カテゴリー「経営学」の23件の記事

京都出張

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出張で京都に行ってきました。いくつか仕事があったためなのですが、その内のひとつをお話したいと思います。

053京都で長く検診センターをされている医療法人がひとつあり、階下に場所が空いたので、美肌のレーザークリニックを開くことを考えている、経営が成り立つかどうか視察してほしいとの依頼があったのです。

場所は「烏丸御池」の交差点からすぐのビル。まさに京都の一等地です。

060 この検診センターは、創業20年。CTやX線造影など、ほぼすべての検査機器がそろっています。

056 広々とした検診センターの待合からは、山々が見渡せるこんな借景が。

写真を撮るときに、室内の葉がどうしても反射してしまったのですが、ごらんのとおり、素晴らしい景色です。

054この場所にどんなクリニックができるのか、夢が広がりますね。

今まで僕は5つのクリニックの設立と経営をしてきたのですが、成功するレーザークリニックを作る為には、いくつかの条件を満たす必要があると思っています。

近隣の競合となりうるクリニックにどんなレーザーが入っているかを調査するのは当然ですが、やはり院長のキャラクターに合わせた、わかりやすい差別化されたクリニックを作ることが最も大切だと思うのです。

「なんでもできるクリニック」ではなくて、何かの分野に特化して、非常に優れた技術もしくは知識を持つということが、これから生き残ってゆくクリニックに必要なのではないかと思います。

良くも悪くもエッジの利いた、キャラクターと特色が見えやすいものがいいと思うんですよね。ニッチな部分があることも大切。

レーザークリニックという点にこだわっていらっしゃったのですが、それには内科のお医者さんではなく、レーザーに興味のある皮膚科もしくは形成外科領域の先生が必要です。

この施設の理事長、そして事務長とディスカッションをさせて頂き、

レーザーの技術を学べる医師が確保できるのであれば、アンチエイジングをテーマとしたレーザークリニック

内科の医師に、メタボリック外来を含めた、痩身のメニューを作るのであれば、メタボ・痩身専門クリニック

のための準備をしてゆく方針になりました。

僕の方はどこまでお役に立てるのかわかりませんが、こうした現場に来させて頂くと自分自身の今まで来た道を振返ったり、今後についても改めて考える良いきっかけになりますので、良い刺激を頂きました。ありがたいです。

医者としての自分の将来や、今後どこで自分が役に立てるのかを考えるとき、日本全体の医療現場が抱える憂いや不安、未来の予測を機軸に考えてみることがあります。

小泉首相の医療改革によって、日本の保険診療の医療経営者は、とてつもないダメージを受けました。これは時に、日本の医療の質までも維持できなくなるようなダメージです。

国からは、出来るだけ医療分野にお金を出さない。日本の医療費は、先進国の中でも最も低く、2006年の統計でも、OECD諸国30か国の中でも医療費対GDP比率は日本は21番目。

かつて先進国7か国で医療費が最低だったイギリスは、サッチャー政権(1979年から1990年)の低医療費・医師養成削減政策によって医療制度が崩壊しました。医療へのアクセスがあまりに低下し、手術待ち入院待機患者6か月以上が40%、12か月以上が20%という、癌患者であれば手遅れになってしまうような状況が続きました。

97年のブレア政権になり、諸悪の根源であった低医療費政策は見直され、12ヵ月以上の待機待ち患者はさすがに減少しましたが、現在でもイギリスでは、インフルエンザで受診予約をしても、では4日後に来てください。と言われるようです。4日も経過したら、インフルエンザは治っていますよね(笑)。結局現在に至るまで崩壊したイギリスの医療は回復していないのです。

日本は80年度後半から医療費削減政策がとられるようになりましたが、イギリスの事例があるにもかかわらず、小泉首相がさらに医療費削減政策を全面に押し出し、最後の追い討ちをかけたというわけですが、自民党と一緒に、国民医療もぶっつぶしてしまったわけです。

僕の医師免許には、当時の厚生大臣だった小泉首相の名前が書いてあります。

なんだか、複雑な気持ちです。

僕のMBA取得論文は、

「日本の保険診療下における医療機関の法人形態の転換―医療機関の株式会社化を含む病院経営の強化策について―」

なのですが、レーザー機器などのアンチエイジングツールで医療経営の底上げを行い、利益を医療の質を上げることに利用することを提案したものでした。

仕事はやはり、自分だけの利益を個人レベルで考えてもあまり面白くないですし、夢も広がらない。後世に名前を残したい、というほどの野望があるわけではありませんが、自分のこれまで苦労してきたこと、歩んできた道が何か人の役に立ったり、社会への還元に繋がれば、そこで初めて今までお世話になってきた方への恩返しが出来たり、自分の存在意味も出てくるのではないかな、と最近は特に強く思うようになりました。

日本におけるアンチエイジング領域でのレーザー医療普及、というのが僕のひとつのテーマでありますが、それ以外でもせっかく取得したMBAの知識も生かし、既存の病院などの経営の底上げに利用できれば、とてもうれしく思います。

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経済同友会で講演

Photo 今日は大変緊張する場所で講演をしてきました。

東京駅からすぐ近くにある日本工業倶楽部で行われた、「経済同友会」での講演を頼まれたのです。

経済同友会といえば、日本経団連、日本商工会議所と並ぶ経済三団体のひとつです。

001 経済界の大先輩方を目の前に、若輩者が講義を行うのは気が引けましたが、

「欧米のアンチエイジング治療の最前線」と

「株式会社の医療分野参入のメリットとデメリット」

という題目を頂きましたので、その話をさせていただきました。

背伸びしても仕方がないので、現場の話を中心に

「アンチエイジングクリニックでは、どんな治療が行われているのか」

「医学部の教育ではどんなことを問題に感じ、また医師としてどんなことを不安に思っているのか」

「株式会社が医療分野に参入することで、その不安がどのように解消され、逆に課題としてはどんなことがあるのか」

などを、僕なりの視点でお話させていただきました。

文化も視点も異なる経済界と医学界を繋ぐような役割をいつか果たすことができればいいなと考えています。

今回このような貴重なチャンスを与えてくださった皆様に、心から感謝いたします。

ありがとうございました。

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アンチエイジングをビジネスにする

医療ビジネスに関する講演のお話を頂きました。

今回頂いた講演の御依頼は、医師ではなくアンチエイジングビジネスに御興味をもたれている企業経営者の方々を対象としたものだそうです。

来月ということで、また少しずつ今から準備を始めています。

毎月のように講演があると、

「もう講演には慣れているのだから、準備は特にいらないのでは?」

と言われることも多いのですが、毎回違った方々の前でお話をさせていただくと、

「次回はこんな話を新しくしてみよう」

と、準備はやはりひとつひとつ必要です。直近の経験談も盛り込んで、等身大の話ができればと思っています。

講演もトライアル&エラー。自分の「スタイル」を確立するまでには、時間も経験も必要ですね。

03医療の現場では保険診療を捨て、予防医療を主体とした自由診療へとシフトチェンジする欧米型の医師が、確実に増えつつあります。

この「シフトチェンジ」には、今までの日本にはなかった新たなマーケットの開拓と確立が最重要課題であり、ここにビジネスチャンスを見出す企業家も多いということでしょう。

メディアでも取り上げられている医院の株式会社化は、その成功の鍵を握るひとつの重要なファクターですので、そのメリットとデメリット、課題、実現性などについて、今回はお話をさせて頂こうと思っています。

以前にも書きましたが、医師とビジネスマン、経営者とは、そのメンタリティや仕事への向き合い方に置いて、お互いの目線が異なることがままあります。これを理解せず、マーケットの設定もお互いに異なったまま、表層だけ

「理解しあってるつもり」

になってビジネスを始めてしまうと、確実に失敗してしまいます。

言ってみれば今までは日本の政策・法律の下、ほとんど交わらずに済んできた「超理系」と「超文系」が、これから初めてタッグを組むことを考えているわけです。

医学部以外の理系学部を出た人材は、文系学部を出た人材が長を勤めるメーカーや企業に就職する「文化」がありますが、医学部を出た後企業に勤める文化は、この日本では今までほとんどなかった。

医学部を出た後はそのまま「病院」という企業とは異なる「団体」で一生を全うすることが当たり前だった。

これは、スポーツ選手にすこし似ていると言って良いでしょう。幼少の頃からずっと野球やサッカーをやってきて、そのまま運動部に所属し、プロになる。企業ではなく「チーム」に所属する。ロイヤリティは企業ではなくチームに対して持っている。

医師とスポーツ選手との違いは、スポーツ選手はそれを職業にし、人に勝り試合に勝てなければ「食べていけない」と小さい頃から教えられ、また肉体と年齢の限界が来ればそのスポーツはできなくなると、学生の頃から知っている。そのスポーツが出来なくなったときのことを考える日を、うっすらと予想しながら日々過ごしている。

しかし、医者の場合、この日本では医師免許を取得できれば「食べていける」ことがかつての常識だったのです。スポーツ選手より“現役”としての寿命は圧倒的に長く、まさかこんな時代が来たときの準備を教えてくれる人はいなかった

こうした背景を踏まえて、僕もアンチエイジング医療界ではちょっと珍しい?MBAホルダーとして、医療界と経済界をうまく繋ぐことができるような話ができればよいなと思います。

お題は

「欧米のアンチエイジング医療の現状と、アンチエイジングビジネスに対する株式会社参入のメリットとデメリット」

です。

また終わったらご報告させていただきます。

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医療従事者のための経営管理学入門

080302_003_2エジプトのブログが先に上がってしまったので順番が変わってしまいましたが、2月27日には日本を代表するレーザー輸入会社である「JMEC」主催の医療経営学セミナーの講師に呼んで頂き、お話をさせて頂きました。

080302_001ようやく「医療崩壊」という言葉がマスコミをにぎわすようになりましたが、今の開業医の経営状態は非常に厳しいものです。

建物の減価償却などを考えると、8割近くが赤字経営かもしれません。

ましてや新規のクリニックを設立し、経営にのせてゆくというのは大変ハードルが高い時代となりつつあります。

保険診療をベースに病院経営を行う時代はもう長くないのかもしれません。

080302_004僕がMBAを取得するときに提出した論文で、選んだ題目は、

「日本の保険診療下における医療機関の法人形態の転換―医療機関の株式会社化を含む病院経営の強化策について―」

でした。

このままの状態で通常の医療機関が経営を続けると、財政難により、本来の目的である「医療の質」までもが落ちてしまう可能性がある。そのために、レーザーなどの自費診療の機器を導入することで経営効率の改善を図る必要がある。

こういった機器を保険診療をベースとしたクリニックに導入することは、ただ金儲けするのではなく、「利益を得ることでより質の高い医療を患者さんに還元する」ことにつながるのです。

JMECの講演では、いかに短期間で売上の安定させ、より良い医療に専念できる環境を作っていくのか、そのコツを経験談を入れながらお話しさせていただきました。

僕のような若輩者にこうしたチャンスを与えて頂き大変光栄に思うと共に、これから開業を目指す方、もっと言えばこれから医師を目指す学生たちに、日本で医師として生き残っていくためのノウハウのひとつのヒントに僕の話がすこしでもなれば、大変嬉しく思います。

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越野寒梅の焼酎?

毎週水曜日、クリニックFはお休みを頂いています。

僕はMBAを生かして、上場企業を含めたいくつかの企業に、医療器機開発のコンサルティングを勤めさせて頂いているのですが、水曜日はそのコンサルの日にあてています。

これがとても勉強になるのです。

医者と企業経営者というのは、相性が悪い場合も多いとよく聞きます。これはお互いに考え方の違いが根底にあり、時に双方の利益が真っ向からぶつかることもあるからでしょう。

では、企業にとっての利益と医者にとっての利益の違いはどこにあるのか?

一般の営利法人にとって“利益”とは、乱暴な言い方を承知で敢えて言わせて頂けば、

それは「カネ」に尽きる、

ということが言えます。

よく言われる企業にとって大切な

“ヒト”、

“モノ”、

“情報”

は、

なぜ大切か?と言えば、それは基本的にカネを稼ぐ為に大切である、と考えられているわけです。

これは、カネを稼がなければ営利法人は存続ができないし、また大きくなることも容易でない、ということが言えるからでしょう。

高尚な理念や哲学を掲げ、社会的意義を持つモノ作りをする経営者がたとえいても、この経営者が“カネ”という利益をあげることが出来ない限り、営利法人である企業の経営者として「成功」は出来ません。

企業で新しいものを発想するときに、コストがいくらかかってその上でいくら稼げるのか、という議論は必要不可欠です。

対して、

医療法人の場合は、利益=カネではなく“医療の質”を上げることである、と考えます。

“ヒト”、“モノ”、“情報”が大切なのは医療法人でも一緒ですが、目的が異なるわけです。これらが大切な理由・目的は“カネ”でなく“医療の質向上”であると考える。

もちろん医者及び病院も存続していく上で“カネ”は欠かすことができません。けれどこの日本では、国がこれまで取ってきた政策に基づき、医者は

「医療の質が向上すれば、カネは自然と後からついてくる」

と考えてしまう。

アメリカでは医師の資格を持った人が、多くの企業と素晴らしい仕事をしているのですが、日本では企業と組んだ医師が良い仕事をしているという話はあまり聞きません。

日本の医療機関に長いこと勤めてしまうと、企業が何を必要としているか、認識できなくなってしまうのかもしれませんね。けれど、これからの時代はこの日本でも、医者も今までと同じでは生き残っていけなくなることもまた事実なのです。

人の生命に関わる職人であり研究者であることを誇りに思い、カネの話を嫌う医者は依然多いですし、その気持ちは僕自身よくわかりますが、企業の考え方を知り、そこから学び仕事に生かしていく必要が、医者にも出てきたと言えるでしょう。

001_2 ところで、今回コンサルに伺ったある上場企業の社長さんから、とても珍しいお酒が手に入ったといわれ、こんな焼酎を頂きました。

よく見ると、なんと、越野寒梅の焼酎なのです。一般には流通していないのだそうです。

早速、氷を砕いてロックグラスに入れていただいたのですが、透き通った?素晴らしい味でしたよ。

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クリニック経営 成功への道

Photo_2 今日は秋葉原に出来た新しい富士ソフト株式会社のビルで「ケースに学ぶ、美容クリニック成功への道Photo」というセミナーの講師に呼んでいただき、講演してきました。

この講演会は日本を代表するレーザー輸入会社でもあるJMECの主催で行われたのですが、クリニックのマネジメントを主体にしたセミナーは美容クリニック部門では初めてのことなのではないでしょうか?

僕は講演の中で、これからのクリニック経営に対する考え方、導入すべき機器の選択方法、銀行に提出する事業計画書の作り方、理念やコンセプト、メニューをどう作っていくか、クリニックに導入すべき新しいWEB戦略・・・などなどについてお話させていただきました。

レーザーを使った美肌治療を主体とするこの業界が、今後より活気付いてくれば良いと思っています。

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第二回 大学・総合病院における光治療セミナー

Photo 今日はグランキューブ大阪 国際会議場というところで、表記の株式会社JMEC主催のセミナーの招待講演に呼んで頂き、大阪に日帰りで行ってきました。

座長は関西医科大学 皮膚科学教室教授の岡本祐之先生でした。僕は前回もお世話になった駒澤大学経営学経営学教授の山田先生とともに、「美容診療経営の実際」と言う演題を話す事になりました。

超高齢化時代の幕開けをむかえて、日本の医療は大きく変貌しつつあります。最も大きな要因は、医療費負担増に対する厚生労働省の医療費削減の基本方針なのですが、この5年間の医療費低減率はなんと約6%。山田先生の試算によると、一般には価格が1%下落すると、営業利益は11%低下することになり、6%の低下は、保険診療体制に、壊滅的な打撃を与えるという事になります。由々しき問題ですね。

これを見越して、自由診療に活路を見い出そうとする医師がどんどん増えていることは皆さん御存知のとおりです。しかしその自由診療とは、従来の医療と全く相反する世界観によって成り立っていることを、実際にその現場に立って初めて知ることになるわけです。

数年前には医師が“経営”などと言う言葉を使用すると、“金儲けを考えている医者だ。医療で金儲けを考えるなんてけしからん”と揶揄されたものですが、時代が変わった今、経営学を知らない医師は先々生き残ってはいけない、と言われるようになりました。

まだまだ若輩者の僕の立場でどこまで説得力のある話ができたかはわかりませんが、自分がここまで自分なりに苦労し悩んだ病院経営の話を踏まえ、いくつかの提案をさせていただきました。

家に帰ってきたのは夜11時前。さすがにくたくたになりながらもパソコンを開いてみると、今日名刺交換をさせていただいたドクターからのメールが来ていて、嬉しくなりました。

こういうことで

「また次に呼んでいただいた時には、がんばろう」

と思うんですよね。

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最高の医者とは

Photo_19  今日は表参道で皮膚科・形成外科の開業医に向けたセミナーがありました。僕は講師の一人として呼んで頂き、自分の専門のレーザーとはすこし違った「メソセラピー」という学問の話をしてきたのですが、自分の出番がないときは他のドクターのお話を聞くことができてとても有意義な一日を過ごすことができました。中でも最後の演者 駒澤大学大学院 経営学研究科の山田勝教授のお話には非常に感銘を受けました。

山田先生がおっしゃったことの中でも特に心に残ったお話があります。それは、

「患者さんは世界一のお医者さんに診てもらいたいわけではない。自分のことを一番良く知るドクター、そして自分が一番良く知るドクターに診てもらいたいのです。」

という言葉です。

我々医師は、とかく医学と言う学問や、医療技術をとことん追求してしまうものです。つまりその分野を追求することが自分にとっても患者さんにとっても一番のことである、という「幻想」があり、世界一「優秀な」医者になることが立派なことである、と思いがちです。優秀な医師であることが患者さんにとって一番のメリットだと考えてしまうのです。

医療従事者にとっての「医療」の定義は、「患者さんに対する最新医療技術の応用」と言うことになるのだと思います。

でも、一人ひとりの患者さんにとっては、優秀であることが必ずしもその患者さんにとって最高の医師ではない、全く違うことがあるのだということを山田先生はおっしゃったわけです。もっと、人的な、感情のつながりや信頼関係を大切に考えて、この人だったら任せられるといったところから医師の選択が、そして診療がスタートするのである、と。

僕はこの話を聞いて、最近こういった人的なつながりがないがしろにされてしまうところから、医療に対する不信感が生まれてしまったのだろうなぁ・・・と思いました。

クリニックFのコンセプトは、アカデミズムに基いた、美容皮膚科領域における「最高のホスピタリティの提供」です。医療現場におけるホスピタリティとは突き詰めて考えると、豪奢な設備でもなければ、かしこまりすぎた接客でもないと僕自身は思っています。一歩足を踏み入れた瞬間「ウェルカム」という空気が流れ、適度にリラックスでき、親しみの湧くような誂(あつら)えがある。顧客の方一人ひとりのニーズに対して、適切な情報に基き最も合致した、世界最新施術を出来ること。山田先生のお話を聞いて、この軸をぶらさず、人とのつながりを大切にしながら、自分自身の専門であるレーザーという分野を追求していきたいと決意を新たにしました。

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医者が苦手なお金の話

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最近立て続けに友人の医者から、独立したいので経営を見てくれないかという依頼が来ました。


たしかに、お医者さんは経営が苦手です。事業計画書やキャッシュフローを作るなんてもってのほか。これは医学の世界にどっぷり漬かった人であればそういう人であるほど、そういった傾向があります。


知的好奇心を満たすということは、人間の本能だと思いますが、人間の好奇心は最終的には宇宙か、自然か、人体に向かうものではないかと思っています。好奇心の旺盛な人間にとっては、医学の勉強は学生のときに寝ずに教科書を読んでしまったりするほど、本当に面白いのです。なぜ風邪を引くの?とか、どうやって骨折の骨が治ってゆくのか?どうして人は老化するのか?


そういった答を見つけるためのヒントが教科書に書いてあります。こういった疑問を答えるために、いわば医学の共通言語を学び、将来の研究に役立てるのが医学の道です。


でも、すばらしい医療技術を持っている人が、経営が上手いとは限りません。保険診療費が今年も下がり、7割の病院や診療所が赤字であるという現状で、落ち着いて仕事に打ち込める状態を作るのは、非常に難しいことだと思います。病院の維持さえ難しいのですから。


現在の保険診療のクリニックを救う1つのアイテムが、自費診療で行える、アンチエイジング医療だと思っています。この医療が学問になり、さらに市場になるのは少し時間がかかるかもしれませんが、本物の医療としての確立を目指して、我々医者が日々努力しなければならないモノだと思います。

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第7回トータルアンチエイジングセミナー NO,2

Fi1282_0e そして、次にはマーケティングの話しをしました。


何かが満たされない状態を Needs といい
それを満たす特定のものを Wants というわけですが、
マーケティングとは、Wantsを満たす活動なのです。


古きよき時代は、いわば「作れば売れる」時代でしたので、「作ったものを売る」ことに専念すればよかったのですが、
 

現在は、どの様な産業にも競争激化、売上げ減少、成長鈍化が起こっています。こういった市場の中では、”マーケティング”が必要だというわけです。


この次のスライドでは、フィリップコトラーの著作から、マーケティングの基本的概念の説明をしました。つまり、環境の分析からセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティングミックスのいわば定石の説明です。これも普通の医師にはなじみのうすいものなのです。

Fi1282_1e 次の論点は、保険と自費の両立です。


保険診療はいわば、エコノミークラス。美容やアンチエイジング診療と行う自費診療はビジネスクラスの対応が必要なのです。


ビジネスクラスでは、

保険よりも 1ランク上のおもてなしムードで
待合スペースを分けてそちらへ通す
お待たせしない (スタッフがつなぐ)
レーザーや光治療だけでなく、スキンケア・プログラムを施術に加える 
 (枠いっぱい時間を使う)
先生やスタッフが出来るだけ話をする
携帯にメールを送る
常にビジネスクラスの笑顔で

の対応が必要です。

Fi1282_2e そして、ビジネスクラスのサービスを提供するためには、Treatment と Hospitalityを学ぶことが必要となります。これは、我々がレストランや、美容院を選ぶときと全く同じだと思います。


最新治療技術を学ぶために 

学会、セミナー、教科書
 メーカーの臨床担当者
 大学等の教育機関
 お知り合いの先生

ホスピタリティを学ぶために

教科書
 お知り合いのクリニック見学
 レストランやホテル
 コンサル会社のセミナー

などを使うのがよいと思います。

Fi1282_3e 集客のノウハウについては、WEB戦略とBLOG戦略について話しました。


美容皮膚科の分野では、デザイン性や院内の設備、そのクリニック及び院長の哲学、イメージ・・・というものが重視される。


ネット全盛の時代にあっても、美容皮膚科の場合は雑誌やTVでの露出に人気が左右される場合も依然多い。 雑誌やTVでそのクリニックを知った患者さん、あるいはそのクリニックは知らなくともレーザー機器や有効な施術法を知った患者さんが、そのキーワードを元に検索をかける。


いわば美容皮膚科の場合、WEBがまずありきではなく、口コミやマスメディアによる情報がまず先にあって、そこからWEBに検索をかける方が多いのです。

Fi1282_4e もう1つ、アカウンティングの話しをしました。


クリニックを経営するためには、外部報告向けの正確な実績を示すための財務会計(賃貸対照表 (B/S) 損益計算書 (P/L))と、将来の経営活動に活かす内部活用向けの管理会計(財務分析 損益分岐点分析 予算管理)があるわけです。


財務会計は、会計士さんや、税理士さんがやってくれますが、実は本当に大切なのは管理会計なのです。


そして、管理会計を把握するのに最も大切なのは、キャッシュフロー計算書です。 


フリーキャッシュフロー=営業利益×(1-法人税率) + 減価償却費 


と表わすことが出来ますが、フリーキャッシュフローは実物資産の増減に主観性が入る余地がなく、BS、PLと違って利益操作できないのです。


クレジットカードの売掛けや、保険診療の入金が遅れることを考慮する。さらに、減価償却費は、二年目以降の見えない利益であることが、意外と経営の基本であるのに関わらず、忘れられていることなのです。 


新しい事業を始めるときに、こうしたフリーキャッシュフローをエクセルで数年分、計算してみればいいのです。紙の上ではいくらでも失敗してよいのですから。


ともあれ、今年のトータルアンチエイジングセミナーは、一味違ったよいものを提供できたのではないでしょうか。

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