カテゴリー「レーザー治療 シミ」の5件の記事

2013年2月25日 (月)

■2013年2月 サンフランシスコ出張⑮ アカデミー賞 シミと日本人 Photonics west 学会会場展示場 しみ治療総論

おはようございます。

今日2月25日(月)はクリニックFの診療日です。

アメリカでは第85回アカデミー賞授賞式がいよいよ始まりましたね。

週末の診療後、デヴィッド・O・ラッセル監督の「世界にひとつのプレイブック」を観てきました。

脚本や監督、ロバート・デ・ニーロはもちろんですが、ジェニファー・ローレンス始め役者さん皆素晴らしかったです。

とはいえ、やっぱり「リンカーン」が強いんでしょうか。

仕事で授賞式は残念ながら観られませんので、結果を楽しみにしたいと思います。

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先週は女性誌の取材が沢山ありました。

中でも多かったのが顔のシミに対するレーザー光治療についての取材。

欧米人にとって大人になってからのシミ、すなわち「ブラウンスポット」は、バカンスに行くことが出来る階級に自分がいるという富裕層の現れでもあり、好意的に理解されることもままあります。

従って、レーザー治療もシミに対しての適応よりも、リサーフェシングやリフティングなど、肌のテクスチャーや形態的な老化に対しての印象が強いのです。

特にこの10年の間レーザー医学は飛躍的に進歩し、肌質を入れ替える治療機器も沢山開発されましたので、その後押しもあるのでしょう。

僕の大学の同級生は、出身が医学部ということもあり全員医師になっていますが、「レーザー治療専門に治療をしている」というと、未だに「シミ取り病院?」という質問が返ってきます。

日本人の場合は、一般の人よりも知識があるはずの医師でさえ、レーザ治療はシミ取りのためのものだと思っているわけです。10年以上前に開発された機器の話ですよね。

一方、シミを気にする文化は、穢れのない無垢なものを好む日本人の文化・感性に即していると思います。

欧米人に取ってのブラウンスポットも、日本人に取っては「シミ」 つまりは 「染み」として判断されてしまうのです。

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ちなみにシミには病理的には10種類以上の病名がついています。

表皮より隆起するもの、表皮にとどまるもの、真皮にあり表皮に透けて見えるもの、肝斑の様にホルモンの影響によってその濃さに定期的な周期を持つもの。

ちなみに取材の際に、クリニックFに常時置いてある、シミに対する治療機器を並べて写真を撮ってみましたが、こちらも10台以上の機器がありました。

これらの機種の中から患者さんのシミに合わせたものを選んでいるわけです。

○表皮が盛り上がる老人性色素班に対しては

CO2レーザー CO2フラクショナルレーザー(スキャナ機能付き)

○表皮内にとどまる色素性疾患に関しては

一部のIPL(光治療器 フォトフェイシャル) 低出力QスイッチNd:YAGやQスイッチアレキサンドライトによるレーザートーニング

○真皮内にとどまる色素生疾患に関しては

KTP(532nm) ルビー(694nm) アレキサンドライト(755nm) Nd:YAG(1064nm) の波長の高出力Qスイッチレーザー 

○肝斑のようなホルモン依存の色素生疾患

レーザートーニング ツリウムグラス(1927nm)のフラクショナルレーザー

などが選択肢となります。

IPL(光治療器 フォトフェイシャル)について良く誤解があるのは、これをシミ取りの機器だと思って使用している人が多いこと。

、ロックス・アンダソンによる「選択的光熱融解理論」の論文を読むとよくわかりますが、メラニン色素を破壊するには、適切な波長とパワーを選択し、さらにナノ秒単位の照射幅で照射できる機器が必要です。

一部の機種をのぞいて、ほぼすべてのIPL機器は、ナノ秒単位で照射できる機器ではありませんので、メラニン色素を破壊するほどパルス幅が短いものはありません。

加齢によって、肌の入れ替え能力(ターンオーバー)が落ちます。

IPLを利用すると、肌のターンオーバーが上がりますので、「肌のくすみ」や「肌の透明感の低下」の治療は非常に有効です。

IPL照射はシミを破壊しているのではなく、表皮にあるメラニンを押し出しているのです。

トレチノインやケミカルピーリングを利用して肌のターンオーバーを上げることを考える医師も多いですが、基本的には物理(機器)の力を利用するか、化学(薬品)の力を利用するかという点の違いなのですよね。

トレチノインを利用すると、肌の赤みがどうしても気になりますので、僕は肌に進達した照射エネルギーを計算できる物理(機器)を使った方が好きなのですが、この辺りは医師にも患者さんにも好みがあるでしょうね。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、先日滞在したサンフランシスコの話に戻ります。

フォトニクスウエストについて。

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学会も後半になり、展示場も、生物医学を対象としたBiOSの展示が終わり、Photonics WESTの展示に変わります。

展示は、より光学的な内容です。

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相変わらず参加人数も多いです。

会場内の様子をご覧ください。

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展示内容も、医師向けというよりはレーザー機器メーカー向けのもの。

米国の有名レーザー機器メーカーでも、レーザーの中心部はOEMしている場合が多いのですが、こうした中身の構造を観ることが出来たのは魅力でしたね。

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このれらのダイオードレーザーは、国内にも多く輸入されているダイオードレーザー脱毛器の中心です。

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こちらは、引き続き、発表演題のセッションの写真です。

こちらはピコ秒のレーザー機器についてのセッションでしたが、この通り立ち見が出て中に入れないような状態。

興味があることは皆一緒なのですね。

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こちらはポスター発表の会場。

沢山のポスターが貼り出され、著者が目の前にいるため、すぐにディスカッションが進みます。

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興味深いものばかりで、時間がいくらあっても足りません。

世界最先端のレーザー情報がわかる

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2010年4月10日 (土)

デビュー目前! 次世代レーザー機器

Laser2010

来週から、米国レーザー医学会(ASLMS)がアリゾナ州フェニックスで開催されます。

グランドキャニオンで知られるアリゾナ。州都フェニックス以外に、避寒地として高額所得者層に人気のスコッツデールや、パワースポットとして有名になったセドナ、キャニオン・ランチなどのヘルス&アンチエイジングリゾートを抱えるトゥーソンなど、魅力的な場所がいくつもあります。魅力的なゴルフ場もいくつもあります(笑)。

米国スパファインダー誌などで投票される全米を代表する「ベスト10スパ」の内4つがアリゾナにあり、美容やアンチエイジングに関する施設も、ニューヨーク、LAに次いでレベルが高いと言われているんですよね。

日本皮膚科学会総会の開催と日程が重なるため、日本人医師の参加者が今年は少ないのでは? と言われていますが、今回は米国レーザー医学会始まって30回目の記念式典なので、とても楽しみにしています。

30thanniversary

今年僕は先月フロリダで開催された米国皮膚科学会(AAD)で演題を3つも発表したため、実はこちらの学会には先月まであまり集中できていなかったのです。それでもホヤコンバイオのメドライトC6という機器を使った肝斑治療の演題が一本通りました。

このアメリカレーザー医学会で僕は、2004年にメンバー(認定医)の資格をとり、2006年にフェロー(専門医)の資格をとりました。演題の方は、足掛け7年で9回目の発表となります。

気合を入れて頑張ります(笑)。

米国レーザー医学会は、世界中からレーザーに興味がある医師たちが集まる学会として知られています。毎年レーザーに関する最新ニュースをここで知ることも多いのですが、実は今回の学会で、ある画期的なレーザー機器が発表されるという噂があるのです。

僕はフロリダのAADなどでも情報を集めてきたのですが、それらしきドクターに、

「こんなレーザーが開発されていると噂に聞いたんだけれど、知っている?」

と話を振ってみると

「なんで君がその話を知っているの!?」

とか

「その話、一体どこから聞いたの!?」

など

顔色がさっと変わるのです。

アメリカ人はポーカーフェイスが苦手ですよね(笑)。

さて、いったいどんなレーザー機器なのでしょう?

もう学会発表演題になっていて、英語ではアクセスできるようですので答えを明かしてしまうと、

ピコ秒単位で発振できる 次世代のQスイッチレーザー

なのです。

シミ治療において画期的な革命を起こすはずですよ。

この話だけでこのレーザーの真価を理解できるのは、レーザーの専門家か、よほどのレーザーマニア(オタク)だけなのでしょうが(笑)、発表演題を聞いたら、理論も含めて、またこのブログでご報告させていただきますね。

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クリニックF http://clinic-f.com/

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2010年4月 3日 (土)

シミと毛穴、ニキビ跡の深さ、測ります

20100403

今日はちょっと写真で見ても・・・弱ってますね。お腹の調子が今ひとつ・・・(苦笑)。この辺でもう一度気合を入れて、夜までがんばります。

さて、「ムンテラ」=診察室でのカウンセリングを行う際、特にシミやニキビ跡についての御相談で僕は意識的に数字を出すようにしています。

このブログで何度も書いていますが、シミやニキビ跡、さらに毛穴は、実際の肌の表面に見えているものだけが病態ではありません。皮膚表面に見えるものは氷山の一角です。

疾患は立体的だと考えたほうがいいのです。

そして、レーザー照射の深さは、レーザー機器の波長やパワーによって変化させることができますので、その病状の深さによって、僕は治療に使う機器を使い分けています。

疾患の深さで、僕が数字に使う単位は「ミクロンメートル」。

クリニックFの診察ではその病態が皮膚のどの深さまで及んでいるかを、この単位を使ってお話するのです。

たとえば

「○○さんの毛穴の深さは、だいたい150ミクロンメートルぐらいですから、この波長のレーザーを、何J/CM2ぐらいの位のパワーで使用すると効果があると思いますよ。」

・・・といった具合に、話をさせていただくのです。

僕は、ずっとこのように実際の数値を出しながら患者さんにお話し、実際の治療にあたっているのですが、結構こういう話をする医師は少ないようです。患者さんから驚かれたりすることもしばしば。

さて、このような形で疾患の深さについてお話をした後、実際の治療に入ります。

まずは、疾患に合う波長を選び、レーザー機器を決定します。

Wavelength1

この図のように特に赤外線領域のレーザー光は、水の吸収度によって、浸達度が変わります。波長が長いと、レーザー光が水に吸収されてしまうため、一般的には波長が短い方が深くまでレーザー光が入るのです。

フラクショナルレーザー・ラインナップでは

915nm マトリックスIR (トリニティ)

1320nm アファームマルチプレックス

1440nm アファーム アファームマルチプレックス

1540nm モザイクHP

1550nm フラクセル3デュアル(エルビウムグラス光)

1927nm フラクセル3デュアル(チュリウム光)

2790nm パール

2940nm サイトン (エルビウムヤグ) ピクセル2940 

10600nm eCO2(エコツー) ブリッジセラピー

の、どの機器を使用するかまず考えます。一般的には、下に行けばいくほど、浅くまでしか入らない波長となります。

今年から登場したe-matrix(イーマトリックス・サブレイティブRF機器)はレーザーではなくてRFを使用しますが

深さで言ったら最も深くまで入りますので、このグラフの最も上に位置することになりますね。

機種が決まったところで次にパワーの決定をしますが、

Laser

例えばフラクセルの場合、どのぐらいのパワーで照射すれば、どのぐらいの深さまでレーザー光が届くかというデータが、すでに海外の学会では発表されているのです。

ですので、レーザーのパワーもほぼ同時に決定できるというわけです。

疾患の深さに合った施術をすることがとても大切なのです。

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2008年6月 4日 (水)

新しいアレキサンドライトQスイッチレーザー

002 2008年。今年の米国皮膚科学会(AAD)でデビューした、サイノシュアの新しいアレキサンドライトQスイッチレーザー "Accolade" が、クリニックFにやってきました。

サイノシュアのアジアパシフィックディレクターの、スティーブン・リム氏の好意で、日本初上陸の機械を貸与していただけることになったのです。

僕は、この機械を使って、日本人の肌に合ったパラメータを決定し、さらに学会に提出できるような研究をするのが今回の仕事なのですが、もしかしたら肝斑により効果がある施術を開発することができるかもしれないと思っています。

患者さんにとっては肝斑治療がレーザーによりスピーディーにできるのであれば、福音ですよね。

Qスイッチレーザーとは、レーザーの照射時間をナノ秒単位に短くして、シミ以外の部分の肌の劣化ややけどのリスクを極力減らした機器です。

約10年前の技術ですが、かさぶたを作っての濃いシミ治療器としてはいまだに現役で、これを超える機種は現れていません。

Qスイッチレーザーでは、ルビーレーザー(694nm)と、Nd:ヤグレーザー(1064nm 526nm)が知られていましたが、このAccoladeは、久しぶりに登場したアレキサンドライトレーザー(755nm)なのです。

001以前はQスイッチレーザーはメンテナンスコストが高くて、医者泣かせでした。メンテナンスコストが高いと、そのまま患者さんの施術費に反映されてしまうんですよね。

このアレックス。実際に照射させてもらいましたが、安定度は高いですね。

まずは手始めに、サイノシュアのスタッフの方のほほにあるADMと肝斑の合併例と、その上に乗った老人性色素斑を治療照射してみましたが、どのシミに対しても効果的な光を使い分けることができ、来週の治療結果を見るのが楽しみになりました。

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2007年12月13日 (木)

シミを取るレーザー

002_2 クリニックFは、「肌質の改善」「肌の若返り」を専門とした新しい概念のクリニックなので、「治療」がテーマではありません。

いわゆる「ほくろ」や「いぼ」、「あざ」など治療の希望がある時は、原則としてほかのクリニックをご紹介しています。

この機械はドイツのAsclepionというメーカーの「ルビーレーザー」です。ちょうど二週間クリニックFにてテスト照射をしているところです。

ルビーレーザーは機械として完成しているのでメーカーによって差が出にくいレーザーとなりつつありますね。さらに「黒子」や「入れ墨」などにも効果があり、一旦カサブタにしてシミを取るという、旧来のレーザー機器では、やはりQスイッチルビーレーザーが最も優れていると思います。黒い刺青の色や、茶色いメラニンなどはよく反応してくれます。

ルビーレーザーの弱点は、694nmという宝石のルビーの波長を使用しているので、赤色、オレンジ色、黄色系の刺青は取りにくいということでしょうか。

近年刺青治療によくつかわれるようになったQスイッチヤグレーザーは反対に緑色の刺青に反応しにくいという性質を持っています。

Qスイッチルビーレーザーとヤグレーザー、この二つの波長が一台で出すことができる「ウルトラQスイッチレーザー」をどこかのレーザー会社が開発できたら魅力的なのですけどね。そんなプロジェクトがあったらぜひ参加したいくらいです。

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