと、患者さんとの距離が遠くなってしまいます。クリニックFに来てくれるレーザーの患者さんは、非常勤医師を入れずに、からなず自分で診ようと思ってこのクリニックを作りました。

でも、東京で外来をやりつつ、これだけ出張すると、疲れもたまります。さすがに先月は体力が落ちてきて、先月のパリでは滞在中に奥歯の歯茎が剥けて、なんと血が出てきたのです。

歯茎から出血するとき、歯科医ならばだれでも歯周病を考えるといいますが、医師ならまずビタミン類(特にビタミンC)の不足による栄養不足を考えます。

もちろん単なる栄養不足なら安心なのですが、白血病などの血液疾患の初期などでも歯茎の出血が起こります。

血友病や、紫斑病、血小板減少症、肝硬変のように、血液凝固にかかわる因子が低下している場合も起こります。もっと悪いと歯肉癌などの悪性腫瘍の可能性もあります。

今回は栄養が問題だったらしくて、出血は帰国したらすぐに治りましたが、海外でそういったことがおこると、たとえ医学の知識を持っていたとしても、びっくりしますよね。

そんなこともあって、実は今月、北京で行われる中国形成外科学会で招待講演を依頼されていたのですが、初めて国際学会の講演依頼をお断りしてしまいました。この10月は、久しぶりに一度も海外出張のない月を迎えているのです。

こうしてそろそろ紅葉の季節を迎える日本で、日本ならではの食事が毎日続く生活を送っていると、

「やっぱり日本はいいところだな」

と改めて感じています。

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歯茎から血!!

パリから帰国したのは先月の15日でした。報告をブログに書くだけで一ヶ月かかってしまった計算になります。

それにしても2008年も海外出張が多い年でした。

2月 エジプト カイロ大学でレーザーの講義

3月 ニューヨーク レーザークリニック見学

4月 フロリダ 米国レーザー医学会(ASLMS)発表

5月 イースター島 方位取り??

6月 ソウル 韓国美容皮膚科学会 招待講演

7月 シンガポール IMCAS 招待講演

7月 南アフリカ エンビロン開発医Dr.フェルナンデス訪問

8月 カナダ コントロバーシー&カンバセーションズ 学会参加

9月 ベトナム レーザーワークショップ

9月 ベトナム レーザーテレビ出演

9月 NY・ボストン ハーバード大学ウェルマン光医学研究所訪問

9月 パリ ヨーロッパレーザー皮膚科学会(ESLD) 学会参加

9月 パリ ヨーロッパ皮膚性病科学会(EADV) 学会発表

来月の頭にはイスラエルの出張も控えていますが、今年に入って出張した国は、すでに12ヶ国を数えます。特に9月は月の半分が海外出張でした。

最新医療の、こと1年おきに新しく登場するレーザー治療に関しては、当然、教科書も出ていないですし、実際に学会に参加してディスカッションすることで得られる「生」の知識がとても大切だと思っています。

「こんな話がされていた」なんていう学会の報告書をもらっても、あまり役には立ちません。

カタログ上に出ているスペック表を見ると、理論上は同じ機能があるはずのレーザー機器も、製造会社の技術力によって安定度や効力が全く違うことがあるのです。

また発表、講演するドクターも、企業が用意したプレゼンテーションを使用するときもあり、発表自体が企業寄りのデータになることもあります。

最新鋭の機械を扱うこの分野に関しては、いくら時間がかかっても、現地に足を運び、開発者と、使用者に腹を割って話を聞いて、実際に使用してみることがとても大切なのではないかとおもいます。

患者さんに質問されたり、レーザーの治療効率が悪かったりするときに、ふと、

「そういえば前の学会でそんな話をしていたな」

と思い出すのです。

意識の下に知識が刷り込まれるのでしょうね。

閑話休題

今までもいくつもレーザークリニックに携わってきましたが、代診の医師を入れてしまうと、患者さんとの距離が遠くなってしまいます。クリニックFに来てくれるレーザーの患者さんは、非常勤医師を入れずに、からなず自分で診ようと思ってこのクリニックを作りました。

でも、東京で外来をやりつつ、これだけ出張すると、疲れもたまります。さすがに先月は体力が落ちてきて、先月のパリでは滞在中に奥歯の歯茎が剥けて、なんと血が出てきたのです。

歯茎から出血するとき、歯科医ならばだれでも歯周病を考えるといいますが、医師ならまずビタミン類(特にビタミンC)の不足による栄養不足を考えます。

もちろん単なる栄養不足なら安心なのですが、白血病などの血液疾患の初期などでも歯茎の出血が起こります。

血友病や、紫斑病、血小板減少症、肝硬変のように、血液凝固にかかわる因子が低下している場合も起こります。もっと悪いと歯肉癌などの悪性腫瘍の可能性もあります。

今回は栄養が問題だったらしくて、出血は帰国したらすぐに治りましたが、海外でそういったことがおこると、たとえ医学の知識を持っていたとしても、びっくりしますよね。

そんなこともあって、実は今月、北京で行われる中国形成外科学会で招待講演を依頼されていたのですが、初めて国際学会の講演依頼をお断りしてしまいました。この10月は、久しぶりに一度も海外出張のない月を迎えているのです。

こうしてそろそろ紅葉の季節を迎える日本で、日本ならではの食事が毎日続く生活を送っていると、

「やっぱり日本はいいところだな」

と改めて感じています。

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クリニックF http://clinic-f.com/

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甲状腺の病気

先日は内分泌系とホルモンについて書いてみましたが、実はクリニックFに美肌治療でおいでになる患者さんの肌を見て

「? これは甲状腺機能が正しく機能していないのでは?」

と思うときがあります。

甲状腺は体内の代謝に深く関わっているので、たとえば甲状腺ホルモンが低下してしまうと、肌の「ターンオーバー機能」が低下します。肌のターンオーバーがうまくいかないと、レーザー治療を行っても、たとえばシミが落ちにくいとか、肌のハリが出てこないといった、治療計画で当初想定していた効果を得られないことがあるのです。

また、診察の段階で皮膚の色や質感を見て、「これはちょっと疑ってみた方がよいかもしれない」と思うこともあります。

その場合は率直に

「これは、ひょっとすると甲状腺疾患の疑いがあるかもしれないので、一度専門の病院で精密検査をした方がいいかもしれませんよ」

と患者さんにお伝えしています。

そんなことを今まで医師から指摘されたことも、自分で疑いを持ったこともない患者さんは、それを聞いてびっくりし、「甲状腺」という言葉に動揺もされます。けれど、僕からの指摘を受け、しかるべき病院で検査を行ったところ、甲状腺機能亢進症や低下症はもちろん、甲状腺のガンが見つかって手術になったケースもありました。

早い段階で手術ができたので大事には至りませんでしたが、もしあのときちょっと気になってその話をせずに、大事な患者さんの生命に関わることがあったら・・・と思うと、ぞっとしますよね。

ホルモンの中でも甲状腺の病気の怖さは、その機能が不全でも、

「最近なんだかちょっとだるいことが多いけど、これは歳のせいかも」

とか考えてしまい、自分が病気かもしれないことを疑いもせずに過ごしている方が、実は結構多いのでは? ということではないでしょうか。

また、こうした病気がわかるたびに思うことは、

「皮膚とはいかに雄弁であることか」

ということです。

人間の最も大きな臓器器官であり、心身の状態を鏡のように映し出す皮膚。

皮膚の健やかさ、若々しさを保つことは心身の健康を維持することにつながるのです。

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